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誤解
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事務長交代に伴い、週末金曜日の19時に飲み会が計画されていた。
もちろん参加で竹田さんも参加。
事務課、薬局、栄養課の合計10人参加という事が決まった。
竹田さんの隣は確率が低くなるだろう。
でも隣に座れたらラッキーだろうなぁ。
そしていよいよ飲み会の日。
朝から晩まで業務をこなし夕方になった。
さーて、デイサービス行くかーって席を立ち上がった。
デイサービスの送りの前に、受付前で親分と竹田さんが話していて、私が近づくと話をやめて離れて行った。
ん?なんだったんだろう。
私「よし、親分行くか」
親分「あぁ」
そして、デイサービスの送りに親分と向かった。
利用者を家に送った後の帰り道、後部座席に座ってる親分が喋り出した。
親分「実はなぁと」
私「ん?どうしたー?」
親分「1番最後に送った利用者のじいさんが、竹田くんに「あんた、子供がいるらしいな」と言ったらしい」
私「ほぉ、それでそれで?」
親分「それで彼女は「誰に聞いたんですか?」と聞いたらしい」
私「ふむふむ」
親分「そしたら、「最初の文字が「と」のつく人って言われた」と言ってたらしい」
私「と?!まさかそれは東條の「と」かよ!」
親分「それでお前があのじーさんに言ったんじゃないかと、竹田くんは気になったんだってよ」
私「それでさっき俺が廊下に出た時に、親分と竹田さんが話してて俺を見て離れて行ったんだな」
親分「そう言う事なんよ」
私「でも俺、あのじーさんと竹田さんの自身の話をした事は無いし、話す事といえば設備の機械の話ばかりだからなぁ」
親分「ワシが思うに、あのじーさんは彼女にカマかけて話したんじゃないかと思うんだわ。それで誰に聞いたか聞かれて、名前を言わずに頭文字だけ言ったんじゃないかなとな。そう言う事よくするじーさんなんだわ」
私「なるほど。ぶざけとんな」
親分「とにかく今夜の飲み会で、竹田くんの誤解を解いておかんとな」
私「わかった。疑われたままではたまったもんじゃない」
そして事務課に戻った。
事務課のドアを開けた瞬間に、竹田さんはジロっと私の目を見た。
私はその場で誤解を解こうと思ったら、口がうまく動かなかった。
何も話すこともできず、竹田さんは先に事務課を出て帰ってしまった。
飲み会の時間が近づき、みんなとりあえず準備に帰っていった。
飲み会で近くの席になれば話せるかもしれない。
集合時間が近づいて、飲み会会場に着いた。
しかし、竹田さんとはかなり離れた席になってしまった。
片側5人5人の一番端っこの対角の席になり、話すのは無理な状態に。
飲み会中もずっと竹田さんの様子が気になったけど、どうしようもない。
向こうの席ではどんな話がされているのか全然聞こえない。
しかも、ひどい店で飲み物は来るけど食べ物が全然来ない。
1時間半ビールとかばかりが来るだけで、何も来なかった。
1時間半後に来たのはサラダだけ。
どんな料理屋なんだ!って感じだった。
食べ物が来るまでに、飲み放題のビールをかなり頂き、食べ物が来たけど全然量が足りなかった。
あっという間に飲み会が終わってしまった。
レジのところで竹田さんに会った。
私「俺じゃない」
それしか言えなかったけど、聞こえたのかもわからない。
特に何も話すことができず誤解も解けず終わってしまった。
そして家に帰った。
全く、意味のない飲み会だった。
Instagramに写真を投稿しても竹田さんからのコメントは一切なかった。
それから休日土日私は仕事で、Instagramに投稿しても、竹田さんからのコメントはなかった。
まさに、究極のピンチ!
月曜日を迎えた。
私自身の言葉で竹田さんの誤解を解かなくてはならない。
なんて言われるかわからないけど、話をしてみるしかない。
朝の朝礼前に少し話す機会があった。
私「竹田さん、親分から聞いたけど、金曜日の話は誤解なんです。」
竹田「気にしてないですよー。」
私「なんで、俺の名前が出たのかもわからないし、あの利用者さんとは設備の修理の話しかしたことないんです。」
竹田「運転手の「と」がつく誰かに聞いたと言われたんで、東條さんじゃないかもしれません」
私「そう言う竹田さんのあれこれを人に話したりとかはしませんので」
竹田「わかってますよ」
私「それならいいんだけど」
一応誤解も解けた。
長い休日だった。
その晩に投稿したInstagramにも竹田さんからまたコメントが来たから安心できた。
セーフセーフ。
もちろん参加で竹田さんも参加。
事務課、薬局、栄養課の合計10人参加という事が決まった。
竹田さんの隣は確率が低くなるだろう。
でも隣に座れたらラッキーだろうなぁ。
そしていよいよ飲み会の日。
朝から晩まで業務をこなし夕方になった。
さーて、デイサービス行くかーって席を立ち上がった。
デイサービスの送りの前に、受付前で親分と竹田さんが話していて、私が近づくと話をやめて離れて行った。
ん?なんだったんだろう。
私「よし、親分行くか」
親分「あぁ」
そして、デイサービスの送りに親分と向かった。
利用者を家に送った後の帰り道、後部座席に座ってる親分が喋り出した。
親分「実はなぁと」
私「ん?どうしたー?」
親分「1番最後に送った利用者のじいさんが、竹田くんに「あんた、子供がいるらしいな」と言ったらしい」
私「ほぉ、それでそれで?」
親分「それで彼女は「誰に聞いたんですか?」と聞いたらしい」
私「ふむふむ」
親分「そしたら、「最初の文字が「と」のつく人って言われた」と言ってたらしい」
私「と?!まさかそれは東條の「と」かよ!」
親分「それでお前があのじーさんに言ったんじゃないかと、竹田くんは気になったんだってよ」
私「それでさっき俺が廊下に出た時に、親分と竹田さんが話してて俺を見て離れて行ったんだな」
親分「そう言う事なんよ」
私「でも俺、あのじーさんと竹田さんの自身の話をした事は無いし、話す事といえば設備の機械の話ばかりだからなぁ」
親分「ワシが思うに、あのじーさんは彼女にカマかけて話したんじゃないかと思うんだわ。それで誰に聞いたか聞かれて、名前を言わずに頭文字だけ言ったんじゃないかなとな。そう言う事よくするじーさんなんだわ」
私「なるほど。ぶざけとんな」
親分「とにかく今夜の飲み会で、竹田くんの誤解を解いておかんとな」
私「わかった。疑われたままではたまったもんじゃない」
そして事務課に戻った。
事務課のドアを開けた瞬間に、竹田さんはジロっと私の目を見た。
私はその場で誤解を解こうと思ったら、口がうまく動かなかった。
何も話すこともできず、竹田さんは先に事務課を出て帰ってしまった。
飲み会の時間が近づき、みんなとりあえず準備に帰っていった。
飲み会で近くの席になれば話せるかもしれない。
集合時間が近づいて、飲み会会場に着いた。
しかし、竹田さんとはかなり離れた席になってしまった。
片側5人5人の一番端っこの対角の席になり、話すのは無理な状態に。
飲み会中もずっと竹田さんの様子が気になったけど、どうしようもない。
向こうの席ではどんな話がされているのか全然聞こえない。
しかも、ひどい店で飲み物は来るけど食べ物が全然来ない。
1時間半ビールとかばかりが来るだけで、何も来なかった。
1時間半後に来たのはサラダだけ。
どんな料理屋なんだ!って感じだった。
食べ物が来るまでに、飲み放題のビールをかなり頂き、食べ物が来たけど全然量が足りなかった。
あっという間に飲み会が終わってしまった。
レジのところで竹田さんに会った。
私「俺じゃない」
それしか言えなかったけど、聞こえたのかもわからない。
特に何も話すことができず誤解も解けず終わってしまった。
そして家に帰った。
全く、意味のない飲み会だった。
Instagramに写真を投稿しても竹田さんからのコメントは一切なかった。
それから休日土日私は仕事で、Instagramに投稿しても、竹田さんからのコメントはなかった。
まさに、究極のピンチ!
月曜日を迎えた。
私自身の言葉で竹田さんの誤解を解かなくてはならない。
なんて言われるかわからないけど、話をしてみるしかない。
朝の朝礼前に少し話す機会があった。
私「竹田さん、親分から聞いたけど、金曜日の話は誤解なんです。」
竹田「気にしてないですよー。」
私「なんで、俺の名前が出たのかもわからないし、あの利用者さんとは設備の修理の話しかしたことないんです。」
竹田「運転手の「と」がつく誰かに聞いたと言われたんで、東條さんじゃないかもしれません」
私「そう言う竹田さんのあれこれを人に話したりとかはしませんので」
竹田「わかってますよ」
私「それならいいんだけど」
一応誤解も解けた。
長い休日だった。
その晩に投稿したInstagramにも竹田さんからまたコメントが来たから安心できた。
セーフセーフ。
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