BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第201話  【BLACK EDGE 其の201 ハズレ】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第201話
 【BLACK EDGE 其の201 ハズレ】




 クレイン、ブラッドとは分かれて探索していたスワンは、ある部屋にたどり着いた。
 その扉を開くと、そこは小さな研究室だ。



 部屋にはガラクタが散らかっており、工具は雑に置かれていた。



 その部屋の真ん中にあるテーブルの裏から一人の少年が顔を出した。



「あれ、お客さん?」



 黒髪短髪の少年。白衣を着ていて顔付きは情報にあった赤崎に似ている。しかし、身長も年齢も違う。それに子供だ。



「…………赤崎……ではないわね」



 スワンは少しガッカリする。研究室にたどり着いたことで、もしかしたら赤崎を見つけられたと思った。しかし、ハズレのようだ。



 すると、テーブルに隠れていた少年はスワンに聞く。



「父さんに何か用ですか?」



 父さん? 



 スワンは少年の発言に興味を持つ。



 赤崎に子供がいたのかしら? だとしたらこの子から何か得られるものがあるかもしれないわね。



「……私は赤崎博士の助手よ。今回の兵器の資料を探しにきたの」



 スワンは助手と偽り、問題の兵器の資料を得ようとする。しかし、



「ははは~、嘘はいけませんよ。スワンさん、あなたについてはすでに父さんから聞いたますから」



「あら、そうだったの…………」



 スワンの名前まで知られていた。と言うことはブルーバードも、目的もバレているということだろう。



 スワンはため息をついたあと、



「ねぇ、あなた名前は?」



 と今度はその少年について聞いた。兵器についての情報ではなかったのか、少年は普通に教えてくれた。



 テーブルから身体を出して、白衣を靡かせる。



「僕の名前はシータ。父さんの八番目のクローンです」



 シータはそう言って自己紹介をした。スワンからは聞きなれない単語があった。だが、赤崎と関係があるのは確かだ。



「そう、シータちゃんっていうのね」



 スワンはそう言うとゆっくりとシータに近づく。シータは近づいてくるスワンに怯える。



 近づいたスワンはしゃがむと、シータに目線を合わせた。



「ねぇ、あなた、私たちにつく気はない?」



 それを聞いたシータは首をかしげる。



「それは父さんを裏切って、ブルーバードの仲間になれってことですか?」



 スワンは頷く。



「そうよ。あなたとお父さんを裏切って私たちの仲間になるの、いつでも私たちの元を離れてもらって構わない。でも、グリモワールよりも良い待遇を与えることは保証するわ」



 シータはスワンから身体を逸らし、横を向く。そして腕を組むと…………。







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