掟破りは甘党派!?

高草木文歌

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あ、あれは…

〝初めてな気持ち〟

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朝日が登り、新しい朝が来た。
天界では、鮮やかな1日が、悪魔界では濃い1日がやってこようとしている。

そして二人は、新しい人生が始まろうとしている。

────天界

何故でしょうか。夜がすごく待ち遠しい。
はやく夜にならないかと思うのは…なぜなのでしょうか…?

お父様、お許しください。私、掟を守れそうにないみたい。

でも、お父様。私はただ悪魔と会っているだけ…それなら許されるでしょう?
いや、許してください…恋には…落ちませんから…

──────落ちません…から。

私は、言葉と言う檻から解放してほしいから、彼と出会ってるだけ、ねぇそうでしょ?
あなた〝はい〟
私は彼を信じるわ!いくら悪魔であっても!せっかく掴んだチャンスだもの、これがピンチに変わったとしても、それをまたチャンスに変えればいいのよ!

────悪魔界

いやぁ、何言ってんだよ俺。
昨日なんてこと言ったんだよ俺。
レイタールと会いたいからって…俺、かっこつけちまって…でも、これはレイタールの為だ。努力しなくちゃ。悪魔としてな!

「なぁ、おい!」
…ん?ちょ、スナイダー、それセリフに入ってな…
「お前を呼んでんだよ!ナレーター」
あ、そうなんですか。なんでしょうか?
「俺、どうすりゃいいんだよ。」
それは…これを読んでいる〝あなた〟に聞いてみたらどうだい?
「あぁ…そうだな…なぁ、お前はどう思うんだ?」
あなた〝(あなたの意見を入れてください)〟
「ふーん、そうか。じゃあ、俺。もうぶっつけ本番ってやつにするわ。」
スナイダーは、ブツブツと独り言を呟いた。
「おい…!」

─────レイタール

それにしても、スナイダーばかりに迷惑をかけてはダメですよね。何かお詫びができることはないのでしょうか…?
ナレーター『んー、キスでもしちゃったら?』
な、何を言っておられるのですか!?
天使と悪魔がキスをすることは、婚約の証と言っても違わないのですよ!?
あなた、それをわかって言っておられるのですか!?
『まぁ、わかって言ってるね』
レイタールは呆れた。だが、頬は赤く染まっていた。ナレーターだからわかること、彼女達は、何らかの共通点があると思うのだ。天地界の住民ではなく、それぞれの頂点に立つモノと言うことでもなく、また違うことが、共通しているのではないだろうか。

─────そして、お互い慣れていない気持ちが恋だと、気づいていないだけじゃないのか?
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