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蓋然
春眠夜話(3/4)will you funny me?
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「メンタルなら藤堂くんのほうが医者向きだよね、ちゃっちゃと免許とってきてよ、4年でとれるとこあんじゃん」
「……」
「ああ、いいこと考えた。慎ちゅんと俺でパートナーシップを組もうよ」
「コーヒーでいい?」
「今日は紅茶が飲みたい、象さんのね、レモンも」
誠仁はボルシチをお代わりし、付け合わせも完食した。意外と美味しかったことは黙っていた。
慎一郎はコーヒーに伸ばした手を象の柄の缶に修正し、ポットにティーバッグを二つ入れた。ポットもカップも温めない。
「二人でタキシード着て写真撮ってさ、紋付がいい?」
澄ました顔でポットに熱湯を注ぐ慎一郎の動きにブレはない。だが、誠仁には空気が一瞬、え、と引きつるのがわかった。
誠仁は素知らぬ顔でポテトを口に運ぶ。冷めた風味が更に郷愁をかきたてる。
「俺も最近外野がうるさくてね、これなら誰も表立って文句言えないでしょ。で、ちあきちゃんは女友達ってことで。媒酌人もお願いしちゃう?」
誠仁は軽くにぎった手を合わせ、人差し指を立てもじもじと――そして無害そうに微笑む。慎一郎は目を合わせない。
長い付き合い、誠仁はどうすれば慎一郎が生理的嫌悪をもよおすのか知っている。
誠仁と千晶の不快感を伝える例えに男女を持ち出しても伝わらない。慎一郎には女姉妹もいないし、居たとしても母親相手でも――こいつならヤレそうなのが怖い。
誠仁は皿から長いポテトを選び、口に加え慎一郎にすり寄り上目遣いで微笑む。慎一郎はにっこり微笑み返して、――すっと上半身を引いた。
砕けてきたと思えば、まだまだノリの悪い男。ここは反対側からポテトを咥えるトコだろうに。余裕を見せようとして失敗した悪い例だ。
誠仁はポテトを手に持ち替え、慎一郎の口の前に差し出す。
慎一郎は少し固まってから、口を開けた。そして誠仁が咥えていた部分まで食べ進むと残りをシンクに放った。
「僕も慎ちゃんも忙しいからさ、家族団らんとはいかないでしょ、ちあきちゃんには別に誰かさ、父性をもてあましてるような在宅仕事で家事も出来てお付き合いもこなして――、僕やななみんに腰が引けるようなのも困るよね、男の劣等感ってこわいからねー。自信過剰なのも折れると手が付けらんないからさー、謙虚で素直な、見目もそこそこで、良すぎても付け上がったクズばっか――」
「誠仁くーん」
慎一郎が顎で鏡を示す。他人事のような態度に誠仁はイラつきを隠さない。
「あん? だからって一途な自閉傾向は身内になると豹変するからねー、まー、あの子らならやられっぱなしってことにはならないだろうけど、あ、慎ちゃんのことじゃないよ」
「誠仁、悪かったって」
慎一郎は紅茶とレモンカードを誠仁に差し出す。
「んー、じぁ慎ちゃんのいいトコ見たいな。バラ100本と10カラットのさ。レストランや観覧車じゃなくて、もっと(人目のある所で)、あ、シ〇デレラ城の前がいいかな」
誠仁はタブレットを取り出し、ギャラリーが多くてなおかつ邪魔にならない場所を検索する。
慎一郎は無言で首を振り、自分の分の紅茶にスコッチを注ぎ、クリームをスプレーする。
「やってみなきゃわかんないでしょ、無難に噴水公園かなー、音楽隊もつけようか。BGMはぁ――トゥーランドットかな。バラは何色…赤が情熱、ピンクがおしとやか…ぷっ、ふんふん、青が奇跡、だってよ。もう全部混ぜちゃえ108本、いや144本で」
「そんなに跪いた俺が花束で殴られる絵が見たいのかい?」
「ぶふっ ちあきちゃんならその場は受け取って納めてくれんじゃね?(棒)バラはとげ付きで、と。ああ、違うか、花に罪は無いってタイプだから池に落とされるか、ビーチボールも用意して、海でもいいな。ジュエリーは――」
「楽しそうだね」
「物事には順番ってものがあるんだよ、段取り8割だよ」
「時田くん、人には向き不向きってのが」
「藤堂くん、言葉にしなければ伝わらないこともあるんだよ、負け戦こそ男の――」
「正論で鞭打つのはやめて」
「ムチね」
口の中に唐辛子とシュガーポットとをねじ込まれた顔で慎一郎は首を振った。
「まぁ、彼女にもシンデレラ願望はあるかもよ、苦労を耐え忍…っ…いつか白馬に乗った王j…ぶはっ…いやいやないわー、彼女ヒロインってキャラじゃないし、どっちかっていったら魔法使いのおばあさん的ポジションでしょ、必要なときだけ頼られてあとはポイ、都合が悪くなりゃ火炙りさ。
まぁ夢見る男女の妄想だよね、ああいうときめきシチュエーションってさ。あれやってほほえましいのは童貞と処女だけよ。モテる男女が妄想を現実にしちゃうのも自己顕示欲満載でさ、特に片方だけ見栄えがいいカップルがテンプレにオプション満載の演出過多とか猟奇的だもの。あの妥協じゃないってアピールがさ、一夫一婦制は中の下の救済な訳で、上位層ほど――」
今日も全方向に身も蓋もない論を展開。慎一郎は皿を洗い水音とともに流す。
「個々の選択としては多様な遺伝子と組むのが最適解でしょ、男だって数撃ちたいのが本能ってもん。ただ、子の養育期間が長すぎるから契約を結ぶ必要になる、子の成長にも両性が欠かせない。そこで――」
そして話は冒頭のパートナーの件へ戻る。誠仁は慎一郎から妥協案を引き出したいわけではない。この胸のむかつきを長く味わわせたいのだ。
「時田せんせぇ」
「ちあきちゃんだってさ、女ひとりじゃ無理があるってわかってるから俺らを拒否しないわけじゃん。それに危ないもんねぇ、男の影が無いとさ。今度は泊まってこようかな~」
それらしく理由をつけているが、誠仁の目的は脱日常である。その他の友人も然り。千晶なら放っておいても大丈夫、何かあれば彼女から言ってくる、そんな扱いだ。
「彼女のハードルが高かったからこそまだチャンスはあるわけよ。ちあきちゃんて男の性質をよくわかってるよね。子連れに言い寄ってくるなんて裏があるとか、ま、女の子もいるし、男の子も可愛いしさ、そりゃ子供が居りゃ慎重にもなるわ――」
ん? ふと、頭に浮かんだ考えを誠仁は理性で否定した。千晶から聞いた経緯はありえないことではないが、双胎は家族歴も地域性も無し、偶然が重なったにしても首を傾げたくなるものだった。知らない人なら計画的に臨んだ結果だと思うだろう、それでなくても望まなけれは手のうちようがある環境だ。彼女自身もそれはわかっているようで、やばい日にはいたしていないし、そのあと生理もきたのだとため息のようにつぶやいていた。
隙のない彼女に限って盛られたとは信じがたいが、乗っ取られ説も半分は頷いてしまうほどに。だからって、まさか。
彼女が仕掛けるとは思えなかった、慎が使い方を誤るほど溺れるとは思えなかった。
「……あのこなら…そうか」
誠仁が眉を寄せると、慎一郎はしれっと無言で首を傾げてみせた。
(――世の中知らなくてもいいことはたくさんある。あれは親告罪じゃなかったよな)
「誰の子でもいいんだ、アキの子なら」
「とりあえず殴らせろ」
「そういう趣味はないんでしょ?」
慎一郎は神の思し召しさ、と両手を開き、肩を竦めて見せた。
誠仁は立ち上がり、適当に素手の代わりになりそうなものを探す。鍵や時計が置いてあるトレーからナックルダスターを見つけ手に取ると、ちょっと後ろから声がかかった。
冗談に決まってる、傷害になるヘマはしない。他には甲と第二関節に鋲が付いた黒の革グローブ、これは左手だけしかない。誠仁も慎一郎も右利きだ。
(ドライブ用? もしかしてゴルフ? こういうのは十代で卒業しとこうよ)
十代でやらなかったから今なのか、モヒカン――を消して元祖パンク、も消す。藤堂くんの好みの音楽はマーラーとプログ(※どっちも壮大で小難しい系)だったはずだが、うん、コスプレか。あんま詳しくないんだけど、黒ずくめでポージングを決めた慎一郎が浮かびそうになって、ゴスからスチームにとスライドを切り替え、サイバー系に着地した。なりきり全開な自撮りがあっても驚かないよ、誰にも迷惑かけてないんだから、よし。
本人に何も確認せず脳内で完結した誠仁の、視界の隅にハエ叩きが入った。
「……」
「ああ、いいこと考えた。慎ちゅんと俺でパートナーシップを組もうよ」
「コーヒーでいい?」
「今日は紅茶が飲みたい、象さんのね、レモンも」
誠仁はボルシチをお代わりし、付け合わせも完食した。意外と美味しかったことは黙っていた。
慎一郎はコーヒーに伸ばした手を象の柄の缶に修正し、ポットにティーバッグを二つ入れた。ポットもカップも温めない。
「二人でタキシード着て写真撮ってさ、紋付がいい?」
澄ました顔でポットに熱湯を注ぐ慎一郎の動きにブレはない。だが、誠仁には空気が一瞬、え、と引きつるのがわかった。
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誠仁と千晶の不快感を伝える例えに男女を持ち出しても伝わらない。慎一郎には女姉妹もいないし、居たとしても母親相手でも――こいつならヤレそうなのが怖い。
誠仁は皿から長いポテトを選び、口に加え慎一郎にすり寄り上目遣いで微笑む。慎一郎はにっこり微笑み返して、――すっと上半身を引いた。
砕けてきたと思えば、まだまだノリの悪い男。ここは反対側からポテトを咥えるトコだろうに。余裕を見せようとして失敗した悪い例だ。
誠仁はポテトを手に持ち替え、慎一郎の口の前に差し出す。
慎一郎は少し固まってから、口を開けた。そして誠仁が咥えていた部分まで食べ進むと残りをシンクに放った。
「僕も慎ちゃんも忙しいからさ、家族団らんとはいかないでしょ、ちあきちゃんには別に誰かさ、父性をもてあましてるような在宅仕事で家事も出来てお付き合いもこなして――、僕やななみんに腰が引けるようなのも困るよね、男の劣等感ってこわいからねー。自信過剰なのも折れると手が付けらんないからさー、謙虚で素直な、見目もそこそこで、良すぎても付け上がったクズばっか――」
「誠仁くーん」
慎一郎が顎で鏡を示す。他人事のような態度に誠仁はイラつきを隠さない。
「あん? だからって一途な自閉傾向は身内になると豹変するからねー、まー、あの子らならやられっぱなしってことにはならないだろうけど、あ、慎ちゃんのことじゃないよ」
「誠仁、悪かったって」
慎一郎は紅茶とレモンカードを誠仁に差し出す。
「んー、じぁ慎ちゃんのいいトコ見たいな。バラ100本と10カラットのさ。レストランや観覧車じゃなくて、もっと(人目のある所で)、あ、シ〇デレラ城の前がいいかな」
誠仁はタブレットを取り出し、ギャラリーが多くてなおかつ邪魔にならない場所を検索する。
慎一郎は無言で首を振り、自分の分の紅茶にスコッチを注ぎ、クリームをスプレーする。
「やってみなきゃわかんないでしょ、無難に噴水公園かなー、音楽隊もつけようか。BGMはぁ――トゥーランドットかな。バラは何色…赤が情熱、ピンクがおしとやか…ぷっ、ふんふん、青が奇跡、だってよ。もう全部混ぜちゃえ108本、いや144本で」
「そんなに跪いた俺が花束で殴られる絵が見たいのかい?」
「ぶふっ ちあきちゃんならその場は受け取って納めてくれんじゃね?(棒)バラはとげ付きで、と。ああ、違うか、花に罪は無いってタイプだから池に落とされるか、ビーチボールも用意して、海でもいいな。ジュエリーは――」
「楽しそうだね」
「物事には順番ってものがあるんだよ、段取り8割だよ」
「時田くん、人には向き不向きってのが」
「藤堂くん、言葉にしなければ伝わらないこともあるんだよ、負け戦こそ男の――」
「正論で鞭打つのはやめて」
「ムチね」
口の中に唐辛子とシュガーポットとをねじ込まれた顔で慎一郎は首を振った。
「まぁ、彼女にもシンデレラ願望はあるかもよ、苦労を耐え忍…っ…いつか白馬に乗った王j…ぶはっ…いやいやないわー、彼女ヒロインってキャラじゃないし、どっちかっていったら魔法使いのおばあさん的ポジションでしょ、必要なときだけ頼られてあとはポイ、都合が悪くなりゃ火炙りさ。
まぁ夢見る男女の妄想だよね、ああいうときめきシチュエーションってさ。あれやってほほえましいのは童貞と処女だけよ。モテる男女が妄想を現実にしちゃうのも自己顕示欲満載でさ、特に片方だけ見栄えがいいカップルがテンプレにオプション満載の演出過多とか猟奇的だもの。あの妥協じゃないってアピールがさ、一夫一婦制は中の下の救済な訳で、上位層ほど――」
今日も全方向に身も蓋もない論を展開。慎一郎は皿を洗い水音とともに流す。
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「時田せんせぇ」
「ちあきちゃんだってさ、女ひとりじゃ無理があるってわかってるから俺らを拒否しないわけじゃん。それに危ないもんねぇ、男の影が無いとさ。今度は泊まってこようかな~」
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ん? ふと、頭に浮かんだ考えを誠仁は理性で否定した。千晶から聞いた経緯はありえないことではないが、双胎は家族歴も地域性も無し、偶然が重なったにしても首を傾げたくなるものだった。知らない人なら計画的に臨んだ結果だと思うだろう、それでなくても望まなけれは手のうちようがある環境だ。彼女自身もそれはわかっているようで、やばい日にはいたしていないし、そのあと生理もきたのだとため息のようにつぶやいていた。
隙のない彼女に限って盛られたとは信じがたいが、乗っ取られ説も半分は頷いてしまうほどに。だからって、まさか。
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「そういう趣味はないんでしょ?」
慎一郎は神の思し召しさ、と両手を開き、肩を竦めて見せた。
誠仁は立ち上がり、適当に素手の代わりになりそうなものを探す。鍵や時計が置いてあるトレーからナックルダスターを見つけ手に取ると、ちょっと後ろから声がかかった。
冗談に決まってる、傷害になるヘマはしない。他には甲と第二関節に鋲が付いた黒の革グローブ、これは左手だけしかない。誠仁も慎一郎も右利きだ。
(ドライブ用? もしかしてゴルフ? こういうのは十代で卒業しとこうよ)
十代でやらなかったから今なのか、モヒカン――を消して元祖パンク、も消す。藤堂くんの好みの音楽はマーラーとプログ(※どっちも壮大で小難しい系)だったはずだが、うん、コスプレか。あんま詳しくないんだけど、黒ずくめでポージングを決めた慎一郎が浮かびそうになって、ゴスからスチームにとスライドを切り替え、サイバー系に着地した。なりきり全開な自撮りがあっても驚かないよ、誰にも迷惑かけてないんだから、よし。
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