最強ですが、問題あるか?

蒼葉縁

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幼い頃の記憶の中での両親は、いつも泣いていた
狼女の母と魔法使いの父の間に生まれた私は魔女であり獣人
学校でのいじめに耐えられなかった私は、家でいつも鍛錬をしていた
弱い心がいけない、弱い自分がいけないんだと自分を責める
そんな時、母は言った
「森へ行きなさい」
「何で?」
母は首を傾げる私に微笑むだけで何も言わない
森へ連れて行ってもらい、私は其処で一週間過ごした
森の主は私に答えを教える
自分を認め、受け入れろと言ってくれた
私はその日から、鍛錬をしながら学校へ通う様になる
無事、小学校を卒業できた
森の主と森の仲間達、そして両親は喜んでくれる
中学校では、私はいつも図書館にいた
勉強はちゃんと受けている
「あ、化け物だ」
「うわ、またいるよ」
そんな陰口しか言えない人間なんて無視した
自分が一番だと思っている馬鹿より、私は成長している
中学生になってから、将来の夢のために進路というもの決めた
私は母の通っていた高校へ行く事にする
其処で父と出会ったのだ
高校は無事入学することが決まり、準備を始める
「ルト」
「ん?」
母はいつも心配していた
私が番犬という仕事をするが故のこと
番犬はその名の通り、人を守る仕事だ
母は父も出会いその仕事を辞めている
「辛くなったらいつでも、帰って来てね」
「うん、ありがとう」
母の言葉に微笑み、頷いた
そして中学を卒業して、すぐ私は高校へ行くために両親の車へと乗る
車での移動中、両親は悲しそうなそれでも嬉しそうな顔をしていた
「ありがとう、行って来ます」
「「うん、気をつけて」」
両親と抱き締め合い、私は高校である
皇学園へと、入って行った
皇学園は世界中から、番犬になるために集う高校兼大学
私は其処へ入学した
入学式は簡単に済ませ、自由行動となる
私は担任の元へ行き、口を開いた
「図書室へ行きたいです」
「それなら地図あげる」
担任はゆっくり微笑むと、私に地図を渡してくれる
私は一礼して、教室を出た
その姿を見る、一人の青年の視線を感じながら
「図書室は此処か」
私は獣特有の耳をピクリと動かし、気配を探る
中からは人の気配が感じなかった
私はほっと安心して、図書室の中へ入る
本の香りと木の匂いに、目を細めた
しばらく本を見つめ、一冊手に取る
「………」
図書室にパラパラとページを捲る音だけが響いた
どれくらいの時間が経ったのか分からず、私は一回本を閉じて教室へ戻る
担任は戻って来た私に、微笑むと教材を渡した
「宜しくね、ルトさん」
「宜しくお願いします」
担任は優しく、かつしっかりしている
私は再び一礼して、席に戻った
ひそひそとしっかり私には聞こえる陰口に、溜息を吐く
教材を運んでいると、何かの物音がした
私はそちらへ顔を向け、じっと見つめる
自室へ教材を置き、鍵をかけた
扉を開けると、目の前には複数人の人間が立っている
私は嫌そうに顔を顰めると、扉を閉めた
「おい、開けろよ」
「出てこいよ」
渋々、彼女達に着いていくと急に声を荒げる
何故なら、彼女達も私と同じ学校の人達だったからだ
「なんであんたが居んのよ!」
「ふざけてるよね!」
「番犬になるの辞めなさいよ!」
ピーピーと鳥の様に喚く彼女達に私はギロリと睨む
騒いでいた彼女達はビクリと震え、声を止める
「な、何よ!」
「化け物のくせに!」
「化け物で結構だ、私は君達より強いから」
彼女達は私の言葉に怒ると、近くにあった石を投げた
私はその石を避けて、吠える
「ガウウウウウゥガゥ!」
「「「ひっ!!」」」
彼女達は怯えて、私から逃げた
私はフンと鼻で笑い、その場から歩き去る
翌日、彼女達は入学早々退学して行った
本当に行きたかったわけじゃないからと言ったらしい
一方、私は着々と勉強しながら訓練をしていた
担任が訓練を勧めてくれるお陰で、私はとても成長している
そして、高校で学ぶ全てを終えた
大学ではもっと厳しくなるらしい
私はそれでも耐える
「八神ルト!」
「はい!」
名前を呼ばれ、席を立つ
何年という時間はあっという間だ
番犬としての学びも、あっという間だった
私は手に持った卒業書を両親へ渡す
そして、明日から番犬としての生活が待っていた
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