ヤンデレ勇者と二度目の召喚

能登原あめ

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魔王城にて 2

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「窓とドアを避けてすべて鏡張りだから、ラヴィの全部が堪能できるんだ。もちろん、ぐっすり眠りたい時はカーテンで隠すことができるからね」
「ヘェ……スゴイネ!」

 こんな寝室嫌だ。

「感動して涙ぐんでるの? かわいいな、本当に……愛してるよ……。ラヴィのことを思って内装頼んだんだ。きっと喜んでくれると思って」

 私を抱きしめて顔中に口づけを落とす。
 内装業者にどんなプレイするかバレてるよ⁉︎
 魔王様、変態って‼︎
 思わず私まで魔王呼びになっちゃった。

「はぁ……やっと、俺たちの城で……、二人の寝室で愛し合えるね。神殿の時みたいに声とか我慢しなくていいから」

 いっさい、我慢なんてしてませんけどーー?
 もしや、ジュードから見て乱れかたが足りないって思ったってこと⁇
 やっぱり怪しい指南書でも読んでるのか、エロいおねえさんの睦み合いをのぞき見でもしたのかな?

「場所が変わったから、もしかして戸惑ってる? 城は広いからいろんな場所で思い出を作ろう」

 ふぁー‼︎
 まじか。
 公開プレイはNGで!

「ジュード……人に見られるところは嫌だよ?」

 見当たらないけど、この城に働く人たちの近くで盛るのは嫌だ。

「ここで働く者は皆口が堅いから大丈夫だよ」

 いやいやいや、それバレてもいいと思ってるやつやん。
 おっと、変な方言でた。

「ジュード……私はジュードを独り占めしたいから城のみんなにも見られたくないな……」
「……そう? ラヴィがそう言うなら、わかった」

 めっちゃ、キラキラしたいい笑顔だ!
 公開プレイするくらいなら、この鏡部屋にこもるよ……。
 そのうち飽きるだろうし。
 
 飽きるよね?
 歳とってヨボヨボになってそんな……ことしないよね、この部屋で。
 老夫婦が……考えちゃいけないやつだっ!

「ジュード、色々考えてくれてありがとう……これから、子どもができたら、住みやすいように一緒に模様替えしていこうね?」

 満面の笑みを浮かべて私を抱き上げくるりと回る。
 扱いがわかってきたぞ。

「ジュードとの子、可愛いだろうな。早く欲しいね?」

 こんな鏡部屋を子どもに見られたくないよ。
 
 ぽすんと一緒にベッドに転がって天井を見上げた。

「うわぁ~」

 ベッドの真上にまで鏡が。
 ちょっと予想してたけど、見ないようにしていたよ。
 
「ね? 盛り上がるよね。……喜んでくれてよかった」

 盛り下がるわーー。

「ラヴィ……愛しているよ」

 私はジュードの顔しか見ないことにする。
 視界いっぱいにイケメン。

「私も愛してるよ」

 欲をにじませた顔に、これはいつ部屋から出られるかわからないコースだ。
 そう思って目を閉じて、唇が落ちてくるのを待つ。

 でも一向にアクションがない。
 そうっと目を開けるとうっとりと私を見つめるジュードがいて。

「ジュード?」
「俺にすべてをゆだねるラヴィが愛しくてかわいくて、思わず眺めてしまったよ……」

 キス待ち顔を晒していたのか。
 恥ずかしすぎる‼︎

「俺だけのラヴィ……恥じらうのも可愛いな。どうしよう、今夜は控えようと思っていたのに」
「そう、なの?」

 あれ?
 私間違ったほうに誘っちゃった?

「ラヴィが早く子どもほしいと思っていたなんて。もちろん協力するよ」
「し、しばらくは、二人きりなのもいいけどね?」
「うん……誰にも邪魔されず蜜月を過ごすのもいいね……」

 私のばか‼︎

 グリグリと股間をこすりつけて荒い息のまま私の耳たぶに噛みついた。

「っ! ジュードっ」

 犬っぽいよ!
 やっぱりワンコだよ。

「この部屋で服を着るのは一切禁止にしてもいいね。じゃぁ、今着てるのは処分しちゃうから」

 どこからか取り出したナイフでビリビリ破いていく。

「動かないで? 間違ってラヴィの肌を傷つけたら生きていけないから」

 ナイフ使わずに脱がせればいいだけなんだけど、ね?

「……さっき見た通り、ちゃんとここで生活するのに必要なラヴィの服は用意してあるから……ただ……昔のラヴィの一年後を想像して合わせてあるから、直して着る分と作り直す分もありそうだな」

 少しだけ暗い表情を見せるから、ヒヤヒヤする。

「全部一人じゃ着れない服なんだ。……ふふっ、俺が着せてあげようと思って背中にボタンがいっぱい並んでいるのとか」

 それは面倒だわ。

「……私が一人で脱げないと、ジュードを誘惑することができないよ?」

 そんなことするかどうかわからないけど、さっと着替えられる服は必要だと思う。

「……俺を誘惑?」

 ゴクリと唾を飲む音が聞こえた。
 
「……えっと……。もしかしたら、ジュードのことが欲しくてたまらなくなって、そういうことをしたくなるかもしれないし……」
「わかった。じゃあ、仕立て屋を呼んで一緒に決めよう」
「うん……」

 よかった。
 なんとか回避できたかな。
 未来にかなりの辱めを受けることが確定された気もするけど。

「ラヴィ、きれいだ」
 
 身体中に口づけ、というよりキスマークをつけながら私を煽る。

「んっ!」

 強く吸われるとちくっと痛みが走る。

「俺のものって印つけられるの好きなんだね。もう、濡れてる」

 脚のあわいを撫でられて震えた私を一気に貫いた。

「んああぁっっ!」
「……きっつ……、ぴったり吸いついてきて気持ちいい……」

 ジュードがゆるゆると腰を振ると二人のつながりからぬちゃぬちゃと音が響いた。

 慣れない。
 めっちゃ恥ずかしい。
 ふと目を逸らして、鏡に映る二人の姿に衝撃を受けた。

「……っ、は……、ラヴィそんなに締めないで。……ね? こういうの好きだろ?」

 ぷるぷると首を横に振る私を、ジュードが体の位置を反転して私を上に乗せる。

「っ、や……‼︎」

 どこもかしこも隠せない!

「かわいいな……、きれいだっ……あーー……、イきそう。何回イけるか競争しよう」

 そんなのしないし!  
 おかしいし!

「あぁーーっ、だめっ!……ジュードぉ!」
「たまらないな……、ここに一月くらい篭ってもいいな」

 むりむりむり!

「……っ、やっ!……いっしゅう、かん!」

 下から突き上げられて私は朦朧としてきた。

「いいの? 一週間も。……ラヴィ、一生大事にするからね」

 あれ? うん。
 いろんな意味でハメられた。

「ここで幸せに暮らそう」

 ジュードの笑顔に私は小さく頷いた。
 
 
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