ヒロインの攻略対象は私? 男装の麗人にマッチョな騎士が迫ってくる!

能登原あめ

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おまけ① マリー   ※

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 卒業後、私はすぐに大叔父の元へ向かった。
 ケンさんとしばらく離れるのは寂しかったけど、これも結婚のため。

「マリー、レディ教育はすべて私に任せなさい」

 大叔父と長年連れ添ったセリーナ様は、公爵家の出で、キリッとしていた。
 1年以内にケンさんの元へ戻りたい私は努力と根性で、ハードな毎日を過ごす。

 剣を握ることも無くなって、ドレスを身につけたらコルセットが苦しくてご飯が食べられない。
 痩せて筋肉も落ちて、日焼けすることもなくなり髪も伸びた。

「まぁ、いいでしょう。マリー、及第点といったところかしら」

 10ヶ月。
 血と汗の滲む日々を過ごした甲斐があった……!
 刺繍、つらくて涙が出そうになりながら、ケンさんを想ってクマを刺した。

 その間一度も会えなかったけどケンさんのこと信じている。
 だってケンさんだし!
 
 予定より早く帰れる。
 ドレスの裾を踏んでつまづくこともなくなったし、化粧も覚えた。
 
 学園にいる頃は一つに後ろで結ぶだけだったけど、今は綺麗に結ってもらっているし、簡単な女らしい髪型も自分でできる。

 きっとリン・パットンだと気づく人はいないはず。
 大叔父の養女となった、マリー・ラムジー。

 リンとはいとこで隣国育ちの設定。
 それなら多少所作を間違えてもなんとかごまかせそうだから。
 
 マリー・リーン・ラムジーと名乗れば、うっかりリンと呼ばれても言い訳ができるって決めて、届けを出してある。

「今日までお世話になりました。結婚式にはぜひ出席して下さいね」
「あぁ、もちろんだよ。楽しみにしている」

 大叔父夫婦に別れを告げて、一度パットン伯爵家に帰り、すぐにケンさんの新居に移ることになっている。3ヶ月後には結婚式だ。

 迎えにきた馬車に乗って、ドキドキしながら戻る。
 ケンさん、今の私を見たらどう思うかな。








「ケン様、ご無沙汰しております。とても……お会いしたかった!」

 固まるケンさんの元へ早足で近づく。
 そのまま抱きつくと、そっと私を抱きしめた。

「リン……いや、すまない。マリー……レディすぎて驚いた。本当に本物、なんだよな?」

「うん、ケンさん。すごく会いたかった。最初くらいしっかりあいさつしたかったのに、顔見たら嬉しくて……」

「あぁ、俺もだ。……新居を案内しないとな」

 ケンさんが体を離して、私から顔をそらした。

「ケンさん、もしかして、この姿……似合ってない?」
「いや! 可愛すぎて……このまま寝室に連れて行きたくなるから……そんなの、がっつき過ぎだろ……」
「ケンさんならいいのに」

 バッと振り返ってギンとにらみつけるように私を見た。

「……マリー」
「ケンさん、だって……すごく久しぶりに会ったのにキスもしてくれない」
「それは」
「ケンさんに抱きしめてほしい」

 さっきはすぐ離れちゃったし、ケンさんの腕の中で安心したいだけなのに。

「……結婚式まで部屋から出してやれないぞ」
「ん!」

 風を感じたと思ったら抱き上げられて早足で寝室へ。

 すごい!
 前より筋肉増えているみたい!

「ケンさん、大好き」
「マリー、小さくなったな」
「ケンさんが大きくなったんだよ」
「……空き時間はすべて鍛錬していたからな」

 きゅん。
 さすがケンさん!

「リンの時もマリーの今も、可愛くてしかたない。……痩せたな。折れそうだ。確かめていいか?」
「うん」

 ベッドの端に下ろされて、ケンさんが隣に座った。
 ドレスをなぞるように触れた後、大きな手が器用にボタンを開けていく。

「ケンさん、緊張する……」
「大丈夫だ。俺も一緒だ」

 そう言いながら、キスされる。
 ゆるんだ隙間から手を差し入れて胸を揉みしだいた。

「ん……っ♡」
「可愛い。何度その声を夢に見たか」
 
 ドレスを腰まで落として両胸に顔を寄せ口に含む。
 
「あっ♡ ケン、さん……っ♡」

 両胸をいじられて、脚の間がもぞもぞしてきた。

「俺も我慢できない」

 スカートまくり上げて、太ももを撫でる。
 そのまま下着を避けて膣口に触れた。
 くちゅ、と音がしてぬぷっと指が入る。

「ケンさんッ♡ はーっ♡ あー♡」
「痛むか?」
「痛くないッ。だから、早く♡」
「少し馴染ませるから、待て」
「いやっ♡」

「だが」
「前も痛くなかったし! ケンさん、久しぶりに会ったんだよ? 今すぐ、ぜんぶ!」

 ケンさんに肩を押されて後ろに倒れた。
 無言でベルトを外して、のしかかってくる。
 
 あれ?
 前より上向いてない?
 あんな感じだったかなー⁇

「もし痛かったら言ってほしい」
「うん」

 大きく開いた脚の間にケンさんの丸太が押しつけられる。

「あっっ♡」

 圧迫感でメリメリって音がしそう。
 でも、やめてほしくない。

「大丈夫か……?」

 少し腰を引いたケンさんの腰に足を回した。

「あ♡ やめないで……痛くない、からっ♡」
「……ッ、マリー!」

 ぷるっと震えたケンさんと、私が引き寄せたタイミングが合って、ググッと深く突き刺さる。

「ああんっ♡ ケンさん、抜かないでッ♡」

 私の上へ倒れ込んで、低い声でうめく。

「抜くんじゃなくて、奥までいくぞ」
「うん♡ うん♡ きて♡」

 ケンさんはキスと同時に奥に押しつけるように腰を押しつけた。

「んん~~っ♡♡♡」

 目の前がチカチカして、ふわりと浮く。
 ゆるゆると動くから、私の体はビクビクとはねた。
 こんなに簡単にイっちゃうなんて恥ずかしい。

「大丈夫……か? 俺のこと、そんなに欲しかったのか」
 
 抱き起こされて膝の上に乗せられて、ちゅ、ちゅっと唇をついばむ。
 ケンさん、今日も私のことを甘やかす気でいるみたい。

「うん。会いたかった、触れて欲しかった……ごめんね、1人で気持ち良くなっちゃって」
「俺は嬉しい。俺も同じだ」
「ケンさん、続けて」

 そう言ったのに、ケンさんは私の腰をつかんで持ち上げて抜いてしまった。

「ン♡ え⁉︎」
「腰……折れそうだ」
「ずっとコルセットしてたから」
「そうか」

 話しながらドレスと下着を取り去った。そのままうつ伏せに転がされて、顔だけ振り返る。
 腰を持ち上げられて――。

「ケンさん? ああっ♡♡」

 後ろからズグッと一息に押し込まれた。

「ひあっ♡ あ♡ ン♡ は♡ あ♡」
「綺麗な背中だ。むしゃぶりつきたくなるッ」

 ケンさん肉食モード!

「いいよっ♡ ケンさんならッ♡」

 ぱん、ぱんと音を立てながら、私を攻める。

「イッ♡♡♡ あ――♡♡♡♡♡」

 肩に甘噛みされて、その刺激でイクと、ケンさんが私の中で熱い精を放った。

「はぁ、はぁ、はぁ……結婚式前なのに中に……我慢できなかった、すまない」
「ケンさん、でもあと3ヶ月だよ? ケンさんのが溢れるくらい、しよ?」

「こんなに可愛くて綺麗で……会えなかった時間をうめるぞ!」

 ケンさんの知識と私の前世知識で朝になっても眠れなかった!
 


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