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序章 迷宮脱出編
探索三日目: 匙加減
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♦︎
翌朝、見張り役交代のため明け方頃に起きた乃愛は、焚き火の前でぼうっとしながら、今日の探索組を決めた昨晩のやり取りを思い出していた。
この数日で相馬は自分の能力を試していたが、才能が特殊なため攻撃や防御のスキルは習得できそうにないと断定した。
強いて言えば、皆と同じ高い身体能力と簡単な魔法が使える程度だ。これでは探索の足手まといになるため、自分が役立つ可能性のある書庫へ行きたいと言う。既に調べ終えている場所なので別行動にするが、護衛は必要だ。調べるのに人手は必要ないので、鏑木だけが同行することになった。
勝手に持ち出すつもりはないが、その旨を騎士たちに伝えると、常にここから離れなかった騎士のレーメンスも同行するつもりのようだ。
大須賀も似たような状態らしく、特定の武器や道具、素材がなければ今はほぼ無能に近いようで、探索するのは諦めることになった。
その結果、探索メンバーは沙奈、東に加え、残りの未探索者ほぼ全員、新田、国分、有原、河内、君島、埴生、小高、海上蒼介に決まった。
ペースが遅れているので速度を上げていきたい事と、確実に魔物が多くいる二階層にも足を踏み入れるだろうから戦力を多めに出すことになった。今回は武具があるのも大きい。
“あ、あの…私も、いき、行きます”
“…ノアは、結界でここの安全を守っていてくれないかな?ほら、人も少なくなるし”
“あ…うん…。わかった…”
“お願いね”
いくら人数がいても実践未経験者が多いので、対魔物に有利な鏑木がいないと不安が募る。防御役は必要だと考えたが、沙奈にやんわりと断られてしまった。
せめて見張り役だけでもと名乗り出たが、向いていない人は仕方ないにしても、それ以外では乃愛だけ何もしていないに等しい。
本音を言えば、まだ見たこともない魔物という存在が恐ろしくて堪らない。進んで戦闘などしたくはない。でもそれは皆も同じだ。
沙奈の言い分は根拠のあるものだったが、疎外されているような違和感を覚えた。乃愛は昨晩からそれについて、ずっとモヤモヤとした気持ちを抱えている。
皆が起き出したことで、昨日と同様、乃愛は新田と共に紅茶を準備して配っていった。
朝食後、クラスメイトらは騎士たちに防具の装着方法を教えてもらい、制服の上から身に着けていた。動きやすい、装着しやすいという点を重視して選んだものだ。どれも高価な品のようで機能性が高く、装着するとサイズが自動調整されたのには驚いた。
特に皆が喜んだのは革靴だ。学校用の上履きのままだったので、ずっと足元が気持ち悪かったのが改善された。
装着前に〈洗浄〉をかけておくのも忘れない。状態が良く見えても新品とは限らないので、特に女子は全て念入りにやっていた。
♦︎
出発して書庫の前まで来ると、探索組と書庫組で二手に別れることになった。
万が一の場合の保険としていた沙奈の転移—緊急脱出—をどうするかについては、相馬と検討して解決済みだった。
緊急時は相馬が〈念話〉で知らせるので、沙奈がそれに応じて駆けつけるという単純なものだ。〈念話〉は相馬からの一方向であれば、予めマーカーをつけた相手に距離制限なしで発信ができた。生きている相手にしか届かないので、生存確認も可能だ。定時連絡にも使えそうで、活用幅が広がった。
探索組一行はフォルガーを先頭にして、昨日の続き、書庫横にある通り抜け通路を進んで行った。
見かけた扉は全て開けて中を確認して行く。空の小部屋がほとんどだったが、貯蔵庫らしき広間もまだ幾つかあった。
これといった発見や収穫もなく三階層の半分を回り尽くして更に奥を見て行くと、通路に変化はないが扉の先は大きく様変わりした。
野球上ほどの広さはありそうな巨大空間が現れた。
そこには渇いた土が少し盛り上がって縦一直線に伸び、それが等間隔で無数に並んでいて、まるで畑の畝のように見えた。天井には大きな魔法陣がいくつも刻まれている。
「ここは…農園か?そういえば資料に食料施設のことが載っていたな」
ここは照明がないのか、中に入っても暗いままだ。魔物を警戒しながら奥へと進む。
「あの魔法陣、何か分かる?」
「んー…光と…水?亀裂が入っててきちんと読めないな。壊れてる。たぶん、太陽光と雨のことだと思うけど」
魔術知識のある小高の話を聞きながら、東は天井を見上げて魔法陣を凝視する。
古代のものでここが特殊なのか他でもそうなのかはわからないが、魔法陣は〈鑑定〉がうまく機能しない。今回は全く反応しなかったが、それは壊れていたためなのだろう。
ここは広いが見通しが良く、安全確認は容易だった。さっと一通り見て回ったが、土以外に何もないことが分かり早々にその場を後にした。
その後も農園と思われる同じような空間が幾つもあった。麻袋や農具が保管されている物置部屋も随所にあったが特に何もなく、そのまま三階層の探索は全て完了した。
「結局、この階に魔物がいたのはあの書庫だけか」
「なんでここにはいないんだろう。…階段上がったらいきなり沢山いたりとかします?」
君島が不思議そうに首を傾げた後、引き攣る顔を抑えてフォルガーに尋ねた。
まだ魔物を見たことがない面々は、いると分かって先に進むのに、相当の覚悟が必要だった。急に大勢で襲ってこられたらパニックを起こすかもしれない。
「一階層ほどではないが、それなりにいた。ここにほとんどいなかった分、数が多く感じるかもしれないな」
フォルガーは多少誇張して答えた。一昨日の混沌とした記憶が頭を過り、冷や汗をかく。ここにいる魔物についてはできる限り詳細に説明していた。それで少しでも冷静に対応してくれることを祈るしかない。
一同は階段の前でしばらく佇んでいたが、皆の覚悟が決まった様子を見てフォルガーが宣言する。
「よし。行くぞ」
♦︎
階段を上がれば分岐点の小空間に出た。三階層より少し天井は低いが、四方が石壁に囲まれた単調な造りであることは変わらない。
右回りで進むことにして道なりを進んでいると、程なくして複数のスケルトンと遭遇した。初めて通る道ではなかったのか、壁に擬態して脅かされるようなことはなく、前方を塞ぐようにしてゆっくりと迫ってきた。
まずは戦闘経験者のフォルガーと沙奈が前に出て対応する。沙奈が〈念力〉で押し戻したり関節を粉砕して動きを鈍らせ、その隙にフォルガーが剣で次々と細切れにして止めを刺していく。数分もしないうちに、二人だけで全ての討伐が完了した。
他の皆はその光景を呆然と見ていたが、敵の強さや戦闘の要領は概ね理解した。魔物は不気味だったが、この数日で自分の能力の把握は進んでいたので、そこまで脅威に感じなかった。落ち着いて一体ずつ対処すれば問題なさそうだ。
懸念があるとすれば、始めは仲間内で連携が取れないだろう事と、特殊個体がいたり囲まれてしまった場合だ。通路が狭いので、あまり威力のある攻撃はできない。味方を巻き込まないよう、匙加減に注意しなければならないだろう。
「次に現れた時はそれぞれ一度試してみてほしい。…早速出たな」
一息ついて歩き始めると、すぐにまた新たなスケルトンが現れた。これで少ない方だと言うのだから、一階層がどうなっているかは推して知るべしだろう。初日に全員無事で逃げ延びれたのは奇跡的な事だったのだと改めて実感する。
「俺が行きます」
そう言って河内が前に出た。
河内の得物はナックルグローブ型の籠手のみだ。攻撃手段は格闘技になる。
敵は四体。ずたぼろの鎧を着た骸骨が剣や斧を手にして、カクカクと奇妙な動きで近づいて来る。河内は一気に間合いを詰めると、右ストレートを打ち出した。スケルトンは棒立ちのまま反応できず、四体同時に弾けるように吹き飛ばされた。
『…』
武具の破片が前方遠くに散らばっていく。骨は木っ端微塵になっていて、跡形もない。
河内は目を瞬かせて立ち尽くす。今のは様子見程度の先手パンチだった。スキルなどは特に使っておらず、純粋な身体能力のみで攻撃した。才能か武器で強化された可能性はあるが、予想以上の威力が出てしまい愕然とする。それは後方で見ていた皆も同様で、呆気に取られていた。
「…みんな、加減が掴めるまではちょっと離れて一人で突っ込んでくれる?」
嫌な予感がした沙奈は思わず酷いお願いを口にしてしまう。初討伐へのフォローができるように準備をしていたが、仲間の攻撃から自分の身を守る方が優先だと考えを改めた。
だが皆もそれに異議はないようで、無言でこくこくと頷いた。
翌朝、見張り役交代のため明け方頃に起きた乃愛は、焚き火の前でぼうっとしながら、今日の探索組を決めた昨晩のやり取りを思い出していた。
この数日で相馬は自分の能力を試していたが、才能が特殊なため攻撃や防御のスキルは習得できそうにないと断定した。
強いて言えば、皆と同じ高い身体能力と簡単な魔法が使える程度だ。これでは探索の足手まといになるため、自分が役立つ可能性のある書庫へ行きたいと言う。既に調べ終えている場所なので別行動にするが、護衛は必要だ。調べるのに人手は必要ないので、鏑木だけが同行することになった。
勝手に持ち出すつもりはないが、その旨を騎士たちに伝えると、常にここから離れなかった騎士のレーメンスも同行するつもりのようだ。
大須賀も似たような状態らしく、特定の武器や道具、素材がなければ今はほぼ無能に近いようで、探索するのは諦めることになった。
その結果、探索メンバーは沙奈、東に加え、残りの未探索者ほぼ全員、新田、国分、有原、河内、君島、埴生、小高、海上蒼介に決まった。
ペースが遅れているので速度を上げていきたい事と、確実に魔物が多くいる二階層にも足を踏み入れるだろうから戦力を多めに出すことになった。今回は武具があるのも大きい。
“あ、あの…私も、いき、行きます”
“…ノアは、結界でここの安全を守っていてくれないかな?ほら、人も少なくなるし”
“あ…うん…。わかった…”
“お願いね”
いくら人数がいても実践未経験者が多いので、対魔物に有利な鏑木がいないと不安が募る。防御役は必要だと考えたが、沙奈にやんわりと断られてしまった。
せめて見張り役だけでもと名乗り出たが、向いていない人は仕方ないにしても、それ以外では乃愛だけ何もしていないに等しい。
本音を言えば、まだ見たこともない魔物という存在が恐ろしくて堪らない。進んで戦闘などしたくはない。でもそれは皆も同じだ。
沙奈の言い分は根拠のあるものだったが、疎外されているような違和感を覚えた。乃愛は昨晩からそれについて、ずっとモヤモヤとした気持ちを抱えている。
皆が起き出したことで、昨日と同様、乃愛は新田と共に紅茶を準備して配っていった。
朝食後、クラスメイトらは騎士たちに防具の装着方法を教えてもらい、制服の上から身に着けていた。動きやすい、装着しやすいという点を重視して選んだものだ。どれも高価な品のようで機能性が高く、装着するとサイズが自動調整されたのには驚いた。
特に皆が喜んだのは革靴だ。学校用の上履きのままだったので、ずっと足元が気持ち悪かったのが改善された。
装着前に〈洗浄〉をかけておくのも忘れない。状態が良く見えても新品とは限らないので、特に女子は全て念入りにやっていた。
♦︎
出発して書庫の前まで来ると、探索組と書庫組で二手に別れることになった。
万が一の場合の保険としていた沙奈の転移—緊急脱出—をどうするかについては、相馬と検討して解決済みだった。
緊急時は相馬が〈念話〉で知らせるので、沙奈がそれに応じて駆けつけるという単純なものだ。〈念話〉は相馬からの一方向であれば、予めマーカーをつけた相手に距離制限なしで発信ができた。生きている相手にしか届かないので、生存確認も可能だ。定時連絡にも使えそうで、活用幅が広がった。
探索組一行はフォルガーを先頭にして、昨日の続き、書庫横にある通り抜け通路を進んで行った。
見かけた扉は全て開けて中を確認して行く。空の小部屋がほとんどだったが、貯蔵庫らしき広間もまだ幾つかあった。
これといった発見や収穫もなく三階層の半分を回り尽くして更に奥を見て行くと、通路に変化はないが扉の先は大きく様変わりした。
野球上ほどの広さはありそうな巨大空間が現れた。
そこには渇いた土が少し盛り上がって縦一直線に伸び、それが等間隔で無数に並んでいて、まるで畑の畝のように見えた。天井には大きな魔法陣がいくつも刻まれている。
「ここは…農園か?そういえば資料に食料施設のことが載っていたな」
ここは照明がないのか、中に入っても暗いままだ。魔物を警戒しながら奥へと進む。
「あの魔法陣、何か分かる?」
「んー…光と…水?亀裂が入っててきちんと読めないな。壊れてる。たぶん、太陽光と雨のことだと思うけど」
魔術知識のある小高の話を聞きながら、東は天井を見上げて魔法陣を凝視する。
古代のものでここが特殊なのか他でもそうなのかはわからないが、魔法陣は〈鑑定〉がうまく機能しない。今回は全く反応しなかったが、それは壊れていたためなのだろう。
ここは広いが見通しが良く、安全確認は容易だった。さっと一通り見て回ったが、土以外に何もないことが分かり早々にその場を後にした。
その後も農園と思われる同じような空間が幾つもあった。麻袋や農具が保管されている物置部屋も随所にあったが特に何もなく、そのまま三階層の探索は全て完了した。
「結局、この階に魔物がいたのはあの書庫だけか」
「なんでここにはいないんだろう。…階段上がったらいきなり沢山いたりとかします?」
君島が不思議そうに首を傾げた後、引き攣る顔を抑えてフォルガーに尋ねた。
まだ魔物を見たことがない面々は、いると分かって先に進むのに、相当の覚悟が必要だった。急に大勢で襲ってこられたらパニックを起こすかもしれない。
「一階層ほどではないが、それなりにいた。ここにほとんどいなかった分、数が多く感じるかもしれないな」
フォルガーは多少誇張して答えた。一昨日の混沌とした記憶が頭を過り、冷や汗をかく。ここにいる魔物についてはできる限り詳細に説明していた。それで少しでも冷静に対応してくれることを祈るしかない。
一同は階段の前でしばらく佇んでいたが、皆の覚悟が決まった様子を見てフォルガーが宣言する。
「よし。行くぞ」
♦︎
階段を上がれば分岐点の小空間に出た。三階層より少し天井は低いが、四方が石壁に囲まれた単調な造りであることは変わらない。
右回りで進むことにして道なりを進んでいると、程なくして複数のスケルトンと遭遇した。初めて通る道ではなかったのか、壁に擬態して脅かされるようなことはなく、前方を塞ぐようにしてゆっくりと迫ってきた。
まずは戦闘経験者のフォルガーと沙奈が前に出て対応する。沙奈が〈念力〉で押し戻したり関節を粉砕して動きを鈍らせ、その隙にフォルガーが剣で次々と細切れにして止めを刺していく。数分もしないうちに、二人だけで全ての討伐が完了した。
他の皆はその光景を呆然と見ていたが、敵の強さや戦闘の要領は概ね理解した。魔物は不気味だったが、この数日で自分の能力の把握は進んでいたので、そこまで脅威に感じなかった。落ち着いて一体ずつ対処すれば問題なさそうだ。
懸念があるとすれば、始めは仲間内で連携が取れないだろう事と、特殊個体がいたり囲まれてしまった場合だ。通路が狭いので、あまり威力のある攻撃はできない。味方を巻き込まないよう、匙加減に注意しなければならないだろう。
「次に現れた時はそれぞれ一度試してみてほしい。…早速出たな」
一息ついて歩き始めると、すぐにまた新たなスケルトンが現れた。これで少ない方だと言うのだから、一階層がどうなっているかは推して知るべしだろう。初日に全員無事で逃げ延びれたのは奇跡的な事だったのだと改めて実感する。
「俺が行きます」
そう言って河内が前に出た。
河内の得物はナックルグローブ型の籠手のみだ。攻撃手段は格闘技になる。
敵は四体。ずたぼろの鎧を着た骸骨が剣や斧を手にして、カクカクと奇妙な動きで近づいて来る。河内は一気に間合いを詰めると、右ストレートを打ち出した。スケルトンは棒立ちのまま反応できず、四体同時に弾けるように吹き飛ばされた。
『…』
武具の破片が前方遠くに散らばっていく。骨は木っ端微塵になっていて、跡形もない。
河内は目を瞬かせて立ち尽くす。今のは様子見程度の先手パンチだった。スキルなどは特に使っておらず、純粋な身体能力のみで攻撃した。才能か武器で強化された可能性はあるが、予想以上の威力が出てしまい愕然とする。それは後方で見ていた皆も同様で、呆気に取られていた。
「…みんな、加減が掴めるまではちょっと離れて一人で突っ込んでくれる?」
嫌な予感がした沙奈は思わず酷いお願いを口にしてしまう。初討伐へのフォローができるように準備をしていたが、仲間の攻撃から自分の身を守る方が優先だと考えを改めた。
だが皆もそれに異議はないようで、無言でこくこくと頷いた。
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