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ゾーデドーロ(東の最果て)
ひた走るエウロペと戦うエルデリオン
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けれどその時、ひげ面の男が飛び込んで来て叫ぶ。
「来て下さい!!!
大至急!
あ…あの…シャーレが…!」
シャルレ・ドゼルも銀髪の美青年までもが、首振って振り向く。
銀髪の美青年はシャルレ・ドゼルに告げる。
「貴方が先に。
私はシュテフザインの王子に気付けを。
もう直、ファントール大公から彼を寄越せと、催促の使者が来る…!」
シャルレ・ドゼルは締め付けられた首に手を当て、エルデリオンを睨み付けて呻く。
「…縛り上げて準備させておけ。
エルデリオン、この礼はするぞ!」
捨て台詞を残し、シャルレ・ドゼルは出て行く。
銀髪の美青年は気絶してるレジィを片手で抱き上げ、相変わらず短剣を喉元に突きつけながら、戸口にいる仲間に告げる。
「仲間を呼び寄せ、エルデリオン王子を縛り上げろ!
…油断するな!」
ランプを持って戸口に突っ立ってた男は頷き、間もなく四人の仲間を伴って戻って来る。
レジィを抱いた銀髪の美青年が、エルデリオンに微笑を残し、扉の向こうに消えた去った後。
ムサい男らはエルデリオンの周囲を取り囲み、じりじりと距離を詰め始めた。
エウロペは夜空に浮かぶ金の筋をチラ見しながら、馬を駆って丘を駆け登る。
テリュスは必死に追いすがる。
エリューンは迷いもせず、街の細い抜け道を駆け抜けて行くエウロペに、感心した。
幾度も…街の石壁の細道に入っていくから、先は行き止まりじゃないのかとハラハラした。
けれどエウロペが的確に角を曲がると、必ず広い道路や草原に出、止まることも引き返すことも無く、進み続ける。
やがて街を抜け、屋敷がポツン…ポツンと立つ校外に出る。
橋を通らず川べりを一気に川の中へと突っ込んで行き、水を蹴立てて川を渡る。
幸い足先が濡れる程度。
足を持ち上げ、ブーツに水が入るのを防ぐ。
テリュスは真っ直ぐエウロペだけを見つめ、ひたすら駆けている。
エウロペは時折、上空の濃紺の空にくっきり浮かぶ、金の筋の伸びる方向を確認し、少しも速度を落とさない。
やっと東に続く小道に出、ひた走るエウロペに、木陰から走り寄る二騎が併走。
ラステル配下らしく、一人が
「お手伝い致します!」
と告げ、もう一人は振り向いて、後続のテリュスとエリューンに会釈した。
エルデリオンは素手で戦う訓練を思い出した。
レジィリアンスを連れ去られた今、取り戻せるの自分だけ。
必死で背後に付く男に振り向き様、蹴りを入れて吹っ飛ばし、直ぐ身を屈め、横の男の足元を回し蹴ってぶっ倒す。
ドッスン!
素早く振り向き、左の男のみぞおちに拳を叩き込む。
が、男は後ろに腹を引いて衝撃を逃し、両腕伸ばして捕まえようとするので、一歩引くと喉と胸元に目がけ、飛び蹴ってすっ飛ばす。
どったん!
倒れた男の腰に剣を見つけ、素早く柄を掴み、一気に抜くと構え、言い捨てた。
「…まだ向かって来るようなら、命は無いぞ…」
蹴られた男達は呻いて身を起こしかけ、目前の残り一人が剣を抜く。
エルデリオンは一気に身を屈め、上から振り下ろす剣を避け、男の腹に剣を突き刺した。
ズッ!!!
「ぐぅっ!」
血を飛び散らせながら引き抜き、戸口に立つランプ持ちの男に、駆け寄って怒鳴る。
「出ろ!!!」
男は血の滴る剣を見て血相変え、言葉が終わらぬ内に部屋から飛び出した。
エルデリオンは後を追って部屋を出ると、逃げる男の背に浅く切りつけ、歩を止めさせる。
男は背に熱い痛みを感じ、仰け反って歩を止めた。
「閉めろ!!!」
振り向いたランプ持ちの男は、その言葉を聞いたが反応出来ず、凄まじくきついヘイゼルの瞳で尚も
「早く閉めろ!!!」
と叫ばれ、エルデリオンが剣を振り上げようとするのを見、殺されるのが嫌で、大慌てでとって戻って扉を閉めた。
バッタン!!!
ガンッ!
間髪入れず、部屋から飛び出そうとした男の、扉にぶつかった音が響く。
「鍵を閉めろ!!!」
エルデリオンに、腰に下げてる円形の輪に束ねられた鍵束を視線で示され、男は慌てて鍵を取り出す。
背に剣先を押しつけられ、男はぞっとしながら必死に鍵を回す。
間もなくがちゃがちゃと取っ手を回す音と共に、扉を叩く音もした。
どんどんどんどんどんっ!!!
「開けろ!」
エルデリオンは男の背を掴み引き
「隠れられる部屋に案内しろ」
と囁き、薄暗い石の廊下を、半ば男を引きずるようにし、歩き出した。
幸い、その階に詰めてる警護の男は部屋に閉じ込められた男らだけだったらしく、エルデリオンは無事、開いた扉の部屋へと入り、その部屋の奥にある階下へと続く通路を見つけた。
「どこに続いてる?!」
「お…俺の部屋でさ、旦那…。
お…俺はカタギで…木こりでさ…。
旦那、お…俺は…手伝ってるだけでさ…」
「そこに案内しろ」
エルデリオンは囁くと、男は振り向く。
「で…でも、帰っていいってナッドさんに言われない限り…お…俺は帰っちゃ…ダメなんでさ」
「いいから行け!」
エルデリオンに背に剣先を突きつけられ、男はとうとう通路の真っ暗な階段へと、降り始めた。
二騎のラステル配下は、どんどん遅れ始めるのに焦る。
馬が保たないのでは?!と懸念するほどの最速で飛ばし、エウロペだけで無くその後のテリュス、エリューンにまで抜かれ、とうとう指笛を吹いた。
ピィィィィィーーーーーーーー!
エリューンは背後に遅れ去ったラステル配下が、街路樹の脇に馬の向きを変えて消え去り。
暫く後、前方、横の木の間から二騎が飛び出て走り寄り、併走し始めるのを見た。
また遅れ。
彼らは脇道へと消え。
また前から飛び出して来るラステル配下二騎が併走し…。
そうこうしてる間に、起伏の多い土地へ出る。
エウロペがでこぼこする岩道へ突っ込むのをラステル配下は見
「そちらの先は岩山!」
と叫ぶ。
が、エウロペは振り向きもせず、テリュスは抜き去って叫ぶ。
「こっちが近い!」
エリューンはテリュスの後に続き、抜き去って思う。
また、指笛が鳴ると。
案の定、指笛の
ピィィィィィィィーーーー!
と言う甲高い音が鳴り響き、暫く後二人は消え、間もなく目前の岩山から、待機していた二騎が併走し始めた。
「岩山を超える気ですか?!」
一人がエウロペに問う。
が、エウロペは上空に見える金の筋をチラ見し、返答も返さず駆け続ける。
仕方無く二騎は岩道を併走する。
この二騎は、悪路に慣れた乗り手の様子。
エウロペに遅れずついて行く。
目前に、険しく高い岩山が見え始めると、ようやくエウロペは問うた。
「地下道とか、あるのか?!」
併走するラステル配下の一人が、ようやく笑顔で叫び返した。
「悪路ですが!
山を越えるより、ずっと早い!」
エウロペは頷くと、少し速度を落とし、先へ行けと合図を送る。
二騎は岩道を右横に逸れると、間もなくぽっかり開いた洞窟へと、馬ごと突っ込んで行った。
エウロペが続き、テリュスもエリューンもまるで速度を落とさず、突っ込んで行った。
「来て下さい!!!
大至急!
あ…あの…シャーレが…!」
シャルレ・ドゼルも銀髪の美青年までもが、首振って振り向く。
銀髪の美青年はシャルレ・ドゼルに告げる。
「貴方が先に。
私はシュテフザインの王子に気付けを。
もう直、ファントール大公から彼を寄越せと、催促の使者が来る…!」
シャルレ・ドゼルは締め付けられた首に手を当て、エルデリオンを睨み付けて呻く。
「…縛り上げて準備させておけ。
エルデリオン、この礼はするぞ!」
捨て台詞を残し、シャルレ・ドゼルは出て行く。
銀髪の美青年は気絶してるレジィを片手で抱き上げ、相変わらず短剣を喉元に突きつけながら、戸口にいる仲間に告げる。
「仲間を呼び寄せ、エルデリオン王子を縛り上げろ!
…油断するな!」
ランプを持って戸口に突っ立ってた男は頷き、間もなく四人の仲間を伴って戻って来る。
レジィを抱いた銀髪の美青年が、エルデリオンに微笑を残し、扉の向こうに消えた去った後。
ムサい男らはエルデリオンの周囲を取り囲み、じりじりと距離を詰め始めた。
エウロペは夜空に浮かぶ金の筋をチラ見しながら、馬を駆って丘を駆け登る。
テリュスは必死に追いすがる。
エリューンは迷いもせず、街の細い抜け道を駆け抜けて行くエウロペに、感心した。
幾度も…街の石壁の細道に入っていくから、先は行き止まりじゃないのかとハラハラした。
けれどエウロペが的確に角を曲がると、必ず広い道路や草原に出、止まることも引き返すことも無く、進み続ける。
やがて街を抜け、屋敷がポツン…ポツンと立つ校外に出る。
橋を通らず川べりを一気に川の中へと突っ込んで行き、水を蹴立てて川を渡る。
幸い足先が濡れる程度。
足を持ち上げ、ブーツに水が入るのを防ぐ。
テリュスは真っ直ぐエウロペだけを見つめ、ひたすら駆けている。
エウロペは時折、上空の濃紺の空にくっきり浮かぶ、金の筋の伸びる方向を確認し、少しも速度を落とさない。
やっと東に続く小道に出、ひた走るエウロペに、木陰から走り寄る二騎が併走。
ラステル配下らしく、一人が
「お手伝い致します!」
と告げ、もう一人は振り向いて、後続のテリュスとエリューンに会釈した。
エルデリオンは素手で戦う訓練を思い出した。
レジィリアンスを連れ去られた今、取り戻せるの自分だけ。
必死で背後に付く男に振り向き様、蹴りを入れて吹っ飛ばし、直ぐ身を屈め、横の男の足元を回し蹴ってぶっ倒す。
ドッスン!
素早く振り向き、左の男のみぞおちに拳を叩き込む。
が、男は後ろに腹を引いて衝撃を逃し、両腕伸ばして捕まえようとするので、一歩引くと喉と胸元に目がけ、飛び蹴ってすっ飛ばす。
どったん!
倒れた男の腰に剣を見つけ、素早く柄を掴み、一気に抜くと構え、言い捨てた。
「…まだ向かって来るようなら、命は無いぞ…」
蹴られた男達は呻いて身を起こしかけ、目前の残り一人が剣を抜く。
エルデリオンは一気に身を屈め、上から振り下ろす剣を避け、男の腹に剣を突き刺した。
ズッ!!!
「ぐぅっ!」
血を飛び散らせながら引き抜き、戸口に立つランプ持ちの男に、駆け寄って怒鳴る。
「出ろ!!!」
男は血の滴る剣を見て血相変え、言葉が終わらぬ内に部屋から飛び出した。
エルデリオンは後を追って部屋を出ると、逃げる男の背に浅く切りつけ、歩を止めさせる。
男は背に熱い痛みを感じ、仰け反って歩を止めた。
「閉めろ!!!」
振り向いたランプ持ちの男は、その言葉を聞いたが反応出来ず、凄まじくきついヘイゼルの瞳で尚も
「早く閉めろ!!!」
と叫ばれ、エルデリオンが剣を振り上げようとするのを見、殺されるのが嫌で、大慌てでとって戻って扉を閉めた。
バッタン!!!
ガンッ!
間髪入れず、部屋から飛び出そうとした男の、扉にぶつかった音が響く。
「鍵を閉めろ!!!」
エルデリオンに、腰に下げてる円形の輪に束ねられた鍵束を視線で示され、男は慌てて鍵を取り出す。
背に剣先を押しつけられ、男はぞっとしながら必死に鍵を回す。
間もなくがちゃがちゃと取っ手を回す音と共に、扉を叩く音もした。
どんどんどんどんどんっ!!!
「開けろ!」
エルデリオンは男の背を掴み引き
「隠れられる部屋に案内しろ」
と囁き、薄暗い石の廊下を、半ば男を引きずるようにし、歩き出した。
幸い、その階に詰めてる警護の男は部屋に閉じ込められた男らだけだったらしく、エルデリオンは無事、開いた扉の部屋へと入り、その部屋の奥にある階下へと続く通路を見つけた。
「どこに続いてる?!」
「お…俺の部屋でさ、旦那…。
お…俺はカタギで…木こりでさ…。
旦那、お…俺は…手伝ってるだけでさ…」
「そこに案内しろ」
エルデリオンは囁くと、男は振り向く。
「で…でも、帰っていいってナッドさんに言われない限り…お…俺は帰っちゃ…ダメなんでさ」
「いいから行け!」
エルデリオンに背に剣先を突きつけられ、男はとうとう通路の真っ暗な階段へと、降り始めた。
二騎のラステル配下は、どんどん遅れ始めるのに焦る。
馬が保たないのでは?!と懸念するほどの最速で飛ばし、エウロペだけで無くその後のテリュス、エリューンにまで抜かれ、とうとう指笛を吹いた。
ピィィィィィーーーーーーーー!
エリューンは背後に遅れ去ったラステル配下が、街路樹の脇に馬の向きを変えて消え去り。
暫く後、前方、横の木の間から二騎が飛び出て走り寄り、併走し始めるのを見た。
また遅れ。
彼らは脇道へと消え。
また前から飛び出して来るラステル配下二騎が併走し…。
そうこうしてる間に、起伏の多い土地へ出る。
エウロペがでこぼこする岩道へ突っ込むのをラステル配下は見
「そちらの先は岩山!」
と叫ぶ。
が、エウロペは振り向きもせず、テリュスは抜き去って叫ぶ。
「こっちが近い!」
エリューンはテリュスの後に続き、抜き去って思う。
また、指笛が鳴ると。
案の定、指笛の
ピィィィィィィィーーーー!
と言う甲高い音が鳴り響き、暫く後二人は消え、間もなく目前の岩山から、待機していた二騎が併走し始めた。
「岩山を超える気ですか?!」
一人がエウロペに問う。
が、エウロペは上空に見える金の筋をチラ見し、返答も返さず駆け続ける。
仕方無く二騎は岩道を併走する。
この二騎は、悪路に慣れた乗り手の様子。
エウロペに遅れずついて行く。
目前に、険しく高い岩山が見え始めると、ようやくエウロペは問うた。
「地下道とか、あるのか?!」
併走するラステル配下の一人が、ようやく笑顔で叫び返した。
「悪路ですが!
山を越えるより、ずっと早い!」
エウロペは頷くと、少し速度を落とし、先へ行けと合図を送る。
二騎は岩道を右横に逸れると、間もなくぽっかり開いた洞窟へと、馬ごと突っ込んで行った。
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