イシュタムに会うのはまた今度

もとした 影

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第Ⅰ章

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 孤独だ、と思う。孤独とは、飢えのようなものだ。自分以外の何かでないと、満たすことができない。暴力的に、自分以外の何かを奪って殺して、自分のものにしないといけない。
 僕は無性に酒が飲みたくなった。僕に足りないものを満たすために。べつに煙草でも良い。何年も前から考え事が頭の中でまとまらないとき、酒や煙草が手放せなくなった。とにかく何でも良い。何でも良いから、今はこの悲しみを打ち消してくれる何かが必要だ。
 煙草は不味いけど、べつに構わない。吸い込んだ煙が喉を刺激するあの感覚が。肺に染みわたるあの感覚が、欲しい。煙草は麻薬としては弱い。多分、一番下のランクだろう。それでも麻薬には違いない。色々なことを忘れて、いい気持ちになれる。
 酒も欲しい。できるなら薬くさいウイスキーが。あのカラメル色の魅力的な水が欲しい。この辛い気持ちを紛らわしてくれる魔法の水だ。グラスに注ぐなんて面倒なことは省いて、瓶のまま流し込みたい。舌や喉を焦がして、何も考えずに眠ってしまいたい。
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