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序章 《始まった物語》
第七話 「再来店」
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振り込む日差しが朝を告げる。だいぶ目覚めは悪かった。シーツを見ると寝汗でびっしょりだ。
朝食を食べようと、民宿の食堂に行く。そこにはレイがいて先に食べていた。私もとりあえず注文を済ませ、向かいの席に座る。
「...昨日は、悪かった。あまり自分の過去を話したくないんだ」
「僕の方こそごめん。まだ出会って1日しか経ってないのに踏み込み過ぎたね」
まだ信頼されないのも当然…レイのどこか悲しそうな笑顔はそう言っているように思えた。やめろ、そんな顔をしないで欲しい。胸が痛む。
「そのうち絶対に話す。約束する」
「わかった。その日が来るよう頑張るね」
彼を疑っていたり、信用していない訳では無い。
しかし。仲間というものを信じたい気持ちとはまるで正反対な気持ちも、確かに私の中には存在している事を、否定しきることは出来なかった。
「こんな私だ、付いてくる気も失せただろ」
「何を言ってるの。人間誰だって秘密くらいあるよ。そんなんでいちいち嫌いになる訳ないよ」
レイは怒ったような呆れたような声で言う。
こいつは本当に良い奴なんだよな。きっと昔の世界でも素敵な仲間に囲まれて、幸せな暮らしをしていたんだろう。
「そうか」
「それで?これからどうするの?」
確かに、まだ何も話してなかったな。
「私の当分の目標はセソセソ街を拠点に、街周りの探索なんだ。魔物も沢山居るから、その前に昨日の用事を終わらせる必要があるけどな」
「探索…?それがアンナの仕事なの?アンナは冒険者じゃないんだよね...?何してる人?」
「あぁ、私は、
生態学者さんで、そして考古学者さんなんだ」
「え、学者!?」
「この国の王宮専属のな。今はフィールドワークがメインだけど」
「王宮って...え、もしかしてアンナって凄い人?」
おいおい。まるで全然凄くなさそうだったようじゃないか。
うそ.....そう見える?
「かっこいいね!」
私の凄さをたっぷり思い知らせようと思ったが、レイの屈託のない笑顔に毒気が抜かれる。
やれやれ、どうやら私ってこいつに弱いな。
ふぅう
無意味にため息をつく。
何はともあれ、仲直り出来て良かった。
人間なら誰でも思うような、普通の感情...それが私にとってはとても新鮮だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
しかし、やっぱりお姉さんの凄さを思い知らせてやらなくてはならない。私の自慢話を、レイは驚いたり褒めたりして、興味津々に聞いてくれた。
わちゃわちゃと楽しく話していた私達の声は、大通りに出たことで雑音にかき消された。目の前には武具店、昨日のお店だ。
AHL店の中は朝だというのに凄い賑わいで、相変わらず沢山の人で溢れかえっている。そして彼らが少年のような眼差しで、店内を浮き足立って歩いているのもまた、相変わらずだ。
「時間はあるからゆっくり考えろ。フライドさんのオーダーメイド品は買えなかったけど、一般の武器の中からぐらいは、できるだけいいのを買えよ?お前に似合う最高の奴をな」
「うん!ありがとうアンナ!ありがとう!!」
店内をはしゃぎ回るレイもまた、相変わらずだ。つい微笑みがこぼれる。
工房での件や夕飯の時も、レイには嫌な思いをさせてしまった。正直引け目を感じていてちょっと落ち込んでいたが、彼の楽しそうな顔を見ているだけでこっちまで幸せになってくる。
「やはり来ていたかお嬢ちゃん。俺のカンの精度は金剛級だなぁ。ワハハハ!」
「昨日の今日でよくそんな絡み方が出来ますね、フライドさん」
レイを見つめる私に、ハイテンションで声をかけてきたのは当然フライドさんだ。爽やかな時間を邪魔されたお返しに、少し悪態をついてしまった.....まぁいいっか。
私は嫌悪感は全面に出てしまう。キャバクラ嬢には向かないタイプだな。
というかこの人は暇なのか?もし私達を待ち伏せしていたのなら、よっぽどの暇人か変態かのどっちかだ。
「もし私達を待ち伏せしていたのなら、よっぽどの暇人か変態のどっちかですよ」
...おっと、つい心の声が。
「昨日は只者じゃないとか言ってくれたのに、随分酷い言いようだねぇ、嬢ちゃん」
ちっ。昨日の私、ちっ。
「貴方が能力のある人物なのはこの店に置いてある貴方の武器をみてたら分かります。しかし実力がある事と、変態おっさんかどうかは別な話なので」
「ワハハ!やはり嬢ちゃんは面白いなぁ。しかし残念ながら、俺は変態でも暇人でもなく今日は仕事しにここに来たのさ。なぁセンリ?」
そう言って私の方を見るので、私も振り返る。そこには白毛でちょび髭を生やした、やや小柄な初老の男が立っていた。
彼はスーツに身を固めていて、重役だと言うことが伝わる。身だしなみもしっかりとしており、どこぞのフライドとは真逆のようだ。
「確かに彼は暇人でバカで変態ですが、」
「1個増えたぞ」
「今日に限っては、私との打ち合わせの為にここまで足を運んでくれました。彼の言ったことは事実です」
初老の男はそう言って微笑む。
「あなたは?」
「申し遅れました、わたくしの名前はセンリ・ヒービロング。かつてフライドとは戦場で共に戦った仲であり、今はこの店の店主をしている者です。以後お見知り置きを」
朝食を食べようと、民宿の食堂に行く。そこにはレイがいて先に食べていた。私もとりあえず注文を済ませ、向かいの席に座る。
「...昨日は、悪かった。あまり自分の過去を話したくないんだ」
「僕の方こそごめん。まだ出会って1日しか経ってないのに踏み込み過ぎたね」
まだ信頼されないのも当然…レイのどこか悲しそうな笑顔はそう言っているように思えた。やめろ、そんな顔をしないで欲しい。胸が痛む。
「そのうち絶対に話す。約束する」
「わかった。その日が来るよう頑張るね」
彼を疑っていたり、信用していない訳では無い。
しかし。仲間というものを信じたい気持ちとはまるで正反対な気持ちも、確かに私の中には存在している事を、否定しきることは出来なかった。
「こんな私だ、付いてくる気も失せただろ」
「何を言ってるの。人間誰だって秘密くらいあるよ。そんなんでいちいち嫌いになる訳ないよ」
レイは怒ったような呆れたような声で言う。
こいつは本当に良い奴なんだよな。きっと昔の世界でも素敵な仲間に囲まれて、幸せな暮らしをしていたんだろう。
「そうか」
「それで?これからどうするの?」
確かに、まだ何も話してなかったな。
「私の当分の目標はセソセソ街を拠点に、街周りの探索なんだ。魔物も沢山居るから、その前に昨日の用事を終わらせる必要があるけどな」
「探索…?それがアンナの仕事なの?アンナは冒険者じゃないんだよね...?何してる人?」
「あぁ、私は、
生態学者さんで、そして考古学者さんなんだ」
「え、学者!?」
「この国の王宮専属のな。今はフィールドワークがメインだけど」
「王宮って...え、もしかしてアンナって凄い人?」
おいおい。まるで全然凄くなさそうだったようじゃないか。
うそ.....そう見える?
「かっこいいね!」
私の凄さをたっぷり思い知らせようと思ったが、レイの屈託のない笑顔に毒気が抜かれる。
やれやれ、どうやら私ってこいつに弱いな。
ふぅう
無意味にため息をつく。
何はともあれ、仲直り出来て良かった。
人間なら誰でも思うような、普通の感情...それが私にとってはとても新鮮だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
しかし、やっぱりお姉さんの凄さを思い知らせてやらなくてはならない。私の自慢話を、レイは驚いたり褒めたりして、興味津々に聞いてくれた。
わちゃわちゃと楽しく話していた私達の声は、大通りに出たことで雑音にかき消された。目の前には武具店、昨日のお店だ。
AHL店の中は朝だというのに凄い賑わいで、相変わらず沢山の人で溢れかえっている。そして彼らが少年のような眼差しで、店内を浮き足立って歩いているのもまた、相変わらずだ。
「時間はあるからゆっくり考えろ。フライドさんのオーダーメイド品は買えなかったけど、一般の武器の中からぐらいは、できるだけいいのを買えよ?お前に似合う最高の奴をな」
「うん!ありがとうアンナ!ありがとう!!」
店内をはしゃぎ回るレイもまた、相変わらずだ。つい微笑みがこぼれる。
工房での件や夕飯の時も、レイには嫌な思いをさせてしまった。正直引け目を感じていてちょっと落ち込んでいたが、彼の楽しそうな顔を見ているだけでこっちまで幸せになってくる。
「やはり来ていたかお嬢ちゃん。俺のカンの精度は金剛級だなぁ。ワハハハ!」
「昨日の今日でよくそんな絡み方が出来ますね、フライドさん」
レイを見つめる私に、ハイテンションで声をかけてきたのは当然フライドさんだ。爽やかな時間を邪魔されたお返しに、少し悪態をついてしまった.....まぁいいっか。
私は嫌悪感は全面に出てしまう。キャバクラ嬢には向かないタイプだな。
というかこの人は暇なのか?もし私達を待ち伏せしていたのなら、よっぽどの暇人か変態かのどっちかだ。
「もし私達を待ち伏せしていたのなら、よっぽどの暇人か変態のどっちかですよ」
...おっと、つい心の声が。
「昨日は只者じゃないとか言ってくれたのに、随分酷い言いようだねぇ、嬢ちゃん」
ちっ。昨日の私、ちっ。
「貴方が能力のある人物なのはこの店に置いてある貴方の武器をみてたら分かります。しかし実力がある事と、変態おっさんかどうかは別な話なので」
「ワハハ!やはり嬢ちゃんは面白いなぁ。しかし残念ながら、俺は変態でも暇人でもなく今日は仕事しにここに来たのさ。なぁセンリ?」
そう言って私の方を見るので、私も振り返る。そこには白毛でちょび髭を生やした、やや小柄な初老の男が立っていた。
彼はスーツに身を固めていて、重役だと言うことが伝わる。身だしなみもしっかりとしており、どこぞのフライドとは真逆のようだ。
「確かに彼は暇人でバカで変態ですが、」
「1個増えたぞ」
「今日に限っては、私との打ち合わせの為にここまで足を運んでくれました。彼の言ったことは事実です」
初老の男はそう言って微笑む。
「あなたは?」
「申し遅れました、わたくしの名前はセンリ・ヒービロング。かつてフライドとは戦場で共に戦った仲であり、今はこの店の店主をしている者です。以後お見知り置きを」
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この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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