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第四章 絢爛のスクールフェスタ
第267話 ライブハウスの衝撃
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日没後のリゾートエリアは、色とりどりの魔石灯で照らされ、昼から夜の姿へと変わっていく。
大闘技場に程近い歓楽街はエーテル灯を利用した光の管で作った看板をそれぞれの店に掲げ、遠目に見てもどこにどの店があるかわかるのが面白い。
トーチ・タウンではエーテル灯自体珍しかったけれど、この街ではエーテル灯を魔石灯の代わりに使っているだけでなく、光を生み出す部分の簡易術式で、異なる色を指定しているんだろうな。
確か、小学校の時の授業だ、リオネル先生がエーテル灯の金属部分――口金の術式基板で光の色や光の大きさなどを指定するのだと説明してくれたはずだ。
エーテル灯で彩られた街を進むうちに、ふと明かりが途切れた路地があることに気がついた。赤い壁のようなものが見えるので、通路というわけではなさそうだ。
暗がりに目が慣れてくると、それが壁ではなく赤い鋼鉄の扉であることがわかる。けれど、それはいわゆる建物の入り口というわけではなく、路地の奥にぽつんと扉だけが立っているのだった。
奥行きがないので建物がないのは明らかだが、扉を壁代わりに使うものだろうか。
もう少し近づいてみればなにかわかるかも知れないが――
「はい、こちらですわよ~!」
気になって観察していただけなのだが、僕が迷子になると思われたのか、マリーに強引に先導されてしまった。
まあ、今日は団体行動ではあるわけだし、僕一人で勝手な真似をする訳にもいかないな。
* * *
案内されて辿り着いたのは、周囲の店とは異なり、外壁をわざわざ黒く塗装して、目立たせた建物だった。二階建てだが室内に明かりがついている様子はなく、代わりに店の看板代わりのエーテル灯による飾りが夜の闇を融かすように輝いている。
黄色の光で彩られた看板の字を読み取ると、『Beehive』とある。蜂の巣という意味だが、良く見ると二階の窓が蜂の巣の形をイメージしているのか多角形になっているし、面白いな。
「ここは、ハチミツドリンクが美味しいんですのよ。ハチミツがベースのオリジナルドリンクが楽しめますの」
看板を眺めている僕に、マリーが説明してくれる。
「にゃはっ! ハチミツドリンクも美味しそうだな」
ファラが早速ハチミツドリンクに興味を示し、外に立てかけてあったメニュー表を目ざとく見つけて眺めている。
「なんだか、大人のお店って感じだね」
「まだ早い時間だから、学園の生徒も結構いるはずよ。カナドジェネレーションは、学園でも人気のバンドなの」
「それは楽しみ! ねっ、リーフ」
エステアの説明を聞きながら、アルフェが興奮に頬を染めている。これまでの自分の人生になかった経験ということもあり、どう楽しめば普通に見えるのか思案していたけれど、楽しそうなアルフェを見ていれば、それも気にならなくなりそうだ。
「どういう曲調なの?」
ホムと同様、アルフェも冬休みの交流がきっかけでエステアとすっかり打ち解けたようだ。
「ロックっていうジャンルなんだけど、定義がちょっと難しいわね。個性的で情熱的で激しい感じが好きなの」
「にゃはっ、面白そうだな!」
エステアの説明で理解出来たのか、ファラがいち早く反応する。アルフェも相槌を打つように微笑んで頷いた。
「もう最前列でノリノリに踊ったりしてもいいし、飲み物片手にじーっと聴いててもいいし、好きに楽しめばいいよ~! ねっ、ししょ~!?」
「なんで僕に言うんだい?」
メルアにいきなり話題を振られ、苦笑混じりに答える。
「いや、ししょーってあんまり騒がしいのって好きじゃないイメージだから、どーかなーって」
ああ、なるほど。メルアなりの僕への気遣いだったんだな。メルアが心配しているように僕は騒々しいのはあまり好きではない。
「まあ、アルフェが興味あるものなら、それなりに楽しめるとは思うよ」
僕はアルフェが楽しそうにしているのを見ているのが好きなので、それは少なくとも嘘ではない。それにしてもエステアが情熱的で激しい曲調が好きというのは少し意外だな。彼女の戦い方のスタイルにはその激しさはあるけれど、普段のエステアのイメージはもう少し穏やかという方がしっくりくる。
「エステアさんはどうしてそのロックが好きなの?」
僕が気になっていたことを、アルフェが代わりに訊いてくれた。
「父の影響ね。父は昔趣味でバンドをやるくらい、音楽が好きだったの。私も父の真似をして小さい頃からギターに親しんでいたのよ」
「そうそう。こーみえてエステアはマイギター持ってるし、ちょ~音楽好きなんだよね! 今日もライブの興奮を発散すべく掻き鳴らしちゃうんじゃない!?」
ルームメイトのメルアに暴露され、エステアが慌てたように顔の前で手を振る。
「ちょっとメルア。さすがに帰ったら消灯時間だからやらないわよ」
「それってまるで消灯時間じゃなければやるってことですわね、エステア?」
「もう、マリーまで」
幼馴染みのマリーの指摘は的を射ていたのか、エステアは否定しないで笑顔を浮かべた。
「でも、エステアのギターの腕前はかなりのものですのよ。私、エステアが奏でる情熱的なメロディを高く評価していますの」
「いいよね、エステアのギター」
マリーの証言にメルアが同意を示す。傍で訊いていたホムが興味深げにエステアと目を合わせた。
「それは今度是非聴かせていただきたいです」
「ふふふ、そのうちにね」
ホムが興味を持ったことに悪い気はしなかったのだろう、エステアが笑顔で応じる。結果論にはなるが、エステアを僕の家に誘って良かったな。二人の仲が急速に深まっていくのは僕としても単純に嬉しい。
「そういえば、さっきからこの地下から何やら賑やかな音楽が聞こえてくるのですが……」
「え? うそっ!?」
「やばっ! 余裕ぶっこいてたらもう始まってるじゃん~!」
ホムの指摘に時計を確認したエステアとメルアが悲鳴を上げ、地下に続く階段を降り始める。
「みなさん早く来てくださいまし!」
マリーに急かされて地下室の分厚い扉を開くと、音が激流のように押し寄せた。
「これがライブ……」
圧倒的な音楽の世界に爪先から頭の天辺まで一気に浸かって、音の奔流に呑み込まれそうだ。
「そっ。一曲目の掴みは、みんな大好きな『感謝の祈り』のスペシャルアレンジっ! これはテンションあがっちゃう~!」
ライブに慣れているエステア、メルア、マリーの三人は最前列へ向かっていく。
ああ、通りで知っているような気がすると思ったらロック調にアレンジしてあるのか。確かに個性的で、面白いな。聴いたことのある曲でさえ、全く違う印象を感じる。
「すごいね! 楽しい!」
「わたくしも、胸がドキドキして参りました」
アルフェどころかホムまで興奮に顔を紅潮させている。きっと僕も二人ほどではないにせよ、頬が赤くなっていそうだ。それほどに気分の高揚を感じるのは、音楽の力なのだろうか。
続く曲は最初の一音からそのバンドが構成する音の世界に惹き込まれた。
音楽のことは詳しくないけれど、エステアが好きだというのを感覚的に理解出来た。今ここにある音は、激しい曲調は、今まで聴いたことのあるどの音楽とも違う。
足許から突き上げてくる重低音、腹部に強く響くドラムの音、爆音が全身に訴えかけてくる。
ほとんど絶叫に近い声量なのに、その歌詞に聴き入らずにはいられない歌唱力というのも素晴らしいな。ギターを弾きながら歌うその指の動き、ボーカルの声の響きを追ってしまうのは、僕もまたこのバンドに惹かれるものがあるからなのかもしれない。
大闘技場に程近い歓楽街はエーテル灯を利用した光の管で作った看板をそれぞれの店に掲げ、遠目に見てもどこにどの店があるかわかるのが面白い。
トーチ・タウンではエーテル灯自体珍しかったけれど、この街ではエーテル灯を魔石灯の代わりに使っているだけでなく、光を生み出す部分の簡易術式で、異なる色を指定しているんだろうな。
確か、小学校の時の授業だ、リオネル先生がエーテル灯の金属部分――口金の術式基板で光の色や光の大きさなどを指定するのだと説明してくれたはずだ。
エーテル灯で彩られた街を進むうちに、ふと明かりが途切れた路地があることに気がついた。赤い壁のようなものが見えるので、通路というわけではなさそうだ。
暗がりに目が慣れてくると、それが壁ではなく赤い鋼鉄の扉であることがわかる。けれど、それはいわゆる建物の入り口というわけではなく、路地の奥にぽつんと扉だけが立っているのだった。
奥行きがないので建物がないのは明らかだが、扉を壁代わりに使うものだろうか。
もう少し近づいてみればなにかわかるかも知れないが――
「はい、こちらですわよ~!」
気になって観察していただけなのだが、僕が迷子になると思われたのか、マリーに強引に先導されてしまった。
まあ、今日は団体行動ではあるわけだし、僕一人で勝手な真似をする訳にもいかないな。
* * *
案内されて辿り着いたのは、周囲の店とは異なり、外壁をわざわざ黒く塗装して、目立たせた建物だった。二階建てだが室内に明かりがついている様子はなく、代わりに店の看板代わりのエーテル灯による飾りが夜の闇を融かすように輝いている。
黄色の光で彩られた看板の字を読み取ると、『Beehive』とある。蜂の巣という意味だが、良く見ると二階の窓が蜂の巣の形をイメージしているのか多角形になっているし、面白いな。
「ここは、ハチミツドリンクが美味しいんですのよ。ハチミツがベースのオリジナルドリンクが楽しめますの」
看板を眺めている僕に、マリーが説明してくれる。
「にゃはっ! ハチミツドリンクも美味しそうだな」
ファラが早速ハチミツドリンクに興味を示し、外に立てかけてあったメニュー表を目ざとく見つけて眺めている。
「なんだか、大人のお店って感じだね」
「まだ早い時間だから、学園の生徒も結構いるはずよ。カナドジェネレーションは、学園でも人気のバンドなの」
「それは楽しみ! ねっ、リーフ」
エステアの説明を聞きながら、アルフェが興奮に頬を染めている。これまでの自分の人生になかった経験ということもあり、どう楽しめば普通に見えるのか思案していたけれど、楽しそうなアルフェを見ていれば、それも気にならなくなりそうだ。
「どういう曲調なの?」
ホムと同様、アルフェも冬休みの交流がきっかけでエステアとすっかり打ち解けたようだ。
「ロックっていうジャンルなんだけど、定義がちょっと難しいわね。個性的で情熱的で激しい感じが好きなの」
「にゃはっ、面白そうだな!」
エステアの説明で理解出来たのか、ファラがいち早く反応する。アルフェも相槌を打つように微笑んで頷いた。
「もう最前列でノリノリに踊ったりしてもいいし、飲み物片手にじーっと聴いててもいいし、好きに楽しめばいいよ~! ねっ、ししょ~!?」
「なんで僕に言うんだい?」
メルアにいきなり話題を振られ、苦笑混じりに答える。
「いや、ししょーってあんまり騒がしいのって好きじゃないイメージだから、どーかなーって」
ああ、なるほど。メルアなりの僕への気遣いだったんだな。メルアが心配しているように僕は騒々しいのはあまり好きではない。
「まあ、アルフェが興味あるものなら、それなりに楽しめるとは思うよ」
僕はアルフェが楽しそうにしているのを見ているのが好きなので、それは少なくとも嘘ではない。それにしてもエステアが情熱的で激しい曲調が好きというのは少し意外だな。彼女の戦い方のスタイルにはその激しさはあるけれど、普段のエステアのイメージはもう少し穏やかという方がしっくりくる。
「エステアさんはどうしてそのロックが好きなの?」
僕が気になっていたことを、アルフェが代わりに訊いてくれた。
「父の影響ね。父は昔趣味でバンドをやるくらい、音楽が好きだったの。私も父の真似をして小さい頃からギターに親しんでいたのよ」
「そうそう。こーみえてエステアはマイギター持ってるし、ちょ~音楽好きなんだよね! 今日もライブの興奮を発散すべく掻き鳴らしちゃうんじゃない!?」
ルームメイトのメルアに暴露され、エステアが慌てたように顔の前で手を振る。
「ちょっとメルア。さすがに帰ったら消灯時間だからやらないわよ」
「それってまるで消灯時間じゃなければやるってことですわね、エステア?」
「もう、マリーまで」
幼馴染みのマリーの指摘は的を射ていたのか、エステアは否定しないで笑顔を浮かべた。
「でも、エステアのギターの腕前はかなりのものですのよ。私、エステアが奏でる情熱的なメロディを高く評価していますの」
「いいよね、エステアのギター」
マリーの証言にメルアが同意を示す。傍で訊いていたホムが興味深げにエステアと目を合わせた。
「それは今度是非聴かせていただきたいです」
「ふふふ、そのうちにね」
ホムが興味を持ったことに悪い気はしなかったのだろう、エステアが笑顔で応じる。結果論にはなるが、エステアを僕の家に誘って良かったな。二人の仲が急速に深まっていくのは僕としても単純に嬉しい。
「そういえば、さっきからこの地下から何やら賑やかな音楽が聞こえてくるのですが……」
「え? うそっ!?」
「やばっ! 余裕ぶっこいてたらもう始まってるじゃん~!」
ホムの指摘に時計を確認したエステアとメルアが悲鳴を上げ、地下に続く階段を降り始める。
「みなさん早く来てくださいまし!」
マリーに急かされて地下室の分厚い扉を開くと、音が激流のように押し寄せた。
「これがライブ……」
圧倒的な音楽の世界に爪先から頭の天辺まで一気に浸かって、音の奔流に呑み込まれそうだ。
「そっ。一曲目の掴みは、みんな大好きな『感謝の祈り』のスペシャルアレンジっ! これはテンションあがっちゃう~!」
ライブに慣れているエステア、メルア、マリーの三人は最前列へ向かっていく。
ああ、通りで知っているような気がすると思ったらロック調にアレンジしてあるのか。確かに個性的で、面白いな。聴いたことのある曲でさえ、全く違う印象を感じる。
「すごいね! 楽しい!」
「わたくしも、胸がドキドキして参りました」
アルフェどころかホムまで興奮に顔を紅潮させている。きっと僕も二人ほどではないにせよ、頬が赤くなっていそうだ。それほどに気分の高揚を感じるのは、音楽の力なのだろうか。
続く曲は最初の一音からそのバンドが構成する音の世界に惹き込まれた。
音楽のことは詳しくないけれど、エステアが好きだというのを感覚的に理解出来た。今ここにある音は、激しい曲調は、今まで聴いたことのあるどの音楽とも違う。
足許から突き上げてくる重低音、腹部に強く響くドラムの音、爆音が全身に訴えかけてくる。
ほとんど絶叫に近い声量なのに、その歌詞に聴き入らずにはいられない歌唱力というのも素晴らしいな。ギターを弾きながら歌うその指の動き、ボーカルの声の響きを追ってしまうのは、僕もまたこのバンドに惹かれるものがあるからなのかもしれない。
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