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静寂
静寂-1-
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上着はそのままで、二人は履いているものを脱いだ。
露出したまま体を横で向き合って、胡桃はぐるりと体の上下を反転させた。
目の前には朝に咥えたものが元気に反り立っていた。そして足をどうしたらいいか分からずぶらぶらしていると彼の声が下から聞こえてくる。
「太もも、俺の肩に乗せて。そうしないと見えない」
「あ、はい……じゃあ」
失礼します、と言いつつ足を少し広げると彼の頭が自分の間に入ってくる。
「苦しくないですか?」
「……大丈夫」
「ひゃっ」
彼の吐息が直接あたってきて思わず高い声を出してしまった。
「しー、声は出したくないんだろ?」
「だって…………ぁん」
急にペロリと舐められて声が出る。下でクスクス笑っている声。
頬を膨らませて目線を彼に向けた。
「……剛史さん、絶対楽しんでるでしょ」
「楽しいよ。……君とするのはすごく、いい……」
「あぁっ」
穴の中にぐりぐりと舌が入ってきて声が漏れそうになる。
通路側に部屋があって、反対の隣は空き部屋だが、全体で誰も住んでいないわけではない。だから、これ以上甲高い声を上げたら外に聞こえてしまいそうで、口を塞ぎたくなる。
勢いに任せて、目の前の彼のものに舌をあてた。
「んっ」
彼の悩ましい声。
嬉しくなって、唇を触れさせながら舐めてみた。ぴちゃっと音がして、手の指の腹でそれを触る。生ぬるい感触。指を弾かせて撫でていく。彼の声が鼻に掛かったものに変わる。それを聞くだけで胡桃の体は熱くなった。
今日の授業中にこっそり調べていた。
『彼との気持ち良い夜の過ごし方』『彼が喜ぶテクニック』諸々。初めての世界で、画面に釘付けになった。後方の席でなかったら確実に先生に指されていただろう。読むのをやめられなかった。
朝を思い出す。
自分を見下しつつ甘美の声を上げていた彼の目、下げていた眉、荒い息を吐く口、上昇している頬、そして留まること無く溢れる欲望。体勢は違っても、今の彼も同じように興奮していた。
そして自分も。
「あっ……ぁ」
自分の下半身から淫らな音が聞こえてくる。
剛史の口や舌が中を蠢くように舐め回している。ぐるぐる、ぐるぐる。
脳内の電流が止まらない。股の間にもキスをしては、指の腹で擦るように触れている彼。
互いの愛液がどろどろと流れてきて、胡桃の顔にも彼のものが付着していく。
私も、気持ち良くさせたい
沸々と願望は大きくなった。また唇を付けて今度は強く手を擦った。荒い声が聞こえて、耐えきれなくなってそのまま口を開けて彼のものを頬張った。一昨日、暑くて葡萄味の棒アイスを食べた。それを思い出しながら、舌を吸う。
「んっ、あ……くるみ……昨日より、うまく……なって……っ」
「ぅんっ……ねぇ、きもちいい?」
聞きながら先端にキスをしてまた包み込んだ。悶えるように彼の声が上がる。
「うあっ…………最高……すげえきもちいい」
見えないけど、きっと満足げに目を閉じている剛史を思い浮かべて、自分も悦楽に浸っていた。
露出したまま体を横で向き合って、胡桃はぐるりと体の上下を反転させた。
目の前には朝に咥えたものが元気に反り立っていた。そして足をどうしたらいいか分からずぶらぶらしていると彼の声が下から聞こえてくる。
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「あ、はい……じゃあ」
失礼します、と言いつつ足を少し広げると彼の頭が自分の間に入ってくる。
「苦しくないですか?」
「……大丈夫」
「ひゃっ」
彼の吐息が直接あたってきて思わず高い声を出してしまった。
「しー、声は出したくないんだろ?」
「だって…………ぁん」
急にペロリと舐められて声が出る。下でクスクス笑っている声。
頬を膨らませて目線を彼に向けた。
「……剛史さん、絶対楽しんでるでしょ」
「楽しいよ。……君とするのはすごく、いい……」
「あぁっ」
穴の中にぐりぐりと舌が入ってきて声が漏れそうになる。
通路側に部屋があって、反対の隣は空き部屋だが、全体で誰も住んでいないわけではない。だから、これ以上甲高い声を上げたら外に聞こえてしまいそうで、口を塞ぎたくなる。
勢いに任せて、目の前の彼のものに舌をあてた。
「んっ」
彼の悩ましい声。
嬉しくなって、唇を触れさせながら舐めてみた。ぴちゃっと音がして、手の指の腹でそれを触る。生ぬるい感触。指を弾かせて撫でていく。彼の声が鼻に掛かったものに変わる。それを聞くだけで胡桃の体は熱くなった。
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朝を思い出す。
自分を見下しつつ甘美の声を上げていた彼の目、下げていた眉、荒い息を吐く口、上昇している頬、そして留まること無く溢れる欲望。体勢は違っても、今の彼も同じように興奮していた。
そして自分も。
「あっ……ぁ」
自分の下半身から淫らな音が聞こえてくる。
剛史の口や舌が中を蠢くように舐め回している。ぐるぐる、ぐるぐる。
脳内の電流が止まらない。股の間にもキスをしては、指の腹で擦るように触れている彼。
互いの愛液がどろどろと流れてきて、胡桃の顔にも彼のものが付着していく。
私も、気持ち良くさせたい
沸々と願望は大きくなった。また唇を付けて今度は強く手を擦った。荒い声が聞こえて、耐えきれなくなってそのまま口を開けて彼のものを頬張った。一昨日、暑くて葡萄味の棒アイスを食べた。それを思い出しながら、舌を吸う。
「んっ、あ……くるみ……昨日より、うまく……なって……っ」
「ぅんっ……ねぇ、きもちいい?」
聞きながら先端にキスをしてまた包み込んだ。悶えるように彼の声が上がる。
「うあっ…………最高……すげえきもちいい」
見えないけど、きっと満足げに目を閉じている剛史を思い浮かべて、自分も悦楽に浸っていた。
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