愛を知らない少女

とうふ

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12 麗華とのお付き合い

麗華とのお付き合い1

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 麗華の申し出を受け入れてから、わたしは昼休みや放課後の僅かな時間ではあったが、生徒会室での親密な密会を繰り返すようになった。

 お試しで交際したいという麗華からの申し出を受け入れたのは、色々考えてのことだ。結局は、お試しどころか、女同士でセックスまでしてしまうような深い関係になってしまったが。

 女のわたしから見てもドキッとするような、高校生離れした美貌を持ちながら、成績優秀な生徒会長でもある麗華に想いを寄せられて、悪い気がしないのは事実だ。同性の友達が欲しいとも、確かに思ってはいる。
 だが、睡眠薬を盛られて強引に肉体関係を持つようなことになれば、普通は浮ついた気持ちも冷めてしまうのが普通かもしれない。だが、わたしはむしろそこまでされても麗華のことが嫌いになるどころか、むしろさらに気になるようになった。それは、彼女の魅力とはまた別なことが理由だった。

 (ちえりも、麗華も・・・どうして、わたしのことをそんなに好きだって言えるんだろう・・・?)

 わたしは、午前中最後の授業を受けながら、ぼんやりとそんなことを考えていた。ちえりにしても、麗華にしても、当然知り合ったのはごく最近だ。ちえりに関しては、一応はわたしが痴漢から助けたというきっかけがあった。だが、麗華については、そういったきっかけのようなことはほぼ存在しない。せいぜい、朝の生徒玄関前で、挨拶を交わす程度の関係でしかなかったのだ。
 いわゆる、一目惚れのようなものなのかもしれないが、わたしにはそんな経験はもちろんないから、会っただけで好きになるという感覚は理解できないのだ。

 2人だけではない。裏ファンクラブの男性たち然り、小中学校時代に関わったおじさんたち然り・・・わたしに関わる大勢の男の人たちの中にも、わたしのことを好きだとか、愛してるとか言ってくる男性たちは大勢いた。しかし、わたし自身はその言葉をまともに受け取ってはいなかった。彼らの語る愛は、単に女の体を征服し、隷従させたい男の人の願望のひとつのあらわれでしかないか、オスとしての性欲に歪められた愛情だ。その証拠に、わたしを世間一般の恋人のように大切に扱おうなどという男性は、ただの1人もいないのだから。

 (でも、ちえりも、麗華も・・・男の人たちが言う愛とは少し違う・・・なんていうか、わたしの体だけじゃなく、心も欲しがっているような・・・)

 ちらりと、教室で一緒に授業を受けている周りの同級生たちに視線を移す。クラスの中でも、交際していると噂されている男女のカップルが数人はいる。彼らや、彼女らは、わたしのように肉体関係を結んでいるとは限らない。中にはセックスを済ませたカップルもいるかもしれないが、学生らしく、清い交際をしている男女もいるはずだった。

 そういったカップルは、体への欲望で繋がっているとは思えない。きっと心から相手のことが好きで、本当の意味での愛情を抱いているのだろうと思う。だが、気持ちだけで繋がり合えるということが、わたしには信じられず、そしてもの凄く羨ましく感じるのだ。

 (でも、そんなに簡単に心で繋がれるものなのかな・・・ううん、そうなりたいという希望はわかるけれど)

 わたしは小さくため息をついた。
 肉体の快楽ばかりを先に経験しすぎたわたしには、体で繋がる以上の関係というものが、どうにも分からないし、そんなものがあるとも信じられない。特に、男女間の愛情に関しては、どうしても肉体の快楽の方が圧倒的に優位だろうと思ってしまうのだ。

 (好きでも何でもない・・・それこそ、薄汚いおじさんやホームレスとだって、わたしは気持ちよくなってしまうし、妊娠だってできてしまう・・・女の体は所詮、どんな男だろうと受け入れてしまえるということを、わたしは知りすぎてしまっている・・・)

 わたしの口からは、自然とまた深いため息が漏れていた。
 散々快楽に溺れて、わたしはそれで構わないと思ってきたのに、今頃になって自分が愛についてこんなに悩むとは、思っていなかった。

 (でも、もしかしたら・・・麗華と付き合えば・・・いや、彼女と一緒にいるだけでも・・・人を好きになるっていう気持ちが、分かるかもしれない)

 麗華に会いに行けば、また体を求められるだろう。これまでにもたくさんの男性たちに犯され、汚されてきた体だから、麗華にも犯されることは、名前も知らないような男たちに犯されることに比べれば、まだ抵抗感は少ない。
 だが、麗華と体を重ね続けたとして、その先に何があるのか。麗華がわたしに想いを寄せてくれているように、わたしも麗華に対して、本当の愛情を抱くようになるのだろうか。それとも、他の大勢の男性たちに対してと同じように、単に肉体の快楽を貪り合うだけの、淫らな関係になるのだろうか。今のわたしには、分からなかった。
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