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聖羅先輩のコーディネート&メイクで大変身~♪
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「ど、どうですか…?//////」
聖羅にコーディネートされた天はそれに着替えて皆の前に出てきた。
正直、聖羅にコーディネートされても大丈夫なのか?という心配があったが、それは無駄だったようだ。
みんなは予想以上の格好で驚き、翔は顔を赤くして目をそらしていた。
「ほら、お前の彼女になるんだから、しっかり見てあげな」
薫は未だに目をそらしている翔の背中を押し天のところへ突き飛ばした。
翔と天は少しの間見つめ続け再び赤面と化した。
((出来立てのカップルかよ!!))
薫と杏はそう思った。
すると、聖羅がまだ終わってないからと天を連れて部屋の奥へ行ってしまった。
なにやら、部屋からは「嫌です!」「これで充分ですから!」「助けてー!!」など、天の悲鳴が聞こえてくる。
それを聞く度に翔は助けに行こうとするが、薫と杏が邪魔をするのだ。
女装だけでいいと思っていたのにまさかのことを色々させられて天はぐったりとした様子で帰ってきた。
帰ってきた天を見るとあら不思議。
メイクもバッチリしてきた天は外から見れば女の子同然だ。
「も…帰ってもいいですか」
恥ずかしさがMAXを過ぎた天はもう家へ帰りたくてしょうがなかった。
しかし、みんな揃って同じ口を開いた。
「「「「絶対ダメ!!」」」」
「……////////」
天はまっすぐ翔のことを見つめた。
見られている翔は天のことが可愛すぎて目も合わせることが出来ない。
すると…
「っ…////」
翔は思わず生徒会室から逃げ出してしまった。天は少しショックだった。もしかしたら、自分が似合わなすぎたから逃げ出したかもしれない。他の子に声かけるために出ていったんだ。そう思うと何故か自然に目から涙が溢れてしまっていた。
そんな天を薫が背中を優しく撫で、慰めてあげた。
✼ ✲ ✼ ✲
一方その頃、生徒会室から逃げ出した翔はすぐに家へ電話していた。
それは、今週末のお見合いを断るためだった。
「…もしもし、父さん?お見合いの件だけど…」
『どうした?』
「俺、その日デートだからお見合い断ってくれないかな?」
『……』
翔の父親は少しの間何も話さなかった。
翔は固唾を飲んで、父のいう事を待っていた。
二人の間に沈黙が流れる。翔が何か言おうとした時、父親が硬い口を開いた。
『お見合いは中止できない。』
「…え?」
『そんなに、中止したいのなら、そのお相手を連れてきなさい。』
翔の父親はそう告げて電話を切ってしまった。
✼✲✼✲
3人が再び楽しくお茶会をしていると、翔が真っ青な顔をして生徒会室へ戻ってきた。
聖羅は再び部活へ戻ったらしく、もう既に生徒会室を出ていっていた。
天は翔の様子が気になり、聞いてみることにした。
「先輩、何かあったんですか?」
「父さんにお見合い中止はダメだって言われた…」
「え…」
よっしゃ!デート無くなる!!
と思った天だったが、次の言葉で一気にどん底まで落とされた。
「中止をしたいのなら、その…連れてこいって言われて…」
「…は?」
はあああぁあああああぁあ!?
天の心の叫びは校舎中に響き渡ったのであった。
★続く★
聖羅にコーディネートされた天はそれに着替えて皆の前に出てきた。
正直、聖羅にコーディネートされても大丈夫なのか?という心配があったが、それは無駄だったようだ。
みんなは予想以上の格好で驚き、翔は顔を赤くして目をそらしていた。
「ほら、お前の彼女になるんだから、しっかり見てあげな」
薫は未だに目をそらしている翔の背中を押し天のところへ突き飛ばした。
翔と天は少しの間見つめ続け再び赤面と化した。
((出来立てのカップルかよ!!))
薫と杏はそう思った。
すると、聖羅がまだ終わってないからと天を連れて部屋の奥へ行ってしまった。
なにやら、部屋からは「嫌です!」「これで充分ですから!」「助けてー!!」など、天の悲鳴が聞こえてくる。
それを聞く度に翔は助けに行こうとするが、薫と杏が邪魔をするのだ。
女装だけでいいと思っていたのにまさかのことを色々させられて天はぐったりとした様子で帰ってきた。
帰ってきた天を見るとあら不思議。
メイクもバッチリしてきた天は外から見れば女の子同然だ。
「も…帰ってもいいですか」
恥ずかしさがMAXを過ぎた天はもう家へ帰りたくてしょうがなかった。
しかし、みんな揃って同じ口を開いた。
「「「「絶対ダメ!!」」」」
「……////////」
天はまっすぐ翔のことを見つめた。
見られている翔は天のことが可愛すぎて目も合わせることが出来ない。
すると…
「っ…////」
翔は思わず生徒会室から逃げ出してしまった。天は少しショックだった。もしかしたら、自分が似合わなすぎたから逃げ出したかもしれない。他の子に声かけるために出ていったんだ。そう思うと何故か自然に目から涙が溢れてしまっていた。
そんな天を薫が背中を優しく撫で、慰めてあげた。
✼ ✲ ✼ ✲
一方その頃、生徒会室から逃げ出した翔はすぐに家へ電話していた。
それは、今週末のお見合いを断るためだった。
「…もしもし、父さん?お見合いの件だけど…」
『どうした?』
「俺、その日デートだからお見合い断ってくれないかな?」
『……』
翔の父親は少しの間何も話さなかった。
翔は固唾を飲んで、父のいう事を待っていた。
二人の間に沈黙が流れる。翔が何か言おうとした時、父親が硬い口を開いた。
『お見合いは中止できない。』
「…え?」
『そんなに、中止したいのなら、そのお相手を連れてきなさい。』
翔の父親はそう告げて電話を切ってしまった。
✼✲✼✲
3人が再び楽しくお茶会をしていると、翔が真っ青な顔をして生徒会室へ戻ってきた。
聖羅は再び部活へ戻ったらしく、もう既に生徒会室を出ていっていた。
天は翔の様子が気になり、聞いてみることにした。
「先輩、何かあったんですか?」
「父さんにお見合い中止はダメだって言われた…」
「え…」
よっしゃ!デート無くなる!!
と思った天だったが、次の言葉で一気にどん底まで落とされた。
「中止をしたいのなら、その…連れてこいって言われて…」
「…は?」
はあああぁあああああぁあ!?
天の心の叫びは校舎中に響き渡ったのであった。
★続く★
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