異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

異世界に転移してしまいました。

異世界生活スタートです。

翌朝、目が覚めたら、そこはどこでしょうか？みたいな馬鹿げたことを考えてしまった。
天蓋ベッドで肌触りの良い上掛けに包まれて寝てました。
部屋は、煌びやかではないけれど、高級感が漂う物ばかりが置かれております。

「お目覚めになられましたか？聖女様」

そう言って現れたのは、転生や転移物の異世界漫画で見かける侍女の姿だ。

そう言えば、あの男、この国の皇太子だった。あの男に、この部屋に連れてこられたんだ。
妹と引き離されて…
今日、説明してくれる約束だ。それはいつだろうか？
この後すぐ？それとも、かなり後………

私の片割れ、可愛い妹は…
心配でたまらないが、あの男が約束として言っていったんだ。
『全てが妹にとって味方になり得ない。むしろ妹を脅かす危険人物になり得る』。そんな意味合いで。
私が『聖女』とかでいれば、妹はあの男が責任を持って護ると言った。
全部を信じたわけではないが、あの男しか今は頼れる者がいない。
この国で、権力を持っているであろうあの男しか…
悔しいが、あの男が言った事には納得できるものもあったんだ。

今は…そう、今は素直に言うことを聞いておこう。
でも、機会があれば…絶対に逃さない。

「聖女様。朝の準備をいたしましょう。昨日はそのままのお召し物で眠られた様子ですので、湯浴みを致しませんか？その後、朝食にいたしましょう。殿下から、昼食を共にしようとの連絡を受けております。その後、この国、世界について詳しく説明したいとの事です」

そう言って頭を下げて来た者に促され、ついて行く事にした。
『聖女』とされている自分には、危害を加える者はまずいないと言うあの男を信じてだ。

危害は加えなくても、逃す気もないのだろう。
囚われの身みたいな気分だ。
まぁ、お腹が空いたら、考えることもまとまらない。朝風呂もい今もしれない。
今は言うことを聞いておこう。

そう考えながら、浴室に…

「一人で入れますが…」

そう言って拒否して見たが、無駄であった。
あっという間に服を脱がされ、浴槽に入り、髪を洗われ、あれよあれよと言う間に、ホカホカの身体にぷるんぷるんのお肌のいつもと違う自分の姿に変身だ。

侍女。すごいよ…