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私と私
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暗い空間、とても息苦しい空間。重力に縫い止められているとように立ち上がれない。なんとも言えない重力が私達を飲み込むように包んでいた。私が顔を上げれば、あのときと変わらないリエルちゃんが目の前に居る。なんとも付かない無表情な笑みとでも言ったらいいのだろうか? 顔は微笑んでいるのに笑っていない。ある意味彼女の無表情は笑みなんじゃないかというくらいには無機質な顔だ。
私は、なんでこんな所にいるのだろう。何故私はこんな所で……座って居るのだろう。そんな、良くわからない気持ちのまま、相手の出方を暗闇の空間で待っていると、リエルちゃんは突然……どこから取り出したのかわからない剣を持って私に斬りかかってきた。
「な」
咄嗟に、丸腰なのに剣で受け止めるように動いたら。私の手にもいつの間にか剣が握られていた。夢とも意識の中とも取れない、鮮烈な金属の交わり悲鳴を上げる音が鳴り響く。何の目的で何をしたいのかわからない。そんな、混乱した気持ちのままに、戸惑うままに剣を振れど避けられる。
四歳の身体で、私は30代の元の身体なのに、力の差なんてない。私なんかよりも重く強い斬撃を繰り返すリエルちゃんに私は防戦一方だった。30代とだけあって、遥かに疲れやすい。僅かな押収で明らかに疲れがたまる身体。けれど、容赦ない斬撃。どうにか、体格の差を利用して4歳のリエルちゃんを蹴り上げた。
凄く軽い人形のように飛んで跳ねて地面に伏せるリエルちゃんに、罪悪感と共に大丈夫かと駆け寄ろうとすると。
「待って! このまま私と戦い続けて」
悲痛という表現が正しいだろう。まさに、そんな悲痛な顔に歪めて私との戦いを願っていた。私はせめて説明が欲しいと思いながら、罪悪感のままにリエルちゃんと剣を交えた。
暗い空間に二つの刃物の押収の火花が散る。暗いからこそ映える火花は美しく二人を僅かに照らした。闇に闇を流し込んだ暗さなのに、互いは見える矛盾の空間と。全てを押し込むような重力で、互いの体力が削られていく。やがて、なんでこんなことをしているのかさえもわからなくなるような恐ろしい闇が。肩に、背中に、心に、のしかかってくる。
「なん、なんでこんなことするのかそろそろ聞かせてくれないかな。復讐を果たして要らなくなった?」
「違う、私達が私達であるためにやらないといけないだけ。二人の魂は共存させるの、は、難しい」
復讐を果たしたことは、感覚でなんとなく察することができた。何となく、この世界を作った作者……。私がコミケで何となく買ったカップリングの二次創作小説の世界を作った。作者が死んだんだって。何となく無意識に察していた。だから、私が要らなくなって処分しにきたのかなと思ったら違うようだ。絶えず交わる甲高い音を奏でながら理由を聞いた。
「もともと、サイちゃんは。死にたかった。だから、私はソコにつけ込んでこの中に魂を引きずり込んだ。
けど、一人の身体に二つの魂は宿せばお互いに壊れちゃうから。私は私の魂を半分に千切って、元のサイちゃんの身体を乗っ取った。
けど、お兄ちゃんが……」
「私もリエルちゃんと一緒に居たい」
被せるようにそう言った。カペルも、私もリエルちゃんが消えるなんて望んじゃいない。そう剣を強く振って主張すれば、リエルチャンの身体がふわりと宙に浮いて後方へと飛び退いた。するりと、リエルちゃんのアメジストの瞳から涙の一筋が。嬉しそうに笑って。
「嬉しい」
と、一言。その後に剣を軽く振って血を払った仕草をしたと思ったら。肩に切られた痛みが走った。自覚すればするほどに、じわりと滲む痛みと血の熱さ。タダで吹っ飛ばされた訳ではないらしい。
「なら、戦おうか。私というより。今はねー、私達の身体は二つの魂を受け入れて拒絶反応を起こしている……。そうするとね。えーっと、魂の器の均衡が壊れて内側から破壊されちゃうの」
そう言って、軽く打ち合いながら話しをしてくれた。
ー【魂が身体に二つ入っているとどうなるの?】ー
死にます。
「いや、あのもうちょっと詳しく」
死にますだけはないでしょ……。と突っ込むと、リエルは、ぷっくり頬を膨らましてカンカン適当に剣を振り回してきた。
「むー。アカシックレコードにあくせす?しながら戦うの難しいのに~!」
そう言いながら、大分身体の動きが遅くなりながらも。やっと詳しく説明してくれた。
ー【魂が身体に二つ入っているとどうなるの?】テイク2ー
人間は、本来身体に宿せる魂は一つだけ。極希二つの魂を宿せる人間がいることは居るが。リエル・メーカー・アンドールは残念ながら1.5人宿すだけで精一杯だ。
宿せる魂を超過して所持した場合は。
1段階 異様な高揚感
2段階 多動と言動矛盾
【この一段階と二段階の症状がない人もいる】
3段階 幻覚 幻聴
4段階 喉の圧迫感と内部破壊
5段階 吐血 手足のしびれ 意識混濁
6段階 意思喪失【現在7段階寄りのココ】
7段階 意識と人間性消失 心拍数低下
8段階 死
これらを防ぐ対処方は、互いの魂と反発し合い溶け合い融合すること。つまり、お互い限界まで戦い続けてドロドロになる。
「下手すれば死ぬね」
「まぁ、お互いお兄ちゃん以外に死ぬことに関する未練はないから。そこは救いだね【魔力刃(無)】」
「!? 【魔力刃(無)】」
いきなり魔法まで飛んできたから、慌ててこちらも同じ魔法を飛ばして相殺する。たが、魔力刃を放った瞬間に動いたのか、リエルはそこに居ない。どこだと、首を振っていれば突然、横側から剣を振って襲いかかってきた。
「じゃあ、互いに交わるまで……戦うから。改めてよろしくね」
・
・
「リエル様のご体調よろしくないと。ふはは……」
「何笑ってやがんだ」
アンドールにリエル様を行かせる前に、緊急の魔法通信で私宛にカペルから連絡が来た。血が濁ったように顔色の悪いリエル様の様子も映された。けれど、とある一点をもって私は何かがあるということがわかった。だから、笑ったのだが、グランドは気付いて居ないらしい。手を止めずに笑う私を睨み付けてきた。その様子に余計に喉がなる。
「よく考え、よく人を見ろ……。カペルがあれだけ冷静なのだ。なにかある……体調不良ではない何かが」
「だとしてもだ。絶対にカペルを引き剥がすような……」
「引き剥がすさ。今アンドールを空けるのはリスクがある」
「お前……」
微笑むレミリスと顔をしかめるグランドの醸し出す緊張感。見る人が見れば互いに殺気立ち、いつでもお互いの首を跳ねられるように、身構えて居る。人の気持ちを無視して、最善を取る覚悟をしたレミリスと、その道を進むことを覚悟したレミリスを、支え、ブレーキ役になるグランド。互いに譲らずにお互いを脅しにかかる。
「失恋だけでなく、嫌われるぞ」
「嫌われる覚悟などとうに済ませた。嫌われるだけならば、二人の最善を取るだけだ」
「その最善が間違ってんだよ。人は論理じゃ動かねぇーんだ」
「論理で動いて貰わねば、また要らぬ戦争が起こる」
「とにかくだ。俺は全面的に反対だ。今の二人を引きはがすくらいなら……俺が行く」
「……」
「まさか、二人を引き剥がすのに。自分と俺が離れるのがいやなんていわねぇーよな?」
そう言ってやれば、コイツも心があるから同様するだろうと言ったら。案の定、無表情になった。話しは決まりだ。そうグランドはにやりと笑って、レミリスの肩を乱暴に叩いた。
「んじゃ、ちょっくら旅行がてら行ってくるわー。暴走すんじゃねーぞ。21ちゃいの野郎のお守り大変なんだからな。あっはっは」
「黙っていけ」
私は、なんでこんな所にいるのだろう。何故私はこんな所で……座って居るのだろう。そんな、良くわからない気持ちのまま、相手の出方を暗闇の空間で待っていると、リエルちゃんは突然……どこから取り出したのかわからない剣を持って私に斬りかかってきた。
「な」
咄嗟に、丸腰なのに剣で受け止めるように動いたら。私の手にもいつの間にか剣が握られていた。夢とも意識の中とも取れない、鮮烈な金属の交わり悲鳴を上げる音が鳴り響く。何の目的で何をしたいのかわからない。そんな、混乱した気持ちのままに、戸惑うままに剣を振れど避けられる。
四歳の身体で、私は30代の元の身体なのに、力の差なんてない。私なんかよりも重く強い斬撃を繰り返すリエルちゃんに私は防戦一方だった。30代とだけあって、遥かに疲れやすい。僅かな押収で明らかに疲れがたまる身体。けれど、容赦ない斬撃。どうにか、体格の差を利用して4歳のリエルちゃんを蹴り上げた。
凄く軽い人形のように飛んで跳ねて地面に伏せるリエルちゃんに、罪悪感と共に大丈夫かと駆け寄ろうとすると。
「待って! このまま私と戦い続けて」
悲痛という表現が正しいだろう。まさに、そんな悲痛な顔に歪めて私との戦いを願っていた。私はせめて説明が欲しいと思いながら、罪悪感のままにリエルちゃんと剣を交えた。
暗い空間に二つの刃物の押収の火花が散る。暗いからこそ映える火花は美しく二人を僅かに照らした。闇に闇を流し込んだ暗さなのに、互いは見える矛盾の空間と。全てを押し込むような重力で、互いの体力が削られていく。やがて、なんでこんなことをしているのかさえもわからなくなるような恐ろしい闇が。肩に、背中に、心に、のしかかってくる。
「なん、なんでこんなことするのかそろそろ聞かせてくれないかな。復讐を果たして要らなくなった?」
「違う、私達が私達であるためにやらないといけないだけ。二人の魂は共存させるの、は、難しい」
復讐を果たしたことは、感覚でなんとなく察することができた。何となく、この世界を作った作者……。私がコミケで何となく買ったカップリングの二次創作小説の世界を作った。作者が死んだんだって。何となく無意識に察していた。だから、私が要らなくなって処分しにきたのかなと思ったら違うようだ。絶えず交わる甲高い音を奏でながら理由を聞いた。
「もともと、サイちゃんは。死にたかった。だから、私はソコにつけ込んでこの中に魂を引きずり込んだ。
けど、一人の身体に二つの魂は宿せばお互いに壊れちゃうから。私は私の魂を半分に千切って、元のサイちゃんの身体を乗っ取った。
けど、お兄ちゃんが……」
「私もリエルちゃんと一緒に居たい」
被せるようにそう言った。カペルも、私もリエルちゃんが消えるなんて望んじゃいない。そう剣を強く振って主張すれば、リエルチャンの身体がふわりと宙に浮いて後方へと飛び退いた。するりと、リエルちゃんのアメジストの瞳から涙の一筋が。嬉しそうに笑って。
「嬉しい」
と、一言。その後に剣を軽く振って血を払った仕草をしたと思ったら。肩に切られた痛みが走った。自覚すればするほどに、じわりと滲む痛みと血の熱さ。タダで吹っ飛ばされた訳ではないらしい。
「なら、戦おうか。私というより。今はねー、私達の身体は二つの魂を受け入れて拒絶反応を起こしている……。そうするとね。えーっと、魂の器の均衡が壊れて内側から破壊されちゃうの」
そう言って、軽く打ち合いながら話しをしてくれた。
ー【魂が身体に二つ入っているとどうなるの?】ー
死にます。
「いや、あのもうちょっと詳しく」
死にますだけはないでしょ……。と突っ込むと、リエルは、ぷっくり頬を膨らましてカンカン適当に剣を振り回してきた。
「むー。アカシックレコードにあくせす?しながら戦うの難しいのに~!」
そう言いながら、大分身体の動きが遅くなりながらも。やっと詳しく説明してくれた。
ー【魂が身体に二つ入っているとどうなるの?】テイク2ー
人間は、本来身体に宿せる魂は一つだけ。極希二つの魂を宿せる人間がいることは居るが。リエル・メーカー・アンドールは残念ながら1.5人宿すだけで精一杯だ。
宿せる魂を超過して所持した場合は。
1段階 異様な高揚感
2段階 多動と言動矛盾
【この一段階と二段階の症状がない人もいる】
3段階 幻覚 幻聴
4段階 喉の圧迫感と内部破壊
5段階 吐血 手足のしびれ 意識混濁
6段階 意思喪失【現在7段階寄りのココ】
7段階 意識と人間性消失 心拍数低下
8段階 死
これらを防ぐ対処方は、互いの魂と反発し合い溶け合い融合すること。つまり、お互い限界まで戦い続けてドロドロになる。
「下手すれば死ぬね」
「まぁ、お互いお兄ちゃん以外に死ぬことに関する未練はないから。そこは救いだね【魔力刃(無)】」
「!? 【魔力刃(無)】」
いきなり魔法まで飛んできたから、慌ててこちらも同じ魔法を飛ばして相殺する。たが、魔力刃を放った瞬間に動いたのか、リエルはそこに居ない。どこだと、首を振っていれば突然、横側から剣を振って襲いかかってきた。
「じゃあ、互いに交わるまで……戦うから。改めてよろしくね」
・
・
「リエル様のご体調よろしくないと。ふはは……」
「何笑ってやがんだ」
アンドールにリエル様を行かせる前に、緊急の魔法通信で私宛にカペルから連絡が来た。血が濁ったように顔色の悪いリエル様の様子も映された。けれど、とある一点をもって私は何かがあるということがわかった。だから、笑ったのだが、グランドは気付いて居ないらしい。手を止めずに笑う私を睨み付けてきた。その様子に余計に喉がなる。
「よく考え、よく人を見ろ……。カペルがあれだけ冷静なのだ。なにかある……体調不良ではない何かが」
「だとしてもだ。絶対にカペルを引き剥がすような……」
「引き剥がすさ。今アンドールを空けるのはリスクがある」
「お前……」
微笑むレミリスと顔をしかめるグランドの醸し出す緊張感。見る人が見れば互いに殺気立ち、いつでもお互いの首を跳ねられるように、身構えて居る。人の気持ちを無視して、最善を取る覚悟をしたレミリスと、その道を進むことを覚悟したレミリスを、支え、ブレーキ役になるグランド。互いに譲らずにお互いを脅しにかかる。
「失恋だけでなく、嫌われるぞ」
「嫌われる覚悟などとうに済ませた。嫌われるだけならば、二人の最善を取るだけだ」
「その最善が間違ってんだよ。人は論理じゃ動かねぇーんだ」
「論理で動いて貰わねば、また要らぬ戦争が起こる」
「とにかくだ。俺は全面的に反対だ。今の二人を引きはがすくらいなら……俺が行く」
「……」
「まさか、二人を引き剥がすのに。自分と俺が離れるのがいやなんていわねぇーよな?」
そう言ってやれば、コイツも心があるから同様するだろうと言ったら。案の定、無表情になった。話しは決まりだ。そうグランドはにやりと笑って、レミリスの肩を乱暴に叩いた。
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