【アラウコの叫び 】第3巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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キラクラの戦い/悪魔の乳房

第101話「得物」

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今度はアロンソは長槍を手に、セペダはハルバートを回転させながらアウカマンに突進した。

アウカマンは旋回するハルバートをすり抜けると、
そこにすかさず回転のかかった長槍が飛んできた。

アウカマン(何?!槍があんな速さで飛んでくるのか?)

アウカマンは長槍をなんとかのけ反って躱した。

「貰ったぞ!!」
ガスパルはニヤリとしながら叫んだ。

その先にはいつの間にかガスパルが詰めより、
今にもハルバートを振り下ろそうとした。

アウカマンはガスパルの攻撃を躱す姿勢に入ったが、矛先はアウカマンでなく得物の方に向かっていた。

アウカマン(しまった!)

そこにミジャラプエが矢を放つ!

ドンッ!

ミジャラプエ「何!何故あやつがここに?」

そこには攻撃を繰り出し戻っていたはずのアロンソが大きな盾を持ち待機しており、
盾を地面に突き刺し矢を防いだ。

バラバラバラー

硬い木が崩れ去る音がした。
アウカマンの周りには木片が散らばっていた。

アウカマン(確かに殺気はこちらを向いておったのに、狙いはこちらの得物であったか・・)

アウカマンは対比を試みるが、背後にはセペダが回り込んで構えている。

セペダの佇まいは、相手を仕留めるというよりは、突破させない事に徹している様だった。

そして、一呼吸おくとガスパル達はアウカマンの周りを回り始めた。

ミジャラプエ「くっ、この様に回られては矢を射掛ける事は出来ぬ。
矢がアウカマンに当たりかねない。」

いよいよ、大詰めじゃな。

アウカマン兵「外側からアウカマン様を援護せよ!」

「ワァー」

ガスパル兵「そうは行くか。
ガスパル殿達をお守りしろ!」

パカラパカラ

ビュオ!ビュオ!

ガスパル達はアウカマンの周りを旋回しながら、変わる攻撃を仕掛ける。

アウカマンを中心に戦の渦が展開している様な様相になっている。

外側にはアウカマン兵の円、続いてガスパル兵の円、その内側にはガスパルとニ騎士が旋回し、アウカマンが中心にいる形になった。

ガスパル「流石のアルミニウス殿もそろそろ疲れが見えてきたな。」

ガスパル「セペダよ!今宵は美味い酒が飲みたいか?」

セペダ「ハッ!もちろんです!!」

ガスパル「止めはお前に任せる。」

セペダ「かしこまりました!!」

ガスパル(ワシらの中でリーチは最も短いが、大味なワシと違って、正確な攻撃ができるのはセペダじゃ。ここはアロンソ殿と2人でやつに花道を作ってやるかの。)

アウカマン(むっ。奴等包囲を解いて一斉に仕掛けてきたか。)

ドカラ、ドカラ、ドカラ

ガスパル「ゆくぞ!アロンソ殿!!」

アロンソ「ハッ!」

アウカマンは短く深く一呼吸吸った。

「ロロローロロロ!!」

ガスパルとアロンソの圧力のある刃が迫る。

シュンシュン!

アウカマンは巨体に似合わない速さで動き、2人の刃を躱す。

セペダは2人の渾身の攻撃が躱わされても動揺する事なく、目の前の標的を絶命する事に集中している。

アウカマンの目にセペダの刃が映る!

シュオン・・

セペダの刃はアウカマンの喉元でぴくりとも動かなくなった。

「えっ?手??」
セペダのハルバートの柄に大きく分厚い人の手が映った。

「ローオウ!!」
奇妙な甲高い声が響き渡る。

ドシャン!!!

セペダは馬から転落した。

アウカマンは寸出の所で、セペダのハルバートの柄に手を伸ばし、攻撃を止めただけでなく、そのまま武器をもぎ取ってしまった。

ガスパル「ガンガスよ、縁起でもない事を言うもんでないぞ。
アルミニウス殿が近代武器を手にしてしまったではないか、ガハハ!」

シュン!

一線、光の軌道が空を切る。

ドワッ!!!!

ガスパル兵や馬達が、様々な部位を切断されながら吹き飛んだ。

辺りは時が止まり、鎮まりかえっていた。

ガスパル「ほう、見事じゃのう。」

そこで2人の者が声上げた!

ガスパル「退けい!!」
ガルバリノ「突撃だー!!」

と、その時だった!

ドシュオーン!!!

悪魔の様な轟音が突如響き渡った!!
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