47 / 89
第二部
47.初めての舞台 3
しおりを挟む
笠井・児島組の得点――
Performed Technical Score 18.76
Program Component Score 14.64
Total Segment Score 33.40
僕の得点はいくつだったんだろう。さっきは胸がいっぱいで、自分の得点を見ていなかった。この点数はいいんだろうか、悪いんだろうか?
画面が変わって順位が表示される。
音川・天宮 1 41.74
笠井・児島 2 33.40
僕は画面をじっと見つめた。音川・天宮1……ってこれ、滑走順じゃないよね?
先生が嬉しそうな顔で、僕と陽向さんに腕を回して抱き寄せた。この人もこんな顔をするんだと思うような笑顔で。陽向さんも本当に幸せそうだった。
ふと観客席を見上げると、こちらに大きく手を振る果歩の姿が目に飛び込んできた。
「続きまして、東日本フィギュアスケートジュニア選手権大会 アイスダンスの部を始めます」
ベンチのそばで足踏みをして出番を待っていた流斗が動きを止めた。彼は観客席を見上げて手を振った。その先に、タオルくらいの小さな横断幕を体の前に構え、ぱたぱたと揺する果歩がいた。「氷華 & 流斗」という文字の入った横断幕。あいつ。僕たちの時にはあんなもの持っていなかったのに。
流斗は上着を脱いでコーチに預けると、ゲートに向かって歩き出した。僕とすれ違いざまに、
「つまらないダンスしてるね」
と言った。
「え?」
「日本のジャッジって、ほんと女の子しか見てないよね」
流斗は僕を見て笑った。続けて何かを言おうとしていたけれど、隣の美少女に「早くしないと、ですよ」と穏やかに袖をつままれて、急いでリンクへと入っていった。
心臓が激しく鳴った。
言われてしまった。つまらないダンスだと。
ああ、でもそれも仕方ない。ステップなんか間違える奴がいるだろうか。この大事な本番で。しかも、それなのに勝ってしまった――
「制覇君。適当に聞き流して」
僕が考えていることに気づいたのか、先生が忠告するように言った。
「……間違えたのに勝ったなんて、やっぱりおかしいですよね……?」
女の子だけしか見ないジャッジが僕たちの組を評価してくれたのかもしれないと思うと、それはとても寂しくて苦しかった。
「制覇君。さっきの試合のビデオを見ましょう。ジャッジが女の子しか見てないなんて嘘よ」
僕は先生に連れられて、暖房室へと向かった。
撮影を担当していたきょうちゃん先輩を、陽向さんが連れてきてくれた。そして自分たちの演技を見せられた。
「どう? 初めて他のカップルの演技を見た後に、自分たちを見てみて」
確かに、さっき笠井・児島組を見た時は上手いと思ったけれど、僕たちの方がなんとなくスピードを感じるような気もする。リンクもわりと端まで使えている。エッジの深さの違いだろうか、彼らとは二人の傾きも随分違う。動きも僕たちの方がメリハリがあるように見えた。
「少しのミスをしてもそれを補うだけの力があなたたちにはあった。そういうことよ。基礎点にしても、エレメンツにしてもね。ジャッジはちゃんと見てるわ。安心しなさい」
僕は黙ってうなずいた。
でも、じゃあなんで流斗はあんなことをわざわざ言ったんだろう。
「いい? スケートっていうのはね、精神力がものすごくものを言うのよ。そこを突こうとしてくる相手もたくさんいるわ。他の選手に動揺するようなことを言われても、気にしてはだめ。変に惑わされないで自信を持って明日に備えましょ」
先生は、流斗が僕を動揺させようとしてあんなことを言ったのだと思っているようだった。だけど、今回の試合で僕たちは直接対決するわけじゃない。わざわざそんなことを言う必要があるだろうか。それにもし対決相手だったとしても、あいつがそんな駆け引きのためにそういうことを言うだろうか。
からかうため? だったら可能性はあるけど。
よく分からない。
だけど、いずれにしてもこの気分は引きずっちゃいけない。
僕は自分の演技をもう一度見た。半年前は自分の姿を死ぬほど見たくなかったけど、今は案外そうでもない。失敗した箇所を見るのは嫌だし、もうちょっとどうにかならないものだろうかという気分にはなるけれど。でも、これだけのことをやれたんだという小さな喜びはあった。
明日も頑張らないと。
この日、僕は流斗たちの演技を見ずに終わった。先生が得点だけを持ってきた。
42・36。
僕たちよりも0・62ほど点数が高かった。先生はあなたたちの方がフリーでは点がつくと思うわよと、得意そうに言った。フリーに入れるエレメンツの難易度は僕たちの方が高いし、それにこの点差なら今日だって僕のミスがなければ僕たちの方が高い点になっていただろうということだった。
シニアの試合がまだ続いていたけれど、僕たちはみんなと一緒に会場を引き上げることになった。陽向さんと南場さんは小さなキャリーバッグを引いていた。上本と平野は、先生の持ってきたカメラだのなんだのを持たされていた。
南場さんは八位だった。結構すごいんじゃないかなと思ったんだけど、明日のフリーではもっと難しいエレメンツを入れてくる人が上に行くだろうから、総合での順位は多分下がると彼は言った。ショートは決められた範囲内での完成度が求められるけれど、フリーはもっと自由度のある中での勝負になる。みんな自分の持った最高の技を見せに来るのだそうだ。
会場を出ると外はもう薄暗かった。出てすぐの所に、果歩がいた。壁にもたれてスマホを操っていた。
「おっつかれー」
果歩は僕に気がつくと、かけ寄ってきた。
「誰? 彼女?」
少し先を歩いていた上本が驚いたように振り向いた。
きょうちゃん先輩が「え?」と上ずった声を出した。
「違う、違いますよ」
焦って否定する僕の横で、相変わらず果歩はのんきに「一緒に帰ろ」とだけ言った。上本ときょうちゃん先輩二人の好奇心に満ちた視線が痛い。いや、三人だった。陽向さんまでもが僕に何とも言えない視線を向けている。
「あれ? まだ解散してなかった?」
みんなの視線に気がついたのか、果歩はきょとんとしてそう言った。
「大丈夫よ。今日の用事はもう終わったから」
陽向さんは果歩に向かってそう笑いかけると、
「では、制覇君、また明日」
とくるりと背を向けた。どことなくそっけない。
大会中なのだ。もっとこう、「明日も頑張ろうね」みたいな感じで言ってもらえると思っていたのに。
陽向さんは、立ち止まってしまった上本に「行きましょ」と声をかけると、きょうちゃん先輩の腕を引っ張って先生のあとを追った。上本はこちらをチラチラと気にしながら、二人のあとについて行った。
僕は果歩と二人、取り残された。
「制覇がいてくれてよかった」
果歩が言った。
「蒼井君は反省会が長引きそうなんだって。今日は帰れないかもって冗談っぽいメッセージが来た」
またそういうことか。
「バナーまで用意して、ずいぶん熱心だったな」
思った以上に不機嫌そうな声が出てしまった。果歩は一瞬目を丸くしたけれど、すぐにふふふと含み笑いをした。
「ねえ、今日蒼井君たちを応援してたの、私だけだったって気がついた? これは将来、サポーター一番乗りだったんだよって自慢できるパターンだよ。あの二人、これから人気出るよ~。きっと」
それが今日の流斗の演技への感想なのか。
「どーでもいーや。勝手にしろ」
「言われなくても勝手にするよ。明日も応援に来るから。もちろん蒼井君の。試合の日を教えてくれなかったような人のことなんて、応援しないんだもんね~だ」
怒っているのか笑っているのか分からないトーンで果歩はそう言って僕にぶつかってきた。
明日か。
明日は、もうちょっとしっかりしよう。
Performed Technical Score 18.76
Program Component Score 14.64
Total Segment Score 33.40
僕の得点はいくつだったんだろう。さっきは胸がいっぱいで、自分の得点を見ていなかった。この点数はいいんだろうか、悪いんだろうか?
画面が変わって順位が表示される。
音川・天宮 1 41.74
笠井・児島 2 33.40
僕は画面をじっと見つめた。音川・天宮1……ってこれ、滑走順じゃないよね?
先生が嬉しそうな顔で、僕と陽向さんに腕を回して抱き寄せた。この人もこんな顔をするんだと思うような笑顔で。陽向さんも本当に幸せそうだった。
ふと観客席を見上げると、こちらに大きく手を振る果歩の姿が目に飛び込んできた。
「続きまして、東日本フィギュアスケートジュニア選手権大会 アイスダンスの部を始めます」
ベンチのそばで足踏みをして出番を待っていた流斗が動きを止めた。彼は観客席を見上げて手を振った。その先に、タオルくらいの小さな横断幕を体の前に構え、ぱたぱたと揺する果歩がいた。「氷華 & 流斗」という文字の入った横断幕。あいつ。僕たちの時にはあんなもの持っていなかったのに。
流斗は上着を脱いでコーチに預けると、ゲートに向かって歩き出した。僕とすれ違いざまに、
「つまらないダンスしてるね」
と言った。
「え?」
「日本のジャッジって、ほんと女の子しか見てないよね」
流斗は僕を見て笑った。続けて何かを言おうとしていたけれど、隣の美少女に「早くしないと、ですよ」と穏やかに袖をつままれて、急いでリンクへと入っていった。
心臓が激しく鳴った。
言われてしまった。つまらないダンスだと。
ああ、でもそれも仕方ない。ステップなんか間違える奴がいるだろうか。この大事な本番で。しかも、それなのに勝ってしまった――
「制覇君。適当に聞き流して」
僕が考えていることに気づいたのか、先生が忠告するように言った。
「……間違えたのに勝ったなんて、やっぱりおかしいですよね……?」
女の子だけしか見ないジャッジが僕たちの組を評価してくれたのかもしれないと思うと、それはとても寂しくて苦しかった。
「制覇君。さっきの試合のビデオを見ましょう。ジャッジが女の子しか見てないなんて嘘よ」
僕は先生に連れられて、暖房室へと向かった。
撮影を担当していたきょうちゃん先輩を、陽向さんが連れてきてくれた。そして自分たちの演技を見せられた。
「どう? 初めて他のカップルの演技を見た後に、自分たちを見てみて」
確かに、さっき笠井・児島組を見た時は上手いと思ったけれど、僕たちの方がなんとなくスピードを感じるような気もする。リンクもわりと端まで使えている。エッジの深さの違いだろうか、彼らとは二人の傾きも随分違う。動きも僕たちの方がメリハリがあるように見えた。
「少しのミスをしてもそれを補うだけの力があなたたちにはあった。そういうことよ。基礎点にしても、エレメンツにしてもね。ジャッジはちゃんと見てるわ。安心しなさい」
僕は黙ってうなずいた。
でも、じゃあなんで流斗はあんなことをわざわざ言ったんだろう。
「いい? スケートっていうのはね、精神力がものすごくものを言うのよ。そこを突こうとしてくる相手もたくさんいるわ。他の選手に動揺するようなことを言われても、気にしてはだめ。変に惑わされないで自信を持って明日に備えましょ」
先生は、流斗が僕を動揺させようとしてあんなことを言ったのだと思っているようだった。だけど、今回の試合で僕たちは直接対決するわけじゃない。わざわざそんなことを言う必要があるだろうか。それにもし対決相手だったとしても、あいつがそんな駆け引きのためにそういうことを言うだろうか。
からかうため? だったら可能性はあるけど。
よく分からない。
だけど、いずれにしてもこの気分は引きずっちゃいけない。
僕は自分の演技をもう一度見た。半年前は自分の姿を死ぬほど見たくなかったけど、今は案外そうでもない。失敗した箇所を見るのは嫌だし、もうちょっとどうにかならないものだろうかという気分にはなるけれど。でも、これだけのことをやれたんだという小さな喜びはあった。
明日も頑張らないと。
この日、僕は流斗たちの演技を見ずに終わった。先生が得点だけを持ってきた。
42・36。
僕たちよりも0・62ほど点数が高かった。先生はあなたたちの方がフリーでは点がつくと思うわよと、得意そうに言った。フリーに入れるエレメンツの難易度は僕たちの方が高いし、それにこの点差なら今日だって僕のミスがなければ僕たちの方が高い点になっていただろうということだった。
シニアの試合がまだ続いていたけれど、僕たちはみんなと一緒に会場を引き上げることになった。陽向さんと南場さんは小さなキャリーバッグを引いていた。上本と平野は、先生の持ってきたカメラだのなんだのを持たされていた。
南場さんは八位だった。結構すごいんじゃないかなと思ったんだけど、明日のフリーではもっと難しいエレメンツを入れてくる人が上に行くだろうから、総合での順位は多分下がると彼は言った。ショートは決められた範囲内での完成度が求められるけれど、フリーはもっと自由度のある中での勝負になる。みんな自分の持った最高の技を見せに来るのだそうだ。
会場を出ると外はもう薄暗かった。出てすぐの所に、果歩がいた。壁にもたれてスマホを操っていた。
「おっつかれー」
果歩は僕に気がつくと、かけ寄ってきた。
「誰? 彼女?」
少し先を歩いていた上本が驚いたように振り向いた。
きょうちゃん先輩が「え?」と上ずった声を出した。
「違う、違いますよ」
焦って否定する僕の横で、相変わらず果歩はのんきに「一緒に帰ろ」とだけ言った。上本ときょうちゃん先輩二人の好奇心に満ちた視線が痛い。いや、三人だった。陽向さんまでもが僕に何とも言えない視線を向けている。
「あれ? まだ解散してなかった?」
みんなの視線に気がついたのか、果歩はきょとんとしてそう言った。
「大丈夫よ。今日の用事はもう終わったから」
陽向さんは果歩に向かってそう笑いかけると、
「では、制覇君、また明日」
とくるりと背を向けた。どことなくそっけない。
大会中なのだ。もっとこう、「明日も頑張ろうね」みたいな感じで言ってもらえると思っていたのに。
陽向さんは、立ち止まってしまった上本に「行きましょ」と声をかけると、きょうちゃん先輩の腕を引っ張って先生のあとを追った。上本はこちらをチラチラと気にしながら、二人のあとについて行った。
僕は果歩と二人、取り残された。
「制覇がいてくれてよかった」
果歩が言った。
「蒼井君は反省会が長引きそうなんだって。今日は帰れないかもって冗談っぽいメッセージが来た」
またそういうことか。
「バナーまで用意して、ずいぶん熱心だったな」
思った以上に不機嫌そうな声が出てしまった。果歩は一瞬目を丸くしたけれど、すぐにふふふと含み笑いをした。
「ねえ、今日蒼井君たちを応援してたの、私だけだったって気がついた? これは将来、サポーター一番乗りだったんだよって自慢できるパターンだよ。あの二人、これから人気出るよ~。きっと」
それが今日の流斗の演技への感想なのか。
「どーでもいーや。勝手にしろ」
「言われなくても勝手にするよ。明日も応援に来るから。もちろん蒼井君の。試合の日を教えてくれなかったような人のことなんて、応援しないんだもんね~だ」
怒っているのか笑っているのか分からないトーンで果歩はそう言って僕にぶつかってきた。
明日か。
明日は、もうちょっとしっかりしよう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら
瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。
タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。
しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。
剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる