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6 シーヴァー
しおりを挟む私は5人の夫を持つ妻になった。
ものすごく、現実味がない。
いやもう、考えちゃダメなやつか。
恋愛経験ないまま結婚しちゃったからね。
これから本気の好きになっていけたらいいなぁ。
お見合い結婚でうまくいった人たちみたいに……。
なんとなく、旦那同士で順番に私と過ごす、みたいな暗黙の掟ができているっぽい。
うん、まあ、平等でいいけどね?
私一人の日ってあるのかな……。
「リオナ……やっと独り占めできる」
シーヴァーの部屋に入るとぎゅっと抱きしめられた。
私も腕を回して抱き返した。
なんか、落ち着くわ。
癖の強い旦那様たちばかりだからかな。
少女漫画で言ったら王道のメインキャラっぽい感じだし。
それに……初めての男だもんね、特別なんだと思う。
最初に処女だって伝えなかったから、ちょっと痛い目にあったけど、その後優しかったし、気持ち良さを教えてくれたのも彼だからね。
うん、わかってる。
自分がチョロ過ぎるな。
いやでも、初めて貫通した相手だし、結果悪くなかったし。
ぐるぐると同じ言い訳を自分にしてるのはなぜだろう。
「この数日、嫉妬で狂いそうだった」
「…………」
私にうまくなだめる語彙力も経験値もないよ?
「本当はわかってる。……リオナはみんなのものだって。気持ちの整理がつくまで、2人でいる時はいっぱい触れさせて」
「うん……いいよ」
それで落ち着くならしかたない、よね。
顔中に音を立てながらキスされて、ちょっとくすぐったい気分になる。
「シーヴァーのこと教えて」
「何を知りたいの?」
私を抱き上げてベッドへと向かう。
いきなりここへ落とされたんだよなぁと感慨深い思いでいると、ふわっと寝かされて隣に寝転んだシーヴァーにのぞき込まれた。
「まず、年齢?」
「……19。だけど、すぐリオナに追いつくから」
日本だったら大学生か……。
犯罪だわ、若いだろうとは思ったけど。
それにどうやったって、年の差は縮まらないんだけどね。
「リオナの隣に立って恥ずかしくない大人の男になるから、見ていてほしい」
「うん……わかった」
かわいいな、年下男子。
まっすぐに気持ちを向けられてきゅんきゅんする。
「……ごめん、僕嬉しくて舞い上がっていて」
「うん」
「本当は休ませてあげたい、けど……ごめん」
19歳だもんね。
ヤりたい盛りか。
あれ?
もしかして。
「シーヴァーって、童貞だった?」
「……閨の教育は受けていたけど、最後まで、したのはリオナが初めてだよ」
ほんのり耳が赤くなってるみたい。
かわいい……。
「初めて同士……」
もっと悲惨なことになっててもおかしくなかったんだ、怖っ。
「シーヴァーが初めての男でよかった」
私の初体験の相手で、という意味だったけど、彼は女性経験がないことを私が喜んだと思ったみたいで、照れたような純粋な笑顔を浮かべた。
「リオナのためにとっておいてよかった」
ま、いっか。
だから、私が攻める……というかリードしろってことなのかな?
メガネもある。
よし、がんばるか。
シーヴァーの肩を押して仰向けに倒し、上に乗り上げた。
「シーヴァー」
きれいな顔がじっとみつめてくる。
ええぃ。
目をつぶって唇を重ね、何度も啄む。
シーヴァーに腰のあたりをぐっと抱きしめられて身体が密着する。
「リオナ、好きだ」
「うん、私も」
シーヴァーってかわいい。
彼のアレが私の脚の間に押しつけられる。
ん?
前回くるりと反転して主導権奪われたよね?
「シーヴァー、私このまま上にいる」
宣言してやった!
「……わかった。脱がしていい?」
「えーと、自分で脱ぐから!」
と言ったものの……私、馬鹿?
ストリップショー、恥ずかし過ぎる!
メガネで多少表情隠れるよね。
エロい脱ぎ方ってどんな?
チラリズム大事?
えー、もーわからん。
寝間着だし、焦らすほどの時間もかからないし……恥ずかしいからもたもたしてると。
「リオナ、あんまり煽らないで……」
どのへんが?
「焦らされると、反動がくるから」
しゅばばっと脱いで、シーヴァーを脱がす。
「いい眺め」
「…………」
恥ずかしさに身悶えしそう。
なんとか耐えていると。
「リオナ、キスして」
ちょっとほっとしたのは確か。
ほんの少しシーヴァーも笑った気がするけど、唇を塞ぐ。
まだ慣れない口づけだけど、彼の口内に舌を伸ばす。
夢中になって探っていたら、彼が私の脚の間に手を這わせた。
「んっ……!」
くちゅりと音がしたのが気のせいであって欲しい。
けど。
シーヴァーが喉の奥で笑う。
「よかった。ちょっと待って」
そう言ってシーヴァーは身体を下にずらし、脚の間に顔を埋めた。
「やだっ……!」
「いい匂い……じっくりみせて」
舌を伸ばして襞を舐める。
私は四つん這いのような格好で脚の間の辺りにシーヴァーの顔があって。
「これ、恥ずかしいっ……!」
彼の手が私のお尻を掴み、逃げることができない。
「気持ちいいんでしょ? 溢れてくる。いっぱい感じて」
「はぁっ……んんっ……」
突起を舐められて足が震える。
さらにぬぷりと蜜口に指が挿入された。
「~~~~っ!」
「かわいい……イっちゃったの? もっとしてあげるね」
ぬちゃぬちゃと音を立てながら指を動かされてきゅうっと内壁が締まる。
「今挿れたら気持ちよさそうだな」
そう呟くから私は叫ぶ。
「もう挿れて! お願いっ」
今にも崩れ落ちてシーヴァーの顔に乗ってしまいそうだから。
彼はするすると抜け出して、そのまま私の腰を支え後ろから突き上げる。
「~~~~っ‼︎」
「……っ! リオナ、きついよ……」
気持ち良すぎて声が出ない。
素直に感じることが許されるこの関係が心地いい。
「動くよ」
ぱちゅんぱちゅんと抽挿されて、私は枕に顔を埋めた。
腰だけ高く上げて私の感じるところばかり何度も突くから生理的な涙が流れる。
「シーヴァー……っ」
涙まじりの声に、シーヴァーが身体を重ねて顔をのぞき込み、メガネを外した。
「……リオナ、つらい?」
「……気持ち、よすぎる……」
「そう、よかった」
無邪気に笑って唇を重ねる。
振り向いてのキスはちょっと辛いけど、身体を重ねながらされると恋人同士みたいで愛されてるって感じる。
「リオナ、愛してる」
これ、惚れちゃうわ。
シーヴァーが満足するまで私たちは愛し合った。
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