異世界で傭兵始めました

ミストレ

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2章 傭兵団拡張編

7話

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【本文】
 
 「サヨ、この場は任せるぞ」

 「は、はい!」

 男は歩き出し、カウンター奥にある階段の方へ行くと、立ち止まり振り返った。


 「カオル殿、お主もついて来てくれ」

 「分かりました」


 僕は素直にその男の後をついて行った。男は目的地に着いたのか大会議室と書かれた部屋の扉を開けた。

 「カオル殿、どうぞ中へ」

 僕は男の顔色を伺い、中に入った。中に入ると大きな円卓机があり、その周りには椅子が複数個置かれていた。空いている椅子もあったが、いくつかの椅子にはが既に誰かが座っており、その中には見知った顔ぶれもいた。どうやら僕が来ることは知っていたようだ。
 僕は白髭の男に案内された椅子に座わらせられ、男が一番豪華そうな椅子に着くと話し合いが始まった。


 「これより、商会ギルドとカディス商会との会談を始める。まず、初めに自己紹介をしよう。儂が商会ギルドの代表のセルべスだ。商会ギルド本部本部長をしている。では、他の者も挨拶を」

 セルベスの紹介から始まり他のギルド長の挨拶が行われた。主要都市のギルド長のみが今回は集められているようで、人数が少なく思ったより時間はかからず、僕の番が来た。
  

 「僕はカディス商会代表のカオルです。傭兵ギルドに所属し、普段はモンスター討伐などをしています」

 僕が挨拶すると僕に興味を示す者や憎悪の目を向けてくる者などがいた。そんな彼らをよそに僕は話を続けた。

 「このような場を設けてもらった事を感謝します。今回僕がここに来たのは今後の商会ギルドとカディス商会との関係について話し合いに来ました」


 僕がそう言うと一人の老人が席から立ち上がり声を上げた。


 「この忌々しい小僧が!話し合いなどする必要ないわ!貴様がギルドの下に付けばいいだけだ!!そして・・・・」

 「止めぬかガルド!!こうなったのも儂の忠告を聞かなかったからだぞ!!それなのにカオル殿に対しての無礼お前には罰を与える。内容は追々報告するから首を洗って待っておれ!!」


 ガルドは顔全体に怒りを浮かべ僕を睨みつけてきた。さすがに今のは自業自得だと思う。セルベスのガルドへの叱責したことにより会議室内は静まり返っていたが、そんな空気を壊したのもセルベスだった。

 「カオル殿すまなかった。ギルドとしては、カディス商会には手出しせず、様子を見るように取り決めていたのだが、どうやらガルドは手を出していたようなんだ。此度の事を含め謝罪する。申し訳なかった」


 セルベスはそう言うと頭を下げた。その様子を見ていた他のギルド長達は驚いていた。周りの反応からセルベスが頭を下げることはあまりないのだろう。


 「セルベスさん頭を上げてください。これまでの行いはガルド個人によるものという事を理解しました」

 「そう言ってもらえるとありがたい」


 彼は商会ギルドの代表であるが、今回悪いのは彼じゃないので心苦しかった。それに話し合いの続きをする為に頭を上げてもらう必要があった。


 「では、話し合いの続きをしますが、僕が商会ギルドに要求したいのはカディス商会への妨害を辞めてもらう事とガルドに対してそれ相応の罰を与えてもらいたい」


 僕がそう言うとセルベスは納得のいかないような顔をしていた。


 「内容に問題がありましたか?」

 「いや、寧ろ逆だ。カオル殿の要求とこちらがもたらした損害と釣り合わない。カオル殿にはもっと要求する事が出来るが本当にそれだけか?」

 「はい。いろいろと損害はありましたが僕はこの二つの要求さえのんでいただければ大丈夫です」


 僕が言い切るとセルベスは周りのギルド長と顔を合わせ頷くとこちらを向き直した。


 「商会ギルドはカオル殿、カディス商会の要求を了承した。この会議をもってカディス商会と商会ギルドは対等とする。そして、カディス商会に会談を申し込む際は儂を通してから行う事」


 そこまで言うとセルベスはガルドの方を見て言い放った。


 「ガルド、お前はこれまでも度々問題を起こし、商会ギルドの品位を下げてきた。よってお前をディグル領の商会ギルド長の任を解任する。これからは一ギルド会員として行動するように」


 セルベスがそう言うとガルドの顔に浮き上がった血管ははち切れんばかりになっており、そして、何かが切れる音がした。


 「儂はこれまで商会ギルドにどれだけ貢献してきたと思っておる。それなのにこんな若造の言い分をのみ、儂を解任じゃと?笑わせるわ!」


 ガルドがそう言い放つと片手を上げた。何かの合図だったのか、部屋の外からガルドの部下と思われる者が何かを持って入ってきた。


 「小僧、これが何か分かるか?」

 そう言って見せられたのはフィルがいつも付けていた髪飾りだった。
 それを見た瞬間、僕の中で怒りが爆発しそうになった。
 ガルドが持っているという事はフィルが人質になっているという事だ。それを理解したセルベスは僕が言うよりも早く怒りを露わにした。


 「貴様、ガルド!!お前は何をしておる!」

 「黙れセルベス!儂の怒りはこんなものではないわ!!まず最初にセルベス、貴様は商会ギルド本部長の座を儂に譲れ。そして、小僧お前はギルドにではなく儂の下につけ。ボロ切れになるまで使い古してくれるわ!!」


 自分の立場が優勢と言わんばかりにガルドの態度にセルベス達は苦汁を飲まされたような顔をしていた。

 そんな中、カオルは表面上だけはいつも通りであった。彼の中は怒りで溢れんばかりになっていた。
 そうとは知らずガルドは、カオルのいつも通りの態度が気にくわなかった。


 「おい、小僧これを見て分からないのか?ほれ、ほれ、お前んとこの小娘の髪飾りだ。まさか、これの意味が分からない訳ではあるまい」

 ガルドはニヤニヤとしながらフィルの髪飾りを揺らしながらカオルに見せつけた。

 カオルはそれをただ見ていた。



【後文】

 お久しぶりです。忙しく書くのを怠っていました。少し書きましたので、投稿しました。

 まだ、決待ってはいませんがが2章の投稿を終えましたら、一時投稿を休止したいと思っています。理由は、今後さらに忙しくなりそうで、書いたり確認したりするのが大変なのが理由です。あと、話数を貯めておきたいのもあります。

 そういうこともありまして、休止させていただく予定です。話数が貯まりましたら一部投稿するかもしれません。


 今後ともよろしくお願いします。
 
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