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蜜月
五話
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入り、辛い。
今、潤弥がどんな状態でいるのか、美苑は昨日の出撃を見て理解していた。
「遠野です」
「入るな」
掠れた声が拒絶した。
「掃除があります」
「入るな!」
上着を着ていない潤弥を見るのは、その時初めてだった。
「何で入った?」
「だって、掃除があるし」
「部屋ならゴミ一つないが?」
美苑が掃除しているというのもあるが、もともと潤弥は散らかさない人だった。
「あ、・・・たしかに」
「何できた」
抱きしめる腕は、小さく震えていた。
(泣いてる?)
見上げる顔を、胸に抱きしめられる。
「見るな」
「っ」
胸が痛む。
一年近く教えてきた兵士が亡くなって、平気なはずがない。
闘ってならともかく、飛び立ちもせずに亡くなった兵士もいた。
「頼むから、しばらくは」
このままで、潤弥は静かに泣いていた。
「んぅ」
最初の交わりから、数日が経過していた。
(潤弥さん、なんだかんだ大事にしてくれる。あれから、キスもしない)
ただ、今日の潤弥は普通の精神状態ではない。
『あ、美苑ちゃん』
基地に来たとき、一登が呼び止めた。
『はい?』
『潤弥のとこに行くなら、今日は行かなくてもいいぞ?』
一登は昨日の出来事をあらまし説明し、潤弥が荒れていることを話した。
『今のやつは、猛獣だからな』
「潤弥さ」
少しでも、慰めてやりたかった。
「美苑?」
ハッと、潤弥が身体を離す。
「すまん、痛かっただろう」
「大丈夫です」
『亡くなったヤツの母親がさ、潤弥に石礫を投げたんだ。怒りを潤弥にぶつけても仕方ないのは、あっちも分かってるだろうけどな』
潤弥の額には、赤痣と瘡蓋ができていた。
「平気です、私」
「美苑」
「痛かったのは、潤弥さんです。悲しくて、傷ついたのは」
「だから、見るな」
深く口づけられ、身体を繋げた。
『優しいんだよ、あいつは』
殴られても蹴られても、甘んじて受けていた。
シャツには泥と血の染みがついていた。
「手当てしなきゃ」
「いいから」
「あっ」
律動を始められ、美苑はシーツを握りしめた。
やだぁ、深あ
美苑は首を振る。
「だめぇ・・こんな、奥まで」
「美苑」
きっと、慣れることなどできないと、美苑は思いなが背中を震わせた。
「も・・無理ぃ、抜いてぇ」
「だめ」
「そんなぁ、も・・やだぁ」
泣きじゃくる美苑を、潤弥が突き上げる。
硬い・・ダメ、イク
シーツを掴み、美苑は絶頂を訴えるが、潤弥はやめてくれない。
「深ぁ・・しんぢゃ、アー」
シーツに突っ伏し、美苑は泣いた。
「ふぇっ」
行為のあと、美苑は枕に顔を隠した。泣きじゃくる美苑の背中に、潤弥は口づける。
「美苑」
「いや、って言ったのに」
「すまん」
「死ぬって、言った」
「美苑」
腰砕けを起こした美苑は、動けなかった。
今、潤弥がどんな状態でいるのか、美苑は昨日の出撃を見て理解していた。
「遠野です」
「入るな」
掠れた声が拒絶した。
「掃除があります」
「入るな!」
上着を着ていない潤弥を見るのは、その時初めてだった。
「何で入った?」
「だって、掃除があるし」
「部屋ならゴミ一つないが?」
美苑が掃除しているというのもあるが、もともと潤弥は散らかさない人だった。
「あ、・・・たしかに」
「何できた」
抱きしめる腕は、小さく震えていた。
(泣いてる?)
見上げる顔を、胸に抱きしめられる。
「見るな」
「っ」
胸が痛む。
一年近く教えてきた兵士が亡くなって、平気なはずがない。
闘ってならともかく、飛び立ちもせずに亡くなった兵士もいた。
「頼むから、しばらくは」
このままで、潤弥は静かに泣いていた。
「んぅ」
最初の交わりから、数日が経過していた。
(潤弥さん、なんだかんだ大事にしてくれる。あれから、キスもしない)
ただ、今日の潤弥は普通の精神状態ではない。
『あ、美苑ちゃん』
基地に来たとき、一登が呼び止めた。
『はい?』
『潤弥のとこに行くなら、今日は行かなくてもいいぞ?』
一登は昨日の出来事をあらまし説明し、潤弥が荒れていることを話した。
『今のやつは、猛獣だからな』
「潤弥さ」
少しでも、慰めてやりたかった。
「美苑?」
ハッと、潤弥が身体を離す。
「すまん、痛かっただろう」
「大丈夫です」
『亡くなったヤツの母親がさ、潤弥に石礫を投げたんだ。怒りを潤弥にぶつけても仕方ないのは、あっちも分かってるだろうけどな』
潤弥の額には、赤痣と瘡蓋ができていた。
「平気です、私」
「美苑」
「痛かったのは、潤弥さんです。悲しくて、傷ついたのは」
「だから、見るな」
深く口づけられ、身体を繋げた。
『優しいんだよ、あいつは』
殴られても蹴られても、甘んじて受けていた。
シャツには泥と血の染みがついていた。
「手当てしなきゃ」
「いいから」
「あっ」
律動を始められ、美苑はシーツを握りしめた。
やだぁ、深あ
美苑は首を振る。
「だめぇ・・こんな、奥まで」
「美苑」
きっと、慣れることなどできないと、美苑は思いなが背中を震わせた。
「も・・無理ぃ、抜いてぇ」
「だめ」
「そんなぁ、も・・やだぁ」
泣きじゃくる美苑を、潤弥が突き上げる。
硬い・・ダメ、イク
シーツを掴み、美苑は絶頂を訴えるが、潤弥はやめてくれない。
「深ぁ・・しんぢゃ、アー」
シーツに突っ伏し、美苑は泣いた。
「ふぇっ」
行為のあと、美苑は枕に顔を隠した。泣きじゃくる美苑の背中に、潤弥は口づける。
「美苑」
「いや、って言ったのに」
「すまん」
「死ぬって、言った」
「美苑」
腰砕けを起こした美苑は、動けなかった。
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