あるフィギュアスケーターの性事情

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第二十六章

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【第二十六章第一巻ノ1】
 私が今回執筆した小説『あるフィギュアスケーターの性事情』は読者の皆さんに知っていただきたいことがあったからです。

 それは『あるフィギュアスケーターの性事情』の主人公結衣は母親の史花の情操教育により、幼き時からクラシックバレエに触れ、クラシック音楽に触れながらフィギュアスケートの世界に入りました。史花がフィギュアスケートの世界大会で選んだ選曲はヨハン•セバスティアン•バッハが作曲した管弦楽組曲第三番第二曲『エール』でした。バッハの活躍した時代はヨーロッパのバロック時代でした。その当時、ヨーロッパ各国では国王が絶対的な権力を持って統治していました。 
 その絶大な権力の象徴がフランスのヴェルサイユ宮殿でした。

 その絢爛豪華けんらんごうかな宮廷生活でバロック音楽を彩っていました。

 その時代に活躍した作曲家たちをご紹介します。まず、はじめはバッハです。彼の厳粛にして荘重なオルガン曲の響きにあなたはきっと虜になることでしょう。二人目はヴィヴァルディです。彼の華やかで軽快な協奏曲にあなたはきっと魅了されることでしょう。三人目はヘンデルの親しみやすいメロディーのオペラです。ご紹介した作曲家たち3人はドイツ、イタリア、イギリスの教会と宮廷でバロック音楽は、花開き人々を魅了したのです。

 さて、この物語の主人公結衣と史花、文哉です。結衣親子、そして文哉にはある共通の心の支えがありました。その共通の心の支えとは、『神の教え』でした。私がこの物語で題材にしたテーマは人間の『生きること』と『人間の性の悦び』です。この二つの行為は私たち人間にとって、避けて通ることが出来ません。
 私は皆さんにこの二つのテーマについて、考えて欲しいと思った次第です。

 それでは、小説『あるフィギュアスケーターの性事情』をお楽しみ下さい。

【第二十六章第一巻ノ1】

 浅岡結衣あさおかゆいは最近マスコミで取り上げられるようになった今話題の氷上のエースである。先日開催された全日本女子フィギュアスケート選手権女子シングルの部で優勝したのである。

 その時一緒にマスコミの取材を受けたのがコーチの高木文哉であった。
 浅岡結衣の母親は浅岡史花あさおかふみか(41才)である。
 浅岡結衣は母一人子一人の母子家庭でる。
結衣の父親浩一(45才)は昨年業務中の災害で死亡した。浩一は大企業の研究部門ノ部長であった。彼の年収は1500万円であった。また、彼は業務中の事故による災害のだめ、国から労働災害として手厚い補償があった。また、浩一の場合、業務災害のため会社から退職金が支払われた。その額は5000万円であった。
史花は浩一に多額の生命保険を掛けていた。
その生命保険金額は1億5000万円だった。
 会社の遺族退職金と合わせると2億円の金額を受け取っていたのだ。
 また、国から支払われる年金は2月.4月.6月、8月、10月、12月の年6回、振込があるのだ。
 さて、コーチ高木文哉と、浅岡結衣、史花は同居していた。
三人は奇妙な生活をしていたのだ。
 高木文哉は空手道の黒帯である。
文哉の体は空手道で鍛えた筋肉質の体であった。


筋肉量は多くまた、体力もあった。
 特に性欲は旺盛であり、歳上の人妻好みであった。
 従って史花(41才)は文哉にとっては絶好の女性であり、歳上の人妻であった。
 史花は今は未亡人である。
 史花と文哉は肉体関係にあり、史花は文哉の言いなり女性であった。

 史花の体は常に文哉を求めていた。
それは文哉のある性癖により、そのような女体にされていたのだ。

 史花は結衣には手を出さないようにいつも文哉に頼んでいたのだ。
その為に史花が文哉に自らの体を差し出して、関係を続けた結果、今のような奇妙な関係になったのである。

 浅岡結衣、史花親子は兵庫県芦屋市に住んでいる。
もちろんコーチの高木文哉も同居している。
結衣は5歳でスケートを始め、12歳の時に初めて出場した全日本選手権で「天才少女」として大きな注目を浴びた。 

 結衣は1年前からコーチの文哉の特訓を受けていた。その特訓とは全てのジャンプの技術を一から見直すことであった。
 その集大成と位置付けて臨んだ大会が先日開催された全日本女子フィギュアスケート選手権女子シングルの部であり、優勝したのである。 

 これはコーチである高木文哉の指導力の賜物であった。

 結衣の幼少期にはバレエダンサーを目指していた。
 バレエ好きの母の影響で、3歳からクラシックバレエを始めたのだ。その後12歳まで兵庫アカデミーでバレエのレッスンを受けていた。
 ジャズダンスや器械体操、クラシックバレエ、英会話など、多くの習い事を経験した。
 5歳の時、母と一緒にスケートリンクに遊びに行き、スケートに出会う。
 その後、高木文哉コーチが教えるフィギュアスケートクラブに入会し、スケートに取り組んだ。浅岡結衣の母史花はスケートに関してはズブの素人だったが、トレーニングの本を購入し、外国人のオリンピック選手の演技を映像で見て夜中まで研究するなど、結衣を献身的にサポートしたのだ。
小学3年生になったシーズンには全日本ノービス選手権Bクラス(10歳まで出場可能)に8歳で初出場し、5位入賞。次年度の同大会では優勝を果たしたのである。
 小学5年生になったシーズンからグランプリ兵庫クラブに移籍し、本格的に文哉コーチに師事するようになる。
 全日本ノービス選手権Bクラスでは2連覇を果たし、2階級上となる全日本ジュニア選手権では6位に入賞した。シーズン、全日本ノービス選手権Aクラスで優勝、全日本ジュニア選手権では4位に入るなどした。 
 小学6年生にして特例で出場したシニアの全日本選手権では、不完全ながら3回転-3回転-3回転のコンビネーションジャンプ(3回転フリップー3回転ループー3回転トウループ)を跳び、7位入賞を果たした。
この試合がきっかけとなり、マスメディアから「天才少女」と呼ばれるようになったのだ。
 シーズンには全日本ノービス選手Aクラスで2連覇、全日本ジュニア選手権4位、全日本選手権8位の成績を収めたのである。
結衣の国際大会での快進撃が始まった。
 シーズン、ジュニアグランプリシリーズで2戦連続優勝を果たし、ジュニア国際デビューを飾ったのである。
 ジュニアグランプリファイナルでは、国際大会女子シングル史上5人目、ジュニア女子では史上初となる3回転アクセルを成功させ、優勝を果たした。
 国内では全日本ジュニア選手権で初優勝し、シニアの全日本選手権でも3回転アクセルを跳んで2位となった。
 世界ジュニア選手権では大会史上初めて3回転アクセルを成功させ、初出場にして初優勝を果たした。
 シーズン、シニアのグランプリシリーズに初参戦。初戦の中国杯で2位になった。
グランプリファイナルでは外国人選手を破り、日本選手として2人目の優勝を果たした。
 全日本選手権では非公認ながら女子シングル史上初となる2度の3回転アクセルを成功させ2位となる。
 グランプリシリーズの国際スケート連盟の定めた「五輪前年の6月30日までに15歳」という年齢制限に87日足りず、代表資格を得られなかった。
 連覇が期待された世界ジュニア選手権は、ジャンプのミスが響き2位に終わった。
夏、文哉コーチによる特訓が始まった。
シーズンが開幕すると、NHK杯で総合得点199.52点の歴代最高得点を叩き出して優勝した。
 グランプリファイナルは、フリーのジャンプで2度転倒して2位に終わった。
地元兵庫県開催の全日本選手権では、大会直前に右手小指を骨折しながらも初優勝した。
 東京開催の世界選手権ではショートプログラムで5位と出遅れたが、フリーで当時の歴代最高得点を出して巻き返し、銀メダルを獲得したのだ。 

 結衣は世界選手権初優勝したのだ。

 夏はロシアに渡り、ロシアアカデミーの下でバレエなどに取り組んで表現力や芸術性の強化を図った。
 シーズンのグランプリシリーズは2戦とも優勝し、3季連続出場のグランプリファイナルではショートプログラム6位から巻き返して2位となったのである、
 全日本選手権では、ショートプログラムでシーズン初の3回転フリップ-3回転ループを成功させ、2連覇を達成したのだ。

 同年、結衣は慣れない海外生活での心労により精神的にも肉体的にも疲れていた。5月に兵庫大学のフィギュア専用リンクが完成し、国内で練習に専念できる環境が整ったことを理由に、練習拠点を米国から兵庫に戻した。
 結衣は常にコーチの文哉と、母親史花といつも三人一緒であった。

【第二十六章第一巻ノ2】

 「結衣、もっと腰を低くくしなきゃ!」
文哉が結衣にスケートの練習で課題を出していた。結衣がその通りにしているかを今はチェックをしている。

 文哉が、結衣に与えた課題はジャンプである。結衣はアクセルやループを得意とし、競合する女子フィギュアスケーターとしては希少な3回転アクセルを含む6種類全ての3回転ジャンプを跳ぶことができる選手であった。小学生のうちから3回転アクセルの練習を始め、中部ブロック大会(ノービスA)で3回転アクセルー2回転トウループのコンビネーションジャンプに成功している。
 世界ジュニア選手権でショートプログラムに3回転アクセルを取り入れ、グランプリファイナルのフリースケーティング(フリー)で女子シングル史上初の2度の3回転アクセルに成功している。
 バンクーバー大会では、大会の女子シングル史上初めてショートプログラムで3回転アクセルを成功させた。同一競技会でショートプログラム、フリーと合わせて3度の3回転アクセルを成功させたのも女子シングル史上初であり、結衣はルッツやサルコウを苦手としていた為コーチの文哉は結衣のプログラムに取り入れていなかった時期があった。特にルッツではインサイドエッジから踏み切る癖があり、シーズンのルール改定でエッジ判定が厳格になってからは踏切違反を取られることが多かった。
コンビネーションジャンプはセカンド、サードジャンプに得意なループを用いることが多い。中でも3回転フリップ(または3回転ループ)ー2回転ループや3回転フリップ(または3回転ループ)ー2回転ループー2回転ループの3連続ジャンプを多く取り入れていた。トウループを用いたコンビネーションでは2回転アクセルー3回転トウループ、3回転アクセルー3回転トウループを取り入れていた。3回転フリップー3回転トウループも日本選手権のフリーで成功させているが、文哉は以降はプログラムに入れていない。
 かつては3回転フリップー3回転ループを積極的に取り入れていた。
 数々の試合で成功させていたがシーズンに於いてセカンドジャンプで回転不足を取られることが多くなり、20日本選手権ショートプログラムでの成功を最後にプログラムから外すようにした。世界選手権から再び取り入れるようになり、中々完璧な成功とはならなかったが、日本選手権ショートプログラムで久々に成功と認定されたのであった。

 コーチの文哉は結衣のリングに於ける成長に満足していた。リングに於ける結衣のフィギュアスケート演技にいつも文哉は満足していた。フィギュアスケートの場合、観客に演技を鑑賞して貰い拍手喝采、この連続性、結衣と観客との一体感に力を入れて演技をするように指示をしていた。

 結衣のスパイラルの特徴は体のしなやかさと力強さを兼ね備え演技することだ。
現行採点では評価のウエイトが大きい柔軟性を生かしたスピンやステップ、スパイラルを行うことができ、高いGOEを獲得することができるようになっていた。
 片手ビールマンスピンを行うこともできるがレベル認定の規定の2回転を行う前に体勢が崩れてしまい、レベルを取りこぼすことも多く日本選手権以来しばらくプログラムに取り入れていなかったが、2022年エリック・ボンパール杯からフリーで用いている。ストレートラインステップシークエンスのレベル3を日米対抗戦のショートプログラムで、またサーキュラーステップシークエンスのレベ3を世界国別対抗戦のショートプログラムで獲得しているシーズンからステップのレベル取得の要件が緩和されたが、それ以前にレベル3を獲得したのであった。

 リングでの2時間あまりの練習が終了した。
「結衣、よく出来た(笑い)」
コーチの文哉が結衣に声を掛け、結衣のお尻を“ポン〝と叩いた。
結衣は笑顔で、文哉を見た。
母親の史花は二人の行為を監視していた。
『もしも、コーチの文哉が成長している結衣に変な感情を持つようなことがあれば大変なことになる。今夜は自宅に帰ったら文哉とよく話し合わなければ』と史花は心の中でつぶやいたのであった。

【第二十六章第一巻ノ3】
 
 結衣は兵庫大学のスケートリング場での練習を終えて、母親史花と一緒にコーチである文哉の運転するベンツに乗り自宅に向かっていた。
 結衣の住む芦屋市は面積約1,857ha、東西約2.5km、南北約9.6kmと南北に細長いまちである。北は六甲山の山並み南は大阪湾に面し、気候温和な自然環境と便利な交通環境など、生活条件に恵まれた住宅都市である。昭和26年に「芦屋国際文化住宅都市建設法」が制定され、国際性と文化性あふれる住宅都市の形成をめざした魅力あるまちづくりを進めてきた。

 平成7年1月17日の「阪神・淡路大震災」によって壊滅的な被害を受けたが復興とともに安全で快適なまちづくりに行政と市民が一体となり取り組んできた。
 第5次総合計画(令和3年策定)では、『人がつながりだれもが輝く笑顔あふれる住宅都市』を将来像として掲げている。
芦屋市でも「笑顔」がテーマでありスローガンである。
 史花が芦屋市のような高級住宅街に住むことが出来るのもすべて夫の遺産であり、業務上災害による死亡で支払われる労災保険の年金給付であった。史花と結衣は富裕層であり上流階級であり、セレブなのだ。
しかも二人は容姿端麗な美人である。
 特に結衣は顔の輪郭が整っていて鼻筋は通り目は大きく二重瞼である。しかも長身162cm。8頭身美人のゴールデンプロポーションであった。また、母親の史花も結衣と同じ体形であった。
さて、芦屋市には第5次芦屋市総合計画まちづくりの基本方針というスローガンがある。
 「未来の創造~持続可能な心弾むまちを未来へつなぐデザイン」である。

 基本方針を構成する3つの視点をご紹介しよう。
「人のつながり~時代に適い、多様に紡がれるネットワーク」
「暮らしやすさ~地域に包まれ安らぎを感じる暮らし」
「資源~地域資源を活かし、空間を活用する、これまでとこれからの融合」
「人のつながり」「暮らしやすさ」「地域資源」
結衣の母親史花は、将来も結衣と安心して住むことが出来るまちであると確信したのである。
 ふとリビングのソファに座っている結衣と文哉に目をやった。
文哉は結衣の体を触っていた。
「あなたたち、何をしているの!」
史花は興奮気味に言った。
「ああ。結衣の体を癒してあげてるんだよ(笑い)」
 文哉はやらしい笑みを浮かべた。
「癒してあげるなんて!どういうこと?」
「結衣は精神的にも肉体的にも疲れてるんだよ。そのこと、よく理解してよ。君、母親だろう」
 文哉そう言いながら結衣の下半身を指圧したり、マッサージしたりしている。文哉はアダム徳永氏が提唱するスローセックスの知識を専門書で読んでいた。今では文哉の両手と10本の指は魔術師の手と指なのだ。
 結衣はリビングのソファの上に仰向けにされたり、後ろ向きにされたり、文哉は結衣の体を動かして指圧とマッサージをしている。文哉の手はお尻や太もも、股間のゾーンも、念入りに指圧しマッサージしている。
 結衣は気持ちいいらしく、目は虚になっていた。
史花は二人の光景を見て興奮していた。
『私も文哉に結衣にしている指圧とマッサージをして欲しい』と史花は心の中でつぶやいた。
「文哉さん、後でわたしも癒してね」
「ああ、いいよ。2階の寝室でね。いつもの格好でまってなよ(笑い)」
文哉は顔にやらしい笑みを浮かべた。
「いつもの格好」文哉の言った言葉に史花は興奮したのである。
 史花は2階の寝室に行き、浴室でシャワーを浴びて汚れた体を綺麗に洗い流した。
文哉が言った、いつもの格好になった。

【第二十六章第一巻ノ4】

 1階には結衣とコーチの文哉がいた。文哉はまだ、結衣に指圧とマッサージを施している。
 結衣は気持ちがいいらしく、リビングのソファで仰向けになって気持ち良さそうにうっとりしていた。まるで雌猫がひなたぼっこをしているようであった。結衣のレオタードは白色で股の割れ目は何かを漏らしたように濡れていた。
 結衣は既に文哉におもちゃにされていたのだ。しかしこのことは母親の史花は何も知らない。史花には分かる筈もない。文哉は好色な男である。人間の肉体に関することはなんでも知っている。
 文哉は大阪にある関西人間科学大学を卒業していた。
人間の身体に関連するさまざまな領域の学問から、「人間のからだ」にアプローチする分野を総合したものが「人間のからだ系」である。
 この分野にアプローチする学問としては、まず「自然人類学」がある。「自然人類学」は人類に共通する外に表れた形質からひとについて考える学問である。ひとを「人間」というときには、人格的な面を含むのだが身体や身体の発達と人格は一体であり、「人間」について考える場合も、人類学的なアプローチは大切なのだ。
「自然人類学」としては、たとえば人間の2足歩行や手足の各指の使い方など、人間の動きの機能に注目してそのメカニズムの解明を目指す「キネシオロジー運動機能学)」、つまり生まれたばかりの赤ん坊がどのようにして“ハイハイ“から伝え歩き、そして歩けるようになるのか、あるいはどのようにして言葉を獲得していくのかなど、人としての成長を考える「オークソロジー成長学」逆に老いの過程について考える「加齢学」、人類が他の霊長類から分かれてどのように人類になっていったかを探る「ホミニゼーションヒト化」などがある。

 「自然人類学」以外からのアプローチとしては、スポーツと健康について考える「スポーツ健康科学」や「人間社会の健康」について考える「公衆衛生学」がある。また、生活・社会環境と脳や情緒面を含む身体の関係を明らかにすることで現代の子どもの心身の発達について考える領域、人間の脳の働きや運動機能を解明することで医療器具の開発に役立てたりする領域、人工知能やロボット研究に応用する領域、人間の運動機能や感覚の特質を明らかにすることで効率よく快適な職場環境や住環境について考える人間工学の領域など、さまざまな領域があり大学ではそれらを学問として体系的に学ぶことが出来るのだ。
 文哉は大学進学の際、人間のからだ系)の各分野は、関連する学部や学科でも学ぶことが出来るが、分野によって医学や保健、生物、住居学、情報工学、工学などさまざまな学問が関わってくる。ただ、幅広く人間の身体について学びたい場合は、人間科学部など、「人間」の名称がついた学部や学科の中からカリキュラムを調べて、大学を選ぶということで関西人間科学大学を選び進学したのだ。
 彼は人間に関する肉体などについては、専門的知識があるのだ。だからこそ、史花と知り会った時に結衣に目をつけたのだ。出会った時、結衣はフィギュアスケートに関しては天才的才能があり、文哉が大学で学んだすべての知識を取り入れ、結衣を指導すれば必ずワールドチャンピオンにすることが出来ると確信していた。ましてや結衣の体は柔軟な体であり、文哉のような好色な男には格好かっこう獲物えものであった。文哉には史花と結衣親子をどのように楽しませて貰うか、すでに将来の青写真が出来上がっていた。その青写真については、この物語の中で追々出てくることになる。

【第二十六章第一巻ノ5】

 文哉は女性との恋愛について、大学時代から様々な異性と付き合って来た。年齢層は20歳から50歳迄だ。
 文哉は好色な男である。しかも大学時代ははスポーツクラブに所属していた。彼のスポーツクラブは空手であった。大学3回生で空手の有段者になった。文哉は空手の黒帯なのだ。
 さて、彼の恋愛感である。彼にとって「恋愛」とは、特定の相手に特別な愛情を抱き、互いに慕い合う状態を指すということだと考えた。
 片思いから始まり、両思いを経て恋人関係に至るまで、様々な段階を含む。当然である。
 恋愛は、特定の異性または同性に対して特別な愛情を感じ、恋い慕うことだと考えた。一方的な片思いだけでなく、お互いに想い合う状態を指すことが多い。
 例えば好きな相手と一緒にいて楽しい、心が安らぐ、癒される、好きな相手のことをもっと詳しく知りたい、自分のことをもっと詳しく知って欲しい。
 好きな相手を幸せにしたい、好きな相手のために尽くしたい、
 好きな相手への独占欲や嫉妬を感じるなど。
 文哉は史花と結衣親子にはすでに強い独占欲があった。それは独占欲にとどまらず、支配欲を持つようになっていた。
チンパンジーの生態でも一匹の王者だけが雌のチンパンジーを支配するという。正に文哉がそれであったのだ。
 文哉にとって史花、結衣親子と過ごす毎日が楽しいのだ。しかも支配欲により自己肯定感が高まり、男としての自信がつく。
また、困難を乗り越える力が湧いてくる。
二人を守りたいという安全、安心の欲求である。あの有名なマズローの5段階欲求の一つである。
 文哉は史花と結衣親子と一緒に生活する上に於いて彼自身の拘りがあった。それはお互いの気持ちを大切にし、尊重し合うこと。
 自分の意見を美しい言葉で適切に伝え、対等な関係を築くこと。
相手の気持ちを確かめ合い、思い込みを避けること。
 従って文哉の支配欲はこの考え方に基づいている。だが、性生活については別なのだ。

 このことについても、追々おいおいこの物語の中でご紹介することになる。

 さて、結衣と文哉はまだ、1階のリビングのソファで指圧とマッサージを続けている。
文哉は結衣の心を癒し、気持ちよくなる液体を付けた布製のハンカチを鼻に近づけて嗅がせた。結衣は鼻からいい匂いを嗅いで身も心も気持ちよくなった。
 文哉は結衣と唇を重ねた。結衣は文哉の口の中に舌を入れた。文哉も結衣の舌の中に舌を入れた。二人はお互いの舌を絡めて愛を確かめあった。結衣は文哉を愛するよになっていた。文哉は以前より一層結衣を愛するようになっていた。
 文哉は結衣のレオタードの股の割れ目のジッパーを降ろした。文哉の目の前に結衣の綺麗なデリケートゾーンが丸見えになっていた。
 文哉は興奮してiPhoneを手にしてカメラ機能にスイッチを入れて、撮影を始めた。 
結衣の綺麗なデリケートゾーンの上から尿が漏れ始めた。文哉は興奮し、その動画を一部始終撮影し始めた。
 撮影が済んだ文哉は手に持っていたiPhoneを机の上に置いた。今度はソファの上で正常位になり結衣と愛を確かめあった。文哉の弓形の男根が結衣のデリケートゾーンの中に吸い込まれた。
「ウゥ、ウゥ、ウゥ、いいわ、あぁ~~」
結衣の甘い喘ぎ声を聞いて文哉は興奮した。
やがて二人は気持ちよくなり快感を覚え、一緒に果てたのであった。
 二人はすでに愛し合い、豊かな愛情表現をお互い感じるようになっていたのである。

結衣のイメージ

史花のイメージ

文也のイメージ


引き続き、第二十七章第二巻をお楽しみ下さい。

『25周年アニバーサリーカップ』応募作品です。

私が小説として執筆したこの作品は『生きること』と『性』についてをテーマにしています。
神さまの教え『生と性』です。










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