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第1幕 企業研修編
第4章 日英対抗、枕合戦⑤
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「うるせぇ!! こっちはな、財閥家の出身ってだけで、家でも学校でも四六時中監視されてるような毎日送ってるんだよ!
俺の立場がお前に分かってたまるか! ストレス溜まってんだよ! 分かるか、この息苦しさが?!
それに比べて、そっちは自由奔放に生きてていいよな!」
侑斗もサルヴァトーレに負けじと声を上げた。
そして、いつも穏やかな侑斗の顔が、息も荒く不敵に笑っていた。
それを見たサルヴァトーレも息遣いが荒い。
だが、やっとこの温厚そうな優等生の仮面を剥いだ気がした。
嘲笑とも取れる表情を浮かべて、侑斗に吐き捨てるようにこう言った。
「ハッ……やっと本性出したな。
とんだ性悪優等生だ!」
「うるせぇ、お前ほどじゃねぇ!」
どちらも一歩も引かない。
子供の喧嘩が国境を越えて白熱し出した。
こうして、学生達による日英対抗枕合戦は、いよいよクライマックスへと突入した。
「俺は――、自分に正直に生きてるだけだ。
お前達みたいに表と裏使い分けてる二枚舌人種が一番タチが悪い!」
「この国はな、空気読むのが美徳なんだよ!
言わなくても伝わる“感性”を、何世代にわたって磨いてきたんだ。お前はまずそれを学べ!!
協調性の意味すら知らねぇくせに!
日本なめんなよ!」
「イギリスなめんなよ!
“言葉”で革命も戦争も起こしてきた国だ。お前らの“察し文化”なんか通じねぇんだよ。
黙って伝わるなら、議会も裁判も必要ねぇわ!!」
「議会と裁判は違うだろ!
黙っていても、“正しさ”は誰かが拾い上げる。
それが日本の強さなんだよ!!」
「笑わせるな。
お前ら喋らすのが国際会議で最も世界中が頭を悩ませてる課題だ。
インド人顔負けのカレー振舞ってる暇があるなら、まずは自己主張するスキルでもイギリスに学びに来い!
骨の髄まで叩き込んでやる!!」
「誰が行くかよ!
皮肉を肴に紅茶すすってスコーン食ってる国なんざ、お断りだ!!
紳士淑女が笑わせんな!
黙っていても背中が語る、それが日本人だ!」
「その背中が、何も語ってねぇから世界が困ってんだよ!」
「うるせぇ! 日本が世界に誇る暗黙のコミニュケーション文化ってやつを教えてやるよ!!」
「上等だ! やれるものならやってみろ!!」
もはや、枕を捨て彼らは取っ組み合いの喧嘩を始めた。
髪を引っ張り、服を引っ張り、床に転がり、やりたい放題だった。
一応言っておくが、境遇は違えど、二人とも学年トップの成績を争う優等生だ。
今宵、その学生達が――、
最中一口で、歴史的ともいえる平和でアホな日英の外交危機を引き起こした。
本件は両国の外交に一切関係はない。
そして、この夜の騒動を外交問題にしたがる記者は、いまのところ存在していない。
少なくとも今は良好なはずだ。
おそらく――。
俺の立場がお前に分かってたまるか! ストレス溜まってんだよ! 分かるか、この息苦しさが?!
それに比べて、そっちは自由奔放に生きてていいよな!」
侑斗もサルヴァトーレに負けじと声を上げた。
そして、いつも穏やかな侑斗の顔が、息も荒く不敵に笑っていた。
それを見たサルヴァトーレも息遣いが荒い。
だが、やっとこの温厚そうな優等生の仮面を剥いだ気がした。
嘲笑とも取れる表情を浮かべて、侑斗に吐き捨てるようにこう言った。
「ハッ……やっと本性出したな。
とんだ性悪優等生だ!」
「うるせぇ、お前ほどじゃねぇ!」
どちらも一歩も引かない。
子供の喧嘩が国境を越えて白熱し出した。
こうして、学生達による日英対抗枕合戦は、いよいよクライマックスへと突入した。
「俺は――、自分に正直に生きてるだけだ。
お前達みたいに表と裏使い分けてる二枚舌人種が一番タチが悪い!」
「この国はな、空気読むのが美徳なんだよ!
言わなくても伝わる“感性”を、何世代にわたって磨いてきたんだ。お前はまずそれを学べ!!
協調性の意味すら知らねぇくせに!
日本なめんなよ!」
「イギリスなめんなよ!
“言葉”で革命も戦争も起こしてきた国だ。お前らの“察し文化”なんか通じねぇんだよ。
黙って伝わるなら、議会も裁判も必要ねぇわ!!」
「議会と裁判は違うだろ!
黙っていても、“正しさ”は誰かが拾い上げる。
それが日本の強さなんだよ!!」
「笑わせるな。
お前ら喋らすのが国際会議で最も世界中が頭を悩ませてる課題だ。
インド人顔負けのカレー振舞ってる暇があるなら、まずは自己主張するスキルでもイギリスに学びに来い!
骨の髄まで叩き込んでやる!!」
「誰が行くかよ!
皮肉を肴に紅茶すすってスコーン食ってる国なんざ、お断りだ!!
紳士淑女が笑わせんな!
黙っていても背中が語る、それが日本人だ!」
「その背中が、何も語ってねぇから世界が困ってんだよ!」
「うるせぇ! 日本が世界に誇る暗黙のコミニュケーション文化ってやつを教えてやるよ!!」
「上等だ! やれるものならやってみろ!!」
もはや、枕を捨て彼らは取っ組み合いの喧嘩を始めた。
髪を引っ張り、服を引っ張り、床に転がり、やりたい放題だった。
一応言っておくが、境遇は違えど、二人とも学年トップの成績を争う優等生だ。
今宵、その学生達が――、
最中一口で、歴史的ともいえる平和でアホな日英の外交危機を引き起こした。
本件は両国の外交に一切関係はない。
そして、この夜の騒動を外交問題にしたがる記者は、いまのところ存在していない。
少なくとも今は良好なはずだ。
おそらく――。
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