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ガルシュ辺境伯次男のネイサンはランディの4つ下21歳である。
天秤の片皿に、文門・知略のランディを乗せたならば美しく釣り合う武門・武勇の漢であった。
金髪のランディとは違いアールグレイの茶葉を煮出したような赤みのある茶色の髪、瞳はランディがペリドットグリーンと喩えるなら少し青味の入ったピーコックグリーンでこれは父サイモンと同じ色味である。
幼少期、ひとり歩きまで時間の掛かったランディと違って、ハイハイ期をすっ飛ばして伝い歩きを始め、慌てる大人を笑うようにスタスタ歩き出した。
離乳も早く、丈夫で風邪ひとつ引かない幼少期であった。
3歳ともなれば、机に向かい本を読むランディを尻目に模擬剣で暴れまわり、鶏を追いかけ回し、それに飽き足らず羊も追いかけ回した。
サイモンと騎士団長のエルリックは、有り余る体力と好奇心を抑え込むより活かそうとネイサンを辺境の騎士に鍛えるべく手を打った。
早々に馬を与え、エルリックの息子ギルバートが同い年であったため遊びの中で競わせ鍛えていった。
ネイサンの良さは同じ失敗をしないところであった。
格上の騎士と手合わせで手酷く負けても、次には五分に持ち込み、更に次には勝利した。
俯瞰で己を見る力がネイサンには有る。サイモンはあくまで嫡男はランディであるが自身の後継として軍を率いていくのはネイサンだと感じていた。
セシリアもその思いに賛同したが、ただの荒くれ者になられては困るわ...とランディと共に一般的な学習と教養は備えさせた..はずである。
ランディと同じく王都に進学させ貴族間の駆け引きなど清濁あわせて学ばせた。
同級生の中には嫡子でない次男、三男も多く居て、爵位を継ぐ事が出来ない愚痴や嫡子への嫉妬心を口にする者も居たがネイサンの心中は兄ランディに対してネガティブなものは一切無かった。
数年前に学園で名を馳せたランディを誇らしく思い、共にガルシュを守り発展させるべく騎士道に励んでいった。
今やネイサンは父サイモンを越える上背と筋力を持ち、馬上から剣も弓も息をするのと同じように巧みに使える猛者となった。
ブライオニーに弓を教え、ガルシュの若い騎士達をまとめ上げる副団長を担っている。
エルリックの息子ギルバートと共にガルシュ軍の有能な騎士として将来を期待されているのであった。
天秤の片皿に、文門・知略のランディを乗せたならば美しく釣り合う武門・武勇の漢であった。
金髪のランディとは違いアールグレイの茶葉を煮出したような赤みのある茶色の髪、瞳はランディがペリドットグリーンと喩えるなら少し青味の入ったピーコックグリーンでこれは父サイモンと同じ色味である。
幼少期、ひとり歩きまで時間の掛かったランディと違って、ハイハイ期をすっ飛ばして伝い歩きを始め、慌てる大人を笑うようにスタスタ歩き出した。
離乳も早く、丈夫で風邪ひとつ引かない幼少期であった。
3歳ともなれば、机に向かい本を読むランディを尻目に模擬剣で暴れまわり、鶏を追いかけ回し、それに飽き足らず羊も追いかけ回した。
サイモンと騎士団長のエルリックは、有り余る体力と好奇心を抑え込むより活かそうとネイサンを辺境の騎士に鍛えるべく手を打った。
早々に馬を与え、エルリックの息子ギルバートが同い年であったため遊びの中で競わせ鍛えていった。
ネイサンの良さは同じ失敗をしないところであった。
格上の騎士と手合わせで手酷く負けても、次には五分に持ち込み、更に次には勝利した。
俯瞰で己を見る力がネイサンには有る。サイモンはあくまで嫡男はランディであるが自身の後継として軍を率いていくのはネイサンだと感じていた。
セシリアもその思いに賛同したが、ただの荒くれ者になられては困るわ...とランディと共に一般的な学習と教養は備えさせた..はずである。
ランディと同じく王都に進学させ貴族間の駆け引きなど清濁あわせて学ばせた。
同級生の中には嫡子でない次男、三男も多く居て、爵位を継ぐ事が出来ない愚痴や嫡子への嫉妬心を口にする者も居たがネイサンの心中は兄ランディに対してネガティブなものは一切無かった。
数年前に学園で名を馳せたランディを誇らしく思い、共にガルシュを守り発展させるべく騎士道に励んでいった。
今やネイサンは父サイモンを越える上背と筋力を持ち、馬上から剣も弓も息をするのと同じように巧みに使える猛者となった。
ブライオニーに弓を教え、ガルシュの若い騎士達をまとめ上げる副団長を担っている。
エルリックの息子ギルバートと共にガルシュ軍の有能な騎士として将来を期待されているのであった。
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