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第十章
空きの巣
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ある日、僕は、弓弦さんがいないのに気づいた。いつ頃、出て行ったのか、わからなかったけれど、気づいたら、いなくなっていた。彼の部屋が片付けられていた。
軒先のツバメも、いつのまにかいなくなっていた。梅雨の晴れ間の空を向こうに、つい、と低く飛ぶツバメ。空の巣。
僕は久しぶりに、安らかに眠った。眠るのはいいな。寝ている間に、全てが組み替えられて、新しくなるのだ。僕は新しくなる。もう、弓弦さんのことでなんか悩まない。
僕は日常に戻った。弓弦さんのことは忘れてしまう方がいい。
軒先のツバメも、いつのまにかいなくなっていた。梅雨の晴れ間の空を向こうに、つい、と低く飛ぶツバメ。空の巣。
僕は久しぶりに、安らかに眠った。眠るのはいいな。寝ている間に、全てが組み替えられて、新しくなるのだ。僕は新しくなる。もう、弓弦さんのことでなんか悩まない。
僕は日常に戻った。弓弦さんのことは忘れてしまう方がいい。
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