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第二章 二人で作る未来。
①
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宝玉大帝国の皇太子殿下は酔っ払いに囲まれていた。
酔っ払いの筆頭は、オリーナ大帝国の孫娘であり、公爵令嬢であり、玄翠皇太子殿下の婚約者である鷺洲麗子。
大学を卒業した麗子と婚姻の日取りも決まり玄翠は色々な事を麗子に対して規制することなくすごしていた。
その日、玄翠は23時に麗子に就寝前のおやすみ電話をかけたら、まだ飲み会にまだ参加をしていると言う。
男ばかりの職場ということもあり、心配で麗子の様子をふらっと見に来たのが運の尽き。
「玄翠殿下はどんな女の子が素敵だなだとか、思いますか?」
違うところで飲み会に参加していた医療省のエースであり、玄翠と同い年の高山陸気は気が大きくなったのか、玄翠の肩に腕を回して捕獲しながら話しかけてきて。そのまま・・・飲み会に合流という形となった。
好みの女?笑顔が素敵で、気が強くて、多少態度のデカくて、優しくて、料理が上手ですらっとしている・・・。
麗子だっと玄翠は思うが口には出さないし、出せない。
「良く笑う子?俺の奥さん、些細な事で笑ってくれて。めちゃくちゃ可愛いんだ」
陸はそんな玄翠の気持ちをよそに陸は自分の奥さんを惚気る。
「婚約中の俺に女の子の好みを聞いてどうする?」
「え?玄翠の好みは私?ありがとうー!」
麗子も良い感じお酒が回っており。玄翠の肩に腕を回しながら顔を覗き込んだ。
好みの女以外にこの忙しい俺が手間暇をかけるわけないだろうっ!
玄翠はそんな麗子に黙って、ビールの入ったジョッキを手に取りながら心の中で突っ込む。
「胸の大きいのも好み!うちの奥さん!」
陸は玄翠が口に当てているジョッキに手を添え角度をつける。
「それも、私だ」
ひゃっほいっと。
麗子はそんな玄翠に体を寄せる。
「いやいや。お妃様はヒンニュウだ」
「え?何々?お目が高い!品ある乳?品乳?ありがとう~!顔以外を久し振りに誉められたよ」
麗子はけらけら笑いながらビールをおかわりしながら、玄翠はどこを見ている?この男を極刑にしようかと拳を握りしめようとするが麗子がその手を握りそれは叶わなかった。
この飲み会は遡ること6時間前。
麗子は飲み会が好きだ。
なぜなら、ただ酒が飲めるからだ。
特に今日のような新人歓迎会は、新人と共に副大臣ではあるが女の子ということで、奢ってもらえることがあり。それも、1次会だけではなく2、3次会まで楽しませてもらう事もある。
要するに長時間、タダ酒を浴びるほど飲めるのだ。
---午後5時。
「今日は全員、5時から男だー!」
「ソレ死語ですよ。大臣」
麗子の隣で17時の業務終了と共に両手を上げ、万歳をするのは直属の上司である。統括省大臣。
5時から男というのは、定時になってからイキイキしだすサラリーマンの事で。
つまるところ、仕事が嫌いだが遊びは大好きな人をからかってゆったりしていたらしいと・・・。父から聞いたことがある。
「0次会に行く人、やつ。この指止まれ」
統括大臣がるんるんで天井に向かって突き出した人差し指を、麗子は机の上のパソコンを見たまま、手を伸ばして掴む。
酒は飲みたい。いつでも、どこでも、誰とでもいい。
「0次会って何だ?」
「さぁ?」
大学を出たばかりの新人官僚2人は顔を見合わせる。
そして、慣れた様子で同僚4.5人は麗子の大臣の指を握った拳の上に手を開くと置いていく。
「ウォーミングアップ。ビール一杯とつまみを小量つまむことにより、1次会から3次会までのエネルギーが養われるんだ」
堂々と新人達に言う大臣に麗子は呆れた眼差しを向ける。
「大臣が最後までオフィスにいらっしゃったら、他の皆さんが出るに出れませんからね。さぁ、皆さん。ぼちぼち、仕事を終わらせて出ましょう。
今日できることは明日できる」
麗子は立ち上がると、大臣と同僚を送り出して部内を回る。
飲み会に行けなさそうな状態の人はいないか、仕事が漏れていないか。
手際よく確認していく。
結局、ぎりぎりになってしまったわ。
統括省はその名の通り、全ての省を統括している。他の人の仕事を手伝っていたら、0次会には間に合わなかった。
「本日は我が省でも、2人の新人を迎えることができた。
いつも、仕事をスムーズに行い。国家の維持運営ができているのは。ここにはいないが、国王夫妻、皇太子殿下。そして、君達のおかげだと思っている。我が統括省のエースであり、高嶺の花である麗ちゃんこと、鷺洲麗子副大臣から。会を始める前に・・・面白い話をしてもらいましょう」
本当にめんどくさい人ね。
もう、0次会で出来上がってるじゃ無い?
まじめに挨拶をしているから、感心したのに。
やれやれと肩をすくめながら、麗子はビールジャッキを片手に立ち上がる。
「大臣、無茶振りですが、オモシロイ話をしましょう」
「持ちネタ、あるんだ」
「おっ。さすが、副大臣」
見ている同僚達は声を上げる。
「ありますよ。じゃあ、いきますね。私の祖父の話です。祖父は犬を飼っていたんです」
うんっと。周囲は相槌を打つ。
「その犬は顔が白くて、耳も白くて。お腹も白いんです」
「へぇー。なんた、真っ白な犬だな」
大臣は感心しながら話を聞いているが、麗子の祖父は真っ白な犬は飼っていない。
「そうなんです。前足も白くて、鼻も白くて。びっくりすることに、尾も白い(オモシロイ)んです。っと、以上です」
「尾も・・・白い」
「・・・ふっ。はっはっはっはっはっ」
「真っ白だ」
くすくすと数人は笑い出し、上品な小話に絶対に笑わないと言われている同僚も鼻で笑ったり。にやけたりしていた。
「大臣、お気に召しましたか?」
「さすが。麗ちゃん。立派だ!面白い話だな」
麗子が公爵令嬢であり、若き女であるが受け入れられているのは人柄だと思う。
簡単には折れない芯のある性格。
無理難題を言われても、固まることなく柔軟に対応する能力。
「未来の王妃様は素晴らしい」
「ところで、いつ、王妃になるんだ?」
1次会が終わろうとした頃、酔った勢いもあり同僚は麗子に声をかける。
「プロポーズは玄翠にしてもらったので、来月、我が家に結婚の挨拶に彼が来て。再来月に彼の両親に挨拶。再来月に顔合わせと結納をして、半年後に結婚式と考えてはいます」
恋愛結婚の前例を作るのは、大変だ。
婚約の場合、周囲に一度に結婚を言わなくていい。
婚約が決まった時から、いつ結婚するかは両家が決めているし。徐々に広まっていく。
また、婚約の場合は結婚式を行う場合は、どこで何時に行うかまで取り決めていることが多く。新居も既に取り決められている。
麗子達の場合は王宮で行うのだが、王宮の本宮でするか、離宮でするか。
また、親が主催では無いので、来賓も選ぶことができる。
大学の友人や、統括省の同僚も呼びたいと考えており。
王族、貴族、一般人の3位が揃うとなると・・・。
招待状の手配はもちろん。
お祝い金を包んでくれることも予想されるので、引き出物やらの手配も一度に決めれないことが予想される。
「大臣は今の奥さんとはお見合いですか?」
「バリバリの誓約結婚。顔を知ったのは、結婚式の日で。まじまじ顔を見たのは、1週間後だったかなぁ~?」
「え!そうなんですか」
驚く同僚の声に麗子はそうなのよねっとうなづく。
誓約結婚も、相手を選べない。
お見合いも結婚式、当日にベールを被った相手を見て。お家で初夜の時に相手の顔を見るなんてことはざらだ。
うちの両親はお見合いだったが、母は入籍の判を押したときは父の弟がおり。
父は仕事で遠くに行っており不在。
父の父。母の姑、麗子の祖父に
「これ(父の兄)とよく似た顔と性格です」
っと紹介をされ、結婚式は高砂に次から次へと慌ただしく挨拶をしてくれる人達にバタバタして。
結婚式の翌日から再び、1ヶ月。
父が遠方に仕事で向かわなければならず。
痺れを切らした母が父のいる土地まで、出向いて顔を確認したと聞いている。
特に両親が不仲とは思ったことがないが。
貴族の間でも恋愛ドラマや恋愛漫画は出回っており。
麗子は恋愛に憧れがあった。
「部長のお家は?」
「うちは庶民だから、高校の時の同級生。クラス委員長が俺で、副委員長が奥さんだったから。これ見よがしに、押して押して押し倒して交際して。大学卒業して、結婚かな」
「俺はド庶民だからナンパ!」
聞かれてもない副部長の発言に周囲はえっと副部長を見る。
中年小太りで、少し頭が寂しくなっているこの人が・・・。
ナンパ?
「若い頃は太ってもいなかったし。禿げかけてもないんだ!育毛剤なんて、必要ないと思っていた」
そんな周囲の思いを察したのか副部長は声を上げるのだが。
いやいや。
育毛剤使ってるとか、聞いたないよ?
勝手に自分の恥をお喋りに・・・ならないで。周囲は居た堪れなくなる。
「もう。地味にハゲを隠すならば、剃ってしまえ!わしのように」
声を上げるのは、医療省大臣。
「向こうで僕と、部長と、高山で飲んでたら、聞き慣れた声がしてきて。やってきたら、やっぱり。統括省のメンバーか。合流させてもらうよ」
隣で飲んでたんだと麗子は笑いながら、立ち上がり。席を開ける。
「若手と明日の新人歓迎会のウォーミングアップをしていた」
部長はこれ以上、お酒は飲めない。
ウォーミングアップじゃなくて、本線だとどこからともなく椅子を持ってきて輪に入る。
本当に、この仕事のオヤジ達は事あるごとに理由をつけて飲みたがるんだから。
ふふふ。辞めれない。
麗子はくすくす笑いながら、席を詰めると座り直す。
高山陸は麗子が寄って空間ができたので、麗子の隣に助かったと、腰を下ろした。
「お酒、弱いのに。大変ね」
「弱くはない。普通だよ、普通。麗子や大臣達がおかしいんだ。何本ビールの大瓶の殻が並んでるんだよ」
「うーん。10人で27本かな?」
「こえぇ」
そして、1次会が終わると2次会の近場の大衆居酒屋に移動。
2次会で玄翠がやって来たのだが。玄翠はお酒が強い。
しかし、全く酔わないわけではなく。
酒癖も良い。
「陸、お前。人間に羽が生える作りを作れ」
「DNA操作の薬なんて、無理っすよ!」
同い年だけあり玄翠も高山とは話しやすいらしく2人が仲良く公務以外でも最近は話をするのを見てきた。
「じゃあ、謙虚な心とかは?新人2人、すごい謙虚だわ。今だけなのは間違いないけど」
「まぁ。謙虚だと、この業界では潰されるからな」
玄翠は相槌を打つ。
「そうだよね。どこの会社でもそうだけど、声の大きさ、押しの強さは必須だわ」
麗子はうんうんっと頷きながらおつまみのきゅうりを馬楊枝で摘む。
「公爵令嬢とは、思えない爪楊枝使いだな」
「TPO。タイム、プレイス、オケージョン。時と場所と場面は大切。謙虚さをどこかに捨ててきたかわりに、TPOを会得したわ」
「間違いないな」
玄翠、麗子、陸は結局、3次会。
深夜、2時まで楽しんだ。
酔っ払いの筆頭は、オリーナ大帝国の孫娘であり、公爵令嬢であり、玄翠皇太子殿下の婚約者である鷺洲麗子。
大学を卒業した麗子と婚姻の日取りも決まり玄翠は色々な事を麗子に対して規制することなくすごしていた。
その日、玄翠は23時に麗子に就寝前のおやすみ電話をかけたら、まだ飲み会にまだ参加をしていると言う。
男ばかりの職場ということもあり、心配で麗子の様子をふらっと見に来たのが運の尽き。
「玄翠殿下はどんな女の子が素敵だなだとか、思いますか?」
違うところで飲み会に参加していた医療省のエースであり、玄翠と同い年の高山陸気は気が大きくなったのか、玄翠の肩に腕を回して捕獲しながら話しかけてきて。そのまま・・・飲み会に合流という形となった。
好みの女?笑顔が素敵で、気が強くて、多少態度のデカくて、優しくて、料理が上手ですらっとしている・・・。
麗子だっと玄翠は思うが口には出さないし、出せない。
「良く笑う子?俺の奥さん、些細な事で笑ってくれて。めちゃくちゃ可愛いんだ」
陸はそんな玄翠の気持ちをよそに陸は自分の奥さんを惚気る。
「婚約中の俺に女の子の好みを聞いてどうする?」
「え?玄翠の好みは私?ありがとうー!」
麗子も良い感じお酒が回っており。玄翠の肩に腕を回しながら顔を覗き込んだ。
好みの女以外にこの忙しい俺が手間暇をかけるわけないだろうっ!
玄翠はそんな麗子に黙って、ビールの入ったジョッキを手に取りながら心の中で突っ込む。
「胸の大きいのも好み!うちの奥さん!」
陸は玄翠が口に当てているジョッキに手を添え角度をつける。
「それも、私だ」
ひゃっほいっと。
麗子はそんな玄翠に体を寄せる。
「いやいや。お妃様はヒンニュウだ」
「え?何々?お目が高い!品ある乳?品乳?ありがとう~!顔以外を久し振りに誉められたよ」
麗子はけらけら笑いながらビールをおかわりしながら、玄翠はどこを見ている?この男を極刑にしようかと拳を握りしめようとするが麗子がその手を握りそれは叶わなかった。
この飲み会は遡ること6時間前。
麗子は飲み会が好きだ。
なぜなら、ただ酒が飲めるからだ。
特に今日のような新人歓迎会は、新人と共に副大臣ではあるが女の子ということで、奢ってもらえることがあり。それも、1次会だけではなく2、3次会まで楽しませてもらう事もある。
要するに長時間、タダ酒を浴びるほど飲めるのだ。
---午後5時。
「今日は全員、5時から男だー!」
「ソレ死語ですよ。大臣」
麗子の隣で17時の業務終了と共に両手を上げ、万歳をするのは直属の上司である。統括省大臣。
5時から男というのは、定時になってからイキイキしだすサラリーマンの事で。
つまるところ、仕事が嫌いだが遊びは大好きな人をからかってゆったりしていたらしいと・・・。父から聞いたことがある。
「0次会に行く人、やつ。この指止まれ」
統括大臣がるんるんで天井に向かって突き出した人差し指を、麗子は机の上のパソコンを見たまま、手を伸ばして掴む。
酒は飲みたい。いつでも、どこでも、誰とでもいい。
「0次会って何だ?」
「さぁ?」
大学を出たばかりの新人官僚2人は顔を見合わせる。
そして、慣れた様子で同僚4.5人は麗子の大臣の指を握った拳の上に手を開くと置いていく。
「ウォーミングアップ。ビール一杯とつまみを小量つまむことにより、1次会から3次会までのエネルギーが養われるんだ」
堂々と新人達に言う大臣に麗子は呆れた眼差しを向ける。
「大臣が最後までオフィスにいらっしゃったら、他の皆さんが出るに出れませんからね。さぁ、皆さん。ぼちぼち、仕事を終わらせて出ましょう。
今日できることは明日できる」
麗子は立ち上がると、大臣と同僚を送り出して部内を回る。
飲み会に行けなさそうな状態の人はいないか、仕事が漏れていないか。
手際よく確認していく。
結局、ぎりぎりになってしまったわ。
統括省はその名の通り、全ての省を統括している。他の人の仕事を手伝っていたら、0次会には間に合わなかった。
「本日は我が省でも、2人の新人を迎えることができた。
いつも、仕事をスムーズに行い。国家の維持運営ができているのは。ここにはいないが、国王夫妻、皇太子殿下。そして、君達のおかげだと思っている。我が統括省のエースであり、高嶺の花である麗ちゃんこと、鷺洲麗子副大臣から。会を始める前に・・・面白い話をしてもらいましょう」
本当にめんどくさい人ね。
もう、0次会で出来上がってるじゃ無い?
まじめに挨拶をしているから、感心したのに。
やれやれと肩をすくめながら、麗子はビールジャッキを片手に立ち上がる。
「大臣、無茶振りですが、オモシロイ話をしましょう」
「持ちネタ、あるんだ」
「おっ。さすが、副大臣」
見ている同僚達は声を上げる。
「ありますよ。じゃあ、いきますね。私の祖父の話です。祖父は犬を飼っていたんです」
うんっと。周囲は相槌を打つ。
「その犬は顔が白くて、耳も白くて。お腹も白いんです」
「へぇー。なんた、真っ白な犬だな」
大臣は感心しながら話を聞いているが、麗子の祖父は真っ白な犬は飼っていない。
「そうなんです。前足も白くて、鼻も白くて。びっくりすることに、尾も白い(オモシロイ)んです。っと、以上です」
「尾も・・・白い」
「・・・ふっ。はっはっはっはっはっ」
「真っ白だ」
くすくすと数人は笑い出し、上品な小話に絶対に笑わないと言われている同僚も鼻で笑ったり。にやけたりしていた。
「大臣、お気に召しましたか?」
「さすが。麗ちゃん。立派だ!面白い話だな」
麗子が公爵令嬢であり、若き女であるが受け入れられているのは人柄だと思う。
簡単には折れない芯のある性格。
無理難題を言われても、固まることなく柔軟に対応する能力。
「未来の王妃様は素晴らしい」
「ところで、いつ、王妃になるんだ?」
1次会が終わろうとした頃、酔った勢いもあり同僚は麗子に声をかける。
「プロポーズは玄翠にしてもらったので、来月、我が家に結婚の挨拶に彼が来て。再来月に彼の両親に挨拶。再来月に顔合わせと結納をして、半年後に結婚式と考えてはいます」
恋愛結婚の前例を作るのは、大変だ。
婚約の場合、周囲に一度に結婚を言わなくていい。
婚約が決まった時から、いつ結婚するかは両家が決めているし。徐々に広まっていく。
また、婚約の場合は結婚式を行う場合は、どこで何時に行うかまで取り決めていることが多く。新居も既に取り決められている。
麗子達の場合は王宮で行うのだが、王宮の本宮でするか、離宮でするか。
また、親が主催では無いので、来賓も選ぶことができる。
大学の友人や、統括省の同僚も呼びたいと考えており。
王族、貴族、一般人の3位が揃うとなると・・・。
招待状の手配はもちろん。
お祝い金を包んでくれることも予想されるので、引き出物やらの手配も一度に決めれないことが予想される。
「大臣は今の奥さんとはお見合いですか?」
「バリバリの誓約結婚。顔を知ったのは、結婚式の日で。まじまじ顔を見たのは、1週間後だったかなぁ~?」
「え!そうなんですか」
驚く同僚の声に麗子はそうなのよねっとうなづく。
誓約結婚も、相手を選べない。
お見合いも結婚式、当日にベールを被った相手を見て。お家で初夜の時に相手の顔を見るなんてことはざらだ。
うちの両親はお見合いだったが、母は入籍の判を押したときは父の弟がおり。
父は仕事で遠くに行っており不在。
父の父。母の姑、麗子の祖父に
「これ(父の兄)とよく似た顔と性格です」
っと紹介をされ、結婚式は高砂に次から次へと慌ただしく挨拶をしてくれる人達にバタバタして。
結婚式の翌日から再び、1ヶ月。
父が遠方に仕事で向かわなければならず。
痺れを切らした母が父のいる土地まで、出向いて顔を確認したと聞いている。
特に両親が不仲とは思ったことがないが。
貴族の間でも恋愛ドラマや恋愛漫画は出回っており。
麗子は恋愛に憧れがあった。
「部長のお家は?」
「うちは庶民だから、高校の時の同級生。クラス委員長が俺で、副委員長が奥さんだったから。これ見よがしに、押して押して押し倒して交際して。大学卒業して、結婚かな」
「俺はド庶民だからナンパ!」
聞かれてもない副部長の発言に周囲はえっと副部長を見る。
中年小太りで、少し頭が寂しくなっているこの人が・・・。
ナンパ?
「若い頃は太ってもいなかったし。禿げかけてもないんだ!育毛剤なんて、必要ないと思っていた」
そんな周囲の思いを察したのか副部長は声を上げるのだが。
いやいや。
育毛剤使ってるとか、聞いたないよ?
勝手に自分の恥をお喋りに・・・ならないで。周囲は居た堪れなくなる。
「もう。地味にハゲを隠すならば、剃ってしまえ!わしのように」
声を上げるのは、医療省大臣。
「向こうで僕と、部長と、高山で飲んでたら、聞き慣れた声がしてきて。やってきたら、やっぱり。統括省のメンバーか。合流させてもらうよ」
隣で飲んでたんだと麗子は笑いながら、立ち上がり。席を開ける。
「若手と明日の新人歓迎会のウォーミングアップをしていた」
部長はこれ以上、お酒は飲めない。
ウォーミングアップじゃなくて、本線だとどこからともなく椅子を持ってきて輪に入る。
本当に、この仕事のオヤジ達は事あるごとに理由をつけて飲みたがるんだから。
ふふふ。辞めれない。
麗子はくすくす笑いながら、席を詰めると座り直す。
高山陸は麗子が寄って空間ができたので、麗子の隣に助かったと、腰を下ろした。
「お酒、弱いのに。大変ね」
「弱くはない。普通だよ、普通。麗子や大臣達がおかしいんだ。何本ビールの大瓶の殻が並んでるんだよ」
「うーん。10人で27本かな?」
「こえぇ」
そして、1次会が終わると2次会の近場の大衆居酒屋に移動。
2次会で玄翠がやって来たのだが。玄翠はお酒が強い。
しかし、全く酔わないわけではなく。
酒癖も良い。
「陸、お前。人間に羽が生える作りを作れ」
「DNA操作の薬なんて、無理っすよ!」
同い年だけあり玄翠も高山とは話しやすいらしく2人が仲良く公務以外でも最近は話をするのを見てきた。
「じゃあ、謙虚な心とかは?新人2人、すごい謙虚だわ。今だけなのは間違いないけど」
「まぁ。謙虚だと、この業界では潰されるからな」
玄翠は相槌を打つ。
「そうだよね。どこの会社でもそうだけど、声の大きさ、押しの強さは必須だわ」
麗子はうんうんっと頷きながらおつまみのきゅうりを馬楊枝で摘む。
「公爵令嬢とは、思えない爪楊枝使いだな」
「TPO。タイム、プレイス、オケージョン。時と場所と場面は大切。謙虚さをどこかに捨ててきたかわりに、TPOを会得したわ」
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