『婚約破棄は劇場にて――見世物にされた侯爵令嬢は、舞台ごと奪い返す』

鷹 綾

文字の大きさ
15 / 31

第十六話 劇場での第二幕

しおりを挟む
第十六話 劇場での第二幕

 三日後の午後、王立劇場は再びざわめいていた。

 けれど先日の慈善晩餐会とは、空気の質がまるで違う。

 あの日は、華やかさの中に油断があった。音楽があり、料理があり、貴族たちは“面白いものが始まるかもしれない”という軽い期待を胸に笑っていた。誰も、自分たちが目撃者として巻き込まれるとは思っていなかったのだ。

 今日は違う。

 今日ここへ来た者たちは、皆わかっている。
 これがただの茶番では済まないことを。
 そして、自分がどちら側の記憶へ立つのかを、見られていることを。

 前方の客席には、先日の晩餐会へ出席していた顔ぶれが数多く見える。クラヴェル伯爵夫人、デュノワ公爵夫人、ラングレー侯爵夫人、慈善事業の名義人たち、劇場支援者、上位貴族の夫人や当主たち。

 そして、来るかどうかが一つの意味を持つと踏んでいた者たちも、かなりの数が来ていた。

 欠席は、あまりにもわかりやすい態度になる。
 ならば出る。
 出て、どう転ぶかを見る。

 社交界らしい判断だと、サビーネは舞台袖で思った。

「お嬢様」

 背後でマルゴが小声で呼ぶ。

「何かしら」

「王家側、来ております」

 サビーネは振り返らずに答えた。

「誰が」

「王弟殿下の名代として政務官、王妃付き女官長、先日の年長侍従。それから……第二王子殿下も」

 ほんの一瞬だけ、呼吸が止まりそうになる。

 来たのか。

 来ない可能性も十分あると思っていた。招待は必要だったが、実際に来れば、それはそれで別の重みを持つ。

「メルヴィ嬢は?」

「後方の並びにございます」

 きちんと落とした席で来ているらしい。
 主役気取りの夢は、少しずつ削れているのだろう。

 サビーネは、ゆっくりと息を整えた。

 今日の装いは、先日の茶会よりさらに引き算してある。深い青灰のドレスに、装飾は最小限。華やかさよりも輪郭を選んだ格好だった。ここは夜会ではなく説明の場だ。美しくある必要はあっても、愛らしく見える必要はない。

「お顔はよろしいです」

 マルゴが言う。

「勝つ顔?」

「ええ。今のところは」

「今のところ、ね」

「舞台へ上がったあとに崩れなければ満点です」

 容赦がない。

 でも、そのくらいがいい。

 舞台袖の向こうでは、客席のざわめきが低く波打っている。人が揃いきる前の音だ。声をひそめてはいるが、興奮も警戒も隠しきれていない。

 今日は音楽も晩餐もない。
 最初から“説明”だけが目的の場だ。

 それが逆に、劇場全体を奇妙に緊張させていた。

 父が舞台袖へ現れた。

「時間だ」

「ええ」

「覚えているな」

「事実を先に。感情は後」

「よろしい」

 父はそれだけ言い、先に舞台中央へ出ていく。

 場内のざわめきが少し落ちる。侯爵家当主自らが先に立つことで、この会が娘の感情の暴発ではなく、家としての説明であることをまず示すのだ。

 舞台袖からその後ろ姿を見ながら、サビーネは改めて思う。

 あの日、自分は同じ劇場の壇上で、準備もなく引きずり出された。
 今日は違う。
 自分の足で上がる。

 父の低い声が客席へ響いた。

「本日はご足労いただき感謝する。ドルレアン侯爵家当主、アルフォンス・ドルレアンである」

 ざわめきが止む。

「先日の王立劇場における慈善晩餐会の席にて、我が娘サビーネと第二王子殿下の婚約解消が、公の場で突然宣言された件につき、当日ご臨席の皆様、ならびに本件に関心を寄せる諸家へ向け、侯爵家として必要な説明を行うため、この場を設けた」

 簡潔で、硬く、ぶれがない。

 それだけで、この場の色が決まる。

 これは“若い娘が泣きながら訴える場”ではない。侯爵家が正式に意味を定める場なのだと、誰にもわかる言い方だった。

「まず申し上げる。我が侯爵家は、婚約解消そのものの可否のみを問題としているのではない。問題としているのは、その形式と、事前通告の欠如と、公の場の私的利用である」

 客席の空気が、少しだけ重くなる。

 言われてしまえば、その通りだ。
 だからこそ、誰もすぐには動けない。

 父は一歩だけ下がり、静かに言った。

「以下、娘サビーネより申し上げる」

 その瞬間、数えきれない視線が一斉に舞台袖へ向く。

 熱い、と思った。

 怖い、より先に、熱い。
 でも足は止まらない。

 サビーネは前へ出た。

 劇場の中央。
 あの日と同じ場所。
 違うのは、もう自分が誰かの台本の中にいないことだけだ。

 客席の奥に、セドリックの顔が見えた。正面ではなく少し斜めの席。王子としては微妙な位置だ。堂々と最前へ座るには気まずく、かといって完全に隠れるには遅すぎたのだろう。

 その隣ではないが、数席離れたところにオディールもいる。今日の彼女はやけにおとなしい。可憐に見える色を選んではいるが、ここではそれがむしろ心細さに見えた。

 サビーネは舞台中央で立ち止まり、一礼した。

「本日はお集まりいただき、ありがとうございます」

 声は思ったより安定していた。

「先日の慈善晩餐会の席にて、わたくしは第二王子殿下より公に婚約解消を告げられました」

 あの日の記憶が、劇場の空気と一緒によみがえる。
 でも今は飲まれない。

「婚約解消そのものについて、わたくし個人がどう感じたかは、本来このような場で申し上げるべきことではないと考えております」

 客席のあちこちで、わずかに姿勢が変わる。

 ここで涙の話や失恋の痛みから入らない。
 そのことに、皆が気づく。

「ですが、あの夜に起きたことは、単なる個人的破談として片づけるには不適切でした」

 はっきり言う。

「第一に、侯爵家への事前通告がなかったこと」

 場内が静まる。

「第二に、慈善晩餐会という公的性格を持つ席が、私的婚約解消の舞台へ転用されたこと」

 前方の慈善名義人たちの顔が硬くなる。

「第三に、婚約者であったわたくしが、弁明や整理の余地なく、その場で“断罪される役”として扱われたこと」

 その表現に、客席の何人かが息を飲んだ。

 役。
 やはりそうなのだ。

 あの夜、多くの者がそれを感じていた。だが、誰も口にしなかった。
 だから今、それがはっきり言葉になると強い。

「わたくしは、婚約者としての説明も、侯爵家の娘としての準備もないまま、突然壇上へ呼ばれました」

 サビーネは続ける。

「そのうえで、別の令嬢を隣へ置いた第二王子殿下の言葉を、ただ受け取る役であることを期待されたのだと思います」

 期待された、という言い方に留める。
 断定しない。
 だが誰もが意味を理解する。

 客席の後方で、小さなざわめきが起きる。

 王家側の席は動かない。動けないのだろう。

「もし、婚約解消そのもののみが目的であったならば、家と家の間で整える道はありました」

 ここでサビーネは一度だけ間を取った。

「ですが、そうはならなかった」

 静かな一言だった。

「ゆえに、侯爵家はあの夜を“感情的な行き違い”や“若い者同士の破談”として受け取ることをいたしません」

 王家の薄めようとしていた言葉を、真正面から拒絶する。
 それだけで、客席の空気がもう一段変わる。

 クラヴェル伯爵夫人が扇を閉じたのが見えた。デュノワ公爵夫人も、横の人物へ何か囁くのをやめて、舞台だけを見ている。

 サビーネは、さらに一枚の紙を取り上げた。

「また、ここで一つだけ申し上げます。先日、王家側より、名目の定まらぬ高価な贈答品が侯爵家へ届けられました」

 ざわ、と波が走る。

 そこまで出すのか、と言いたげな空気。
 だがサビーネは止まらない。

「侯爵家はこれを受領しておりません」

 今度は、もっとはっきりと空気が揺れた。

 受け取っていない。

 つまり、話は金品で収まる段階ではない。
 いや、最初からそうだったのだが、これで誰の目にも明らかになる。

「理由は明白です」

 サビーネは言う。

「名目のない贈答は、誠意ではなく処理と見なされても仕方がないからです」

 何人かが思わず顔を見合わせた。

 その通りだ。
 その通りすぎて、誰も軽く扱えない。

 王家側の席がさらに硬くなるのが見える。
 セドリックの顔色もよくない。

 サビーネはそこで初めて、紙を机へ置いた。

 ここから先は、紙に頼らず話すべき部分だと思った。

「わたくしは、あの夜ののち、王家との話し合いの席にも出ました」

 客席は静かだ。

「ですがそこで示されたのは、“遺憾”“配慮不足”“感情の行き違い”といった、輪郭の曖昧な言葉ばかりでした」

 少しだけ声が冷える。

「ですから本日、この劇場へ再び立つことにいたしました」

 劇場全体が、まるで一緒に息を止めたみたいだった。

「ここは、わたくしが見世物として立たされた場所です」

 ついに、そこを言う。

「ならば同じ場所で、侯爵家の娘として申し上げます」

 サビーネは客席を見渡した。

 知っている顔。知らない顔。味方でも敵でもなく、ただ“どちらが本筋になるのか”を見に来た顔。そのすべてを正面から受ける。

「あの夜は、真実の愛が勝った夜ではございません」

 空気が震える。

「あれは、公の場の品位が私情で踏みにじられ、侯爵家の娘が説明もなく壇上へ上げられた夜です」

 言い切った瞬間、劇場の意味がひっくり返るのがわかった。

 これだ。

 サビーネが取り返したかったのは、この一言の位置だったのだ。

 あの夜を、誰かの恋の勝利ではなく、王家の失敗として固定すること。

 父が舞台袖で静かに立っている。
 その背中があるから言えた。
 でも今は、自分の言葉になっている。

 しばらくの沈黙のあと、前方からクラヴェル伯爵夫人の声が響いた。

「……なるほど」

 それは感嘆でも、同情でもなく、確認の声だった。

「よくわかりましたわ」

 その一言で、場の空気がゆっくりと動き始める。

 デュノワ公爵夫人が目を細め、慈善名義人の一人が隣席の人物へ低く何かを囁く。後方の席では、劇場支援者たちが明らかに落ち着かない顔をしている。

 そして王家側。

 政務官はこめかみのあたりを引きつらせ、年長侍従は顔色を失い、セドリックは――

 サビーネは一瞬だけ、その顔を見た。

 怒っているのでもない。
 泣きそうでもない。
 ただ、理解が追いついていないような顔だった。

 自分があの日、何をしたことになったのかを、いま大勢の前で別の言葉へ置き換えられて、初めて自覚し始めた顔。

 遅い、とサビーネは思う。
 でも、それでいい。
 遅くても届けば、意味はある。

 舞台袖から家令が静かに進み出て、侯爵家名義の文書控えを前列へ配り始める。簡潔に整理された要点だけの紙だ。

 事前通告なし。
 公的行事の私的転用。
 侯爵家への形式的侮辱。
 名目不明の贈答品受領拒否。

 感情ではなく、文字へ落ちた事実。

 それを見た瞬間、人はさらに動きにくくなる。

 サビーネはそこで一礼した。

「以上が、侯爵家として本日申し上げるべき説明でございます」

 そこで終える。
 余計な熱を足さない。
 叫ばない。
 泣かない。

 だから強い。

 劇場は、拍手の代わりに低いざわめきで満ちた。
 そのざわめきは、先日の好奇心の音ではない。
 “意味が定まった”あとの音だ。

 サビーネはその中で、ようやく息を吐いた。

 第二幕は、もう始まっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました

由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。 尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。 けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。 そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。 再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。 一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。 “尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。 静かに離婚しただけなのに、 なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。

私に価値がないと言ったこと、後悔しませんね?

みこと。
恋愛
 鉛色の髪と目を持つクローディアは"鉱石姫"と呼ばれ、婚約者ランバートからおざなりに扱われていた。 「俺には"宝石姫"であるタバサのほうが相応しい」そう言ってランバートは、新年祭のパートナーに、クローディアではなくタバサを伴う。 (あんなヤツ、こっちから婚約破棄してやりたいのに!)  現代日本にはなかった身分差のせいで、伯爵令嬢クローディアは、侯爵家のランバートに逆らえない。  そう、クローディアは転生者だった。現代知識で鉱石を扱い、カイロはじめ防寒具をドレス下に仕込む彼女は、冷えに苦しむ他国の王女リアナを助けるが──。  なんとリアナ王女の正体は、王子リアンで?  この出会いが、クローディアに新しい道を拓く! ※小説家になろう様でも「私に価値がないと言ったこと、後悔しませんね? 〜不実な婚約者を見限って。冷え性令嬢は、熱愛を希望します」というタイトルで掲載しています。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

妹を選んで婚約破棄した婚約者は、平民になる現実を理解していなかったようです

藤原遊
恋愛
跡継ぎとして育てられた私には、将来を約束された婚約者がいた。 ――けれど彼は、私ではなく「妹」を選んだ。 妹は父の愛人の子。 身分も立場も分かったうえでの選択だと思っていたのに、 彼はどうやら、何も理解していなかったらしい。 婚約を破棄し、妹と結ばれた彼は、 当然のように貴族の立場を失い、平民として生きることになる。 一方で、妹は覚悟を決めて現実に向き合っていく。 だが彼だけが、最後まで「元に戻れる」と信じ続けていた。 これは、誰かが罰した物語ではない。 ただ、選んだ道の先にあった現実の話。 覚悟のなかった婚約者が、 自分の選択と向き合うまでを描いた、静かなざまぁ物語。

結婚して3年経っても子供ができないという理由で離縁されたエマは、前世の記憶を思い出して幸せになる。周りが勝手に復讐してくれました。

山田 バルス
恋愛
 結婚三年目の春、エマは伯爵家の夫アンドレオから突然、側室を迎える話を告げられる。子をなせなかったことを理由に、彼女は僅かな補償のみで離縁された。妻として過ごした三年間は「無価値だった」と突きつけられ、エマは貴族社会から静かに切り捨てられる。  また実家の父母の墓参りに行くと、当主になっていた兄に離縁金を奪われてしまう。  大ピンチのエマには、秘密があった。なんと彼女は幼少期に前世の記憶を思い出していたのだ。  かつて観光地で石を磨き、アクセサリーを作り、人に喜ばれる仕事をしていた人生。何も持たない今だからこそ、もう一度「自分の手で生きる」ことを選び、あの人が住む商業国家スペイラ帝国へ向かう決意をする。  国境への道中、盗賊に襲われるが、護衛兵ロドリゲスの活躍で難を逃れる。彼の誠実な態度に、エマは「守られる価値のある存在」として扱われたことに胸を打たれた。  スペイラ帝国では身分に縛られず働ける。エマは前世の技術を活かし、石を磨いてアクセサリーを作る小さな露店を始める。石に意味を込めた腕輪やペンダントは人々の心を掴み、体験教室も開かれるようになる。伯爵夫人だった頃よりも、今の方がずっと「生きている」と実感していた。  ある朝、ロドリゲスが市場を訪れ、エマの作ったタイガーアイの腕輪を購入する。ところがその夜、彼は驚いた様子で戻り、腕輪が力を一・五倍に高める魔道具だと判明したと告げる。エマ自身は無意識だったが、彼女の作るアクセサリーには確かな力が宿っていた。  後日二人は食事に出かけ、エマは自分が貴族の妻として離縁された過去を打ち明ける。ロドリゲスは強く憤り、「最悪な貴族だ」と彼女と一緒になって怒ってくれた。その気持ちが、エマにとって何よりの救いだった。彼は次に防御力を高める腕輪を依頼し、冒険者ギルドで正式な鑑定を受けるよう勧める。  翌日、冒険者ギルドで鑑定を行った結果、エマの腕輪は高い防御効果を持つことが判明。さらに彼女自身を鑑定すると、なんと「付与特化型聖女」であることが明らかになる。聖女が付与した魔道具は現実の力として強く発現するのだ。  価値がないと切り捨てられた人生は、ここでは確かな力となった。スペイラ帝国で、聖女エマの新しい人生が、静かに、そして輝かしく始まる。

第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行「婚約破棄ですか? それなら昨日成立しましたよ、ご存知ありませんでしたか?」完結

まほりろ
恋愛
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行中。 コミカライズ化がスタートしましたらこちらの作品は非公開にします。 「アリシア・フィルタ貴様との婚約を破棄する!」 イエーガー公爵家の令息レイモンド様が言い放った。レイモンド様の腕には男爵家の令嬢ミランダ様がいた。ミランダ様はピンクのふわふわした髪に赤い大きな瞳、小柄な体躯で庇護欲をそそる美少女。 対する私は銀色の髪に紫の瞳、表情が表に出にくく能面姫と呼ばれています。 レイモンド様がミランダ様に惹かれても仕方ありませんね……ですが。 「貴様は俺が心優しく美しいミランダに好意を抱いたことに嫉妬し、ミランダの教科書を破いたり、階段から突き落とすなどの狼藉を……」 「あの、ちょっとよろしいですか?」 「なんだ!」 レイモンド様が眉間にしわを寄せ私を睨む。 「婚約破棄ですか? 婚約破棄なら昨日成立しましたが、ご存知ありませんでしたか?」 私の言葉にレイモンド様とミランダ様は顔を見合わせ絶句した。 全31話、約43,000文字、完結済み。 他サイトにもアップしています。 小説家になろう、日間ランキング異世界恋愛2位!総合2位! pixivウィークリーランキング2位に入った作品です。 アルファポリス、恋愛2位、総合2位、HOTランキング2位に入った作品です。 2021/10/23アルファポリス完結ランキング4位に入ってました。ありがとうございます。 「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」

【完結】脇役令嬢だって死にたくない

⚪︎
恋愛
自分はただの、ヒロインとヒーローの恋愛を発展させるために呆気なく死ぬ脇役令嬢──そんな運命、納得できるわけがない。 ※ざまぁは後半

処理中です...