ヒロインの要請で悪役令嬢を演じます?

能登原あめ

文字の大きさ
21 / 26
番外編

if 3話の後に続く物語。密会じゃありません! 1 ※微

しおりを挟む

* 本編三話の後から分岐しています。









******


「これは違うの、グレイソン」

 私の言葉に硬い表情を解く。
 説明すれば大丈夫そうだと思っていると、隣でワイアットが息を呑んだ。
 あれ?
 つき合いの長いワイアットの反応を見るからにものすごくまずい状況?

「……俺たちはなんでもないんだ!」
「俺たち、ね。……フレイア様、行きましょうか」

 前半は低く呟いて、後半は私に笑顔を向けて言う。
 これ、どう乗り切ったらいいの?
 リリアンどこ?

「この後、新居の内装を確認していただきたいのです。よろしいですよね?」
「……ええ、わかったわ」

 なんだか身の危険を感じて行きたくないけど、この状況では断れない。

「……私は、グレイソンが選んでくれたもので満足すると思うわ」
「…………そう、ですか」

 グレイソンが笑みを深めた。

 







 最初に感じたのは口の中に残る甘ったるさ。
 それから、下肢に違和感を感じて私は目覚めた。
 頭が重くてぼんやりする。
 薄暗い部屋の中で、私は何も身につけていない。

「……!」

 脚の間にはグレイソンがいて、蜜口に差し込まれた指がぐるりと動き、内壁にひんやりとする何かを塗りつけられた。
 慣れないその行為にぞわりとする。
 足を閉じようとしてグレイソンに阻まれた。

「グレイ、ソン……」
「あぁ、起きましたか?……ちょうど準備が整ったところです」

 彼が楽しそうな笑顔を浮かべて、私の身体を囲むようにしてのぞき込む。
 上着を脱いだだけの彼と違って、すべてをさらしていることにますます恥ずかしくなった。
 
「な、んで……こ、んな……こと……?」

 喉がイガイガするし、ろれつが回らない。

 グレイソンに連れてこられた新居で一通り確認した後、手ずから入れてくれたお茶を飲んだ。
 蜂蜜がたっぷり入ったそれは甘くて、塩味のビスケットを摘むのにちょうどよかったし、おかわりもした。
 
 睡眠薬でも入っていた?
 でもそれだけ?
 ああ、わからない。
 脚の間に意識を持っていかれる。
 じわじわと痺れて、熱い。

「フレイア様は誰と結婚するのかちゃんとわかっていますか? あんなところにリリアン嬢を立たせてあいつと密会するなんて……。最近彼女と仲良くしていたのはそういうことなんですね」
「そ、んな……わけ、ない。……違う、わ……」

 グレイソンが軟膏のようなものを指にとって胸の先端に塗りつける。
 ひんやりした感触に身体が跳ねた。

「んっ……!」
「なかなか質のよい媚薬のようですね」

 媚薬?
 どっと、脚の間から蜜が流れた。
 身体の反応に動揺して、頭が混乱する。
 なんでこんなものを……。
 
「結婚相手は私だと、しっかり心と身体に刻んであげますね」
「っ、ダメ! だって」

 結婚式までまだ半年あるのに。

「……ワイアットに操でも立てるつもりですか? まぁ、二度と会わせるつもりはありませんが」

 驚いて絶句していると、私の頬に手を伸ばす。

「あぁ、怯えないでください」

 私の唇を啄み、舌を浅く差し込んだ。
 粘膜に触れられたせいか、たったそれだけで心臓が激しく脈打ち、溢れた蜜がどんどんお尻の下に流れていく。
 グレイソンに気づかれたくない。
 
 自分の息が熱く、荒くなっている。
 目元も潤んでくるけれど、どうすることもできない。

「……フレイア、とお呼びしても……?」

 頷く私の胸に彼はふうっと息を吹きかける。
 ただそれだけで、自分らしくない艶っぽい声を上げてしまい口を押さえた。

「フレイア、かわいいですね」

 男の人にしては細いきれいな指が私の胸を揉みしだく。
 そのまま舌を這わせ先端の周りばかりちろちろと舐めた。

 じれったい。
 物足りない。

 そう思っていると、いきなり胸の先端を甘噛みする。

「いっ……」
「……あぁ、刺激強すぎましたか? 火遊びはいけないことですからね? 密会していたお仕置き、必要ですよね」

 さっきよりも強く噛まれて痛みに身体が震えた。
 続けて優しく舐めるから、交互に訪れる痛みと甘さに快感しか感じなくなる。

「んっ……密会、じゃない、から……リリアンが、彼、と……うまくいくようにっ、協力して、いただけ、でっ……」
「もし、そうだとしても、私に相談して下さい。夫になるんですから。……これではもう一つお仕置きをしなければなりませんね……」

「ワイアットの、ことなんてっ、なんとも思って、ないっ! これからは、なんでも、相談するから……いっ、痛いの、いやぁ!」
「……本当に?」

 怯える私を安心させるように笑って見せてから、かぷりと先端に噛みついて引っ張った。
 と、同時に片手で陰核の皮を押し上げる。

「ああぁっっ!」

 思いがけない強い刺激にがくがくと震えて私は果てた。
 荒い息を吐く私に、意地悪な笑みを浮かべる。

「フレイア、まだ終わりじゃないですよ」

 指に蜜をまとわせぐりぐりと陰核を押しつぶすように嬲り続け、私は震えながら喘ぐ。

「このまま終わったらただのご褒美ですからね。……ほら、限界までイきましょうか」
「あぁっ、またっ、グレイソンっ、あーーっ……」

 どろりと蜜をこぼしながら私は感じることしか許されない。

「グレイソンっ、もぉ、ああぁっ……」
「こんなに濡れて……かわいいですね。私のフレイアは。……まだまだ序盤なんですけどね」
「……グレイソン、だけ、だからっ……他の人と二人きり、ならない、からっ、……もう、許して……! あ、ああぁぁ!」

 果てても果てても彼の口も手も止まることがない。
 いつしか絶頂から下りることができなくなって、グレイソンの唇に涙を吸いとられるまで泣いていたことにさえ気づかなかった。

「約束ですよ。……では、ワイアットと会っていたことは許しましょう。……次はないですよ」

 私はこくこくと何度も頷く。

「ごめんなさい。もう、誰とも二人きりで会いません」

 グレイソンが抱きしめて優しく口づけしてくるから、ほっとして私は力を抜いた。

「フレイア、続きを……私を受け入れて下さい」

 
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

夫が運命の番と出会いました

重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。 だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。 しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

7年ぶりに私を嫌う婚約者と目が合ったら自分好みで驚いた

小本手だるふ
恋愛
真実の愛に気づいたと、7年間目も合わせない婚約者の国の第二王子ライトに言われた公爵令嬢アリシア。 7年ぶりに目を合わせたライトはアリシアのどストライクなイケメンだったが、真実の愛に憧れを抱くアリシアはライトのためにと自ら婚約解消を提案するがのだが・・・・・・。 ライトとアリシアとその友人たちのほのぼの恋愛話。 ※よくある話で設定はゆるいです。 誤字脱字色々突っ込みどころがあるかもしれませんが温かい目でご覧ください。

わんこ系婚約者の大誤算

甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。 そんなある日… 「婚約破棄して他の男と婚約!?」 そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。 その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。 小型犬から猛犬へ矯正完了!?

氷の公爵の婚姻試験

潮海璃月
恋愛
ある日、若き氷の公爵レオンハルトからある宣言がなされた――「私のことを最もよく知る女性を、妻となるべき者として迎える。その出自、身分その他一切を問わない。」。公爵家の一員となる一世一代のチャンスに王国中が沸き、そして「公爵レオンハルトを最もよく知る女性」の選抜試験が行われた。

【完結】無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない

ベル
恋愛
旦那様とは政略結婚。 公爵家の次期当主であった旦那様と、領地の経営が悪化し、没落寸前の伯爵令嬢だった私。 旦那様と結婚したおかげで私の家は安定し、今では昔よりも裕福な暮らしができるようになりました。 そんな私は旦那様に感謝しています。 無口で何を考えているか分かりにくい方ですが、とてもお優しい方なのです。 そんな二人の日常を書いてみました。 お読みいただき本当にありがとうございますm(_ _)m 無事完結しました!

【完結】番としか子供が産まれない世界で

さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。 何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。 そんなニーナが番に出会うまで 4話完結 出会えたところで話は終わってます。

うっかり結婚を承諾したら……。

翠月 瑠々奈
恋愛
「結婚しようよ」 なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。 相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。 白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。 実際は思った感じではなくて──?

処理中です...