スルドの声(共鳴) terceira esperança

桜のはなびら

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るいぷる自己紹介終わり

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 長くは無いるいぷるの自己紹介は端的でわかりやすかった。そして、内容は適当で情報収集という意味では要件を満たしてはいなかった。

 一言で終わった自己紹介で一同をざわつかせ、急遽付け足された質問コーナーは一同を困らせた。いや、呆れさせていただろうか?
 彼女のそういう感じに慣れているであろうひらぎさんやみことさんなんかはことさら容赦がなく、「うざ」「だる」と、シンプルでストレートな放言がくりだされ、内心(うわー、きついなぁ)なんて思ったりもしたが、当のるいぷるはどこ吹く風だ。全く気にする様子が無いことから察するに、この手のやり取りは日常的なものなのかもしれない。

 るいぷるに冷たい対応をすることは全員の共通認識なのか誰からも質問が巻き起こらない。相棒のような立ち位置のにーなでさえ、黙々とピーナッツ入りの柿の種から、柿の種とピーナッツを分ける作業に専念している。どうやら柿の種だけを食べたいらしい。柿の種だけのパックも販売されているのだから、それを買えば良いのにと、押し付けられた余りピーナッツを食べながらひいらぎさんは言っていたが、ピーナッツの風味が移った柿の種が食べたいのだとにーなさんは謎のこだわりを主張していた。
 誰も質問してくれず、にわかに雑談モードに入りつつあった場に、「これじゃあ終われないっ!」と泣きが入ったるいぷるを助けたのはなんとマレ。
 
「えっと、じゃあ、『ぷる』ってなんですか……?」
 
 年下に散々いじられ倒しされていたるいぷる。
 わたしはまだ知り合って間もなく多少遠慮がある。それ以上に初対面のマレは、あまり目にしたことないタイプの大人に少し面を食らいつつも、まだ年上に対する敬意は残したまま尋ねた。
 
 助け舟を出したマレに、「恩に着やすぜだんなぁ」みたいなだる絡みをはじめたるいぷるを、終始冷静なみことさんが「早く進めて。まだ一人目だよ?」と、ここでも少し突き放したように言う。
 みことさんもだが、るいぷるに対しては普段はどちらかと言えばいじられる側のひいらぎさんや、基本穏やかで優しく面倒見の良いお姉さん的なキャラのいのりちゃんも、少々あたりが強い。
 それはつまり、遠慮の必要の無い関係性を、あらゆる性格タイプの人と築くことができるということなのかもしれない。

 
 みことさんの冷たい言い方も意に介さず、驚いたような顔をつくって「確かに‼︎‼︎」なんて言っているるいぷるのハートは、多分シビアな競技者向きだ。

 
「『ぷる』って、かわいかろ?」

 
 そこまで引っ張って、得られた回答は、全人類にとってクズ同然の価値すらなさそうなモノ。

 
「なるほど……」といったきり二の句を継げないマレの戸惑いと驚きと呆れが少しずつ混ざったような表情が珍しくて、わたしはついつい心のシャッターを切っていた。
 
 
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