73 / 167
第3章
073.演技か本気か
しおりを挟む
「――――これ、受け取ってください!!」
顔を赤らめた少女が緊張を抑えて勇気を振り絞った声を張り上げる。
一人、二人。それは三人からの同時の言葉だった。揃って駆け寄ってきた少女たちは真っ直ぐ向かってくる。すぐ近くで構えられているカメラなんて存在しないかのように。
彼女たちが同時に差し出すのは小さな便箋。
封の部分にハートのシールが張られていることからその中身はなんとなく察することができた。そして意図も。
俺は三通の便箋に目をやってから彼女らの表情を伺う。しかし、そこで目を疑ってしまった。
彼女らは全員真に迫っていた。頬を紅く染め、震える手が本気で心の底から感情を込めているかのようだった。
演技だということはわかっている。しかし、それでも彼女らの表情はそれを感じさせないほどの本気を感じられた。
エレナは気の強さを抑えて目を瞑り、リオは少し伏し目がちになりながらもチラチラをこちらを見てくる。
一番驚いたのはアイさんだった。
彼女は傍目から見ても本気で想っているかのような愛に焦がれた上目遣いをしていた。決して俺の目を離すことなく、絶対に負けないという表情が、まるで本当に心からそう思っているかのような錯覚を覚えた。
よく、誰かを立てるように一歩引くような所作を見せる彼女にまさかそんな一面が。まさかリオはおろかエレナにさえ譲らないような鬼気迫る思いを感じられて俺はつい後ずさる。
「俺、は……」
受け取ってくれるまで決して逃さないという気迫を感じられる三人。そんな彼女たちにおされて俺も言葉を発しようとした、そんな時――――
「はいカットぉーー!!」
神鳥さんの撮影を止める声が聞こえてきた――――――――。
―――――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
「お疲れさまでした~!」
公園に響くのは誰とも知らぬスタッフの声。
一人、また一人と人々は機材を手にして公園を後にする。
俺たちに降り注ぐのは紫がかって幻想的に輝く遥か遠くからの光。
誰しもが見惚れるほど美しく、ほんの少しの寂しさを兼ね備えていた夕焼けは、どんな者であろうが等しく一日の終わりを告げていた。
そんな中、俺はただ一人ベンチの上で意気消沈顔を伏せる。
「は……初めてですし十分上手く出来てましたよ!日を跨ぐ時もあるのに数時間で終わりましたし!」
「数時間…………」
聞こえてくる声に少し目をやると、必死に励ましてくれるアイさんの姿が目に映る。
あの時神鳥さんによって止められた撮影。あれで終了と都合の良いことは許されず、その後数時間に渡って修正、再撮影の連続が繰り返された。
たかが1分すら満たないの素材の為に数時間。
それも少なくとも半分は俺のミスで。毎回三人が駆け寄ってくるだけで緊張して動きがぎこちなくなる。立つだけでも震えが目立ち、余計なカットが何度も生まれてしまった。
なんとか撮影を終える頃には日も傾いて夕焼けが輝く頃。
おかしいな……アイさんの家を出る時はおやつ時だったんだけどな……
「慎也、そんなに落ち込むんじゃないわよ。普通のコトよ普通。むしろ早いほうだわ」
「……エレナ」
落ち込んでいる俺を見かねたのかエレナがそっと隣に座ってくる。
彼女たちの格好は冬の装いから一転、夏相応の涼し気なものへと戻っていた。
いくら汗を見せない彼女たちであろうと真夏の中厚着は厳しいものだったらしく、腰を降ろした際にほのかな汗の香りが感じられてドキリとする。
「実はマネージャーも私達も、時間かかる前提で動いていたのよ?」
「……そうなの?」
「撮影前に聞いたんだけど、夕焼けが綺麗な時に撮りたかったらいのよ。カットの連続はそれまで練習。さっきマネージャーったら予定通りって高笑いしてたわ」
「えっ――――」
思わぬ事実に目を丸くする。
まさか……俺がミスすることさえも折り込んでスケジュールを組んでいたというのか。
だとすればあれほどまで時間かかるのも納得がいく。
撮影というのもまず三人でグミを食べ、それからこちらに駆け寄ってくる絵を撮り、最後に俺に向かって同時に手紙を差し出すシーンを撮るものだった。内容的には意味がわからないが後で編集でなんとかするらしい。
手紙を差し出す瞬間で終わるため俺は棒立ちだけでいい。なのに本気で驚いたり震えたりして何度かNGを出してしまったものの、休憩を含めあれほど長丁場になるのは妙だとも感じていた。
「だから慎也クンは大丈夫。上手く出来てたよ」
「――――ありがとう。みんな」
エレナとは反対側にリオが座り、優しく声を掛けてくるのを噛み締めながら、三人にお礼を言う。
彼女たちがそっと笑いかけて来るのを見て俺も自然と笑顔が溢れる。あぁ、みんなに励まされてるんだから元気出さないとな。
「いやぁ、ごめんごめん。待った?」
俺が立ち直ったところで奥から電話を終え、封筒を手に持った神鳥さんがやってきた。
もう周りとの調整は終わったのだろう。俺は両脇の彼女たちに手でお礼を言い、ベンチから立ち上がって神鳥さんと向かい合う。
「えっと、神鳥さん。手間掛けてすみません」
「いいのいいの!無茶振りしたのに助かったよ! はい、これお給金。手渡しなのはごめんね?」
そう言って軽い様子で手渡してくる封筒は、さわり心地で紙幣が数枚だということは理解できた。
まぁ、棒立ちだったし2千もあれば御の字だろう。そう思ってチラリと中身を確認する。
「…………? ―――――!! 神鳥さん!これって多すぎません!?」
「そんなこと無いよ。確かにやることは少ないけれどウチの三人のやる気を出させてくれたから正当な報酬だよ」
「でも……!」
その封筒の中に入っているのは紙が10枚だった。しかし千の単位ではなく、発行されているものの中で最高額の紙幣が10枚。まさか桁が一つどころか、下手すれば二つ違うほどの大金が舞い込んできたことに手が震えてしまう。
「慎也さん」
「アイさん……この額っておかしいですよね? 俺、ここまでのことなんて……」
「いえ、ちゃんと貰ってください。安くてもいいとかタダでもいいと言うのは価格破壊の基ですよ」
「…………」
「黙って受け取れ」とニュアンスの含んだ彼女は真剣そのものだった。
どうやら神鳥さんもミスで渡したということはなく、逆に俺のリアクションをみて楽しんでいたのか今見るとニマニマしていた。
価格破壊……高くても安くてもいけない。
きっとこれが出演料の適正価格なのだろう。なんとなく、雰囲気的に色が入ってるとしか思えないが。
けれどみんなが言うのならば仕方ない。俺は黙って封筒をしまう。
「よしっ!それじゃあ慎也君の出演祝いも兼ねてちょっといいお店行っちゃおうか!」
「出演祝!?」
「もちろん!今日は慎也くんが主役なんだから!あ、先輩には一報入れておいてほしいかな?」
まさかのちょい役なのに主役になってしまった。
先輩って誰だ…………?あ、母さんのことか。
「やった! じゃああそこはどう?何でも出してくれるあのお店!」
「いいね! あそこお寿司はもちろんラーメンも対応してくれるのが凄いよねぇ」
「!? ラーメン!!」
まさかエレナたちの会話に『ラーメン』という言葉が出るとは思わずつい声が出てしまった。
そういえば昼からラーメンを食べたかったことをようやく思い出す。ここに来るまで、ずっとそれだけを考えていたんだった。
「お?いいねぇ乗り気だねぇ。 じゃあ決定!ワゴンタクシーも呼んだしそこにしよっか!」
そう上機嫌で公園の外へと足を向ける神鳥さんにエレナ。
え、待って!俺まだ母さんに電話してないんだけど!
「――――慎也さん」
「――――慎也クン」
先に向かう二人を呼び止めようとした時そっと両手に乗せられるそれぞれの掌。
その腕を伝うように二人の顔を見るとアイさんとリオが揃って俺の手に触れていた。
「今日はありがとうございました。怒られる前に一緒に行きましょ?」
「さすが慎也クンだった。私も、誇らしかったよ」
二人の笑顔に呼び止めようとしていた気が失せる。
電話はまた着いてからでもいいか。そう思いつつ二人から握られる手を俺も握って、外で待っているであろうタクシーの元へと歩いていった――――
顔を赤らめた少女が緊張を抑えて勇気を振り絞った声を張り上げる。
一人、二人。それは三人からの同時の言葉だった。揃って駆け寄ってきた少女たちは真っ直ぐ向かってくる。すぐ近くで構えられているカメラなんて存在しないかのように。
彼女たちが同時に差し出すのは小さな便箋。
封の部分にハートのシールが張られていることからその中身はなんとなく察することができた。そして意図も。
俺は三通の便箋に目をやってから彼女らの表情を伺う。しかし、そこで目を疑ってしまった。
彼女らは全員真に迫っていた。頬を紅く染め、震える手が本気で心の底から感情を込めているかのようだった。
演技だということはわかっている。しかし、それでも彼女らの表情はそれを感じさせないほどの本気を感じられた。
エレナは気の強さを抑えて目を瞑り、リオは少し伏し目がちになりながらもチラチラをこちらを見てくる。
一番驚いたのはアイさんだった。
彼女は傍目から見ても本気で想っているかのような愛に焦がれた上目遣いをしていた。決して俺の目を離すことなく、絶対に負けないという表情が、まるで本当に心からそう思っているかのような錯覚を覚えた。
よく、誰かを立てるように一歩引くような所作を見せる彼女にまさかそんな一面が。まさかリオはおろかエレナにさえ譲らないような鬼気迫る思いを感じられて俺はつい後ずさる。
「俺、は……」
受け取ってくれるまで決して逃さないという気迫を感じられる三人。そんな彼女たちにおされて俺も言葉を発しようとした、そんな時――――
「はいカットぉーー!!」
神鳥さんの撮影を止める声が聞こえてきた――――――――。
―――――――――――――――――
―――――――――――
―――――――
「お疲れさまでした~!」
公園に響くのは誰とも知らぬスタッフの声。
一人、また一人と人々は機材を手にして公園を後にする。
俺たちに降り注ぐのは紫がかって幻想的に輝く遥か遠くからの光。
誰しもが見惚れるほど美しく、ほんの少しの寂しさを兼ね備えていた夕焼けは、どんな者であろうが等しく一日の終わりを告げていた。
そんな中、俺はただ一人ベンチの上で意気消沈顔を伏せる。
「は……初めてですし十分上手く出来てましたよ!日を跨ぐ時もあるのに数時間で終わりましたし!」
「数時間…………」
聞こえてくる声に少し目をやると、必死に励ましてくれるアイさんの姿が目に映る。
あの時神鳥さんによって止められた撮影。あれで終了と都合の良いことは許されず、その後数時間に渡って修正、再撮影の連続が繰り返された。
たかが1分すら満たないの素材の為に数時間。
それも少なくとも半分は俺のミスで。毎回三人が駆け寄ってくるだけで緊張して動きがぎこちなくなる。立つだけでも震えが目立ち、余計なカットが何度も生まれてしまった。
なんとか撮影を終える頃には日も傾いて夕焼けが輝く頃。
おかしいな……アイさんの家を出る時はおやつ時だったんだけどな……
「慎也、そんなに落ち込むんじゃないわよ。普通のコトよ普通。むしろ早いほうだわ」
「……エレナ」
落ち込んでいる俺を見かねたのかエレナがそっと隣に座ってくる。
彼女たちの格好は冬の装いから一転、夏相応の涼し気なものへと戻っていた。
いくら汗を見せない彼女たちであろうと真夏の中厚着は厳しいものだったらしく、腰を降ろした際にほのかな汗の香りが感じられてドキリとする。
「実はマネージャーも私達も、時間かかる前提で動いていたのよ?」
「……そうなの?」
「撮影前に聞いたんだけど、夕焼けが綺麗な時に撮りたかったらいのよ。カットの連続はそれまで練習。さっきマネージャーったら予定通りって高笑いしてたわ」
「えっ――――」
思わぬ事実に目を丸くする。
まさか……俺がミスすることさえも折り込んでスケジュールを組んでいたというのか。
だとすればあれほどまで時間かかるのも納得がいく。
撮影というのもまず三人でグミを食べ、それからこちらに駆け寄ってくる絵を撮り、最後に俺に向かって同時に手紙を差し出すシーンを撮るものだった。内容的には意味がわからないが後で編集でなんとかするらしい。
手紙を差し出す瞬間で終わるため俺は棒立ちだけでいい。なのに本気で驚いたり震えたりして何度かNGを出してしまったものの、休憩を含めあれほど長丁場になるのは妙だとも感じていた。
「だから慎也クンは大丈夫。上手く出来てたよ」
「――――ありがとう。みんな」
エレナとは反対側にリオが座り、優しく声を掛けてくるのを噛み締めながら、三人にお礼を言う。
彼女たちがそっと笑いかけて来るのを見て俺も自然と笑顔が溢れる。あぁ、みんなに励まされてるんだから元気出さないとな。
「いやぁ、ごめんごめん。待った?」
俺が立ち直ったところで奥から電話を終え、封筒を手に持った神鳥さんがやってきた。
もう周りとの調整は終わったのだろう。俺は両脇の彼女たちに手でお礼を言い、ベンチから立ち上がって神鳥さんと向かい合う。
「えっと、神鳥さん。手間掛けてすみません」
「いいのいいの!無茶振りしたのに助かったよ! はい、これお給金。手渡しなのはごめんね?」
そう言って軽い様子で手渡してくる封筒は、さわり心地で紙幣が数枚だということは理解できた。
まぁ、棒立ちだったし2千もあれば御の字だろう。そう思ってチラリと中身を確認する。
「…………? ―――――!! 神鳥さん!これって多すぎません!?」
「そんなこと無いよ。確かにやることは少ないけれどウチの三人のやる気を出させてくれたから正当な報酬だよ」
「でも……!」
その封筒の中に入っているのは紙が10枚だった。しかし千の単位ではなく、発行されているものの中で最高額の紙幣が10枚。まさか桁が一つどころか、下手すれば二つ違うほどの大金が舞い込んできたことに手が震えてしまう。
「慎也さん」
「アイさん……この額っておかしいですよね? 俺、ここまでのことなんて……」
「いえ、ちゃんと貰ってください。安くてもいいとかタダでもいいと言うのは価格破壊の基ですよ」
「…………」
「黙って受け取れ」とニュアンスの含んだ彼女は真剣そのものだった。
どうやら神鳥さんもミスで渡したということはなく、逆に俺のリアクションをみて楽しんでいたのか今見るとニマニマしていた。
価格破壊……高くても安くてもいけない。
きっとこれが出演料の適正価格なのだろう。なんとなく、雰囲気的に色が入ってるとしか思えないが。
けれどみんなが言うのならば仕方ない。俺は黙って封筒をしまう。
「よしっ!それじゃあ慎也君の出演祝いも兼ねてちょっといいお店行っちゃおうか!」
「出演祝!?」
「もちろん!今日は慎也くんが主役なんだから!あ、先輩には一報入れておいてほしいかな?」
まさかのちょい役なのに主役になってしまった。
先輩って誰だ…………?あ、母さんのことか。
「やった! じゃああそこはどう?何でも出してくれるあのお店!」
「いいね! あそこお寿司はもちろんラーメンも対応してくれるのが凄いよねぇ」
「!? ラーメン!!」
まさかエレナたちの会話に『ラーメン』という言葉が出るとは思わずつい声が出てしまった。
そういえば昼からラーメンを食べたかったことをようやく思い出す。ここに来るまで、ずっとそれだけを考えていたんだった。
「お?いいねぇ乗り気だねぇ。 じゃあ決定!ワゴンタクシーも呼んだしそこにしよっか!」
そう上機嫌で公園の外へと足を向ける神鳥さんにエレナ。
え、待って!俺まだ母さんに電話してないんだけど!
「――――慎也さん」
「――――慎也クン」
先に向かう二人を呼び止めようとした時そっと両手に乗せられるそれぞれの掌。
その腕を伝うように二人の顔を見るとアイさんとリオが揃って俺の手に触れていた。
「今日はありがとうございました。怒られる前に一緒に行きましょ?」
「さすが慎也クンだった。私も、誇らしかったよ」
二人の笑顔に呼び止めようとしていた気が失せる。
電話はまた着いてからでもいいか。そう思いつつ二人から握られる手を俺も握って、外で待っているであろうタクシーの元へと歩いていった――――
0
あなたにおすすめの小説
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる