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第二章
ゼロからもう一度
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猛スピードで走るリグレを追いかけながら、やっとの思いでヒューゴさんの店の前までたどりついた。
隣のカフェに顔を向けると、順番待ちと思われる客たちが、店先のベンチに腰掛けている。これだけ混雑してるなら、ベルムさんたちと顔を合わせることはなさそうだ。
「フォルテちゃん、どうしたの? おとなりのカフェ、行きたい?」
「あ、いや。そうじゃないよ、早くお店に入ろうか」
「うん!」
カラン
ドアベルの音を鳴らしながら中に入ると、サーフボードや水着がたくさん並べられていた。えーと、アクセサリーコーナーは……。
「いらっしゃいませ!」
不意に、店の奥からヒューゴさんが顔を出した。
「しっぽ屋さん! こんにちは!」
途端に、リグレがヒューゴさんに向かって駆け寄っていく。
「お、リグレちゃん! 遊びに来てくれたんすか? それとも、おつかいっすか?」
「えーとね! 今日は虫さんよけのアクセサリーを買いにきたの! ねっ、フォルテちゃん!」
「フォルテ、ちゃん……?」
ヒューゴさんがリグレの頭をなでるのを止めて、顔をこっちに向けた。
「あ! 君は一昨日の、魔術師さん!」
「あ、その節はどうも……」
「そっか、君がフォルテ君だったんすね!」
……やっぱり、ヒューゴさんにも話がいってたか。
これは、追い返されても仕方がないか――
「面識はなかったけど、同じパーティーの先輩として、今日はサービスするっすよ!」
――と思ったのに。
ヒューゴさんは、にこやかにそんなことを言い切った。
「あれ、フォルテ君、黙り込んでどうしたんすか?」
「あ、えーと、ヒューゴさんはベルムさんたちから、僕のことを聞いたんですよね?」
「そうっすよ! パーティーにいた子が、ちょっと遊びに来たって聞いたっす!」
この様子だと、詳しい話は聞いてないのか……。
「ねーねー、しっぽ屋さん。虫さんよけのアクセサリーって、どこにあるの?」
「おっと、これは失礼! 今案内するっす!」
「わーい! ありがとう!」
「いえいえ! さあ、フォルテ君も、こっちっす!」
「あ、どうも……」
ヒューゴさんに連れられて、アクセサリーコーナーに移動した。僕はアイテム鑑定系の固有スキルを持ってるわけじゃないけど……。
「すごい……」
一目見て、すぐに品質の良さが伝わってきた。思わず声がもれるくらいに。
「フォルテちゃん、このペンダントすごいの?」
「あ、うん。こういうアクセサリーって、飾りの部分にまじないを刻んで作るんだけど……、そのまじないの効果が最大限に発揮できるような素材が使われてるんだ」
「へー! そうなんだ! しっぽ屋さんすごいね!」
「いやぁ、おほめにあずかり光栄っす!」
ヒューゴさんは照れ笑いを浮かべながら、頭を掻いた。
「俺、いい素材を見つけるのに、ピッタリの固有スキル持ってるんすよ!」
「へえ、そうなんですか」
素材探しに便利なスキルか。
それだと、物の善し悪しを見抜ける「鑑定眼」とか、目当ての物の位置が分かる「探知」とか――
「そうっす! 俺の固有スキルは『人狼』なんで、いい物は臭いで分かるんすよ!」
――どころの話じゃなかった。
固有スキル「人狼」って……、レアスキル中のレアスキルじゃないか……。
「しっぽ屋さんは、ワンちゃんに変身できるんだよね!」
「酷いっすよリグレちゃん! 犬じゃなくて、オオカミっす! とうっ!」
ヒューゴさんはかけ声とともに、着ている服はそのままに、直立したオオカミの姿に変身した。
「ほらっ! 犬よりもちょっと目つきがカッコいいし、アゴがしっかりしてるし、尻尾だってしっかりしてるっすよね!?」
「うん! しっぽ屋さんのしっぽは、どんなワンちゃんよりもフサフサでカッコいいよね!」
リグレはヒューゴさんの尻尾をほめたたえた。
あー、そうか。尻尾がカッコいいお店屋さんだからしっぽ屋さん、っていうことなのか。
「だから、ワンちゃんじゃなくってオオカミなんすよ……」
「うん! オオカミって、おっきなワンちゃんだよね!」
「ダメだ……、これは分かってくれそうにないっすね……」
ヒューゴさんが尻尾をダラリと垂らして、クーン、と鼻を鳴らす。その仕草を見ると、ますます犬っぽい気がするけど……、黙っておこう。
それにしても、「人狼」か。
「ん? フォルテ君、どうしたんすか? ため息なんかついて」
「フォルテちゃん、疲れちゃった?」
「あ、いや、疲れたわけじゃないよ。ただ、ベルムさんのパーティーには、すごい固有スキルを持った攻撃職が二人もいたんだなって思って……」
オオカミに変身したときの攻撃力は、普通の人間とは桁違いって聞くし……、ルクスさんの「観察眼」を駆使した弓の腕も、悔しいけど本物だ。
そんな二人と比べられたら、僕の固有スキルなんて見劣りするに決まってるのに……。
それなのに、僕は認められたくて一人で意地になって……。
「ああ、ダンジョン探索者やってたころの話っすか」
不意に、ヒューゴさんが苦笑いを浮かべた。
「すごいって言ってもらえるのは嬉しいっすけど、パーティーを正式に結成したころにはもう、戦闘でこのスキルは使ってないんすよ」
「……え?」
……こんなに戦闘で有利なスキルを使ってない?
あ、そうだ。たしかに、ヒューゴさんは魔法と格闘術を組み合わせたとして、有名になってたな。
でも、なんで……。
「えーとっすね、たしかに養成学校のころは、変身してダンジョン探索もしてたんすよ」
「そう、ですよね。それだけの、スキルなんですから」
「まあ、レアスキルはレアスキルっすよね。ただ、この姿だと、攻撃は噛みつきがメインになるんすよ」
「ああ、たしかに。そうなりますよね」
「はい。それで、ベルムさんたちと一緒にダンジョン攻略実習に行ったとき、オオマダラヤドクガエルが出現したんす」
「え……、そのモンスターってたしか……」
「そう、全身が猛毒の塊みたいなモンスターっす。それで、戦闘になって……」
そんなモンスターに噛みついたりしたら……。
「噛みついた瞬間気絶して……、でも、マリアンさんのおかげで、一命はとりとめたんす」
「それは、なによりです……」
「ただ、目が覚めたら……、涙目のベルムさんとマリアンさんにめちゃくちゃ叱られるわ、ルクスさんが全部自分のせいだって塞ぎ込むわで、しっちゃかめっちゃかになったんす……」
「まあ、そうなりますよね……」
ヒューゴさんは片耳をパタパタ動かしながら、また苦笑いをした。
「まあ、それにこりたから固有スキルは封印して、格闘術と魔術をみっちり練習したんす!」
「そう、だったんですね……」
「そうっす!」
今までのやり方を捨てて、ゼロからやり直すか。
養成学校時代なら、そんなこともできたのか……。
「ねーねー、フォルテちゃん、このペンダントにあうー?」
不意に、リグレが袖を引いてきた。
顔を向けると、リグレは花びらの形をした緑の貝殻のペンダントをつけていた。
「あ、うん。よく似合ってるんじゃないかな」
「本当!? じゃあ、これにする!」
「うん、分かった。じゃあ、ヒューゴさん、このペンダントをください」
ヒューゴさんは、目を細めて尻尾をブンブンと振った。
「まいどあり! あ、お代はけっこうっすよ!」
「え!? いいんですか!?」
「大丈夫っすよ! カリダスさんには、革紐の仕入れとかでいつもお世話になってますし……、それにせっかく後輩のフォルテ君に会えたんすから、その記念で!」
「そうですか……、ありがとうございます……」
「しっぽ屋さん、ありがとう!」
「いえいえ! このくらい、なんのそのっす!」
ヒューゴさんは胸を張りながら、尻尾を一段とブンブンと振った。
「……色々あったのかもしれないっすけど、何かをやり直すのに『もう遅い』なんてことは、そうそうないっすからね?」
……この人、僕に何があったか知ってるのか。
「それは、どうも……」
「いえいえっす! じゃあ、二人ともよかったらまた来てくださいね!」
「うん、しっぽ屋さん、またねー! フォルテちゃん、さっそくお家に帰って、魔法の練習の続きだよ!」
「あ! リグレ、だから待ってってば!」
……なんて言っても待つことなく、リグレは猛スピードで店を飛び出していった。
やり直せるかどうかはともかく、リグレのスピードに追いつくためにも、ランニングはしっかりとしないとダメそうだな……。
隣のカフェに顔を向けると、順番待ちと思われる客たちが、店先のベンチに腰掛けている。これだけ混雑してるなら、ベルムさんたちと顔を合わせることはなさそうだ。
「フォルテちゃん、どうしたの? おとなりのカフェ、行きたい?」
「あ、いや。そうじゃないよ、早くお店に入ろうか」
「うん!」
カラン
ドアベルの音を鳴らしながら中に入ると、サーフボードや水着がたくさん並べられていた。えーと、アクセサリーコーナーは……。
「いらっしゃいませ!」
不意に、店の奥からヒューゴさんが顔を出した。
「しっぽ屋さん! こんにちは!」
途端に、リグレがヒューゴさんに向かって駆け寄っていく。
「お、リグレちゃん! 遊びに来てくれたんすか? それとも、おつかいっすか?」
「えーとね! 今日は虫さんよけのアクセサリーを買いにきたの! ねっ、フォルテちゃん!」
「フォルテ、ちゃん……?」
ヒューゴさんがリグレの頭をなでるのを止めて、顔をこっちに向けた。
「あ! 君は一昨日の、魔術師さん!」
「あ、その節はどうも……」
「そっか、君がフォルテ君だったんすね!」
……やっぱり、ヒューゴさんにも話がいってたか。
これは、追い返されても仕方がないか――
「面識はなかったけど、同じパーティーの先輩として、今日はサービスするっすよ!」
――と思ったのに。
ヒューゴさんは、にこやかにそんなことを言い切った。
「あれ、フォルテ君、黙り込んでどうしたんすか?」
「あ、えーと、ヒューゴさんはベルムさんたちから、僕のことを聞いたんですよね?」
「そうっすよ! パーティーにいた子が、ちょっと遊びに来たって聞いたっす!」
この様子だと、詳しい話は聞いてないのか……。
「ねーねー、しっぽ屋さん。虫さんよけのアクセサリーって、どこにあるの?」
「おっと、これは失礼! 今案内するっす!」
「わーい! ありがとう!」
「いえいえ! さあ、フォルテ君も、こっちっす!」
「あ、どうも……」
ヒューゴさんに連れられて、アクセサリーコーナーに移動した。僕はアイテム鑑定系の固有スキルを持ってるわけじゃないけど……。
「すごい……」
一目見て、すぐに品質の良さが伝わってきた。思わず声がもれるくらいに。
「フォルテちゃん、このペンダントすごいの?」
「あ、うん。こういうアクセサリーって、飾りの部分にまじないを刻んで作るんだけど……、そのまじないの効果が最大限に発揮できるような素材が使われてるんだ」
「へー! そうなんだ! しっぽ屋さんすごいね!」
「いやぁ、おほめにあずかり光栄っす!」
ヒューゴさんは照れ笑いを浮かべながら、頭を掻いた。
「俺、いい素材を見つけるのに、ピッタリの固有スキル持ってるんすよ!」
「へえ、そうなんですか」
素材探しに便利なスキルか。
それだと、物の善し悪しを見抜ける「鑑定眼」とか、目当ての物の位置が分かる「探知」とか――
「そうっす! 俺の固有スキルは『人狼』なんで、いい物は臭いで分かるんすよ!」
――どころの話じゃなかった。
固有スキル「人狼」って……、レアスキル中のレアスキルじゃないか……。
「しっぽ屋さんは、ワンちゃんに変身できるんだよね!」
「酷いっすよリグレちゃん! 犬じゃなくて、オオカミっす! とうっ!」
ヒューゴさんはかけ声とともに、着ている服はそのままに、直立したオオカミの姿に変身した。
「ほらっ! 犬よりもちょっと目つきがカッコいいし、アゴがしっかりしてるし、尻尾だってしっかりしてるっすよね!?」
「うん! しっぽ屋さんのしっぽは、どんなワンちゃんよりもフサフサでカッコいいよね!」
リグレはヒューゴさんの尻尾をほめたたえた。
あー、そうか。尻尾がカッコいいお店屋さんだからしっぽ屋さん、っていうことなのか。
「だから、ワンちゃんじゃなくってオオカミなんすよ……」
「うん! オオカミって、おっきなワンちゃんだよね!」
「ダメだ……、これは分かってくれそうにないっすね……」
ヒューゴさんが尻尾をダラリと垂らして、クーン、と鼻を鳴らす。その仕草を見ると、ますます犬っぽい気がするけど……、黙っておこう。
それにしても、「人狼」か。
「ん? フォルテ君、どうしたんすか? ため息なんかついて」
「フォルテちゃん、疲れちゃった?」
「あ、いや、疲れたわけじゃないよ。ただ、ベルムさんのパーティーには、すごい固有スキルを持った攻撃職が二人もいたんだなって思って……」
オオカミに変身したときの攻撃力は、普通の人間とは桁違いって聞くし……、ルクスさんの「観察眼」を駆使した弓の腕も、悔しいけど本物だ。
そんな二人と比べられたら、僕の固有スキルなんて見劣りするに決まってるのに……。
それなのに、僕は認められたくて一人で意地になって……。
「ああ、ダンジョン探索者やってたころの話っすか」
不意に、ヒューゴさんが苦笑いを浮かべた。
「すごいって言ってもらえるのは嬉しいっすけど、パーティーを正式に結成したころにはもう、戦闘でこのスキルは使ってないんすよ」
「……え?」
……こんなに戦闘で有利なスキルを使ってない?
あ、そうだ。たしかに、ヒューゴさんは魔法と格闘術を組み合わせたとして、有名になってたな。
でも、なんで……。
「えーとっすね、たしかに養成学校のころは、変身してダンジョン探索もしてたんすよ」
「そう、ですよね。それだけの、スキルなんですから」
「まあ、レアスキルはレアスキルっすよね。ただ、この姿だと、攻撃は噛みつきがメインになるんすよ」
「ああ、たしかに。そうなりますよね」
「はい。それで、ベルムさんたちと一緒にダンジョン攻略実習に行ったとき、オオマダラヤドクガエルが出現したんす」
「え……、そのモンスターってたしか……」
「そう、全身が猛毒の塊みたいなモンスターっす。それで、戦闘になって……」
そんなモンスターに噛みついたりしたら……。
「噛みついた瞬間気絶して……、でも、マリアンさんのおかげで、一命はとりとめたんす」
「それは、なによりです……」
「ただ、目が覚めたら……、涙目のベルムさんとマリアンさんにめちゃくちゃ叱られるわ、ルクスさんが全部自分のせいだって塞ぎ込むわで、しっちゃかめっちゃかになったんす……」
「まあ、そうなりますよね……」
ヒューゴさんは片耳をパタパタ動かしながら、また苦笑いをした。
「まあ、それにこりたから固有スキルは封印して、格闘術と魔術をみっちり練習したんす!」
「そう、だったんですね……」
「そうっす!」
今までのやり方を捨てて、ゼロからやり直すか。
養成学校時代なら、そんなこともできたのか……。
「ねーねー、フォルテちゃん、このペンダントにあうー?」
不意に、リグレが袖を引いてきた。
顔を向けると、リグレは花びらの形をした緑の貝殻のペンダントをつけていた。
「あ、うん。よく似合ってるんじゃないかな」
「本当!? じゃあ、これにする!」
「うん、分かった。じゃあ、ヒューゴさん、このペンダントをください」
ヒューゴさんは、目を細めて尻尾をブンブンと振った。
「まいどあり! あ、お代はけっこうっすよ!」
「え!? いいんですか!?」
「大丈夫っすよ! カリダスさんには、革紐の仕入れとかでいつもお世話になってますし……、それにせっかく後輩のフォルテ君に会えたんすから、その記念で!」
「そうですか……、ありがとうございます……」
「しっぽ屋さん、ありがとう!」
「いえいえ! このくらい、なんのそのっす!」
ヒューゴさんは胸を張りながら、尻尾を一段とブンブンと振った。
「……色々あったのかもしれないっすけど、何かをやり直すのに『もう遅い』なんてことは、そうそうないっすからね?」
……この人、僕に何があったか知ってるのか。
「それは、どうも……」
「いえいえっす! じゃあ、二人ともよかったらまた来てくださいね!」
「うん、しっぽ屋さん、またねー! フォルテちゃん、さっそくお家に帰って、魔法の練習の続きだよ!」
「あ! リグレ、だから待ってってば!」
……なんて言っても待つことなく、リグレは猛スピードで店を飛び出していった。
やり直せるかどうかはともかく、リグレのスピードに追いつくためにも、ランニングはしっかりとしないとダメそうだな……。
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