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必然
10.
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鍋に野菜も戻し、煮込む間に、慎一郎は塚になった服の山を洗濯機に放り込み、ごみをまとめる。
再びソファー前に座り込んだ誠仁にそこだけ片しておいて、とダイニングテーブルを指さす。
誠仁はのろのろと立ち上がってテーブルの上のあれこれを脇に寄せてスペースを作る。片付ける気はなし。
「…退いてやりなよ。不毛な相手に盲目になる子じゃないよ、残念なくらい理性的だもの、あー」
不毛か、慎一郎は声に出さず呟きながら煮立った鍋を覗き込む。
「灰汁ってさ」
「とってよ」
誠仁も鍋を覗き込み、そっちあっちすくい過ぎと指示し、曇ったメガネを外す。中学で視力が落ち、大学時代はほぼコンタクト。
「また眼鏡に戻したの?」
「僕は見た目がいいからさ」
慎一郎が、ああ、と適当に頷くと、優男は舐められるわ嫉妬されるわさーと毒づく。
「ヒゲは?」
「不衛生だってうちは禁止。ちあきちゃんってば、ハゲたら解決だってさ、ひどいと思わない? あと50キロ太れば何を言っても憎まれないキャラになれるだの」
慎一郎が軽く肩を震わせると、誠仁はまた千晶を俎上に載せ直す。
「僕は病院あるからいーけどさ、あの子ほんとに普通の家の子みたいじゃない、如才なくやれるにしても限界あるでしょ、悪意には弱そうだしね。力がさ、僕の娘にしようかなぁ、うちも大したことないけど仕事には不利にならないでしょ、ねぇいいと思わない? 慎からも言ってやってよ、ようじょ」
おまけに、黙ってれば慎よりノーブルなのに中身がゲスだの、見た目は悪くないんだからもっと着飾ればだの、猫被って脱がなければいいのにと、ぐだぐだと口だけは動き始める。
「……誠仁右利きだよね」
「うん? バックハンドは得意だけど? 何言ってんの今更」
慎一郎の唐突な脱線に、やはりどこか頭を打ったのかと誠仁は訝しがる。
「養女って、誠仁こそどうしたいの?」
「んー、親に頼んでちあきちゃんが姉ってのは勘弁してよ。だからパパ? どっちの意味でもいいけどさ、もうちょいふっくらさせて、そうじゃないな、ニオイ立つものがないんだよな彼女。どこか現実味に欠けるんだよ。まー別に全然ヤレるし肌の感じはいいよね、ただ、ああいう子って中もあっさり――」
言葉と裏腹に微妙に表情が曇っていく。どこから突っ込んでいいのかわからない程、誠仁も思考回路がおかしい。
「誠仁は必要なところで言葉を選ばないね」
「慎ちゃんの趣味が悪いなんて言ってないよ、好みの問題」
とうとう露骨に嫌そうな表情を浮かべた誠仁に、慎一郎も眉間を寄せる。好みが同じなら友達は続いてないと千晶は言っていた。父と兄と弟がうまくいってるのも、女の趣味が違うからだと。
誠仁の好みとは違っても――彼女は射程範囲が広すぎるこの幼馴染に拒否されるような女性ではないはずだ。
「俺に言えるってことは本人にも…言ってるんだろうね」
「それはね、ここだけの話なら僕がムッツリみたいじゃない。やだなぁ。彼女も言うからねぇ、センセはもう種だけ保存しといたらだって、センセって呼び方がさぁ――」
千晶に言われたことと言ったことを苦々しそうに語りだした。低レベルな、だが、どちらも正論で的を射ていて、味方の矢が頬を掠めるような感覚に陥る。悪しき理解者同士なのか拗れる一端が見えた。
「――ってかあの子は鏡を見たことないよね、ぜーんぶブーメラン」
(どっちもどっち)そう笑いたいのをこらえて、慎一郎は鍋の火を止めた。笑ったら全ての矢が自分に降ってくる。
ルーを入れ溶かし――、味見をして無表情に頷く。
「だから啼かせたいんじゃないんだよ、こう 瓶につめてさ――、固定せずにアルコールに漬けて、時々取り出して」
「誠仁もういい」
「えー、そのまま変わらずにさ、問題は色素が――」
口に出してるうちは実行しないのだろうが聞きたくない。誠仁は口も余計だが身振り手振りがもっと余計だ。瓶のキャップをひねって取り出し――以下変態じみた行為は割愛。彼の名誉のために一応触れておくと、外面と仕事ぶりはとても誠実、その反動としては十分許容範囲な悪ふざけ。
「瓶詰め、、、普段ポケットサイズに小さくできたらいいのにな」
慎一郎の妄想発言に今度は誠仁が固まった。自らの歪みっぷりを棚に上げ、眉を顰める。誠仁の脳裏には慎一郎の胸ポケットに着せ替え人形サイズの千晶が顔だけ出してる姿と、次いで殺風景な部屋のテーブルに乗せられたファンシーなドールハウスと、そこでいそいそと人形の服を着替えさせている青年の姿が浮かんで、胃の奥がせりあがりそうになって――頭を振った。
「…慎ちゃん、戻ったらちゃんとカウンセリング受けなよ」
「俺は正常だよ」
「皆そういうんだよ。あーあぁ、あの子はもっとうまくさぁ、このままじゃ… ああいう子はさ…先生は嫌だって、贅沢すぎるんだよ。体力が無いんだから、そこそこの男を見繕ってうちで週3で勤務してくれればさぁ。検事補…は転勤…んー、だよなぁ。医者が嫌なら、小山内んちみたいな土地持ちとのんびりやればさ、そもそも何も医者になんか――」
ブツブツと独り言のような呟きが止まった。
――そこか。
言いかけて、その言葉の先を軽々しく口にしない誠仁の、千晶に対する感情は同属嫌悪より自己投影なのだろうか。上昇意欲の無さにイラついているようで、反面そのままでいて欲しいともとれる。庇護的な発言のあとで破壊的な欲求も口にする、この二重規範が性差なのか。
千晶への呼び方が安定しないのも彼の中で存在を持て余している現れか。
慎一郎はそんな疑問を持ちながら周囲に関心を取り戻し始めた友人をいい傾向だと思う。
「『自由は無力』だそうだよ」
「どういう意味?」
「さぁね」
誠仁が首をひねる。慎一郎も首を傾げる。
「はぁ? それと慎とどう関係するの」
「見れば納得するよ」
「見るって何を? 何がどう納得するの」
――いるだけでいい、彼女も、彼らも。慎一郎は返答の代わりに薄く笑った。
「なんなの一人でさぁ? え、カレー冷やすの」
薄切り肉なら煮込まなくていい、冷やすと味が馴染むとは千晶弟の談。がら空きの冷蔵庫に鍋を仕舞い、タオルと着替えを手に風呂へ誘う。
「えー、おふろ? 僕そういうのは。それに今からじゃ、慎ちゃん人の後は――」
――何を勘違いしている、そっちじゃない。本当に残念な男。
「誠仁、臭うよ」
「ひどいよ、それが身を粉にして奉仕した僕に言う言葉なの」
「いいから行くよ」
嫌がる誠仁を引き連れて近くの銭湯へ。スーツとスウェット姿の取り合わせを誰も気にしない。髪を洗い、背中は流しあう。こういうのは男同士に限る。千晶なら頭から洗剤を掛け、ユニットバスへ押し込むだろう。
「慎ちゃんがパパみたい」
大人しく洗われてたと思えば、彼はすぐ調子に乗る、慎一郎は無言で雑に頭からシャワーを掛けて流してやる。
日替わりの風呂は菖蒲湯、端午の節句が近い。父親と風呂に入った記憶のない二人は手で水鉄砲を浴びせ合う。
「誠仁さぁ、医者じゃなかったら何になりたかった?」
「えー、考えたこともないよ」
♪♪ー♪ー
風呂上りの星も見えない夜空、慎一郎が口笛を吹く。音程をとれないヘタクソな口笛を誠仁は嫌そうに諫める。
「藤堂君、夜に口笛は悪m…嵐を呼ぶんだよ」
「――アキは巧いんだ」
誠仁は更に眉をひそめた。はしたなさを責めるのとは違う顔。
「あの子は魔女か」
「ルビーだよ」
ああ、と今度は誠仁が思いついたように歌い始めた。昔千晶が口ずさんだその曲を、慎一郎は黙って聞いていた。
「慎ちゃん、僕カレーにはラッキョウ派、シソ味ね」
黙って喰えと、福神漬けの瓶を差し出す慎一郎。サフランライスのポークカレーは上出来だ。サラダとヨーグルトドリンクは出来合い。パセリが欲しいだのと言いながら、誠仁はカレーを当然の様にお替りした。
*
「さて、亀か」
純和風の庭園の、留め石をまたいで慎一郎は入っていく。
再びソファー前に座り込んだ誠仁にそこだけ片しておいて、とダイニングテーブルを指さす。
誠仁はのろのろと立ち上がってテーブルの上のあれこれを脇に寄せてスペースを作る。片付ける気はなし。
「…退いてやりなよ。不毛な相手に盲目になる子じゃないよ、残念なくらい理性的だもの、あー」
不毛か、慎一郎は声に出さず呟きながら煮立った鍋を覗き込む。
「灰汁ってさ」
「とってよ」
誠仁も鍋を覗き込み、そっちあっちすくい過ぎと指示し、曇ったメガネを外す。中学で視力が落ち、大学時代はほぼコンタクト。
「また眼鏡に戻したの?」
「僕は見た目がいいからさ」
慎一郎が、ああ、と適当に頷くと、優男は舐められるわ嫉妬されるわさーと毒づく。
「ヒゲは?」
「不衛生だってうちは禁止。ちあきちゃんってば、ハゲたら解決だってさ、ひどいと思わない? あと50キロ太れば何を言っても憎まれないキャラになれるだの」
慎一郎が軽く肩を震わせると、誠仁はまた千晶を俎上に載せ直す。
「僕は病院あるからいーけどさ、あの子ほんとに普通の家の子みたいじゃない、如才なくやれるにしても限界あるでしょ、悪意には弱そうだしね。力がさ、僕の娘にしようかなぁ、うちも大したことないけど仕事には不利にならないでしょ、ねぇいいと思わない? 慎からも言ってやってよ、ようじょ」
おまけに、黙ってれば慎よりノーブルなのに中身がゲスだの、見た目は悪くないんだからもっと着飾ればだの、猫被って脱がなければいいのにと、ぐだぐだと口だけは動き始める。
「……誠仁右利きだよね」
「うん? バックハンドは得意だけど? 何言ってんの今更」
慎一郎の唐突な脱線に、やはりどこか頭を打ったのかと誠仁は訝しがる。
「養女って、誠仁こそどうしたいの?」
「んー、親に頼んでちあきちゃんが姉ってのは勘弁してよ。だからパパ? どっちの意味でもいいけどさ、もうちょいふっくらさせて、そうじゃないな、ニオイ立つものがないんだよな彼女。どこか現実味に欠けるんだよ。まー別に全然ヤレるし肌の感じはいいよね、ただ、ああいう子って中もあっさり――」
言葉と裏腹に微妙に表情が曇っていく。どこから突っ込んでいいのかわからない程、誠仁も思考回路がおかしい。
「誠仁は必要なところで言葉を選ばないね」
「慎ちゃんの趣味が悪いなんて言ってないよ、好みの問題」
とうとう露骨に嫌そうな表情を浮かべた誠仁に、慎一郎も眉間を寄せる。好みが同じなら友達は続いてないと千晶は言っていた。父と兄と弟がうまくいってるのも、女の趣味が違うからだと。
誠仁の好みとは違っても――彼女は射程範囲が広すぎるこの幼馴染に拒否されるような女性ではないはずだ。
「俺に言えるってことは本人にも…言ってるんだろうね」
「それはね、ここだけの話なら僕がムッツリみたいじゃない。やだなぁ。彼女も言うからねぇ、センセはもう種だけ保存しといたらだって、センセって呼び方がさぁ――」
千晶に言われたことと言ったことを苦々しそうに語りだした。低レベルな、だが、どちらも正論で的を射ていて、味方の矢が頬を掠めるような感覚に陥る。悪しき理解者同士なのか拗れる一端が見えた。
「――ってかあの子は鏡を見たことないよね、ぜーんぶブーメラン」
(どっちもどっち)そう笑いたいのをこらえて、慎一郎は鍋の火を止めた。笑ったら全ての矢が自分に降ってくる。
ルーを入れ溶かし――、味見をして無表情に頷く。
「だから啼かせたいんじゃないんだよ、こう 瓶につめてさ――、固定せずにアルコールに漬けて、時々取り出して」
「誠仁もういい」
「えー、そのまま変わらずにさ、問題は色素が――」
口に出してるうちは実行しないのだろうが聞きたくない。誠仁は口も余計だが身振り手振りがもっと余計だ。瓶のキャップをひねって取り出し――以下変態じみた行為は割愛。彼の名誉のために一応触れておくと、外面と仕事ぶりはとても誠実、その反動としては十分許容範囲な悪ふざけ。
「瓶詰め、、、普段ポケットサイズに小さくできたらいいのにな」
慎一郎の妄想発言に今度は誠仁が固まった。自らの歪みっぷりを棚に上げ、眉を顰める。誠仁の脳裏には慎一郎の胸ポケットに着せ替え人形サイズの千晶が顔だけ出してる姿と、次いで殺風景な部屋のテーブルに乗せられたファンシーなドールハウスと、そこでいそいそと人形の服を着替えさせている青年の姿が浮かんで、胃の奥がせりあがりそうになって――頭を振った。
「…慎ちゃん、戻ったらちゃんとカウンセリング受けなよ」
「俺は正常だよ」
「皆そういうんだよ。あーあぁ、あの子はもっとうまくさぁ、このままじゃ… ああいう子はさ…先生は嫌だって、贅沢すぎるんだよ。体力が無いんだから、そこそこの男を見繕ってうちで週3で勤務してくれればさぁ。検事補…は転勤…んー、だよなぁ。医者が嫌なら、小山内んちみたいな土地持ちとのんびりやればさ、そもそも何も医者になんか――」
ブツブツと独り言のような呟きが止まった。
――そこか。
言いかけて、その言葉の先を軽々しく口にしない誠仁の、千晶に対する感情は同属嫌悪より自己投影なのだろうか。上昇意欲の無さにイラついているようで、反面そのままでいて欲しいともとれる。庇護的な発言のあとで破壊的な欲求も口にする、この二重規範が性差なのか。
千晶への呼び方が安定しないのも彼の中で存在を持て余している現れか。
慎一郎はそんな疑問を持ちながら周囲に関心を取り戻し始めた友人をいい傾向だと思う。
「『自由は無力』だそうだよ」
「どういう意味?」
「さぁね」
誠仁が首をひねる。慎一郎も首を傾げる。
「はぁ? それと慎とどう関係するの」
「見れば納得するよ」
「見るって何を? 何がどう納得するの」
――いるだけでいい、彼女も、彼らも。慎一郎は返答の代わりに薄く笑った。
「なんなの一人でさぁ? え、カレー冷やすの」
薄切り肉なら煮込まなくていい、冷やすと味が馴染むとは千晶弟の談。がら空きの冷蔵庫に鍋を仕舞い、タオルと着替えを手に風呂へ誘う。
「えー、おふろ? 僕そういうのは。それに今からじゃ、慎ちゃん人の後は――」
――何を勘違いしている、そっちじゃない。本当に残念な男。
「誠仁、臭うよ」
「ひどいよ、それが身を粉にして奉仕した僕に言う言葉なの」
「いいから行くよ」
嫌がる誠仁を引き連れて近くの銭湯へ。スーツとスウェット姿の取り合わせを誰も気にしない。髪を洗い、背中は流しあう。こういうのは男同士に限る。千晶なら頭から洗剤を掛け、ユニットバスへ押し込むだろう。
「慎ちゃんがパパみたい」
大人しく洗われてたと思えば、彼はすぐ調子に乗る、慎一郎は無言で雑に頭からシャワーを掛けて流してやる。
日替わりの風呂は菖蒲湯、端午の節句が近い。父親と風呂に入った記憶のない二人は手で水鉄砲を浴びせ合う。
「誠仁さぁ、医者じゃなかったら何になりたかった?」
「えー、考えたこともないよ」
♪♪ー♪ー
風呂上りの星も見えない夜空、慎一郎が口笛を吹く。音程をとれないヘタクソな口笛を誠仁は嫌そうに諫める。
「藤堂君、夜に口笛は悪m…嵐を呼ぶんだよ」
「――アキは巧いんだ」
誠仁は更に眉をひそめた。はしたなさを責めるのとは違う顔。
「あの子は魔女か」
「ルビーだよ」
ああ、と今度は誠仁が思いついたように歌い始めた。昔千晶が口ずさんだその曲を、慎一郎は黙って聞いていた。
「慎ちゃん、僕カレーにはラッキョウ派、シソ味ね」
黙って喰えと、福神漬けの瓶を差し出す慎一郎。サフランライスのポークカレーは上出来だ。サラダとヨーグルトドリンクは出来合い。パセリが欲しいだのと言いながら、誠仁はカレーを当然の様にお替りした。
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