73 / 89
第三部
73.セントラルパークの休日 2
しおりを挟む
「ああ! 素晴らしきアメリカよ!」
劇場を出ると、陽向さんは眩しい空に向かって両手をいっぱいに広げくるりと回ると、まるでミュージカルスターのようにそう言った。
白と水色のストライプのワンピースでアメリカの街に立つ陽向さんは、ミュージカルスターにも引けを取らない輝きを放っていた。
「降ってきたわ! 降ってきたわ! 最高の感動! この溢れんばかりの思いを、今すぐスケートにぶつけたい!」
練習熱心なだけでなく、こういう情熱的なところも陽向さんがアイスダンスに向いていると思ってしまう理由だ。そして、その思いをこんな公衆の面前で恥ずかしげもなく表せるところも。
通りがかった人たちが陽向さんをふり返っていた。
確かに素晴らしい舞台だった。歌声もダンスも全身から響いてくるような迫力で、人間にはこんな力強さがあるんだと感動した。そして出演者みんなが息を合わせて一つの舞台を作り上げていたのがなんといっても印象的だった。さすがだった。二人どころではない、あれだけの人数で掛け合いや歌やダンスを見事にまとめ上げるなんて。
だけど、そんな興奮の一方で、しこりのような苛立ちも感じていた。
氷の上で見たウエストサイドストーリーは、この舞台の真似ごとだったんだろうか。
アイスダンスで目指すものは、こういう「本物」を真似することなんだろうか。
僕たちが日々磨いている技術のすべては、もしかしてそのためにあるんだろうか。
「そうだ、制覇君! 今からロックフェラーセンターに行きましょう!」
力強い陽向さんの声。
こんな風に自分の内側から湧き出るものがある人がいるのに、この先、僕たちが目指すことは他にある何かをなぞることなんだろうか。そんなことのために人生をかけるんだろうかと想像すると、ぞっとした。
考えこむ僕の腕を、陽向さんが引いた。
「さあ行くわよ!」
そう言って細い路地の方へと僕を連れ込もうとする。
「えっ、ちょっと待ってください!」
僕は慌てて陽向さんが握りしめている地図の開かれたスマホを取り上げ、近道しようとしている彼女を説得して、細い路地は避けてロックフェラーセンターへと向かった。
「ああっ、なんてこと! 制覇君。今は夏よ!」
高いビルに囲まれた広場の前に来ると、陽向さんは僕に向かって突然怒り始めた。
「そうですね」
「何をすましてるのよ~! 知ってるなら、早く言ってよ~!」
「えっ? なんでっ? 陽向さんは知らなかったんですかっ?」
「そういう意味じゃなあ~い」
「じゃあどういう……あ、もしかしてここ、シーズンリンク?」
「だからロックフェラーセンターだって言ってるじゃない。知らないの?」
……。知らない。
「ここは冬になると大きなモミの木が飾られて、スケートリンクになるの。モミの木のリンクだってね、もしかしたらここをイメージして作られたのかもしれないんだから。それくらい有名なの。知っておいてよ、それくらい。あーあ。今すぐ制覇君とここで滑りたかった」
その言葉に、僕は広場を見回した。いったいどこに氷が張られて、どこにモミの木が立てられるのだろう。
ここが有名で、モミの木のモデルになっているんだとしたら、あいつもこの場所のことを知っているんだろうか。と、僕は久しぶりに果歩のことを思い出した。
「ちょっと。私が制覇君と滑りたいって言ってるのに、今他の女の子のこと考えてたわね!?」
「え……?」
他の女の子って。果歩は別に女の子ってほどのものじゃないけど。
「まったく。あのね、そういう時には、そんなことないですよって適当に嘘つくものよ」
「……そういうもんでしょうか」
「そういうものよ。でも嘘なんてつかれたら、逆に怒り狂っちゃうかもしれないけど」
ちょっと待って。なんでそんな怖いこと言い出すわけ?
「私、嫉妬深いから」
嫉妬……?
って……?
「私はいつだって一番でいたいのよ。ごめんなさいね、こんな性格のパートナーで」
氷の張っていないロックフェラーセンターにいつまでもいても仕方がないので、僕たちはセントラルパークに向かって歩き出した。ステイ先のおじさんが、ぜひ立ち寄れと勧めてくれた場所だった。
「サマーキャンプの最初にね、他の人と滑る機会があったでしょう?」
陽向さんは、僕がアシュリーと組んだ日の話を始めた。
「あの時、私、どんな気持ちで滑っていたと思う?」
僕がアシュリーに敗北感を味わっていた間、陽向さんは何を考えていたんだろう。陽向さんの方は何の問題もなかったようなことを言っていたけど……。
彼女は、思い出すだけでもわくわくするというように目を輝かせて言った。
「どのカップルよりも、上手くやってやるっていう気持ちでいっぱいだったのよ。私がそうさせてみせるって」
なんだ、そういうことか。
嫉妬深いだのなんだのいうから、ちょっとどきどきしてしまったじゃないか。
でも、いかにも陽向さんらしい。
「私はリードされる側なのにね。それなのにこんな性格」
それでもうっかり出しゃばらないようにと、僕に対してこれまでかなり気をつけてきたんだそうだ。リードする側なのに彼女より劣っていることを気にしていた僕と、まるで反対のことを気にしていたのだ。
「それなのに、あの先生ってば一瞬で私の性格見抜くんだもの。やんなっちゃうわ」
陽向さんは唇を尖らせた。
ビルの並ぶ道をしばらく歩くと、セントラルパークに着いた。とても広い公園で、森に囲まれているように見えるのにその向こうには大きなビルが立っていて、なんだか不思議な感じがした。
「本物になるためには制覇君を振り回すんじゃなくて従わなくちゃならないことくらい、私だってずっと前から分かってたんだから。でも実際に目にするとやっぱり悔しいものね。アシュリーが相手なら、制覇君もあんな風に滑れるんだもの」
あの日、陽向さんがとてもいらいらしてるように思えたのは、帰国が近かったからだけじゃなかったようだった。
「負けたくないって思って滑ってたら、先生からもまたレディーらしくないなんて言われるし。こうなったらお淑やかなところを見せてやるって思ったんだけれど。ふふ。だめよね~。悔しいけどオスカー先生に認められずに終わるのは、私のせいね」
そうなんだろうか。
陽向さんが僕に大人しく従ってくれる人なら、もっと簡単にオスカー先生に認められてたんだろうか。
僕がアシュリーと上手くやれたのは、あの子がレディーだったからなんだろうか。
――そもそも僕はアシュリーと上手くやれていたんだろうか?
陽向さんから見たらあんなフォックストロット、問題外だろう。でも僕は、彼女の滑りたいように滑らせてあげたいとあの時思ったんだ。そのためにどうしてあげられるかを考えたんだ。そしたら、一人ではたどり着けない領域に行っていたんだ。
「――あの~、陽向さん。思うんですけど……」
カフェで見たアシュリーとバーリントンのやり取り。片方が荷物を持ってあげて、もう片方がパンを取ってあげる。相手が何を求めているかを考えて動いてあげることで、お互いが過ごしやすく幸せになる。
先生が理解しろと言った異国の文化の本質は、そういうことなんじゃないだろうか。
お互いがお互いを思いやって動くことがダンスにも求められるということなんじゃないだろうか。
生活の中で手を貸しあうことでお互いが過ごしやすく幸せになるように、1+1が2以上になる演技というのも、そういう風にして生まれてくるんじゃないだろうか。
芝生の広がるベンチに座って、僕たちはそんな話をした。
大きな木の上から、リスが小走りに降りてくるのが見えた。小さな子どもがリスに気づいて、嬉しそうに指さした。そばにいた父親らしき人が、子どもと同じ方を向いてしゃがんだ。
リスは日本では見ないけど、親子の関係は世界のこんな遠い場所にも当たり前にあるんだな。
そんな当たり前のことになぜか感動した。
陽向さんは眩しそうに、景色を眺めた。
「今日はリンクに行かなくてよかったわ……」
隣のベンチにはおじいちゃんとおばあちゃんが、何をするでもなくただ幸せそうに座っていた。
遠くの噴水が高く吹きあがる。噴水を囲むふちにギターを手にしたおじさんが二人。表情も音も遠くて分からないのに、僕には彼らがひとつの輪のようになって道行く人に語りかけているかに見えた。
寄り添い合う人と人との関係には、色んな形がある。
僕たちもそれでいいのかもしれない。
アイスダンスのカップルだからといって、こうでなくてはならないと決めつけなくても。
陽向さんが自分をレディーらしくないと感じるのは、彼女の方が僕より年上で、実力があって、しっかりしているからで、それはパートナーである僕からすると自分の不甲斐なさでもあって、こういう男女の組み合わせであることはアイスダンスのカップルとしては普通ではないのかもしれないけれど、だけど、僕たちは僕たちとして一緒に同じ曲を分かち合えればそれでいいんじゃないだろうか。
Close to Youの解釈にしても。
不思議な縁でこんな遠い場所で隣り合って座っている、僕たちはもう十分、世界にたくさん溢れているClose to Youのうちの一つなんだから。
劇場を出ると、陽向さんは眩しい空に向かって両手をいっぱいに広げくるりと回ると、まるでミュージカルスターのようにそう言った。
白と水色のストライプのワンピースでアメリカの街に立つ陽向さんは、ミュージカルスターにも引けを取らない輝きを放っていた。
「降ってきたわ! 降ってきたわ! 最高の感動! この溢れんばかりの思いを、今すぐスケートにぶつけたい!」
練習熱心なだけでなく、こういう情熱的なところも陽向さんがアイスダンスに向いていると思ってしまう理由だ。そして、その思いをこんな公衆の面前で恥ずかしげもなく表せるところも。
通りがかった人たちが陽向さんをふり返っていた。
確かに素晴らしい舞台だった。歌声もダンスも全身から響いてくるような迫力で、人間にはこんな力強さがあるんだと感動した。そして出演者みんなが息を合わせて一つの舞台を作り上げていたのがなんといっても印象的だった。さすがだった。二人どころではない、あれだけの人数で掛け合いや歌やダンスを見事にまとめ上げるなんて。
だけど、そんな興奮の一方で、しこりのような苛立ちも感じていた。
氷の上で見たウエストサイドストーリーは、この舞台の真似ごとだったんだろうか。
アイスダンスで目指すものは、こういう「本物」を真似することなんだろうか。
僕たちが日々磨いている技術のすべては、もしかしてそのためにあるんだろうか。
「そうだ、制覇君! 今からロックフェラーセンターに行きましょう!」
力強い陽向さんの声。
こんな風に自分の内側から湧き出るものがある人がいるのに、この先、僕たちが目指すことは他にある何かをなぞることなんだろうか。そんなことのために人生をかけるんだろうかと想像すると、ぞっとした。
考えこむ僕の腕を、陽向さんが引いた。
「さあ行くわよ!」
そう言って細い路地の方へと僕を連れ込もうとする。
「えっ、ちょっと待ってください!」
僕は慌てて陽向さんが握りしめている地図の開かれたスマホを取り上げ、近道しようとしている彼女を説得して、細い路地は避けてロックフェラーセンターへと向かった。
「ああっ、なんてこと! 制覇君。今は夏よ!」
高いビルに囲まれた広場の前に来ると、陽向さんは僕に向かって突然怒り始めた。
「そうですね」
「何をすましてるのよ~! 知ってるなら、早く言ってよ~!」
「えっ? なんでっ? 陽向さんは知らなかったんですかっ?」
「そういう意味じゃなあ~い」
「じゃあどういう……あ、もしかしてここ、シーズンリンク?」
「だからロックフェラーセンターだって言ってるじゃない。知らないの?」
……。知らない。
「ここは冬になると大きなモミの木が飾られて、スケートリンクになるの。モミの木のリンクだってね、もしかしたらここをイメージして作られたのかもしれないんだから。それくらい有名なの。知っておいてよ、それくらい。あーあ。今すぐ制覇君とここで滑りたかった」
その言葉に、僕は広場を見回した。いったいどこに氷が張られて、どこにモミの木が立てられるのだろう。
ここが有名で、モミの木のモデルになっているんだとしたら、あいつもこの場所のことを知っているんだろうか。と、僕は久しぶりに果歩のことを思い出した。
「ちょっと。私が制覇君と滑りたいって言ってるのに、今他の女の子のこと考えてたわね!?」
「え……?」
他の女の子って。果歩は別に女の子ってほどのものじゃないけど。
「まったく。あのね、そういう時には、そんなことないですよって適当に嘘つくものよ」
「……そういうもんでしょうか」
「そういうものよ。でも嘘なんてつかれたら、逆に怒り狂っちゃうかもしれないけど」
ちょっと待って。なんでそんな怖いこと言い出すわけ?
「私、嫉妬深いから」
嫉妬……?
って……?
「私はいつだって一番でいたいのよ。ごめんなさいね、こんな性格のパートナーで」
氷の張っていないロックフェラーセンターにいつまでもいても仕方がないので、僕たちはセントラルパークに向かって歩き出した。ステイ先のおじさんが、ぜひ立ち寄れと勧めてくれた場所だった。
「サマーキャンプの最初にね、他の人と滑る機会があったでしょう?」
陽向さんは、僕がアシュリーと組んだ日の話を始めた。
「あの時、私、どんな気持ちで滑っていたと思う?」
僕がアシュリーに敗北感を味わっていた間、陽向さんは何を考えていたんだろう。陽向さんの方は何の問題もなかったようなことを言っていたけど……。
彼女は、思い出すだけでもわくわくするというように目を輝かせて言った。
「どのカップルよりも、上手くやってやるっていう気持ちでいっぱいだったのよ。私がそうさせてみせるって」
なんだ、そういうことか。
嫉妬深いだのなんだのいうから、ちょっとどきどきしてしまったじゃないか。
でも、いかにも陽向さんらしい。
「私はリードされる側なのにね。それなのにこんな性格」
それでもうっかり出しゃばらないようにと、僕に対してこれまでかなり気をつけてきたんだそうだ。リードする側なのに彼女より劣っていることを気にしていた僕と、まるで反対のことを気にしていたのだ。
「それなのに、あの先生ってば一瞬で私の性格見抜くんだもの。やんなっちゃうわ」
陽向さんは唇を尖らせた。
ビルの並ぶ道をしばらく歩くと、セントラルパークに着いた。とても広い公園で、森に囲まれているように見えるのにその向こうには大きなビルが立っていて、なんだか不思議な感じがした。
「本物になるためには制覇君を振り回すんじゃなくて従わなくちゃならないことくらい、私だってずっと前から分かってたんだから。でも実際に目にするとやっぱり悔しいものね。アシュリーが相手なら、制覇君もあんな風に滑れるんだもの」
あの日、陽向さんがとてもいらいらしてるように思えたのは、帰国が近かったからだけじゃなかったようだった。
「負けたくないって思って滑ってたら、先生からもまたレディーらしくないなんて言われるし。こうなったらお淑やかなところを見せてやるって思ったんだけれど。ふふ。だめよね~。悔しいけどオスカー先生に認められずに終わるのは、私のせいね」
そうなんだろうか。
陽向さんが僕に大人しく従ってくれる人なら、もっと簡単にオスカー先生に認められてたんだろうか。
僕がアシュリーと上手くやれたのは、あの子がレディーだったからなんだろうか。
――そもそも僕はアシュリーと上手くやれていたんだろうか?
陽向さんから見たらあんなフォックストロット、問題外だろう。でも僕は、彼女の滑りたいように滑らせてあげたいとあの時思ったんだ。そのためにどうしてあげられるかを考えたんだ。そしたら、一人ではたどり着けない領域に行っていたんだ。
「――あの~、陽向さん。思うんですけど……」
カフェで見たアシュリーとバーリントンのやり取り。片方が荷物を持ってあげて、もう片方がパンを取ってあげる。相手が何を求めているかを考えて動いてあげることで、お互いが過ごしやすく幸せになる。
先生が理解しろと言った異国の文化の本質は、そういうことなんじゃないだろうか。
お互いがお互いを思いやって動くことがダンスにも求められるということなんじゃないだろうか。
生活の中で手を貸しあうことでお互いが過ごしやすく幸せになるように、1+1が2以上になる演技というのも、そういう風にして生まれてくるんじゃないだろうか。
芝生の広がるベンチに座って、僕たちはそんな話をした。
大きな木の上から、リスが小走りに降りてくるのが見えた。小さな子どもがリスに気づいて、嬉しそうに指さした。そばにいた父親らしき人が、子どもと同じ方を向いてしゃがんだ。
リスは日本では見ないけど、親子の関係は世界のこんな遠い場所にも当たり前にあるんだな。
そんな当たり前のことになぜか感動した。
陽向さんは眩しそうに、景色を眺めた。
「今日はリンクに行かなくてよかったわ……」
隣のベンチにはおじいちゃんとおばあちゃんが、何をするでもなくただ幸せそうに座っていた。
遠くの噴水が高く吹きあがる。噴水を囲むふちにギターを手にしたおじさんが二人。表情も音も遠くて分からないのに、僕には彼らがひとつの輪のようになって道行く人に語りかけているかに見えた。
寄り添い合う人と人との関係には、色んな形がある。
僕たちもそれでいいのかもしれない。
アイスダンスのカップルだからといって、こうでなくてはならないと決めつけなくても。
陽向さんが自分をレディーらしくないと感じるのは、彼女の方が僕より年上で、実力があって、しっかりしているからで、それはパートナーである僕からすると自分の不甲斐なさでもあって、こういう男女の組み合わせであることはアイスダンスのカップルとしては普通ではないのかもしれないけれど、だけど、僕たちは僕たちとして一緒に同じ曲を分かち合えればそれでいいんじゃないだろうか。
Close to Youの解釈にしても。
不思議な縁でこんな遠い場所で隣り合って座っている、僕たちはもう十分、世界にたくさん溢れているClose to Youのうちの一つなんだから。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
【完結】年収三百万円台のアラサー社畜と総資産三億円以上の仮想通貨「億り人」JKが湾岸タワーマンションで同棲したら
瀬々良木 清
ライト文芸
主人公・宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。
タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを見上げながら、夢のない毎日を送っていた。
しかしある日、会社の近所で苦しそうにうずくまる女子高生・常磐理瀬と出会う。理瀬は女子高生ながら仮想通貨への投資で『億り人』となった天才少女だった。
剛の何百倍もの資産を持ち、しかし心はまだ未完成な女子高生である理瀬と、日に日に心が枯れてゆくと感じるアラサー社畜剛が織りなす、ちぐはぐなラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる