向日葵ー靖子ー

絵麻

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向日葵―靖子―

三話

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(浩二さんの代わりにしたつもりはなかった。ただ、まだ勃起したままのパトリックを、満足させたかったと私は話した)

「そうだったのか、すまない」
「いいの、嬉しい。私に欲情してくれて」
 口づけをして、再びパトリックは靖子に射精した。

 三十日の船旅は、語学力のある靖子には楽しいものだった。
「あら、じゃあ日本から?」
「はい。私は夫と娘を失くし、どん底だった私を彼が」
「そう・・私も、同じ。夫を戦場で・・息子を事故で、まだ四歳だった。寂しくて泣いて、狂いそうな私を・・夫の親友である彼が、三年かけて」

 はうぅっ、深すぎる

 数年ぶりの情事に、テレサは泣き喘いだ。靖子と同じ小柄な彼女も、毎夜のように求められていた。
〈なんで、あんなに元気なのかしら?こっちは身がもたないわ〉
 〈はい〉
 テレサと、小声で営みのことまで話した。

「ええッ?お尻に」
「シッ、マンネリズム防止に良いわよ。一度、あなたも」
 ウインクし、テレサは去る。
 靖子は俯く。
(あんなに太いモノ、お尻になんて・・絶対に無理)

「何を話していた?」
「え?」
「随分、楽しそうでしたが?」
 感づいて、嫉妬しているとき程に、パトリックは敬語で話す。たいてい、そんな時はベッドで苛まれる。
「君は、誰の、妻ですか?」

 その夜、靖子はパトリックにバスルームで抱かれた。
「お願い、後ろは」
 何を話したか問い詰められ、パトリックは靖子の後しろに指を入れた。
「お湯が中に・・・」
「中を、きれいにしないと。しかし・・君は御飯を食べてましたか?ずいぶんとお湯がきれいですよ」
 どんな美女でも、排泄器は汚いものだが。靖子のそこからは、何もでてこなかった。

「許して、お尻はいやぁ」
「ダメです、お仕置きです」
「そんなぁ」

 君が可愛いのが、悪いんです

 硬い・・お尻、削れちゃ

 シーツを握りしめ、靖子は耐えた。パトリックの硬くそり返るペニスが、靖子のソコにゆっくり埋没される。

「どんな感じですか?前とは違いますか?」
「聞かないでぇ・・・大っきい、おちんちん・・大っきい!」

 緩やかに律動しながら、パトリックは靖子を苛んだ。
「初めての、後ろはどうですか。言いなさい、言うまで許しません」
「言えません、そんな・・」

 動きますよ、パトリックが大きく律動を開始する。四つん這いにされ、深く犯される屈辱に靖子は感じた。

 やめて・・壊れ・・イク

「靖子、誰にも触れさせないで」
 パトリックが射精する。
「はぁ・・あ」
「続きは、ベッドでね」
 ペニスが抜かれ、靖子はへたり込む。

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