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おじさん♡とけます
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セス♡
「…今、すぐ?」
妻がパチパチと激しく瞬きをしながら、確認する。
「もちろん、何故だ?」
私は即答した。
何がいけない。
何故、そんなに驚いているのだ。
私以外の全員が、呆気にとられている。
皆、揃いの間抜け面だ。
…愉快だ。
君は私の妻で、私は君の夫である。
ここは君の寝室で、愛し合うのに最適だ。
私は君を愛している。
君が『おじさん』であっても変わりない。
変えようが無い。
以上だ。
「君はいつまで、私を待たせるのか」
このお預けは、酷い仕打ちだ。
君は美しい。
しかし只今の君ときたら!
非常に無粋な格好に甘んじている。
私は我慢がならない…
妻はあの素晴らしい下着の上にナイトドレスを着込み、更にガウンを羽織っていた。
極力に露出を控えて、話が頓挫する機会を排除したかったのだろう。
…それは我らが、妻の話したがるのを何かと性交に持ち込んでは、有耶無耶にしてきたせいだ。
君は予防策をとった訳か。
「ふん、小賢しい」
妻はまだ呆けている。
君のそういう所が、私は心配だ。
油断大敵、という言葉がある。
良い機会かもしれぬ。
私が君に教授しよう。
右手を伸ばす。
相変わらず君は無用心で、気にも留めぬ。
サッと襟元に指を掛けて払い除けた。
分厚い生地の重たいガウンは、トサリと音を立てて毛足の長い絨毯に沈んだ。
視作生、ごらん。
君が油断している間に、細っそりとした肩が剥き出しになった。
艶々としたまろみが、実に唆る。
そうしてやっと、君は私の意図を悟った。
「あっ、、セス、…ちょっと、待って?」
「待てない」
既に待たせ過ぎだ。
君は私という男をみくびっている。
それは大いなる、油断だ。
罰則を課さねばなるまい。
だから…
妻の気に入りの百合のドレスを引き裂いてやった。
両の肩紐を引っ掴み、一気に左右へ開いた。
甲高い、少女の悲鳴の様な音が立つ。
「ぃやッ、、な、な、なにすんだよ!」
私の気に入りの可愛らしい下着を覆い隠す、邪魔なモノを排除したまでの事。
…ああ、そして素晴らしい光景があらわれた。
真ん中の胸元の縫い目から、綺麗に裁ったせいで前が全て肌けている。
私が欲しくてたまらぬ妻の肢体は白の生地で美しく隠されており、より淫らに映った。
アレクサンドールは確かに趣味が良い。
だが、私なら更なる工夫を施そう。
妻の愛用の、あの淫具を…
「…ッ、セス。…すっッごい、、いやらしい見方!、、」
君は自分があられもない姿を妄想されている事を正確に感じとっている様だ。
どこまでも澄んだ黒瞳は潤み、輝いている。
頬は火照り、じんわりと汗ばんできた。
吐息が上がり始めている。
…君もすっかり、その気だろう。
「もう、仕方ないなぁ…、、♡」
服を裂かれた怒りなど、もう忘れてしまった様である。
愉快だ!
さて。
もう、お遊びは止そう。
私にしても、もう余裕が無い。
妻が発情している。
ここにいる夫達もみな、発情しているのだ。
「視作生、君が欲しい」
そんな心のままの、何気なく口をついた睦言に特別な意図はない。
名を呼んだ、だけの事だ。
これまでに何度も妻にかけてきた言葉である。
しかし、妻は何故か酷く動揺した。
「ッ~あ!、、…あ。あ、、、…やんっ」
君は慌てて膝頭を合わせ、もじもじとする。
…君は感じたのか。
『視作生』と呼ばれて、君は強く感じたのだな。
それは、何故だ。
「、、あ。…どうしよう。…僕、恥ずかしい、、」
妻は一人掛けのソファに腰掛けていた。
その真っ白な座面に、ピンクの染みはよく目立つ。
「何という事だ。アレクサンドールが君の為に選んだ下着も台無しだ」
私が揶揄すると、君は羞恥のあまり泣き始めた。
「…もう!セスのいじわるッ、、大キライ!」
可愛い、嘘つきめ。
「そんなに濡らして、さぞや恥ずかしかろう。だが、八つ当たりは頂けぬな」
君は泣き顔を怒りに染めて、キッと睨め付けてきた。
そんな君に、私は容赦をしない。
「視作生、愛してる」
ゆっくりと呟いて、妻の顔を覗きこんでやった。
麗しいそのかんばせに、熱い吐息がかかる様に殊更にゆるりと甘言を吐いた。
君は大きな目を一層見開いて、盛大に頬を真っ赤にした。
それからまた泣き出してしまう。
「…、、、セス、…いいの?」
唐突な疑問符だった。
「何の事だ?」
私は身に覚えのない断りに、戸惑う。
「僕、でいいのかな、、…大丈夫?」
「何が大丈夫、なのだ?」
「だから…『リリィ』じゃなくて、君…平気?」
君が『リリィ』らしくない事を、私が厭うと思うのか。
君が思い通りの妻で無い事に、私が失望すると思うのか。
視作生の瞳が揺れている。
頬は引き攣り、唇は慄き…
そんな不安気な顔をするな!
「当たり前だッ、君でなくてはならない!」
…つい、大きな声になってしまった。
視作生の肩が、ビクリとはねる。
君の隣に掛けていたマクシミリアンが、堪らずと腰をあげた。
彼はまたはらはらと溢れ落ちてきた、妻の涙を手の平で拭おうとする。
しかし、後から後から大粒の雫が垂れていく。
「…困った人だ、君は」
諦めた彼は、妻をその厚い胸に抱き締めた。
「視作生、セバスティアンは最初から君にベタ惚れだろう」
優しく妻をあやしながら、彼は私を揶揄した。
「なあ、視作生。此度のこんがらがったこの糸は、結局のところ、最初から一本のままなのだよ」
そう、視作生が自身でややこしくしてしまったに過ぎぬ。
「俺達は最初から『視作生入りのリリィ』を愛している。ずっと、一貫して…」
誰に何と言われようと、変えぬ。
とっくに誓っている事だ。
「…私は変化が嫌いだ」
だから永久に変わらず、君を愛する。
それだけの事。
「そうです、視作生。セバスティアンは思い込んだら絶対に曲げぬ!曲げられぬ人です。ご安心なさい!」
…弟よ、お前はまだ飛びたりぬ様だ。
「でも、僕の気持ちを君に押し付けてる…」
視作生!
まだ、クズるつもりか。
君は面倒な人だ。
「かまわぬ、押し付けなさい」
「へ?」
…君のその間の抜けた顔が、私は本当に可愛いと思う。
だから、時々には見せて頂こう。
しかし、今はもう充分だ。
「私を誰だと思っている」
「…傲岸不遜な貴公子だ」
「誇り高き激昂王です!」
外野が気に食わぬ軽口を叩く。
しかし、君が笑った。
だから、いちいち目くじらは立てぬ。
「…んふ。君は、、、僕の夫だ。僕の旦那サマだ♡」
「そうだ」
最初から変わらずに、そうだ。
「だから…君は私に甘えて良い」
せっかく気を取り直したのも束の間、視作生はまた泣き出した。
全く。
よくよく濡れるのがお好きだ。
しばらくの間、思う存分にしゃくり上げたあと…
視作生は晴れ晴れとした面をあげた。
「…僕も、君達に報告があります」
そして、妻はソファから立ち上がった。
すると、何としたことか!
…君のピンク色の愛の汁が、大洪水である。
「早くッ、なんとかシて♡」
…望むところだ。
これはなんと言っても、我らが指揮官の御命令である。
私は君の忠実なる僕として、号令をかけよう!
\\\٩(๑`^´๑)۶////
「…今、すぐ?」
妻がパチパチと激しく瞬きをしながら、確認する。
「もちろん、何故だ?」
私は即答した。
何がいけない。
何故、そんなに驚いているのだ。
私以外の全員が、呆気にとられている。
皆、揃いの間抜け面だ。
…愉快だ。
君は私の妻で、私は君の夫である。
ここは君の寝室で、愛し合うのに最適だ。
私は君を愛している。
君が『おじさん』であっても変わりない。
変えようが無い。
以上だ。
「君はいつまで、私を待たせるのか」
このお預けは、酷い仕打ちだ。
君は美しい。
しかし只今の君ときたら!
非常に無粋な格好に甘んじている。
私は我慢がならない…
妻はあの素晴らしい下着の上にナイトドレスを着込み、更にガウンを羽織っていた。
極力に露出を控えて、話が頓挫する機会を排除したかったのだろう。
…それは我らが、妻の話したがるのを何かと性交に持ち込んでは、有耶無耶にしてきたせいだ。
君は予防策をとった訳か。
「ふん、小賢しい」
妻はまだ呆けている。
君のそういう所が、私は心配だ。
油断大敵、という言葉がある。
良い機会かもしれぬ。
私が君に教授しよう。
右手を伸ばす。
相変わらず君は無用心で、気にも留めぬ。
サッと襟元に指を掛けて払い除けた。
分厚い生地の重たいガウンは、トサリと音を立てて毛足の長い絨毯に沈んだ。
視作生、ごらん。
君が油断している間に、細っそりとした肩が剥き出しになった。
艶々としたまろみが、実に唆る。
そうしてやっと、君は私の意図を悟った。
「あっ、、セス、…ちょっと、待って?」
「待てない」
既に待たせ過ぎだ。
君は私という男をみくびっている。
それは大いなる、油断だ。
罰則を課さねばなるまい。
だから…
妻の気に入りの百合のドレスを引き裂いてやった。
両の肩紐を引っ掴み、一気に左右へ開いた。
甲高い、少女の悲鳴の様な音が立つ。
「ぃやッ、、な、な、なにすんだよ!」
私の気に入りの可愛らしい下着を覆い隠す、邪魔なモノを排除したまでの事。
…ああ、そして素晴らしい光景があらわれた。
真ん中の胸元の縫い目から、綺麗に裁ったせいで前が全て肌けている。
私が欲しくてたまらぬ妻の肢体は白の生地で美しく隠されており、より淫らに映った。
アレクサンドールは確かに趣味が良い。
だが、私なら更なる工夫を施そう。
妻の愛用の、あの淫具を…
「…ッ、セス。…すっッごい、、いやらしい見方!、、」
君は自分があられもない姿を妄想されている事を正確に感じとっている様だ。
どこまでも澄んだ黒瞳は潤み、輝いている。
頬は火照り、じんわりと汗ばんできた。
吐息が上がり始めている。
…君もすっかり、その気だろう。
「もう、仕方ないなぁ…、、♡」
服を裂かれた怒りなど、もう忘れてしまった様である。
愉快だ!
さて。
もう、お遊びは止そう。
私にしても、もう余裕が無い。
妻が発情している。
ここにいる夫達もみな、発情しているのだ。
「視作生、君が欲しい」
そんな心のままの、何気なく口をついた睦言に特別な意図はない。
名を呼んだ、だけの事だ。
これまでに何度も妻にかけてきた言葉である。
しかし、妻は何故か酷く動揺した。
「ッ~あ!、、…あ。あ、、、…やんっ」
君は慌てて膝頭を合わせ、もじもじとする。
…君は感じたのか。
『視作生』と呼ばれて、君は強く感じたのだな。
それは、何故だ。
「、、あ。…どうしよう。…僕、恥ずかしい、、」
妻は一人掛けのソファに腰掛けていた。
その真っ白な座面に、ピンクの染みはよく目立つ。
「何という事だ。アレクサンドールが君の為に選んだ下着も台無しだ」
私が揶揄すると、君は羞恥のあまり泣き始めた。
「…もう!セスのいじわるッ、、大キライ!」
可愛い、嘘つきめ。
「そんなに濡らして、さぞや恥ずかしかろう。だが、八つ当たりは頂けぬな」
君は泣き顔を怒りに染めて、キッと睨め付けてきた。
そんな君に、私は容赦をしない。
「視作生、愛してる」
ゆっくりと呟いて、妻の顔を覗きこんでやった。
麗しいそのかんばせに、熱い吐息がかかる様に殊更にゆるりと甘言を吐いた。
君は大きな目を一層見開いて、盛大に頬を真っ赤にした。
それからまた泣き出してしまう。
「…、、、セス、…いいの?」
唐突な疑問符だった。
「何の事だ?」
私は身に覚えのない断りに、戸惑う。
「僕、でいいのかな、、…大丈夫?」
「何が大丈夫、なのだ?」
「だから…『リリィ』じゃなくて、君…平気?」
君が『リリィ』らしくない事を、私が厭うと思うのか。
君が思い通りの妻で無い事に、私が失望すると思うのか。
視作生の瞳が揺れている。
頬は引き攣り、唇は慄き…
そんな不安気な顔をするな!
「当たり前だッ、君でなくてはならない!」
…つい、大きな声になってしまった。
視作生の肩が、ビクリとはねる。
君の隣に掛けていたマクシミリアンが、堪らずと腰をあげた。
彼はまたはらはらと溢れ落ちてきた、妻の涙を手の平で拭おうとする。
しかし、後から後から大粒の雫が垂れていく。
「…困った人だ、君は」
諦めた彼は、妻をその厚い胸に抱き締めた。
「視作生、セバスティアンは最初から君にベタ惚れだろう」
優しく妻をあやしながら、彼は私を揶揄した。
「なあ、視作生。此度のこんがらがったこの糸は、結局のところ、最初から一本のままなのだよ」
そう、視作生が自身でややこしくしてしまったに過ぎぬ。
「俺達は最初から『視作生入りのリリィ』を愛している。ずっと、一貫して…」
誰に何と言われようと、変えぬ。
とっくに誓っている事だ。
「…私は変化が嫌いだ」
だから永久に変わらず、君を愛する。
それだけの事。
「そうです、視作生。セバスティアンは思い込んだら絶対に曲げぬ!曲げられぬ人です。ご安心なさい!」
…弟よ、お前はまだ飛びたりぬ様だ。
「でも、僕の気持ちを君に押し付けてる…」
視作生!
まだ、クズるつもりか。
君は面倒な人だ。
「かまわぬ、押し付けなさい」
「へ?」
…君のその間の抜けた顔が、私は本当に可愛いと思う。
だから、時々には見せて頂こう。
しかし、今はもう充分だ。
「私を誰だと思っている」
「…傲岸不遜な貴公子だ」
「誇り高き激昂王です!」
外野が気に食わぬ軽口を叩く。
しかし、君が笑った。
だから、いちいち目くじらは立てぬ。
「…んふ。君は、、、僕の夫だ。僕の旦那サマだ♡」
「そうだ」
最初から変わらずに、そうだ。
「だから…君は私に甘えて良い」
せっかく気を取り直したのも束の間、視作生はまた泣き出した。
全く。
よくよく濡れるのがお好きだ。
しばらくの間、思う存分にしゃくり上げたあと…
視作生は晴れ晴れとした面をあげた。
「…僕も、君達に報告があります」
そして、妻はソファから立ち上がった。
すると、何としたことか!
…君のピンク色の愛の汁が、大洪水である。
「早くッ、なんとかシて♡」
…望むところだ。
これはなんと言っても、我らが指揮官の御命令である。
私は君の忠実なる僕として、号令をかけよう!
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