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片割れは傍らに在り(上)
第七話
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盗ませた……
ぬいぐるみが意思を持って男を呼び寄せたと言うのだろうか。
だとしたらそんなことが可能なのか……
「まぁ多分なんだけどね。
防犯カメラに映ってた男にさ、うっすら妖気が纏ってたんだけど、それとここに残る妖気が同じなわけ」
盗んだ男に纏っていた妖気は恐らくぬいぐるみの物。
利音はぬいぐるみが男を操り外に連れ出させたと仮説を立てた。
「え、でもなんでわざわざ部外者を使うんですか?
ましてやそんな離れた所にいる人を操れるものなんですか?」
真尋の疑問はご尤もだ。
盗ませたとしたら何故寺にいる人を使わず、寺の外にいる人を使ったのだろうか?
すると今度は如月が真尋の疑問に答える。
「もしかしたらですが、私や弟子の僧侶はこの部屋がある場所とは別棟に住んでおります。
そこには厄除けのお札を置いておりますので、こちらには憑け無かったのかも」
「それと、修行僧って言っても力はそれなりにあるだろうからとり憑くのは難しかったのかもね。
ただ、どうやって寺の外の人に憑いたのかは分かんないけど」
如月の後に利音が付け加えた。
いずれにせよ探し出すしか無いだろう。
連れ出させたと言うことは一般人に危害を加える可能性もあるので早々に回収したい。
警察には後々面倒なので届け出ない事にした。
「それにしてもこの部屋利音さんの好きそうな物いっぱいですね」
改めてこの部屋を見渡して思う。
「残念ながら俺が引き取るような物は何もないけどね」
「そうなんですか?」
ここにあるもので利音のお眼鏡に敵う物は今は無いらしい。
「じゃあここの物はどうするんですか?」
真尋は如月に聞いた。
「ここにある物は纏めて供養します」
「供養?」
「ええ、お焚き上げをします。
ですがあまりにも念の強い物はお焚き上げでも成仏してくれない事もございますので、そう言う物は宗像さんにご相談しております」
「へぇ~」
今まで知らなかった事に真尋は感心すると共に、お坊さんにも頼られる利音は実はとても凄い人なのではと今更ながら感じ始めた。
ぬいぐるみが意思を持って男を呼び寄せたと言うのだろうか。
だとしたらそんなことが可能なのか……
「まぁ多分なんだけどね。
防犯カメラに映ってた男にさ、うっすら妖気が纏ってたんだけど、それとここに残る妖気が同じなわけ」
盗んだ男に纏っていた妖気は恐らくぬいぐるみの物。
利音はぬいぐるみが男を操り外に連れ出させたと仮説を立てた。
「え、でもなんでわざわざ部外者を使うんですか?
ましてやそんな離れた所にいる人を操れるものなんですか?」
真尋の疑問はご尤もだ。
盗ませたとしたら何故寺にいる人を使わず、寺の外にいる人を使ったのだろうか?
すると今度は如月が真尋の疑問に答える。
「もしかしたらですが、私や弟子の僧侶はこの部屋がある場所とは別棟に住んでおります。
そこには厄除けのお札を置いておりますので、こちらには憑け無かったのかも」
「それと、修行僧って言っても力はそれなりにあるだろうからとり憑くのは難しかったのかもね。
ただ、どうやって寺の外の人に憑いたのかは分かんないけど」
如月の後に利音が付け加えた。
いずれにせよ探し出すしか無いだろう。
連れ出させたと言うことは一般人に危害を加える可能性もあるので早々に回収したい。
警察には後々面倒なので届け出ない事にした。
「それにしてもこの部屋利音さんの好きそうな物いっぱいですね」
改めてこの部屋を見渡して思う。
「残念ながら俺が引き取るような物は何もないけどね」
「そうなんですか?」
ここにあるもので利音のお眼鏡に敵う物は今は無いらしい。
「じゃあここの物はどうするんですか?」
真尋は如月に聞いた。
「ここにある物は纏めて供養します」
「供養?」
「ええ、お焚き上げをします。
ですがあまりにも念の強い物はお焚き上げでも成仏してくれない事もございますので、そう言う物は宗像さんにご相談しております」
「へぇ~」
今まで知らなかった事に真尋は感心すると共に、お坊さんにも頼られる利音は実はとても凄い人なのではと今更ながら感じ始めた。
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