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第一章 馴れ初めついでに日常をお見せします。
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「最近、殿下は宝石屋を日に5軒、回っているそうですね」
「ええ。いよいよ、ご結婚かしら?」
麗子は仕事場である王宮内の統括省部に向かって歩いているとコソコソと王宮で働く官僚やメイド、執事の声が聞こえてくる。
「結婚って入籍届にハンコ押して終わりで間違いないわよね?」
麗子のは自身の席につくと隣にいる友人でもあり、動力でもある同じ唯一の20代の高山陸。
「まぁ。ざっくり言うと、そうだけど。そうじゃないと言うか・・・」
陸は机の上の書類を束ねると麗子を見る。
「お互いの親に挨拶して・・・。俺の場合はだが、まず、女側の家に手見上げを持って挨拶に行って。次に男側の家に挨拶に行く。その後、結納をするのであれば結納か顔合わせ食事会をするのが一般的」
麗子は携帯で結納を調べる。
結納とは、お互いの家を結び納めると漢字のまま。
結納を行う場所も、正式結納は女側の家。
仲人さんがいて、新郎新婦の両家を行き来し結納をかわす。仲人は男の家から結納品を預かり、女の家に届ける。
そのとき、女の家は仲人をもてなし、結納品を受け取った受書を運んでもらう。
また、結納品は9品が正式とされている。
な、な、なるほど。
めんどくさい。
略式結納は、ホテルや料亭で結納し。男の家が結納品を用意して、女の家が受書を用意する。仲人はどちらでも大丈夫。
顔合わせのみは、両家で楽しくご飯を食べるだけでもいいし。婚約指輪とそのお返しを記念としてお披露目するのも大丈夫。
よし、めんどくさい。
麗子は携帯の画面を閉じた。
「プロポーズされてからどうするかを考えたらどうだ?殿下のことを鷺洲公爵夫妻もどこの誰ですかとは言わないし。公の場で仲良い姿は目撃してされてるんだしさ。2人の場合はスケールが違うからな」
「それもそうね」
麗子は考えるのをやめると仕事を始めた。
今日は我が国の他国との貿易問題について。貿易省の幹部たちが来る。
同じ頃、玄翠も携帯を見ていた。
結納だの、食事会については麗子伝に親の意向を書いて貰えばいい。問題は相手の家に挨拶に行く時の言葉だ。
お父様、お母様。麗子さんをください!
・・・っいや。違うな。麗子はものではないし。国民は全て王国の守り慈しむ市民だ。
お父様、お母様。麗子さんを幸せにします。結婚を認めてください。
・・・っいや。この場合、認めないと言われれば俺はどうする?認められるように頑張るだろうが、最終手段は、公爵家を潰されたくなければ。麗子をよこせっとなるのではないか?
って。おいおい。
これじゃ、誓約結婚と変わりがない。
この度、結婚する歩みとなりました。
・・・っいやいや。これじゃ、事後報告のような感じとなり。印象が悪いのではないか?
玄翠は机に膝をつくと、頭を抱える。
「メイドたちから、昼夜問わず、悩んでいると聞いた。何に悩んでいる」
国王である父親が第一王子の執務室にわざわざやってきて声をかけてきたのはそれから2日後。
「・・・なんでもない」
「なんでもない訳がないだろう」
国事を常に迷いなき判断で進めて行く息子が悩んでいると報告があれば、父親として力を貸さないわけにはいかない。
玄翠は引き下がらない黙り込む。
今年、玄翠は29歳になる。
三十路の漢が親に恋愛相談なんて・・・。
なんと言うか、気まずくてできない。
「仕事ではないようだな」
玄翠のバツの悪そうな態度に国王は安堵の息を吐く。
国の一大事かと思ったがそうでないなら少しは安心だ。
うっ。
当たってやがる。さすが、父親だ。
感心するのもつかの間。
「麗子嬢のことか?だったら、こちら(国)は問題ないぞ」
「は?」
「鷺洲公爵家とは、先祖から王族は仲がよいし。彼女は隣国の国王の孫でもある。進展がちっともないから、お前が30歳になるまでに結婚させる約束は既にしてあるし。麗子ちゃんもお前の事を好いているようだ。後はお前がきちんと男になって。プロポーズと、向こうのお家に麗子嬢の意図を汲み挨拶に行けばことはすむ」
「・・・そうか」
「まぁ。プロポーズを受けてもらえるかは分からんがな」
「おいっ。親父!」
「はっはっはっ!国民の1人くらい、断られれば王太子妃に据えることなど容易い」
「それはダメだ!」
玄翠は声を上げると父親は笑いながら出て行った。
3月14日。
「ご飯、おいしかったね」
美味しいご飯を食べて、最高の夜景をバックに写真を撮って。
2人は仕事終わりにホワイトデーという時を満喫する。
「今日という日をプレゼントしてくれて。ありがとう」
麗子は玄翠の手を取り、にっこり微笑む。
それは、明日も仕事だし。帰宅しよう言う合図でもある。
玄翠はご飯を食べている時もずっと話し続け、夜景を見る時も人が多く、写真を撮ることに一生懸命だったため。
渡しそびれてなるものかと、2人の邪魔にならないところで待機していた護衛に目配せをすると護衛が城の紙袋を玄翠に渡した。
「バレンタイン・・・。ありがとう」
「どういたしまして」
麗子は紙袋を開けると、中には白いふわふわの熊がなぜか・・・おなかの前で、小箱を茶色のロープで括りつけられているのが目に入った。
「ふっははははははは。何、これ?え?熊が縛られてる」
あまりにも予想外の贈り物に、熊を抱えて、おなかを丸めて笑い出す。
よし!良く分からないが、ウケはばっちりだ。
笑ってる。
玄翠はよしよしっと心の中でガッツポーズを握る。
本当は、かわいい。
何が熊が箱を持ってるわ。あっこの仲間は・・・っと言う展開を期待していたが。理想と現実は異なる。
「いやぁ。可愛そう。可愛いクマが、昔の罪人のように縛られてるわ。助けてあげなきゃ」
麗子はクスクス笑いながら、熊のロープを丁寧に取る。
「箱の中身はなんだろう」
箱の中を開けると、婚約指輪。
「正式に・・・結婚しよう」
「喜んで」
「ええ。いよいよ、ご結婚かしら?」
麗子は仕事場である王宮内の統括省部に向かって歩いているとコソコソと王宮で働く官僚やメイド、執事の声が聞こえてくる。
「結婚って入籍届にハンコ押して終わりで間違いないわよね?」
麗子のは自身の席につくと隣にいる友人でもあり、動力でもある同じ唯一の20代の高山陸。
「まぁ。ざっくり言うと、そうだけど。そうじゃないと言うか・・・」
陸は机の上の書類を束ねると麗子を見る。
「お互いの親に挨拶して・・・。俺の場合はだが、まず、女側の家に手見上げを持って挨拶に行って。次に男側の家に挨拶に行く。その後、結納をするのであれば結納か顔合わせ食事会をするのが一般的」
麗子は携帯で結納を調べる。
結納とは、お互いの家を結び納めると漢字のまま。
結納を行う場所も、正式結納は女側の家。
仲人さんがいて、新郎新婦の両家を行き来し結納をかわす。仲人は男の家から結納品を預かり、女の家に届ける。
そのとき、女の家は仲人をもてなし、結納品を受け取った受書を運んでもらう。
また、結納品は9品が正式とされている。
な、な、なるほど。
めんどくさい。
略式結納は、ホテルや料亭で結納し。男の家が結納品を用意して、女の家が受書を用意する。仲人はどちらでも大丈夫。
顔合わせのみは、両家で楽しくご飯を食べるだけでもいいし。婚約指輪とそのお返しを記念としてお披露目するのも大丈夫。
よし、めんどくさい。
麗子は携帯の画面を閉じた。
「プロポーズされてからどうするかを考えたらどうだ?殿下のことを鷺洲公爵夫妻もどこの誰ですかとは言わないし。公の場で仲良い姿は目撃してされてるんだしさ。2人の場合はスケールが違うからな」
「それもそうね」
麗子は考えるのをやめると仕事を始めた。
今日は我が国の他国との貿易問題について。貿易省の幹部たちが来る。
同じ頃、玄翠も携帯を見ていた。
結納だの、食事会については麗子伝に親の意向を書いて貰えばいい。問題は相手の家に挨拶に行く時の言葉だ。
お父様、お母様。麗子さんをください!
・・・っいや。違うな。麗子はものではないし。国民は全て王国の守り慈しむ市民だ。
お父様、お母様。麗子さんを幸せにします。結婚を認めてください。
・・・っいや。この場合、認めないと言われれば俺はどうする?認められるように頑張るだろうが、最終手段は、公爵家を潰されたくなければ。麗子をよこせっとなるのではないか?
って。おいおい。
これじゃ、誓約結婚と変わりがない。
この度、結婚する歩みとなりました。
・・・っいやいや。これじゃ、事後報告のような感じとなり。印象が悪いのではないか?
玄翠は机に膝をつくと、頭を抱える。
「メイドたちから、昼夜問わず、悩んでいると聞いた。何に悩んでいる」
国王である父親が第一王子の執務室にわざわざやってきて声をかけてきたのはそれから2日後。
「・・・なんでもない」
「なんでもない訳がないだろう」
国事を常に迷いなき判断で進めて行く息子が悩んでいると報告があれば、父親として力を貸さないわけにはいかない。
玄翠は引き下がらない黙り込む。
今年、玄翠は29歳になる。
三十路の漢が親に恋愛相談なんて・・・。
なんと言うか、気まずくてできない。
「仕事ではないようだな」
玄翠のバツの悪そうな態度に国王は安堵の息を吐く。
国の一大事かと思ったがそうでないなら少しは安心だ。
うっ。
当たってやがる。さすが、父親だ。
感心するのもつかの間。
「麗子嬢のことか?だったら、こちら(国)は問題ないぞ」
「は?」
「鷺洲公爵家とは、先祖から王族は仲がよいし。彼女は隣国の国王の孫でもある。進展がちっともないから、お前が30歳になるまでに結婚させる約束は既にしてあるし。麗子ちゃんもお前の事を好いているようだ。後はお前がきちんと男になって。プロポーズと、向こうのお家に麗子嬢の意図を汲み挨拶に行けばことはすむ」
「・・・そうか」
「まぁ。プロポーズを受けてもらえるかは分からんがな」
「おいっ。親父!」
「はっはっはっ!国民の1人くらい、断られれば王太子妃に据えることなど容易い」
「それはダメだ!」
玄翠は声を上げると父親は笑いながら出て行った。
3月14日。
「ご飯、おいしかったね」
美味しいご飯を食べて、最高の夜景をバックに写真を撮って。
2人は仕事終わりにホワイトデーという時を満喫する。
「今日という日をプレゼントしてくれて。ありがとう」
麗子は玄翠の手を取り、にっこり微笑む。
それは、明日も仕事だし。帰宅しよう言う合図でもある。
玄翠はご飯を食べている時もずっと話し続け、夜景を見る時も人が多く、写真を撮ることに一生懸命だったため。
渡しそびれてなるものかと、2人の邪魔にならないところで待機していた護衛に目配せをすると護衛が城の紙袋を玄翠に渡した。
「バレンタイン・・・。ありがとう」
「どういたしまして」
麗子は紙袋を開けると、中には白いふわふわの熊がなぜか・・・おなかの前で、小箱を茶色のロープで括りつけられているのが目に入った。
「ふっははははははは。何、これ?え?熊が縛られてる」
あまりにも予想外の贈り物に、熊を抱えて、おなかを丸めて笑い出す。
よし!良く分からないが、ウケはばっちりだ。
笑ってる。
玄翠はよしよしっと心の中でガッツポーズを握る。
本当は、かわいい。
何が熊が箱を持ってるわ。あっこの仲間は・・・っと言う展開を期待していたが。理想と現実は異なる。
「いやぁ。可愛そう。可愛いクマが、昔の罪人のように縛られてるわ。助けてあげなきゃ」
麗子はクスクス笑いながら、熊のロープを丁寧に取る。
「箱の中身はなんだろう」
箱の中を開けると、婚約指輪。
「正式に・・・結婚しよう」
「喜んで」
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