前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!

鳥柄ささみ

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第三十三話 アドバイス

「謝る、かぁ……」

 謝る、で思い出す昨夜の出来事。
 マリアンヌにも謝らないと、と思いながらも関係の近さゆえに素直になれず、なかなかどうにもきっかけがない。

 昨日は怒りのままに大嫌いなどと言ってしまったが、一日経った今思うとあれは完全な八つ当たりであったと反省する。

 マリアンヌが悪いわけでもないし、元はと言えば自分がエディオンのことを知らなかったことがいけないのに、自分の無知を棚に上げて親切心で気を遣ってくれたマリアンヌにあんなことを言ってしまうだなんて、と己の自己中さに嫌気がさしてくる。

(マリアンヌに甘えすぎてた私がいけないのに。本当自分勝手だわ、私)

「はぁ……」
「さっきからせわしないな」
「え?」
「謝ったり感謝したり溜め息をついたり。さっきから感情の起伏が激しいと思ってな」
「ご、ごめんなさ……あ」

 また謝ろうとしているのに気づいてフリーズすると、アイザックがくつくつと笑い出す。
 この人も笑うのか、なんてことを失礼なことを考えていると、アイザックは一度大きな咳払いをしたあと「何か悩み事でもあるのか?」と私に聞いてきた。

「え?」
「いや、悩みごとがあるのかと思って。ないならいいんだが」
「あ、ある、あります! もしよければ聞いて欲しいんだけど、いいでしょうか?」
「俺がアドバイスできるかどうかはわからんがな」
「それでも!」

 珍しく私が食いつくようにお願いする。
 なんとなくだが、アイザックなら他言せずに有益なアドバイスをしてくれそうだと思ったからだ。

(あと、勝手なイメージだけど、すごい誠実そうな気がする)

 全然今まで話したことがないはずなのに、アイザックとの会話は気負うことなくスムーズで、自分でも驚くほどだった。

 アイザックの話し方が上手いのか、私が人間的に成長したのか。

 確実に前者であろうが、それくらいアイザックは気安く話すことができた。

「わかった。ただし、悩みを聞いたぶんだけ勉強を教えてもらうぞ?」
「え? いいけど。……アイザックって勉強苦手なの?」
「……俺のことはいいんだ。とにかく、どんな悩みなんだ」
「それが……」

 昨日大親友と喧嘩してしまったこと。
 彼女が自分のためを想ってしてくれたことが自分にとってはお節介だと感じ、感情が爆発してしまったこと。
 それからお互いギクシャクしてしまって気まずいことなどを全て話した。

「なるほどな。俺からしたらそんなに仲がいい友人がいることは羨ましいが」
「え?」
「だってキミのことを想ってくれての行動だろう? クラリスはお節介と感じたとはいえ、わざわざ人のために何かをするっていうのはなかなかできないと思うがな」
「あっ……」

 言われて、確かにマリアンヌはずっと私のワガママを聞いてくれて昔から私のために色々としてくれていたことに気づく。
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