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5 狂せる者
5-4 傾国傾姫
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岐阜城下の屋敷で、風花たちと静かな時を過ごしていた一益のもとへ、思いもよらぬ訪問者が現れた。
縁側の向こうで、八郎と葉月が小さな声で笑い合う。章姫もまじり、手毬の音がときおり畳に転がった。
その穏やかな気配を裂くように、表がにわかにざわめく。顔をあげる間もなく、義太夫が慌ただしく駆け込んできた。
「殿、一大事にて」
「騒がしい。何事じゃ」
「御曹司が、表玄関にお越しに…」
「何?」
御曹司――織田家の嫡男、勘九郎信忠のことだ。もとは源氏嫡流の男子を指す尊称だが、滝川家の家臣たちはみな親しみをこめて「御曹司」と呼んでいた。
「これは、わざわざ勘九郎様にお越しいただかずとも、それがしがお屋敷へ参りましたものを」
一益が言うと、勘九郎は微笑み、首を振った。
「いや、それには及ばぬ。ただ、姉上の顔を見とうなったまで」
風花に会うためと口にしたが、それは口実にすぎまい。一益は義太夫に声をかけ、風花を呼ばせた。しばし歓談ののち、人払いを済ませると、勘九郎は周囲をはばかるように言った。
「章の縁談の話が持ち上がっておる」
章姫は十七。年頃からすれば不思議ではない。一益は眉一つ動かさず、静かに問い返す。
「して、どちらへ?」
「東美濃の城々が武田に奪われているのは知っておろう」
信玄の跡を継いだ勝頼は、昨年来、東美濃の山城を次々と手中に収めていた。険しい山々のため大軍を展開できず、織田軍は不利を強いられている。
「武田は強い。大軍で討つには平野へ誘い出さねばならぬ。まずは和睦を結び、東美濃での戦を収めることが肝要――父上のお考えはそこにある」
「その和睦のために、章を使うと」
章姫は和睦の担保。そう思い、一益は苦く笑った。だが勘九郎は首を振り、さらに言葉を継ぐ。
「そうではない。……岩村城の秋山虎繁を存じておろう」
勘九郎の口から出たその名に、広間の空気がわずかに揺れた。
背後に控えていた義太夫が、一瞬だけ顔を上げたが、一益は気づかない。
「おつや様を手籠めにした武田の…」
おつや――遠山景任の妻にして信長の叔母。その岩村城を攻め落とした秋山虎繁は、彼女の美貌に心奪われ、妻として迎えた。
一益はふと、尾張での昔を思い出す。義太夫が悪戯半分に一益の名を騙って、お犬やおつやへ付文をしたことがあった。それほどの美姫であったかと、今更ながら想像をめぐらせる。
「秋山は、いざ我らが甲斐へ攻め入れば寝返る密約。その担保として章を、秋山の息子に嫁がせる」
城明け渡しの条件。秋山虎繁は、岩村城を信長に明け渡す代わりに、自らと家臣の命脈を保つことを望み、信長はそれを承諾した。
その約定に誤りなき証として、信長は自らの娘を秋山の子に嫁がせる――。
(おつや様も、政の具とされ、その身を武田に奪われた…。章もまた同じ道を歩ませるのか)
一益は深く息を吸い、胸の奥にわずかな鉄の味を覚えた。
おつやの存在もある以上、章姫が粗略に扱われることはあるまい。
しかし一益の胸に疑念が渦巻く。
「……上様は、敵に城をくれてやり、おつや様を手籠めにした秋山を赦されると?」
勘九郎は一瞬、言葉を失った。その沈黙が、不安を余計に募らせる。
「よもや約定を破ることはあるまい」
そう言葉にしてみるが、胸の奥に澱のような不安は残った。
「章は上様の息女。御家のためとあらば――章は、御意に従いましょう」
一益の眼差しはわずかに揺らぎ、言葉の余韻を噛み殺すように途切れた。
口にしたとたん、胸の奥に重いものが沈む。だが、それを誰かに悟らせるわけにはいかない。
勘九郎は安堵したように頷いた。彼が来訪した理由はそこにあったのだろう。家臣の心情を慮るその姿勢に、一益は頼もしさを覚える。
(勘九郎様は、実に人の心をよく見ておられる…)
この男には、次代を導く器がそなわっているのかもしれない。
「それにしても、この屋形の庭は簡素じゃな」
「まことに仰せの通りでございます」
忠三郎が「松一本でも植えよ」と笑った言葉を思い出す。
「勘九郎様。今宵はゆるりとして行ってくだされ。もう間もなく、大飯食らいも参りましょう」
「大飯食らいとは?」
勘九郎が不思議そうに首を傾げる。
一益は口元にわずかな笑みを浮かべ、手を打って侍女を呼んだ。
「義弟の忠三郎のことにござる。飯の減りようときたら、家中随一にて」
勘九郎は声をあげて笑い、一益もつられて微笑んだ。
その場の空気がほどけるように和らぎ、侍女が酒を運び入れてきた。
その翌日、一益は信長に呼ばれ、岐阜城千畳館へ出向いた。
章姫の婚儀の話か、あるいは武田攻めか――思案しつつ広間へ入ると、そこには信長のほか、見覚えのある武将の姿があった。
「左近、きたか」
信長が上機嫌に声をかける。
「摂津守、存じておろう。滝川左近じゃ」
振り向いたその武将は深々と頭を下げた。
「荒木摂津守にござる」
もと池田家の家臣にして、信長に取り立てられ、いまや摂津の実権を握る男――荒木村重。
その眼差しには野心が潜み、時折、それが刃のように光った。
「左近、葉月の縁談の話じゃ」
章姫のことと思いかけた一益は、僅かに眉を上げる。
「葉月はいまだ童にござりまするが」
信長は意に介さず続けた。
「摂津守の子も童よ」
村重の子と葉月――縁組の話だと悟る。
だが一益は言葉を挟んだ。
「摂津守殿の嫡子は、すでに明智殿の息女と縁を交わすと聞き及んでおりますが」
村重は深く頭を下げた。
「ゆえに嫡子ではのうて、次男に、滝川殿の御息女を頂きたく」
二人の重臣と縁を結び、自らの地歩を固めようとする魂胆は明らかだった。
「異論はあるまい?」
信長が軽く言い放つ。
一益は無言でうなずいた。畳の目が遠のく。胸の奥に熱とも冷ともつかぬものがじわりと広がった。
「ハッ……葉月は上様の猶子。御意に背くことなど、叶いませぬ」
一益は恭しく頭を下げた。
口では「謹んで承る」と言いながら、胸に沈む重さは増すばかりだ。
輿入れは両名が長じてから――そう決められ、その場は終わった。
屋敷へ戻った一益は、さっそく風花に告げた。
「葉月の縁組が決まった」
「葉月の? どなた様へ?」
「摂津の荒木村重の次男に、とのことだ」
風花は驚くどころか、ふわりと微笑んだ。
「それはようございました。ご家中の方であれば、なんの心配もありますまい」
「……然様…」
応じつつも、胸の底で「荒木」という名が鈍く響いていた。
風花は、なおも穏やかに微笑んでいた。障子を抜けて冬の日が差し込み、白い光がその頬をやわらかく照らした。
その温もりの向こうで、一益の胸にだけ、冷たい影が広がっていく。
「嫡子には明智殿の息女が嫁ぐそうな」
「まあ。では荒木殿は、織田家の重臣お二方と縁を結び、身を固められるおつもりなのでしょう」
風花の明るい声に、一益はうなずいてみせた。
だがその笑みの奥では、荒木も明智も、同じ匂いを放つ外様の野心家という思いが拭えなかった。
****
一益が章姫や葉月の婚儀の話に困惑していたころ、三九郎はお虎の待つ日野中野城へ立ち寄り、北勢へ戻ろうとしていた。
だが、道中で忠三郎と義太夫の二人が、急に「京へ向かう」と言い出した。
「ぬしらはたびたび都へ行っておるのう……都で何をしておるのじゃ」
三九郎が疑問をぶつけると、二人は目配せして笑った。
町野長門守は気まずげに俯き、助太郎はあきれ顔を隠さない。
「これは義兄上には内密に頼む」
忠三郎が軽く笑って言った。義太夫も観念したように咳払いし、声を落とす。
「ひと月ほど前、桑名で怪しい老女と従者十名を捕らえたのござります。これがあろうことか、各地で見目麗しい女子をだまし、さらっていた人さらいでして……」
三九郎はちらりと義太夫の顔を見る。戦乱の地で人さらいは珍しくない。だが義太夫の口ぶりは、どこか含みがある。
「咎めるはずが、なんと老女が申すには――上様のご命であったと」
「上様の……?」
信じがたい言葉に三九郎が目を見開く。だが義太夫が調べてみると、事実だったという。
「致し方なく、老女と取引いたしました。北伊勢では手を出さぬこと、そして……」
義太夫はさらに声を潜めた。
「我らが京へ行く折には、その女子の幾人かを滝川家の屋敷に連れてくることで」
「なにを考えておる……」
生真面目な三九郎の顔色が変わる。
「傾城町へ通うわけではありませぬぞ。屋敷に置くだけのこと」
「屋敷でそのようなことをして、父上に隠せると思うか」
三九郎は呆れ果てたが、忠三郎と義太夫は気に留めぬ様子だった。
「古来より、酒と女に溺れて国を滅ぼした例は数知れぬ。わしは知らぬぞ」
三九郎が吐き捨てるように言ったが、二人は聞く耳を持たぬまま、京への道を急いだ。
日野に到着すると、お虎は喜んで三九郎を迎えた。
三九郎は挨拶を済ませると、懐から大事そうに包みを取り出した。
「これは……?」
「南蛮の薬草から作った薬じゃ。伊吹山で育てられているものを、母上が気にかけて持たせてくだされた」
お虎は目を細め、静かに手を伸ばした。
「父上に……飲ませてみまする」
「六郎のことを案じて上様が母上に渡されたもの。効き目は定かでないが、心安らぐようにと」
お虎の顔にふっと笑みが浮かぶ。
「三九郎殿……忝のうござります」
薬包みを受け取るその仕草に、三九郎の胸も温かくなった。
しばし沈黙ののち、三九郎が口を開く。
「上様は恐ろしい御方と聞き及ぶが、お子たちにはお優しい」
ふと、先ほど義太夫が語った「上様の命による女子攫い」の件が脳裏をよぎる。
真実を口にはできず、三九郎は言葉を飲み込んだ。
「兄上は義太夫殿と都へ?」
お虎の問いに、三九郎は一瞬ためらった。
「さ、然様。なにやら都で為すべきことがあると申しておった」
嘘を口にするのは心苦しかった。だが、とてもお虎には言えぬ話だ。
「兄上はこのところ、義太夫殿と都にばかり。なかなか戻られませぬな」
お虎の言葉に、三九郎は黙って頷いた。
(戦場にいるときとは別人のように、何かから逃げるような顔をしておった……)
胸に渦巻く違和感を抱えつつも、三九郎はお虎の温かな声に耳を傾け、束の間の安らぎを覚えた。
二日後、日野中野城の吹雪のもとに、岐阜から滝川藤九郎が訪れた。
「御台様が、久方ぶりに姉上に会いたいと仰せでございます」
吹雪は怪訝そうに首を傾げた。
「はて、珍しいこともあるのう……」
だが風花の言葉とあらば断る理由もない。
「父上や風の顔も見たい。せっかく使いを寄越されたゆえ、岐阜に参るといたそう」
侍女を伴い、吹雪は岐阜へ向かった。
***
その翌日、忠三郎と義太夫が中野城に戻ってきた。思ったよりも早い帰還に、三九郎は眉をひそめた。
「案外、早う戻ったのう」
問いかけると、義太夫はどこか焦った声で答えた。
「思わぬことが起こりまして……驚いた鶴が、早馬で殿をここへお呼びしたのです」
「なに? 父上を、ここへ?」
ますます怪訝な顔をする三九郎に、忠三郎は苦い顔をして頷いた。
「京の屋敷にて……老女が怒鳴り込んできた。上様が大層贔屓にしていた女子が、身籠ったと」
「な……!」
三九郎の顔色が変わる。
『腹に子がいるわ!』老女の声は、土間を突き抜けた。怒気を孕んだその一言に、屋敷の者が凍りついたという。
義太夫が慌てて言い訳を始めた。
「まさか上様のお手付きの女子を連れてこようとは思わなんだ。老女の口ぶりも穏やかならず……」
「あれは義太夫が『色白がよい』などと細かい注文をつけたゆえ!」
「なにを申すか!鶴は『もう少し若い方がよい』と念を押したではないか!」
互いに責を押し付け合う二人に、三九郎は深いため息をついた。
「市にて魚を値切るがごとき話よ」
「まことに……」
忠三郎と義太夫は同時にうなだれた。
三九郎は悟った。
――吹雪殿を岐阜に呼び出したのは、このため。
日野で一益に相談するには、吹雪がいてはまずい。だからこそ風花に頼み、姉を岐阜へ誘わせたのだ。しかし風花はその事情を何も知らないのだろう。
そのとき、外から「滝川左近様、ご到着!」の声が響いた。忠三郎と義太夫は同時に顔を上げた。
「おお……義兄上が来てくだされたか!」
忠三郎は胸をなで下ろし、安堵の色を隠さなかった。
一方で義太夫は血の気が引き、膝を震わせる。
「な、なんと……殿が……来てしもうた……。いかに申し開きを……」
同じ声を聞きながら、片や救いの主を迎えたかのように喜び、片や処刑台に引かれる罪人のごとく青ざめる。
三九郎はその対照ぶりに思わず呆れ、苦笑を洩らした。
「兎も角、二人ともまずは、父上に詫びを入れるのが先であろう」
三九郎がそう言うと、二人が顔を見合わせて頷いた。
一益が忠三郎の居間に入り、人払いすると、忠三郎と義太夫は平伏し、深く頭を下げた。
「まことに申し訳ございません」
額を床につけ、二人は真摯に謝罪する。その姿に、さほど驚きもせず、一益は冷徹に二人を一瞥した。
「鶴の文だけではようわからぬ。表をあげ、事と次第を話してみよ」
その一言に、二人は少し黙り込んだ。間が空いてから、ようやく義太夫が口を開く。
「…それでは、これまでのいきさつをお話しいたします」
どこか焦点がずれた説明に、一益は怒ることもなく、呆れることもなく、目を瞑って静かに話を聞いていた。話が終わると、ようやく口を開く。
「…で、鶴は、どう始末をつけようとしておる?」
「それは…」
始末がつけられないと思ったから一益を呼んだのだ。
「その女子を側室にするつもりはないのじゃろう?」
「側室?そんなつもりは毛頭…雪との子もなせぬまま、さらわれてきた上様ごひいきの女子を側室に迎えるなど…」
忠三郎はなんとも歯切れが悪い。生まれた子が男だったら更に拙いことになるのは分かっている。見ればその顔に、引き攣った笑顔が浮かんでいた。
それを見て一益は黙って頷き、ため息をついた。若き日の自分を思い出す。
甲賀で過ごした荒れた日々。無自覚に周りの者を巻き込んだあの頃のことが、胸に重く残っている。
一益は義太夫のほうを向く。
「義太夫は?妻帯する気になったか?」
「そ、それは…滅相もないことにて…万々一にも上様にそのようなことを知られては…」
義太夫もまた、言葉が続かない。歯切れの悪い返事に、一益は冷静に次の質問をする。
「その女子はどこからさらわれてきた?」
「それは…はて、どこであったかのう?」
義太夫が忠三郎を見るが、忠三郎も分からないらしく首を傾げる。
「老女は、そなたが蒲生の者だと存じておるのか?」
「いえ。滝川家の家人と、伝えておりまする」
当たり前のようにそう言ったので、一益は苦笑した。
「義兄上…まことに申し訳なき次第にて…」
「まぁ、よい。その女子を存じておるのは、町野長門守と助太郎か」
「はい。二人だけでござりまする」
一益は頷いて、助太郎を呼んだ。
「助太郎、その方、例の女子を京からさらって岐阜の屋敷へ連れて参れ」
その命令に、二人は仰天した。
「それは一体?」
「子を産ませたのちに、国に帰す」
忠三郎が慌てて、
「しかし老女が上様に…」
「いい加減、少し落ち着け」
いつになく焦っている忠三郎に、一益は冷静に言った。
「よいか。上様がわしに、他国からさらってきた女に滝川家のものが手をだしたなどと、そのようなたわけたことを仰せになるわけがなかろう」
一益にそう言われ、確かにそうだと二人とも安堵する。
「…で、殿…その子供は如何なさるおつもりで?」
義太夫が恐る恐るそう尋ねる。忠三郎も不安そうな顔で一益を見ている。
一益はそんな二人をちらりと見てから、ゆっくりと答えた。
「わしの――子とする。」
二人は同時に
「は、はぁ…」
と声を揃え、互いに顔を見合わせた。
「鶴、風には何も話さず、吹雪殿を岐阜へ呼ぶようにと伝えた。後で、そなたから風が納得いくよう説明をしておけ」
「ハッ…それがしから…」
忠三郎が言葉を詰まらせる。忠三郎は風花が苦手だ。どうも風花に嫌われているらしいと感じている。
「義太夫は閉門二十日とする。しばらく大人しゅう屋敷に籠っておれ」
「は、二十日! もっと長くても結構にござりまする!」
「戯け!反省の色がまるで見えぬ!」
思ったよりも寛大な処置で、義太夫はいささか拍子抜けしている。
「二人ともこれに懲りて、行いを改めよ。次にやったら上様にこのことを申し上げるゆえ、よくよく肝に銘じておくように」
二人は平伏したまま動かない。
一益はふと、障子越しの光を見た。冬の陽が淡く滲み、静かに二人の背を照らしていた。
縁側の向こうで、八郎と葉月が小さな声で笑い合う。章姫もまじり、手毬の音がときおり畳に転がった。
その穏やかな気配を裂くように、表がにわかにざわめく。顔をあげる間もなく、義太夫が慌ただしく駆け込んできた。
「殿、一大事にて」
「騒がしい。何事じゃ」
「御曹司が、表玄関にお越しに…」
「何?」
御曹司――織田家の嫡男、勘九郎信忠のことだ。もとは源氏嫡流の男子を指す尊称だが、滝川家の家臣たちはみな親しみをこめて「御曹司」と呼んでいた。
「これは、わざわざ勘九郎様にお越しいただかずとも、それがしがお屋敷へ参りましたものを」
一益が言うと、勘九郎は微笑み、首を振った。
「いや、それには及ばぬ。ただ、姉上の顔を見とうなったまで」
風花に会うためと口にしたが、それは口実にすぎまい。一益は義太夫に声をかけ、風花を呼ばせた。しばし歓談ののち、人払いを済ませると、勘九郎は周囲をはばかるように言った。
「章の縁談の話が持ち上がっておる」
章姫は十七。年頃からすれば不思議ではない。一益は眉一つ動かさず、静かに問い返す。
「して、どちらへ?」
「東美濃の城々が武田に奪われているのは知っておろう」
信玄の跡を継いだ勝頼は、昨年来、東美濃の山城を次々と手中に収めていた。険しい山々のため大軍を展開できず、織田軍は不利を強いられている。
「武田は強い。大軍で討つには平野へ誘い出さねばならぬ。まずは和睦を結び、東美濃での戦を収めることが肝要――父上のお考えはそこにある」
「その和睦のために、章を使うと」
章姫は和睦の担保。そう思い、一益は苦く笑った。だが勘九郎は首を振り、さらに言葉を継ぐ。
「そうではない。……岩村城の秋山虎繁を存じておろう」
勘九郎の口から出たその名に、広間の空気がわずかに揺れた。
背後に控えていた義太夫が、一瞬だけ顔を上げたが、一益は気づかない。
「おつや様を手籠めにした武田の…」
おつや――遠山景任の妻にして信長の叔母。その岩村城を攻め落とした秋山虎繁は、彼女の美貌に心奪われ、妻として迎えた。
一益はふと、尾張での昔を思い出す。義太夫が悪戯半分に一益の名を騙って、お犬やおつやへ付文をしたことがあった。それほどの美姫であったかと、今更ながら想像をめぐらせる。
「秋山は、いざ我らが甲斐へ攻め入れば寝返る密約。その担保として章を、秋山の息子に嫁がせる」
城明け渡しの条件。秋山虎繁は、岩村城を信長に明け渡す代わりに、自らと家臣の命脈を保つことを望み、信長はそれを承諾した。
その約定に誤りなき証として、信長は自らの娘を秋山の子に嫁がせる――。
(おつや様も、政の具とされ、その身を武田に奪われた…。章もまた同じ道を歩ませるのか)
一益は深く息を吸い、胸の奥にわずかな鉄の味を覚えた。
おつやの存在もある以上、章姫が粗略に扱われることはあるまい。
しかし一益の胸に疑念が渦巻く。
「……上様は、敵に城をくれてやり、おつや様を手籠めにした秋山を赦されると?」
勘九郎は一瞬、言葉を失った。その沈黙が、不安を余計に募らせる。
「よもや約定を破ることはあるまい」
そう言葉にしてみるが、胸の奥に澱のような不安は残った。
「章は上様の息女。御家のためとあらば――章は、御意に従いましょう」
一益の眼差しはわずかに揺らぎ、言葉の余韻を噛み殺すように途切れた。
口にしたとたん、胸の奥に重いものが沈む。だが、それを誰かに悟らせるわけにはいかない。
勘九郎は安堵したように頷いた。彼が来訪した理由はそこにあったのだろう。家臣の心情を慮るその姿勢に、一益は頼もしさを覚える。
(勘九郎様は、実に人の心をよく見ておられる…)
この男には、次代を導く器がそなわっているのかもしれない。
「それにしても、この屋形の庭は簡素じゃな」
「まことに仰せの通りでございます」
忠三郎が「松一本でも植えよ」と笑った言葉を思い出す。
「勘九郎様。今宵はゆるりとして行ってくだされ。もう間もなく、大飯食らいも参りましょう」
「大飯食らいとは?」
勘九郎が不思議そうに首を傾げる。
一益は口元にわずかな笑みを浮かべ、手を打って侍女を呼んだ。
「義弟の忠三郎のことにござる。飯の減りようときたら、家中随一にて」
勘九郎は声をあげて笑い、一益もつられて微笑んだ。
その場の空気がほどけるように和らぎ、侍女が酒を運び入れてきた。
その翌日、一益は信長に呼ばれ、岐阜城千畳館へ出向いた。
章姫の婚儀の話か、あるいは武田攻めか――思案しつつ広間へ入ると、そこには信長のほか、見覚えのある武将の姿があった。
「左近、きたか」
信長が上機嫌に声をかける。
「摂津守、存じておろう。滝川左近じゃ」
振り向いたその武将は深々と頭を下げた。
「荒木摂津守にござる」
もと池田家の家臣にして、信長に取り立てられ、いまや摂津の実権を握る男――荒木村重。
その眼差しには野心が潜み、時折、それが刃のように光った。
「左近、葉月の縁談の話じゃ」
章姫のことと思いかけた一益は、僅かに眉を上げる。
「葉月はいまだ童にござりまするが」
信長は意に介さず続けた。
「摂津守の子も童よ」
村重の子と葉月――縁組の話だと悟る。
だが一益は言葉を挟んだ。
「摂津守殿の嫡子は、すでに明智殿の息女と縁を交わすと聞き及んでおりますが」
村重は深く頭を下げた。
「ゆえに嫡子ではのうて、次男に、滝川殿の御息女を頂きたく」
二人の重臣と縁を結び、自らの地歩を固めようとする魂胆は明らかだった。
「異論はあるまい?」
信長が軽く言い放つ。
一益は無言でうなずいた。畳の目が遠のく。胸の奥に熱とも冷ともつかぬものがじわりと広がった。
「ハッ……葉月は上様の猶子。御意に背くことなど、叶いませぬ」
一益は恭しく頭を下げた。
口では「謹んで承る」と言いながら、胸に沈む重さは増すばかりだ。
輿入れは両名が長じてから――そう決められ、その場は終わった。
屋敷へ戻った一益は、さっそく風花に告げた。
「葉月の縁組が決まった」
「葉月の? どなた様へ?」
「摂津の荒木村重の次男に、とのことだ」
風花は驚くどころか、ふわりと微笑んだ。
「それはようございました。ご家中の方であれば、なんの心配もありますまい」
「……然様…」
応じつつも、胸の底で「荒木」という名が鈍く響いていた。
風花は、なおも穏やかに微笑んでいた。障子を抜けて冬の日が差し込み、白い光がその頬をやわらかく照らした。
その温もりの向こうで、一益の胸にだけ、冷たい影が広がっていく。
「嫡子には明智殿の息女が嫁ぐそうな」
「まあ。では荒木殿は、織田家の重臣お二方と縁を結び、身を固められるおつもりなのでしょう」
風花の明るい声に、一益はうなずいてみせた。
だがその笑みの奥では、荒木も明智も、同じ匂いを放つ外様の野心家という思いが拭えなかった。
****
一益が章姫や葉月の婚儀の話に困惑していたころ、三九郎はお虎の待つ日野中野城へ立ち寄り、北勢へ戻ろうとしていた。
だが、道中で忠三郎と義太夫の二人が、急に「京へ向かう」と言い出した。
「ぬしらはたびたび都へ行っておるのう……都で何をしておるのじゃ」
三九郎が疑問をぶつけると、二人は目配せして笑った。
町野長門守は気まずげに俯き、助太郎はあきれ顔を隠さない。
「これは義兄上には内密に頼む」
忠三郎が軽く笑って言った。義太夫も観念したように咳払いし、声を落とす。
「ひと月ほど前、桑名で怪しい老女と従者十名を捕らえたのござります。これがあろうことか、各地で見目麗しい女子をだまし、さらっていた人さらいでして……」
三九郎はちらりと義太夫の顔を見る。戦乱の地で人さらいは珍しくない。だが義太夫の口ぶりは、どこか含みがある。
「咎めるはずが、なんと老女が申すには――上様のご命であったと」
「上様の……?」
信じがたい言葉に三九郎が目を見開く。だが義太夫が調べてみると、事実だったという。
「致し方なく、老女と取引いたしました。北伊勢では手を出さぬこと、そして……」
義太夫はさらに声を潜めた。
「我らが京へ行く折には、その女子の幾人かを滝川家の屋敷に連れてくることで」
「なにを考えておる……」
生真面目な三九郎の顔色が変わる。
「傾城町へ通うわけではありませぬぞ。屋敷に置くだけのこと」
「屋敷でそのようなことをして、父上に隠せると思うか」
三九郎は呆れ果てたが、忠三郎と義太夫は気に留めぬ様子だった。
「古来より、酒と女に溺れて国を滅ぼした例は数知れぬ。わしは知らぬぞ」
三九郎が吐き捨てるように言ったが、二人は聞く耳を持たぬまま、京への道を急いだ。
日野に到着すると、お虎は喜んで三九郎を迎えた。
三九郎は挨拶を済ませると、懐から大事そうに包みを取り出した。
「これは……?」
「南蛮の薬草から作った薬じゃ。伊吹山で育てられているものを、母上が気にかけて持たせてくだされた」
お虎は目を細め、静かに手を伸ばした。
「父上に……飲ませてみまする」
「六郎のことを案じて上様が母上に渡されたもの。効き目は定かでないが、心安らぐようにと」
お虎の顔にふっと笑みが浮かぶ。
「三九郎殿……忝のうござります」
薬包みを受け取るその仕草に、三九郎の胸も温かくなった。
しばし沈黙ののち、三九郎が口を開く。
「上様は恐ろしい御方と聞き及ぶが、お子たちにはお優しい」
ふと、先ほど義太夫が語った「上様の命による女子攫い」の件が脳裏をよぎる。
真実を口にはできず、三九郎は言葉を飲み込んだ。
「兄上は義太夫殿と都へ?」
お虎の問いに、三九郎は一瞬ためらった。
「さ、然様。なにやら都で為すべきことがあると申しておった」
嘘を口にするのは心苦しかった。だが、とてもお虎には言えぬ話だ。
「兄上はこのところ、義太夫殿と都にばかり。なかなか戻られませぬな」
お虎の言葉に、三九郎は黙って頷いた。
(戦場にいるときとは別人のように、何かから逃げるような顔をしておった……)
胸に渦巻く違和感を抱えつつも、三九郎はお虎の温かな声に耳を傾け、束の間の安らぎを覚えた。
二日後、日野中野城の吹雪のもとに、岐阜から滝川藤九郎が訪れた。
「御台様が、久方ぶりに姉上に会いたいと仰せでございます」
吹雪は怪訝そうに首を傾げた。
「はて、珍しいこともあるのう……」
だが風花の言葉とあらば断る理由もない。
「父上や風の顔も見たい。せっかく使いを寄越されたゆえ、岐阜に参るといたそう」
侍女を伴い、吹雪は岐阜へ向かった。
***
その翌日、忠三郎と義太夫が中野城に戻ってきた。思ったよりも早い帰還に、三九郎は眉をひそめた。
「案外、早う戻ったのう」
問いかけると、義太夫はどこか焦った声で答えた。
「思わぬことが起こりまして……驚いた鶴が、早馬で殿をここへお呼びしたのです」
「なに? 父上を、ここへ?」
ますます怪訝な顔をする三九郎に、忠三郎は苦い顔をして頷いた。
「京の屋敷にて……老女が怒鳴り込んできた。上様が大層贔屓にしていた女子が、身籠ったと」
「な……!」
三九郎の顔色が変わる。
『腹に子がいるわ!』老女の声は、土間を突き抜けた。怒気を孕んだその一言に、屋敷の者が凍りついたという。
義太夫が慌てて言い訳を始めた。
「まさか上様のお手付きの女子を連れてこようとは思わなんだ。老女の口ぶりも穏やかならず……」
「あれは義太夫が『色白がよい』などと細かい注文をつけたゆえ!」
「なにを申すか!鶴は『もう少し若い方がよい』と念を押したではないか!」
互いに責を押し付け合う二人に、三九郎は深いため息をついた。
「市にて魚を値切るがごとき話よ」
「まことに……」
忠三郎と義太夫は同時にうなだれた。
三九郎は悟った。
――吹雪殿を岐阜に呼び出したのは、このため。
日野で一益に相談するには、吹雪がいてはまずい。だからこそ風花に頼み、姉を岐阜へ誘わせたのだ。しかし風花はその事情を何も知らないのだろう。
そのとき、外から「滝川左近様、ご到着!」の声が響いた。忠三郎と義太夫は同時に顔を上げた。
「おお……義兄上が来てくだされたか!」
忠三郎は胸をなで下ろし、安堵の色を隠さなかった。
一方で義太夫は血の気が引き、膝を震わせる。
「な、なんと……殿が……来てしもうた……。いかに申し開きを……」
同じ声を聞きながら、片や救いの主を迎えたかのように喜び、片や処刑台に引かれる罪人のごとく青ざめる。
三九郎はその対照ぶりに思わず呆れ、苦笑を洩らした。
「兎も角、二人ともまずは、父上に詫びを入れるのが先であろう」
三九郎がそう言うと、二人が顔を見合わせて頷いた。
一益が忠三郎の居間に入り、人払いすると、忠三郎と義太夫は平伏し、深く頭を下げた。
「まことに申し訳ございません」
額を床につけ、二人は真摯に謝罪する。その姿に、さほど驚きもせず、一益は冷徹に二人を一瞥した。
「鶴の文だけではようわからぬ。表をあげ、事と次第を話してみよ」
その一言に、二人は少し黙り込んだ。間が空いてから、ようやく義太夫が口を開く。
「…それでは、これまでのいきさつをお話しいたします」
どこか焦点がずれた説明に、一益は怒ることもなく、呆れることもなく、目を瞑って静かに話を聞いていた。話が終わると、ようやく口を開く。
「…で、鶴は、どう始末をつけようとしておる?」
「それは…」
始末がつけられないと思ったから一益を呼んだのだ。
「その女子を側室にするつもりはないのじゃろう?」
「側室?そんなつもりは毛頭…雪との子もなせぬまま、さらわれてきた上様ごひいきの女子を側室に迎えるなど…」
忠三郎はなんとも歯切れが悪い。生まれた子が男だったら更に拙いことになるのは分かっている。見ればその顔に、引き攣った笑顔が浮かんでいた。
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一益は義太夫のほうを向く。
「義太夫は?妻帯する気になったか?」
「そ、それは…滅相もないことにて…万々一にも上様にそのようなことを知られては…」
義太夫もまた、言葉が続かない。歯切れの悪い返事に、一益は冷静に次の質問をする。
「その女子はどこからさらわれてきた?」
「それは…はて、どこであったかのう?」
義太夫が忠三郎を見るが、忠三郎も分からないらしく首を傾げる。
「老女は、そなたが蒲生の者だと存じておるのか?」
「いえ。滝川家の家人と、伝えておりまする」
当たり前のようにそう言ったので、一益は苦笑した。
「義兄上…まことに申し訳なき次第にて…」
「まぁ、よい。その女子を存じておるのは、町野長門守と助太郎か」
「はい。二人だけでござりまする」
一益は頷いて、助太郎を呼んだ。
「助太郎、その方、例の女子を京からさらって岐阜の屋敷へ連れて参れ」
その命令に、二人は仰天した。
「それは一体?」
「子を産ませたのちに、国に帰す」
忠三郎が慌てて、
「しかし老女が上様に…」
「いい加減、少し落ち着け」
いつになく焦っている忠三郎に、一益は冷静に言った。
「よいか。上様がわしに、他国からさらってきた女に滝川家のものが手をだしたなどと、そのようなたわけたことを仰せになるわけがなかろう」
一益にそう言われ、確かにそうだと二人とも安堵する。
「…で、殿…その子供は如何なさるおつもりで?」
義太夫が恐る恐るそう尋ねる。忠三郎も不安そうな顔で一益を見ている。
一益はそんな二人をちらりと見てから、ゆっくりと答えた。
「わしの――子とする。」
二人は同時に
「は、はぁ…」
と声を揃え、互いに顔を見合わせた。
「鶴、風には何も話さず、吹雪殿を岐阜へ呼ぶようにと伝えた。後で、そなたから風が納得いくよう説明をしておけ」
「ハッ…それがしから…」
忠三郎が言葉を詰まらせる。忠三郎は風花が苦手だ。どうも風花に嫌われているらしいと感じている。
「義太夫は閉門二十日とする。しばらく大人しゅう屋敷に籠っておれ」
「は、二十日! もっと長くても結構にござりまする!」
「戯け!反省の色がまるで見えぬ!」
思ったよりも寛大な処置で、義太夫はいささか拍子抜けしている。
「二人ともこれに懲りて、行いを改めよ。次にやったら上様にこのことを申し上げるゆえ、よくよく肝に銘じておくように」
二人は平伏したまま動かない。
一益はふと、障子越しの光を見た。冬の陽が淡く滲み、静かに二人の背を照らしていた。
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