神の契りは解けない

碧碧

文字の大きさ
12 / 21

12

しおりを挟む
 空気が凛と澄んでいた。

 風が木々を揺らし、鳥のさえずりが遠くで響く。
 大和は目を閉じたまま、ゆっくりと息を吸い込む。

 ——霧生。

 名前を呼んだ瞬間、ふっと頬を撫でる風が止まった。
 まるで世界が息を潜めたかのように、一瞬だけ静寂が深まる。

 カサリ。

 足元の落ち葉がわずかに揺れるのと同時に、境内の空気がふわりと滲むように変わる。
 いつの間にか、薄く霧が漂い始めていた。
 ひんやりとした湿り気を含んだそれは、ゆるやかに地を這うように広がり、陽の光を鈍く屈折させる。
 大和は思わず唾を飲み込んだ。

「霧生……?」

 呼びかけた声が、霧の中でわずかに吸い込まれる。

 そして——。

 霧の向こうで、確かに何かが動いた。

「……や、まと……」

 そこに立っていたのは、紛れもなく霧生だった。銀色に光る髪、しなやかな身体。彼は、一糸まとわぬ姿で、まだぼんやりとした表情のまま、大和を見つめている。銀の瞳が淡い陽光を映し、微かに揺れていた。

 喉が震える。
 これは、夢かもしれない。そんな気がして、動けなかった。

 霧生は一歩、こちらへ踏み出そうとした。
 しかし、次の瞬間。

 ふらり、と。

「霧生!!」

 反射的に駆け寄り、その身体を支える。腕の中に感じる体温。
 確かに、霧生は“生きて”いた。

「霧生、目、覚ましたんだな……!」

 震える声で言うと、霧生はゆっくりと瞬きをし、口元にうっすらと笑みを浮かべた。

「大和は……やっぱり、迎えに、来てくれたな……」

 それを聞いた瞬間、大和の視界が滲んだ。

「バカ野郎……!!」

 腕の中にいる霧生を強く、強く抱きしめる。

「お前……本当に、もう……消えちまうかと思ったんだぞ……!!」

 肩を震わせる大和の背に、霧生はそっと手を回す。まだ力は戻りきっていないのか、その腕は頼りなげだった。

「……すまない」

 霧生の指が、大和の髪を梳くように触れる。

「でも、お前が呼んでくれたから、戻ってこれた」
「……っ!マジで、バカ……」

 大和は顔を上げ、霧生の頬を見つめた。いつもの無表情ではなく、どこか穏やかな、優しい表情をしていた。

「おかえり、霧生……!」
「ただいま、大和」

 涙に濡れた笑顔が、光の中で輝いていた。



「さて、感動の再会は終わったかな」

 背後から朱峯の声が響いた。二人で顔を上げ、そちらを向く。

「霧生、思ったより早いお目覚めだね」
「朱峯……なぜ……」
「ゆっくり話をしている時間はあるのかな。人の姿でいるのは、随分と辛そうだけど」

 その言葉に、大和がハッと息を呑む。そうだ、目覚めを喜んでいる場合ではない。霧生と大切な、これからの話をしなければ。大和は深呼吸をした後、ゆっくりと口を開いた。

「霧生、お前はこれからどうしたい?」

 霧生の瞳はまだ揺れていたが、その顔に迷いはなかった。

「俺は、大和の側で、ずっと共に生きていきたい」

 想いは同じ——。

 大和はふっと肩の力を抜いて口元を緩めた。

「それは俺も同じ。なあ、霧生。お前は神でいたいか?それとも人間として生きていくか?」

 両方のメリットとデメリットを手短に話す。

 神として、その強大な力で大和に加護を与えながら、人々からの信仰を糧に半永久的に生き続けるのか。

 それとも、神の力を失って、終わりのある命に生まれ変わり、大和とともに暮らすか。

 朱峯に問われて、大和は選ばなかったことも、ありのまま正直に話す。霧生の命は霧生自身が決めるべきだと。どちらを選んでも大和はずっと霧生のために生きると。そう伝えた。

「大和……思い出したんだな」
「まあな……って、なんだよ、大事な話の時に」
「いいんだ。そんなのもう決まっている」

 霧生はゆっくりと大和の首筋に顔を埋める。ひんやりとした鼻先が肌に触れて、思わず背筋が震えた。

「はあ……大和、いい匂いだ」
「……あ!昨日ここで寝たから、風呂入ってねぇんだ!やっぱ離れろ!」
「嫌だ、もう離れない」
「ああもう!それで、どうするんだよ!焦らしてないで早く言え!」

 どれだけ突っぱねても、霧生はしがみついて離れない。
 そして、大和の顔をまっすぐに見つめ、まるで射抜くように言った。

「人間になって、大和と一緒に暮らすに決まっている」
「……っ!」

 霧生の瞳は揺るぎなく、迷いは一切なかった。

「大和の側にいたい。神でいようとする限り、また大和に苦しい思いをさせることになる。それに、もともと信仰を失って近いうちに消える運命だったんだ。神の力に未練はない。これからは俺自身の力で大和を守っていく」

 まるで誓いのように紡がれた言葉に、大和の胸が強く締め付けられる。
 込み上げてくる息が詰まるほどの感情を押し殺し、大和は精一杯の力で霧生を抱きしめた。

「……なら、決まりだな」

 ぎこちなく微笑みながら、大和は霧生の背中をポンと叩いた。

「でも、お前のことは、俺に守らせろよ」





「決まったようだね」

 低く、どこか楽しげな声が割って入る。

 霧生を抱きしめたままの大和が、はっと顔を上げると、朱峯が腕を組んで立っていた。朱色の衣が陽の光を受けて微かに揺れる。

「聞いてたならわかっただろ……そういうことだから」

 少しむくれたように言う大和に、朱峯は肩をすくめた。

「盗み聞きするつもりなんてなかったんだよ。私は神だから、どこにいても聞こえてしまうだけ」
「ったく……」

 大和が舌打ち交じりに呟くと、朱峯は目を細め、霧生をじっと見つめた。

「それにしても、君がそこまであっさりと決断するとはね。もう少し躊躇うかと思っていたけれど」
「何を迷うことがある。もはや今の俺の生きる意味は大和だけだ」

 霧生が静かにそう言う。彼の瞳はどこまでもまっすぐだった。

「……あーあ。霧生を人間にしないといけないのかぁ」

 朱峯は相変わらず感情の読めない顔をしている。しかし、ゆっくりと微笑んだ。

「なら、儀式の準備をしようか」
「ってことは……あんたがやってくれんのか」
「うん。こんな儀式をしてくれる神なんて、私くらいしかいないだろうからね」

 大和が肩の力を抜いた。そして霧生を肩で支えながら、深くお辞儀をする。

「よろしくお願いします」


 朱峯は少し楽しげに笑いながら、大和の肩を軽く叩く。

「さて、霧生。本当に後悔はないんだね?」
「ない」

 即答する霧生に、朱峯はまたもや唇を吊り上げた。

「いいね。では、始めるとしよう」

 そう言うと、彼は袖の中から何かを取り出した。
 そして、その瞬間——境内の空気が再び張り詰める。

 神が、神を手放す。
 その儀式が、今、始まろうとしていた——。





 朱峯がゆっくりと腕を上げると、彼の手の中で水晶のような玉が仄かに輝いた。それはまるで月の雫を凝縮したかのように淡い光を放つ。

 境内の空気がざわめき、霧生は静かに目を細める。

「……それは?」
「神の力を封じ、人の身に転じるための道具、玉藻——私の霊玉だよ」

 静かに答える朱峯の声に、霧生はじっと目を細めた。その青灰の瞳は、真っ直ぐに玉藻を見つめている。

 風が止まる。

 木々のざわめきが止み、まるで世界が儀式の開始を見守るかのように静まり返る。

 朱峯は小さく微笑み、手にした玉藻をゆっくりと掲げる。

「霧生、あと一つ必要なものがある」
「……必要なもの?」

 朱峯の目が、霧生を見据えた。

「そう。お前の思いのこもった何かを、この儀式に捧げなければならない」

 霧生は一瞬、戸惑ったように眉を寄せた。

「……俺は、何も持っていない」
「だろうね。長く神として存在してきた君が、この人間以外の何かに執着を持っていたとは思えない」

 朱峯は肩をすくめ、大和に視線を向ける。

「だが、この儀式には、この世に残っている強い思いを込めたものが必要になる」

 その時だった。

「だったら、俺が差し出す」

 静かに、しかし迷いなく、大和が口を開いた。

「……大和?」
「少し、待ってろ」

 大和はそう言って、踵を返した。霧生は、その背中をじっと見つめる。

 次の瞬間——

 轟音が響いた。

 腹の底まで響くような振動が境内を揺らし、朱峯が興味深そうに目を細める。

「大和……っ」

 霧生の表情が強張る。

 そして、しばらくして。

「ふう……待たせたな」

 バイクのエンジンを切り、大和が境内へと戻ってきた。キーを抜き、シートを一度だけ撫でる。そして、キーに付いている小さなお守りを、ぎゅっと握りしめた。

「これは、俺の宝物だ」

 朱峯が目を細める。

「宝物?」

「俺は、昔ここで霧生と約束したことを、なんでか忘れてた。忘れて、自分はこの世界に一人ぼっちなんだって絶望して……。でも、高校で迅先輩に出会って変わることができた」

 霧生が困惑したように、大和を見つめる。

「なあ朱峯。霧生の唯一の宝物は俺だろ?だったら、俺の宝物も霧生の宝物だ」

 霧生がはっと息を呑んだ。

「俺は昔霧生に救われた。霧生のことを忘れてしまっている間は、迅先輩が救ってくれた。今の俺がいるのは二人のおかげだ」

 大和が手の中のキーを空に掲げる。

「霧生は嫌かもしんねぇけど、俺を変えてくれたように、こいつらは霧生が人間に生まれ変わるのを助けてくれる気がする」

 霧生は、わずかに目を泳がせる。躊躇うように落ち着きなく動く指先を、大和はゆっくりと握った。

「今お前がすべきことは、これからずっと俺と生きていくって覚悟だけだ」
「……っ」
「だから、受け取ってくれよ」

 霧生は静かに目を伏せ、そして、しっかりとそのキーを握りしめた。大和は、それを見てそっと頷く。

「よし……じゃあ、このバイクとお守りで、頼むぜ、朱峯」

 朱峯は微笑む。

「では、始めよう」





 玉藻の淡い光が強くなった。

 まるで霧生の神としての力を吸い取るように、漂っていた周囲の霧がゆっくりと収束していく。

 霧生を抱きしめたかったけれど、一歩も動けなかった。じわりと額に汗が浮かぶ。

 朱峯の声が、境内に響く。

「この魂を、人の世に転じさせる——」

 音もなく、風が境内を吹き抜ける。

 鳥の声が、遠のいていく。

「神の縛りを解き、名を贈る——」

 霧生の身体が、玉藻の光に包まれる。
 大和は手を伸ばそうとするが、やはり動けない。

 霧生の銀色の髪が、淡い光を帯びる。

 指先から何かが剥がれていくような感覚に、霧生は目を閉じた。

 痛くはない。ただ、身体が芯から冷えていくようだった。

(大和と生きる。それだけでいい)

 光が一気に収束していく——。





 霧生の身体が一度静かに輝く。

 それはまるで神が最後の別れを告げるような、穏やかで、それでいて切ない光だった。

「これで、終わり……か……」

 霧生の声が、淡く滲む。

 だが——。

「さて、最後の仕上げだね」

 朱峯が、霧生へと近づく。それはまるで、仕上げに自身のサインを入れる画家のような、余裕のある歩みだった。

「な、お前……っ!」

 大和が咄嗟に叫ぶ。
 だが、まだ身体が動かない。

 霧生と朱峯の影が重なる。

 朱峯が霧生の顎をすっと持ち上げた。

 霧生は、わずかに目を見開く。

 そして——。

「!!」

 朱峯の唇が、霧生の額に触れる。

 一瞬にして、境内が白光に包まれた。





 光が消えた瞬間、霧生の身体がその場に倒れ込む。
 大和は、縫い付けられたように固まっていた両足を叱咤し、慌てて駆け寄って抱き上げる。

 温かい。
 確かに、生きている。

「霧生、大丈夫か!気持ち悪くないか?生きてる、よな……?」

 立て続けに問いかける大和に、霧生はゆっくりと目を開ける。青灰の瞳が、光を帯びて七色に輝いていた。

「ああ、わかる。大和、俺はもう、人間だ」

 大和の胸がぎゅっと締めつけられる。抑えきれず、強く霧生を抱きしめた。

「霧生……っ!!」



「いやぁ、我ながら初めてにしてはうまくいったねぇ」

 満足そうに微笑む朱峯。大和はそんな朱峯を鋭く睨みつけた。

「……おい、お前」
「ん?」
「霧生に、何した!」
「ん?儀式をしただけだよ」
「はあ!?なんで、その、キ、キスとか……!絶対必要なかっただろ!」

 まるで飼い主を守る犬のように、霧生を抱きしめたままキャンキャンと喚く大和を見て、朱峯はくすくすと笑う。

「いやぁ、どうしても必要だったんだよねぇ」
「嘘吐け!その顔どう見ても面白がってんだろ!」
「失敬な……まぁ、これは、私からのプレゼントみたいなものだよ」
「な・ん・で、お前からのキ、スが、霧生へのプレゼントになるんだよ!!」

 朱峯は「ゴチソウサマ」と呟きながら舌で唇を舐めると、くるりと身を翻し、「おい」とか「待て」などと言っている大和に背中を向ける。

「霧生、お前喜んでないよな?!」
「ん……?」
「なんでデコ触りながらぼうっとしてんだ!余韻に浸ってんじゃねぇ!」
「いや……違……」

 霧生はほんの少し眉根を寄せる。なんだか妙に額が暖かい気がした。



「ふふ、喜んでくれるかな」

 先ほどのキスを思い起こし、ちょっと嫌がらせも入ってたけど、と笑いながら、朱峯は一人、白霧神社を後にする。空を見上げると、すっかり霧は消え、眩しい青空が広がっていた。

「プレゼントというよりは、おつりかな。あれでは対価が大きすぎたから」

 ふっと口元に笑みを浮かべながら、足元の落ち葉を踏みしめる。そして、静かに呟いた。

「さて、もう一仕事だ」

 鳥居の前で立ち止まり、軽く振り返る。

 境内の奥、大和が霧生を支えるようにして、必死に何かを言っているのが見えた。霧生は相変わらず無表情ながらも、大和の言葉にじっと耳を傾けている。

 朱峯は少しの寂しさを滲ませながらも、満足げに目を細める。
 そのまま踵を返し、鳥居をくぐると——彼の姿は、霞のようにふっと消えた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

世界を救ったあと、勇者は盗賊に逃げられました

芦田オグリ
BL
「ずっと、ずっと好きだった」 魔王討伐の祝宴の夜。 英雄の一人である《盗賊》ヒューは、一人静かに酒を飲んでいた。そこに現れた《勇者》アレックスに秘めた想いを告げられ、抱き締められてしまう。 酔いと熱に流され、彼と一夜を共にしてしまうが、盗賊の自分は勇者に相応しくないと、ヒューはその腕からそっと抜け出し、逃亡を決意した。 その体は魔族の地で浴び続けた《魔瘴》により、静かに蝕まれていた。 一方アレックスは、世界を救った栄誉を捨て、たった一人の大切な人を追い始める。 これは十年の想いを秘めた勇者パーティーの《勇者》と、病を抱えた《盗賊》の、世界を救ったあとの話。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です

ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」 「では、契約結婚といたしましょう」 そうして今の夫と結婚したシドローネ。 夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。 彼には愛するひとがいる。 それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

処理中です...