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番外編
if 3話の後に続く物語。密会じゃありません! 2 ※
しおりを挟むグレイソンの目を見て頷いた。
私の奥深くを満たしてほしいとそれだけしか考えられない。
彼が暗がりでゆっくりと服を脱ぐ。
「私に愛されることがどういうことか、教えてさしあげますね。……それから、今夜はこちらに泊まると伝えてありますから心配しなくて大丈夫ですよ」
そんなことを考える余裕はもうない。
前世の私はこの後の快楽を知っているから、頭の中はもう彼に抱かれたいし、触れられたい。
ほかのすべてが些細なことに思える。
「身体、どうですか?」
「……熱い。ドキドキしてる。……グレイソンのせいで」
「…………そう、ですか。まだ理性が残ってますね……薬、もうちょっと足しましょうか」
「グレイソン、いやっ」
「……あぁ、こんなに濡れていたら必要ないかもしれませんが……初めてですから、もう少しだけ」
「ああぁぁっ……!」
ぐちゅりと音を立てて内壁に軟膏が塗りつけられる。
複数の指が入って拡げるように動いているのに痛みもないし、彼の指を締めつけ、もっととねだっているみたいにうごめく。
「中、動いてますね。気持ち、いいですか?」
「…………っは……んっ……」
グレイソンは笑って、指を奥までぐっと挿れてからあっさり抜いた。
「んうっ……」
満たされたくて、脚の間がひくひくする。
「その顔、いいですね。……どうしてほしいですか?」
私、物欲しそうな顔をしているの?
彼を見上げて言う。
「お願い……」
「お願い、とは?」
グレイソンがささやく。
じれったい。
触れられないと熱がどんどん溜まっていくのに。
「お願い……このままは、つらいの……中に」
「中、とは?」
こんなやりとり、いらない。
今すぐ彼がほしいのに。
私はグレイソンにしがみついた。
「私を満たして。こんなの、死んじゃう」
「…………死なせるわけには行きませんね」
彼は身体を起こし、剛直をひくつく蜜口に押し当てた。
影になってよくみえなかったけれど、蜜口に触れる感じはずい分と圧迫感がある。
「あなたは私のものです」
「ああぁぁーーっっ!」
ひと息に貫かれ、痛みと快感に喘ぐ私の顔をじっとみつめた。
「ああ、やっと……やっと、手に入れました」
押しつけるようにゆっくり動いてからギリギリまで抜いてもう一度大きく突き込む。
「出血してますね」
嬉しそうにそう言って、さらに奥に押しつけた。
「んっ……あぁっ……」
心臓が激しく鼓動を打つ。
身体が限界まで開かれた痛みより、この先にある快感を求めて内壁が収縮した。
「さて。もう一つのお仕置きがまだですよ」
また、お仕置き?
顔を歪めた私に、薄く笑んだ。
「私に秘密はだめです。友人に相談する前に話して下さい。……どれだけあなたを知りたいと思っているか、まず身体から覚えてくださいね」
じゅぶじゅぶと遠慮なく突かれて、私はすぐに絶頂に追い上げられる。
何がお仕置きで何がご褒美なのか、もうわからない。
「グレイ、ソンっ、ああっ、あっ……」
「かわいい、愛しい……愛してます。でも」
絶頂に追い上げられたまま、深く浅く私の中を探る。
気持ち良すぎて、グレイソンの言葉が素通りしていく。
「今回は悪い子でしたね」
ピタリと動きを止めると、私の足首を口元まで持ち上げて強く噛みついた。
「痛っ!」
「私の心も痛いですよ。……腱、切ってしまいましょうか……ずっとそばでお世話しますから」
「いやっ、言うこと聞くから!……私は一生グレイソンのものよ」
「………………本当に?」
小刻みに何度も頷く。
グレイソンだけだと言って。
「あなたしか、いらないから!」
「その言葉、なかったことにはできませんからね。……ではご褒美、あげましょう」
ゆっくりと抽挿を開始する。
のんびりとした優しい動きは快感をじわじわ高めるだけで、あともう一つ物足りない。
全然、ご褒美じゃない。
「グレイソン……もっと……」
「ええ、薬が抜けるまでこうしてずっと、突いてあげますからね」
朝には薬、抜けてるといいですね。
グレイソンのささやきに、私は我慢できず、脚を絡めて腰を押しつけた。
それを見てふふふと笑う。
「お願いっ、もっと突いて! 私をぐちゃぐちゃに満たして! グレイソンの望む通りにするから! グレイソンしか欲しくない……だから……強く、壊れるくらい愛して」
「…………そう、ですか……では、あなたの望む通りに」
脚を抱えて勢いよく突き込む。
「ああっ、ああぁぁあっっ!」
望むものを与えられて、私はすぐに果て、また追い上げられる。
「あなたが……望んだんですから、ね?」
「うん、いいっ、すきっ、グレイソンっ、もっとぉ……いっぱいして!」
「……っ!」
グレイソンが私の中に熱い欲望を吐き出し、その刺激で私はまた絶頂した。
「あああーーっ……」
グレイソンが塗り込むように奥へと押しつけるから、痺れるような快感を受け入れ続けるだけ。
いまだ硬いままのそれが、すぐさま抽挿を開始した。
「フレイア……私も、あなたの身体から媚薬を吸収してますから……まだまだ終われません」
「よかった……グレイソン……まだ足りないの。……あなたでいっぱいにして」
グレイソンは嬉しそうに笑い、舌を絡める口づけをしてから、容赦なく私を追い上げた。
狂ったように抱き合ったあの夜から、私は花嫁修業と称して新居に移った。
一体、何の修業をしているの、とお母様が眉を上げたけれど無事結婚式を終えた今、平和な毎日を過ごしている。
時々リリアンが差し入れを持ってきて、一緒にティータイムを過ごす。
私に対して、もう何度も謝ってくれたし気にしてないのだけど、私が普通に立ったり歩いたりしている姿を見てほっとしているから……心配されてるなぁと思う。
彼女はあの後すぐにワイアットと婚約が決まったのだけど、裏でグレイソンが動いたらしくイベントがぶっ飛んだとぼやいていた。
彼女の惚気を聞きながら、あくびを抑えた時、リリアンと目が合う。
「……あまり、眠れなくて」
「そう…………でしょうね」
グレイソン様相手ですもんね、と小さく呟く。
「えっと、そうじゃなくて……」
「いえ、わかります。説明しなくても」
リリアンが遠い目をして言った。
「あのね……実は、赤ちゃんができたの」
「⁉︎」
「今五ヶ月で……初め、気づかなかったのもあって色々無茶していたから、安定するまで内緒にしてた、ごめん」
一瞬考えた様子のリリアンだったけど、すぐにおめでとうと喜んでくれた。
エンディングも変わるんですねぇと穏やかでない呟きもあったけれど。
そこに帰宅したグレイソンがやってきたから、リリアンが慌ただしく挨拶をして帰っていく。
心なしか、顔を青ざめさせて。
「……グレイソン、おかえりなさいませ。一緒にお茶はいかが?」
私を抱き上げてひざに乗せる。
蕩けるような笑みを見せるようになったのは、この数ヶ月のこと。
彼の地雷さえ踏まなければ幸せでいられる。
ほんの少し、たがを外した彼をみたくなる時もあるのだけど。
「それよりフレイア、癒して」
彼の腕の中で私はひっそり息を吐いた。
if END
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お読みいただきありがとうございます。
お粗末様でした!
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