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少し慣れたから…
ガナードの執務室で
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「いらっしゃい、アイリ。待ってたよ」
そう言って、両手を拡げて近づいて来るこの部屋の主。
そう、ここはガナードの執務室。
「今日はクロードの所で何を手伝ったのかな?」
「ガナード。アイリを癒しに膝に乗せて休憩したんだ。勿論、仕事もしっかりとしたけどね。いいだろう~~!」
私が答える間に、ニコニコしながら、クロードが答えた。
「これから殿下の供をするんだ。」
「あぁ、視察ですか。そしたら、アイリにお土産よろしく。帰って一緒に食べよう」
「それは良いな。了解。じゃ、頼むな!」
そう言って出て行った。
「で、アイリ、クロードの癒しを提供したのだから、勿論私も癒してくれるのでしょう?」
「ほへ???」
「さぁ……」
そういうと、私を抱き上げて、自分の執務机の椅子に座り、私はそのままお膝の上。
「ちっ……ちょっと、これじゃ仕事できないでしょ!降ろして!!」
「ん?そんな事ないよ。書類は見えるし、サインもできる。可愛い癒しを抱きしめて、可愛い顔と、良い匂いを嗅ぎながらの癒し……」
「やめて!!絶対変!!」
「まぁ、それはさておいて、今日の仕事は午前に済ましたんですよ。アイリと楽しく過ごそうと思ってね」
そう言いながら、机に一枚の地図を広げる。
「アイリはこの国の事、よくわからないだろ?この前、クロードと相談して、この国を少しずつ案内しようってことになったんだ。ちなみに、5日後、長期の休みをもぎ取ってね。ここの湖の側に行こうと思うんだ。ちょうど今見頃の植物とかがあってね。きっと気にいるよ。」
「2人揃って休み取れたの?」
「あぁ、優秀な部下がお互いにいるからね。今まで国のために頑張ったんだから、良いんだよ。楽しみだね」
地図に書かれている湖の側には山もあり、きっと綺麗な景色なんだろうなぁ………
「この近くに別邸があってね。そこで滞在しようと思う。確か………そう、温泉って言うのがあってね。」
「温泉、あるの?」
「あるよ。昔渡ってきた渡り人が希望して、当時のパートナー、つまり、番だね。が、皇帝だったらしくてね。この国にはいくつか温泉施設もあり、温泉の源泉を別邸に引いている貴族とかもいるんだよ」
「そうなんだ………ん??皇帝の番って??」
「ん?そうなった人もいるよ。だから、少しは僕らにも血が流れてると思う。少しだけどね……」
「でも……」
「渡り人は全て女性だったらしいから、その子供は父親の力を継いで獣に変身するから、困る事ないよ。大丈夫」
一瞬、獲物を狙う猛獣のような視線に変わったが、すぐさま穏やかな視線に戻る。
「楽しみだね」
そう言って、笑顔を見せる彼に少し心を許しかけてしまったのは………仕方ない……よね~~~
そう言って、両手を拡げて近づいて来るこの部屋の主。
そう、ここはガナードの執務室。
「今日はクロードの所で何を手伝ったのかな?」
「ガナード。アイリを癒しに膝に乗せて休憩したんだ。勿論、仕事もしっかりとしたけどね。いいだろう~~!」
私が答える間に、ニコニコしながら、クロードが答えた。
「これから殿下の供をするんだ。」
「あぁ、視察ですか。そしたら、アイリにお土産よろしく。帰って一緒に食べよう」
「それは良いな。了解。じゃ、頼むな!」
そう言って出て行った。
「で、アイリ、クロードの癒しを提供したのだから、勿論私も癒してくれるのでしょう?」
「ほへ???」
「さぁ……」
そういうと、私を抱き上げて、自分の執務机の椅子に座り、私はそのままお膝の上。
「ちっ……ちょっと、これじゃ仕事できないでしょ!降ろして!!」
「ん?そんな事ないよ。書類は見えるし、サインもできる。可愛い癒しを抱きしめて、可愛い顔と、良い匂いを嗅ぎながらの癒し……」
「やめて!!絶対変!!」
「まぁ、それはさておいて、今日の仕事は午前に済ましたんですよ。アイリと楽しく過ごそうと思ってね」
そう言いながら、机に一枚の地図を広げる。
「アイリはこの国の事、よくわからないだろ?この前、クロードと相談して、この国を少しずつ案内しようってことになったんだ。ちなみに、5日後、長期の休みをもぎ取ってね。ここの湖の側に行こうと思うんだ。ちょうど今見頃の植物とかがあってね。きっと気にいるよ。」
「2人揃って休み取れたの?」
「あぁ、優秀な部下がお互いにいるからね。今まで国のために頑張ったんだから、良いんだよ。楽しみだね」
地図に書かれている湖の側には山もあり、きっと綺麗な景色なんだろうなぁ………
「この近くに別邸があってね。そこで滞在しようと思う。確か………そう、温泉って言うのがあってね。」
「温泉、あるの?」
「あるよ。昔渡ってきた渡り人が希望して、当時のパートナー、つまり、番だね。が、皇帝だったらしくてね。この国にはいくつか温泉施設もあり、温泉の源泉を別邸に引いている貴族とかもいるんだよ」
「そうなんだ………ん??皇帝の番って??」
「ん?そうなった人もいるよ。だから、少しは僕らにも血が流れてると思う。少しだけどね……」
「でも……」
「渡り人は全て女性だったらしいから、その子供は父親の力を継いで獣に変身するから、困る事ないよ。大丈夫」
一瞬、獲物を狙う猛獣のような視線に変わったが、すぐさま穏やかな視線に戻る。
「楽しみだね」
そう言って、笑顔を見せる彼に少し心を許しかけてしまったのは………仕方ない……よね~~~
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