金と権力ある俺様王子が、最強令嬢を溺愛結婚する件

湯川仁美

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第二章 二人で作る未来。

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そんな時、携帯がなる。
"何してる?"
玄翠の短文メール。
"快適空間に閉じ込められてる"
景色と部屋の写真を踏まえて自撮りをするとメールに写真を添付して玄翠に送るとすぐに電話がかかってきた。
「閉じ込められてるってどこだ」
部屋には上等な椅子やベッド、冷蔵庫も完備されてきる。
「父方の祖母の家。一体、お婆様の目的がなんなのか掴めなくて。大人しく捕まっているわ」
麗子を捕まえたのが身内であること、麗子が傷ついていないことに玄翠は安堵するとため息をつく。
「迎えに行く」
「状況が改善しなければ日曜の夕方に頼んでもいい?月曜は大事な会議があるし」
「・・・分かった。その・・・珠子さんとは仲は良いのか?」
さすが玄翠。
この短い電話の一瞬の間に祖母のことを調べ上げたわね。
麗子は窓の方に体を移動されると、少し身を乗り出して空の方に向かって手を振る。
「衛生で麗子の姿も確認できた。無事そうで何よりだ」
さすがだわ。
衛星まで手配したなんて。
これじゃ、逃げも隠れもできないわね。
麗子はある意味怖いわと思いつつ祖母側近のメイドを見る。
「玄翠は今日は何するの?」
「彼女とデートが出来なくなったら仕事する」
「仕事とデート以外に趣味はないの?」
「ない」
寂しい人生ねっとくすくす笑うと電話を切った。

「一先ずは無事なようで安心ですね」
玄翠は彼女である麗子と和かに電話をしたかと思えば厳しい顔つきになりカールは一先ずの無事を喜ぶ。
「あぁ。だが、この国の国民がこの国の次期王妃を監禁だと?それも俺の妻だ。麗子の父方の祖母を徹底的に調べ」

「かしこまりました。すぐに国内外ののデータベースで評判、経済力、祖母の育成歴など全てを調べお調べいたしますが。・・・本当に恐れ多くも第一王位継承権をお持ちの玄翠王太子殿下の婚約者をこの国の祖母とはいえ貴族が閉じ込めたんですか?」
あぁ。
「マグニチュード8の直下型地震が起きても無事の10階建ての塔の上にいる」
「たしかに・・・この衛星写真を見る限りでは、無事のようですね」
カールは印刷されて運ばれてきた写真を見る。
「麗子自身、祖母の意図が掴めないようだ」
「私怨の線でしょうか?人物像は勿論のこと、メイドや友人も買収してあたってきます」
玄翠自身もじっとしていることは出来ず麗子の実家に向かって歩き出した。

「約束はしてないが、家にいるものだと思いやってきた」
和かな玄翠に門番は青ざめる。
この王子の目つきは鋭い。
「麗子はいるか?」
「い、い、い、今っ。お嬢様はっ。お出かけです!」
「では、家の中で待たせてもらう」
宝玉大帝国は俺の国だ。
玄翠の所有地に家を建てているに、過ぎない。玄翠はヅカヅカと家の中に入る。
こうやってヅカヅカ家に入るのは、交際初期以来だ。
家の中に入ると、メイド長が立っていた。
「旦那様、奥様、珠子様。皆様、珠子様のお屋敷でございます」
俺が来ることは予想されていたが。
「そうか」
玄翠はメイド長にうなづくと家を出る。
玄関に止めてあった車に再び乗り込んだ。
「麗子嬢のお婆様。珠子さんですが、麗子嬢を孫として可愛がる普通の元公爵夫人ですね」
「目的は読めたか?」
「恋愛交際を心配されていると言うこと意外な何も出てきませんでした」
なるほど・・・。
祖母に麗子が試されているのか、俺が試されているのか。
麗子が試されているのであれば、下手に動くのは得策ではない。しかし、自分が試されているのであれば・・・。
早く動くべきだ。
屋敷に着くと、屋敷の前に執事長が立っていた。
「玄翠皇太子殿下。お目にかかれて恐悦至極にございます」
「仲に入れてもらえるかな?」
「もちろんでございます」
玄翠は来賓室に通される。
「鷺巣公爵家でブランドしているコーヒーでございます」
珠子自らコーヒーの豆を弾き、入れてくれる。たまに麗子が入れてくれる味と同じ。
どこのコーヒーだろうと思っていたが、自家製ブレンドだったのかと玄翠はコーヒーを飲む。
「本日はこのようなところに、いかがなさいましたか?」
しらを切るか?
ただ、この祖母からは敵意を感じないし。何と言っても麗子の祖母だ。今後は家族としてこの祖母が死ぬまで付き合っていかなければならない。
家族は気に入らないからと言って、切り捨てるわけにもいかない。
だったら、単刀直入に聞くしかない。
「麗子がお婆様に塔の上に閉じ込められたと聞き、迎えに来ました」
「単刀直入ですか」
珠子は玄翠に尋ねる。
「はい。麗子自身、10階程度の高さであれば。カーペットだのベッドのシーツだのを引き裂いて降りようと思えば降りるでしょうし。ヘリコプターの手配もするでしょう。それをしないという事は、俺に迎えに来てほしいか」
玄翠は珠子を真っすぐ見る。
「孫の結婚を心配するお婆様を説得。・・・いいや、違いますね。安心させてほしいという事かと思いまして」
そんな玄翠に珠子はため息をついた。
「麗子がここにいないといえば、皇太子殿下はどうされるおつもりだったのですか?」
「衛星写真で塔の上に麗子入ることは確認しています」
玄翠はポケットから、写真を撮る。
「被写体がいいから。どこで、どんな体制で、どんなカメラで麗子をとっても綺麗に移りますね」
空を見上げて、手を振る麗子は美しい。
「・・・貴族社会はお見合い文化。恋愛結婚など、あの子が今後、生きにくくなるという可能性を皇太子殿下は考えてくださらなかったんですか?」
「社会は作っていくものだと思っています」
玄翠は穏やかに。それでいて、はっきりと強い意志を持ち伝える。
「麗子は運命を切り開いていく事ができる女性です。そして、私自身、もし麗子が攻撃されることになれば盾となりましょう。自分がどう生きたいか、選べれる社会を作っていきたいと考えているのです」
玄翠の言葉に珠子は眼をそらした。
「伝統は・・・。大事です」
「もちろん、伝統は大切にしていきます。個人が伝統を重んじるのであれば、それは、素晴らしい事で。変える必要はないと考えています」
静かに言う珠子にもちろんですと玄翠は否定をしない。
「文化や伝統は人間と同じ。生きています。生きているから、少しずつ変化をしていきます。私は国民、一人一人が自分らしく生きることのできる社会を作りたいと考えています。そして、それは一人ではできない。麗子の力が必要です」
珠子は塔のカギを玄翠に渡す。
「あの子を泣かせたら、私が許しませんよ」
「もちろんです。それに、来月は鷺洲公爵に結婚のお許しを頂きに行こうと考えています」
玄翠は部屋の様子を廊下から見守っている麗子の両親を立ち上がると振り帰った。
「い、い、いつでもお越しください」
「い、い、いつでもお呼びください」
公爵、公爵夫人はにこやかではあるが。
結婚を許してね?許さなかったら大暴れしてやるという黒いオーラを駄々洩れにする玄翠に息を飲んで返事をした。
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