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受験
第三十八話
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あっという間に二次試験前日になった。
風邪を引くといけないからこの日は保の車で送ってもらうことにした。
「とうとう明日だな」
「うん」
「緊張してるのか?」
「うん」
「俺があげたお守り持ってるか?」
「うん。いつも持ってるよ」
「貸してみろ」
「はい」
保は桃からお守りを借りると、徐にお守りに口づけをした。
「な゛…っ!?」
「これ持ってれば俺が側にいなくても俺を感じられるだろ?」
「そ…そうだけど…」
「明日、がんばれよ」
「うん」
お守りを桃に返し、それから二人は言葉を交わすことなく、桃の家に着いた。
「ありがとうございました」
「明日はプレッシャーすごいと思うけど周りの奴らだって同じなんだ。気負うことはない。いつも通りやれば大丈夫だから」
「はい」
「風邪引かないように温かくして寝ろよ?」
「はい」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
桃は保の車が見えなくなるまで見送った後、家に入った。
(先生も応援してくれてるんだ。明日はがんばらないと!)
桃は保の言う通り、温かくして風邪を引かないようにして就寝した。
翌朝、桃は清々しい気分で目覚めた。
(何だろう。すごくいい気分。何でもやれそう)
顔を洗い、身支度を整える。
すると、桃のスマホがメールの受信を知らせる音を鳴らす。
(先生?)
桃の思った通り、保からだった。
『おはよう。寝坊してないか?そろそろ出る頃だと思ってメールしてみた。今までのお前のがんばりは俺がよく知ってる。だから、今までやったことを全部ぶつけるつもりでやれば大丈夫だ。がんばれ。追伸 お守り忘れずに持っていけよ』
桃にとって最高のエールだった。
(ありがとう、先生。行ってきます)
桃は気合いを入れて、家を出た。
試験は午前中で終わり、午後には自由になった。
桃は終わった足でそのまま学校へ向かった。
保に会うために。
保健室へ行くと保がいた。
「先生っ!」
「終わったか?」
「うん」
「全力でぶつかってきたか?」
「うん」
「がんばったな」
「ありがとう、先生」
「生徒の力になるのが先生だからな」
保は桃の頭を撫でてやった。
桃は嬉しそうにされるままになった。
合格発表は一週間後。
大学に張り出しがされるが、インターネット上でも見ることができる。
保健室を後にする時桃は振り返って保にお願いしてみた。
「先生、一週間後の午前十時、開けておいて」
「合格発表か?」
「うん。一人で見るには勇気がないから一緒に見てほしいの」
「いいぜ。ここで待っててやるよ」
「ありがと」
風邪を引くといけないからこの日は保の車で送ってもらうことにした。
「とうとう明日だな」
「うん」
「緊張してるのか?」
「うん」
「俺があげたお守り持ってるか?」
「うん。いつも持ってるよ」
「貸してみろ」
「はい」
保は桃からお守りを借りると、徐にお守りに口づけをした。
「な゛…っ!?」
「これ持ってれば俺が側にいなくても俺を感じられるだろ?」
「そ…そうだけど…」
「明日、がんばれよ」
「うん」
お守りを桃に返し、それから二人は言葉を交わすことなく、桃の家に着いた。
「ありがとうございました」
「明日はプレッシャーすごいと思うけど周りの奴らだって同じなんだ。気負うことはない。いつも通りやれば大丈夫だから」
「はい」
「風邪引かないように温かくして寝ろよ?」
「はい」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
桃は保の車が見えなくなるまで見送った後、家に入った。
(先生も応援してくれてるんだ。明日はがんばらないと!)
桃は保の言う通り、温かくして風邪を引かないようにして就寝した。
翌朝、桃は清々しい気分で目覚めた。
(何だろう。すごくいい気分。何でもやれそう)
顔を洗い、身支度を整える。
すると、桃のスマホがメールの受信を知らせる音を鳴らす。
(先生?)
桃の思った通り、保からだった。
『おはよう。寝坊してないか?そろそろ出る頃だと思ってメールしてみた。今までのお前のがんばりは俺がよく知ってる。だから、今までやったことを全部ぶつけるつもりでやれば大丈夫だ。がんばれ。追伸 お守り忘れずに持っていけよ』
桃にとって最高のエールだった。
(ありがとう、先生。行ってきます)
桃は気合いを入れて、家を出た。
試験は午前中で終わり、午後には自由になった。
桃は終わった足でそのまま学校へ向かった。
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「先生っ!」
「終わったか?」
「うん」
「全力でぶつかってきたか?」
「うん」
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「先生、一週間後の午前十時、開けておいて」
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「いいぜ。ここで待っててやるよ」
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