28 / 115
第5章 奇跡(ポーションと行商人)
5-6:王都への「御守り」
しおりを挟む
「ポーションを、ですって?」
ソフィアは、ロイドの申し出に、わずかに眉をひそめた。
(やはり、そっちが本命ね)
ロイドは、慌てて付け加えた。
「も、もちろん、タダでとは申しません! こちらは、現在の手持ちの……そうだ、バルカスが持っている金貨で、言い値で買い取らせていただきます! アトリエに運び込む前に、バルカスには金袋を馬車から回収させております!」
彼は、ソフィアが金銭を(研究費以外)受け取らないことを知っていながらも、あえて「買い取る」という言葉を使った。それは、これが「施し」ではなく、対等な「商取引」であると、ソフィアに示すためだった。
「……ロイドさん。あなたは、あのポーションの価値を、どこまで理解していらっしゃる?」
ソフィアは、試すように尋ねた。
ロイドは、真剣な顔つきで答えた。
「……正直、分かりません。ですが、これだけは分かります。あれは、聖女様の『奇跡』なんぞよりも、遥かに確かで、強力な『力』だ。王都にいる、医者にも神官にも見捨てられた、私と同じような連中が……いえ、国のトップにいる貴族様方ですら、もしあの『黒咳病』にかかれば、全財産を投げ打ってでも、あのポーションを欲しがるでしょう」
(……その通りよ)
ソフィアは、内心で頷いた。
(この男の嗅覚は、本物だわ。このポーションが王都に渡れば、どうなるか……)
彼女が望む「スローライフ」が、根底から覆される危険性があった。
「薬師様」と呼ばれるのは、この小さな村の中だけにしておきたい。王都の権力闘争や、流行り病の騒動に巻き込まれるのは、絶対に避けたかった。
「……お断りしますわ」
ソフィアは、冷ややかに言い放った。
「なっ……! そ、そこを何とか! 金貨なら、いくらでも……!」
「お金の問題ではありません。あのポーションの主原料である『銀葉草』は、森の奥深く、魔物の縄張りにしか生えていない、極めて希少なものです。私一人が採取できる量には限りがある。……それに」
ソフィアは、ロイドの目をまっすぐに見つめた。
「あれは、まだ『試作品(プロトタイプ)』ですわ。あなたには、幸い、劇的な効果がありましたが、他の人間にも、あの『黒咳病』に、同じように効くとは限らない。下手に使えば、魔力ショックで死ぬ可能性すらある。そんな危険なものを、ホイホイと市場に出すわけにはいきませんの」
それは、紛れもない本心だった。
研究者(カオリ)として、安全性と有効性が確立されていない薬を、世に出すことはできなかった。
ロイドは、ソフィアの真剣な瞳を見て、彼女が金銭で動いているのではないことを、痛いほど理解した。
「……くっ。確かに、薬師様のおっしゃる通りだ。俺としたことが、商売勘定で目が眩んでいた」
彼は、潔く頭を下げた。
「申し訳ない、ソフィア様。今の申し出は、忘れてください」
(……思ったより、話が分かる男ね)
ソフィアは、ロイドのその潔さに、少しだけ好感を持った。
「……ただし」
ソフィアは、言葉を続けた。
「あなたご自身の分は、別ですわ。あなたは、一度、あのポーションで命を繋いだ。あなたの体は、すでに『銀葉草』の成分を受け入れている。……王都に戻った後、万が一、ぶり返す可能性もゼロではない」
ソフィアは、アトリエの棚に置いてあった、小さな遮光瓶を二本、取り出した。
中には、昨日、奇跡的に精製された、あの銀色のポーションが、なみなみと満たされている。
「これは、あなた個人の『御守り』として、お持ちなさい。あくまで、あなたの命を繋ぐためのものです。……決して、他人に譲ったり、売ったりしないこと。もし、あの『黒咳病』が、あなたが王都を出た時よりも、さらに変異していた場合、これが効く保証もありません。……いいわね?」
それは、薬師としての、ソフィアの最大限の譲歩であり、誠意だった。
ロイドは、その二本の小瓶を、まるで神の恩寵でも受け取るかのように、震える両手で受け取った。
「……ソフィア様。このご恩……いや、この『薬師としての誠意』、このロイド・バルトロメウス、決して忘れません」
彼は、金貨よりも、何よりも価値のあるその液体を、懐の奥深く、心臓に一番近い場所にある革袋に、大切にしまった。
その日の午後。
アトリエから出てきたロイドの、あまりにも健康的な姿を見て、村人たち(特にハンス)は、腰を抜かさんばかりに驚いていた。
「ロイドの旦那! 歩けるのか!?」
「ああ、ハンス殿! 薬師様のおかげで、この通りだ!」
村は、歓喜に包まれた。
ロイドは、ソフィアとの約束通り、村人たちに「ソフィア様は、王都のどんな医者よりも偉大な薬師だ。だが、あの方の薬は、まだ研究中のものが多く、数も限られている。決して、無理を言ってはならない」と、釘を刺した。
そして、彼は「治療費の代わり」として、村人たちに、馬車に積んであった(かろうじて無事だった)交易品の、大量の塩と、鉄製の農具、丈夫な布地を、気前よく分け与えた。
村人たちにとっては、それこそが「奇跡」のような贈り物だった。
「では、ソフィア様。必ずや、ご依頼の品を持って、お戻りします」
ロイドとバルカスは、村で調達した(馬車を修理するまでのつなぎの)貧相な馬に乗り、王都へと出発した。
「ごきげんよう、ロイドさん。道中、お気をつけて」
ソフィアは、アトリエの入り口から、その背中を見送った。
(……嵐が、去ったわ)
ソフィアは、大きく息を吐き出した。
(面倒なことに巻き込まれたけれど、結果として、村には物資が渡り、私には『交易ルート』と『研究費(器具)』が手に入った。……悪くない取引だったわね)
彼女の視線は、ロイドたちが去っていった王都の方角ではなく、アトリエの奥、あの『銀葉草』のサンプルと、改良を待つ蒸留器に向けられていた。
(さあ、これで王都のガラス器具が手に入れば、アトリエもLv.3にできる。ポーションの純度を上げて、安全性と量産体制を確立しないと……)
彼女の知的好奇心と研究欲は、すでに次のステージへと向かっていた。
だが、ソフィアはまだ知らなかった。
ロイドが「御守り」として持ち帰った、その二本の小瓶が、王都でどれほどの「嵐」を巻き起こすことになるのかを。
そして、その頃。
王都の、王宮薬師長の薄暗い研究室では。
「ふふふ……聖女様の人気も、これで盤石。思ったよりも、あの『黒咳病』の噂が広まるのが早かったが……まあ、よかろう」
薬師長は、高額な寄付金が詰まった金袋を撫でながら、満足げに笑っていた。
「だが、そろそろ、聖女様だけでは手に負えない『本物の脅威』も、少しは見せておかねばな。でなければ、皆、すぐに神の慈悲を忘れてしまう」
彼は、棚の奥から、一つの小瓶を取り出した。
中には、先日まで彼が研究していた「呪いの花粉」とは、明らかに色の違う、禍々しいまでの『紫色』に変異した花粉が入っていた。
「この『変異種』を、ほんの少しだけ、井戸水に混ぜてやれば……」
薬師長は、自分の権威が、聖女リリアの権威と共に、絶対的なものになる未来を想像し、歪んだ笑みを深くした。
彼もまた、まだ知らなかった。
自らが生み出したその「災厄」が、自分の手にすら負えなくなり、そして、辺境の森に捨てたはずの「悪役令嬢」によって、自らのすべてが暴かれることになる未来を。
ソフィアは、ロイドの申し出に、わずかに眉をひそめた。
(やはり、そっちが本命ね)
ロイドは、慌てて付け加えた。
「も、もちろん、タダでとは申しません! こちらは、現在の手持ちの……そうだ、バルカスが持っている金貨で、言い値で買い取らせていただきます! アトリエに運び込む前に、バルカスには金袋を馬車から回収させております!」
彼は、ソフィアが金銭を(研究費以外)受け取らないことを知っていながらも、あえて「買い取る」という言葉を使った。それは、これが「施し」ではなく、対等な「商取引」であると、ソフィアに示すためだった。
「……ロイドさん。あなたは、あのポーションの価値を、どこまで理解していらっしゃる?」
ソフィアは、試すように尋ねた。
ロイドは、真剣な顔つきで答えた。
「……正直、分かりません。ですが、これだけは分かります。あれは、聖女様の『奇跡』なんぞよりも、遥かに確かで、強力な『力』だ。王都にいる、医者にも神官にも見捨てられた、私と同じような連中が……いえ、国のトップにいる貴族様方ですら、もしあの『黒咳病』にかかれば、全財産を投げ打ってでも、あのポーションを欲しがるでしょう」
(……その通りよ)
ソフィアは、内心で頷いた。
(この男の嗅覚は、本物だわ。このポーションが王都に渡れば、どうなるか……)
彼女が望む「スローライフ」が、根底から覆される危険性があった。
「薬師様」と呼ばれるのは、この小さな村の中だけにしておきたい。王都の権力闘争や、流行り病の騒動に巻き込まれるのは、絶対に避けたかった。
「……お断りしますわ」
ソフィアは、冷ややかに言い放った。
「なっ……! そ、そこを何とか! 金貨なら、いくらでも……!」
「お金の問題ではありません。あのポーションの主原料である『銀葉草』は、森の奥深く、魔物の縄張りにしか生えていない、極めて希少なものです。私一人が採取できる量には限りがある。……それに」
ソフィアは、ロイドの目をまっすぐに見つめた。
「あれは、まだ『試作品(プロトタイプ)』ですわ。あなたには、幸い、劇的な効果がありましたが、他の人間にも、あの『黒咳病』に、同じように効くとは限らない。下手に使えば、魔力ショックで死ぬ可能性すらある。そんな危険なものを、ホイホイと市場に出すわけにはいきませんの」
それは、紛れもない本心だった。
研究者(カオリ)として、安全性と有効性が確立されていない薬を、世に出すことはできなかった。
ロイドは、ソフィアの真剣な瞳を見て、彼女が金銭で動いているのではないことを、痛いほど理解した。
「……くっ。確かに、薬師様のおっしゃる通りだ。俺としたことが、商売勘定で目が眩んでいた」
彼は、潔く頭を下げた。
「申し訳ない、ソフィア様。今の申し出は、忘れてください」
(……思ったより、話が分かる男ね)
ソフィアは、ロイドのその潔さに、少しだけ好感を持った。
「……ただし」
ソフィアは、言葉を続けた。
「あなたご自身の分は、別ですわ。あなたは、一度、あのポーションで命を繋いだ。あなたの体は、すでに『銀葉草』の成分を受け入れている。……王都に戻った後、万が一、ぶり返す可能性もゼロではない」
ソフィアは、アトリエの棚に置いてあった、小さな遮光瓶を二本、取り出した。
中には、昨日、奇跡的に精製された、あの銀色のポーションが、なみなみと満たされている。
「これは、あなた個人の『御守り』として、お持ちなさい。あくまで、あなたの命を繋ぐためのものです。……決して、他人に譲ったり、売ったりしないこと。もし、あの『黒咳病』が、あなたが王都を出た時よりも、さらに変異していた場合、これが効く保証もありません。……いいわね?」
それは、薬師としての、ソフィアの最大限の譲歩であり、誠意だった。
ロイドは、その二本の小瓶を、まるで神の恩寵でも受け取るかのように、震える両手で受け取った。
「……ソフィア様。このご恩……いや、この『薬師としての誠意』、このロイド・バルトロメウス、決して忘れません」
彼は、金貨よりも、何よりも価値のあるその液体を、懐の奥深く、心臓に一番近い場所にある革袋に、大切にしまった。
その日の午後。
アトリエから出てきたロイドの、あまりにも健康的な姿を見て、村人たち(特にハンス)は、腰を抜かさんばかりに驚いていた。
「ロイドの旦那! 歩けるのか!?」
「ああ、ハンス殿! 薬師様のおかげで、この通りだ!」
村は、歓喜に包まれた。
ロイドは、ソフィアとの約束通り、村人たちに「ソフィア様は、王都のどんな医者よりも偉大な薬師だ。だが、あの方の薬は、まだ研究中のものが多く、数も限られている。決して、無理を言ってはならない」と、釘を刺した。
そして、彼は「治療費の代わり」として、村人たちに、馬車に積んであった(かろうじて無事だった)交易品の、大量の塩と、鉄製の農具、丈夫な布地を、気前よく分け与えた。
村人たちにとっては、それこそが「奇跡」のような贈り物だった。
「では、ソフィア様。必ずや、ご依頼の品を持って、お戻りします」
ロイドとバルカスは、村で調達した(馬車を修理するまでのつなぎの)貧相な馬に乗り、王都へと出発した。
「ごきげんよう、ロイドさん。道中、お気をつけて」
ソフィアは、アトリエの入り口から、その背中を見送った。
(……嵐が、去ったわ)
ソフィアは、大きく息を吐き出した。
(面倒なことに巻き込まれたけれど、結果として、村には物資が渡り、私には『交易ルート』と『研究費(器具)』が手に入った。……悪くない取引だったわね)
彼女の視線は、ロイドたちが去っていった王都の方角ではなく、アトリエの奥、あの『銀葉草』のサンプルと、改良を待つ蒸留器に向けられていた。
(さあ、これで王都のガラス器具が手に入れば、アトリエもLv.3にできる。ポーションの純度を上げて、安全性と量産体制を確立しないと……)
彼女の知的好奇心と研究欲は、すでに次のステージへと向かっていた。
だが、ソフィアはまだ知らなかった。
ロイドが「御守り」として持ち帰った、その二本の小瓶が、王都でどれほどの「嵐」を巻き起こすことになるのかを。
そして、その頃。
王都の、王宮薬師長の薄暗い研究室では。
「ふふふ……聖女様の人気も、これで盤石。思ったよりも、あの『黒咳病』の噂が広まるのが早かったが……まあ、よかろう」
薬師長は、高額な寄付金が詰まった金袋を撫でながら、満足げに笑っていた。
「だが、そろそろ、聖女様だけでは手に負えない『本物の脅威』も、少しは見せておかねばな。でなければ、皆、すぐに神の慈悲を忘れてしまう」
彼は、棚の奥から、一つの小瓶を取り出した。
中には、先日まで彼が研究していた「呪いの花粉」とは、明らかに色の違う、禍々しいまでの『紫色』に変異した花粉が入っていた。
「この『変異種』を、ほんの少しだけ、井戸水に混ぜてやれば……」
薬師長は、自分の権威が、聖女リリアの権威と共に、絶対的なものになる未来を想像し、歪んだ笑みを深くした。
彼もまた、まだ知らなかった。
自らが生み出したその「災厄」が、自分の手にすら負えなくなり、そして、辺境の森に捨てたはずの「悪役令嬢」によって、自らのすべてが暴かれることになる未来を。
357
あなたにおすすめの小説
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる