大嫌いだった同期

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第二話 悔しい!!②

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そして少し前へと後輩女子達と進んだ瀧田は私に言うのだ。


「青木はね。一生俺には敵わないんだ」


その言葉を残し去っていく瀧田。
そしてそれに金魚の糞の様についていく後輩の女性社員達……

そして遠ざかって行く中でまた聞こえる言葉。

後輩女子達が瀧田に向かって可愛い声で言うのだ。


「青木先輩って女性っぽくないですよねぇ~あっ!悪口じゃなくて!サバサバしてて恋愛とかどうでも良さそうな感じがするって意味なんですけどぉっ」

「瀧田先輩も青木先輩も仲がいい友達って感じで羨ましいですぅ~」

「でもでも私は~、瀧田先輩とは友達というよりは~そのぉ、。もっと親しくなりたいなとかって思ってますっ♡♡」

「わ、私は~~((以下略」


あぁぁぁ!!!悔しい!悔しい悔しい悔しい!!!本当に悔しいっ……

というか!!あんな女の子と一緒にいるなんて趣味わるっ!!そもそも名前も知らない後輩もいたけど、私の女子力とか低いのはわかるけどもさ、、流石に聞こえる様に言うのはひどいでしょ泣

あとあのあいつの得意げな顔!!!ムカつく、ムカつくムカつく!!!
いつか歪めてやりたい。私は負ける度そう思う。
けしてSではないけれど、本当にあいつの負けた顔が見たいのだ。



瀧田に対してだけは、どうにもそういった感情を抑え込むことができない。


私が抱く対抗意識全開の態度は、きっと彼からすれば面白い同期がいるなとしか映っていないのだろう。

なんとかやり込めたい。この悔しい気持ちを晴れやかなものにしたい。



私はあいつに、何でなら勝てるのだろう。



身長か、それとも視力か、はたまた資料作りの完璧さ?



あとは商品発案力??







最初の二点は、子供みたいだから却下か。


いや、そもそも。男の瀧田に身長で勝ったところで、嬉しくもなんともない。

という冷静に考えて私の身長が180を超える訳がない。

私の性格上、もし瀧田よりも身長が高くなってしまったら、さらに可愛げがなくなってしまうだろう……

いくら勝気な性格の私だからとはいえ、更に可愛げないレベルが上がってしまうのは、できるなら避けたい事案だ。




視力だって、良いに越したことはないけれど。コンタクトをせず、時折かけている自身のメガネ姿は嫌いじゃない。

鏡に映る、右斜めの角度がなんとも真面目女子って感じで気に入ってはいる。


まぁ、そこらは置いといても、資料は、いける気がする!!


この点に関して言えば、作成し上司に提出するたびに、とても分かりやすいと定評があるからだ。


ふんっ。どうだ、瀧田!!

私にだって、お前に勝るものがあるのだ。私は瀧田に勝てるものを見つけたことで、鼻の穴を膨らませ、腕を組みイキっていた。



いや、でも待てよ。まさか、同じセリ
フをあの瀧田も言われている………

なんてことはないだろうか??


褒めて伸ばすタイプの上司のことだから、あり得なくはない!?


となると、私の資料が格別に優れていると言うわけではないのかもしれない……


ネガティブ思考になったら落ち込むな…
いや、凹んでいる場合ではない。

次だ、次!

商品発案は、どうだ?!


あれなら勝てそうじゃない!?


いや、つい先日プレゼンで負けたばかりじゃん、、、


ああぁぁぁあ!!!

また悔しさが再燃してきてる、、

もうどうしたら、私は瀧田に勝てるんだろう…


瀧田には、何もかもを持っていかれている気がしてならない。どうすれば、私がやつに対して顎を突き出し、フンっとほくそ笑む日がやってくるのだろう。
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