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第七章 第二の問題
イケメン教師、宮本の前で校長に内腿を揉まれる。
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「アナルを玩具で犯されたのか?」
校長が、小坂の耳に口をつけてささやいた。
「校長っ」
小坂の頬は熱くなった。
「そんなに気持ちよかったのか」
また耳もとにささやかれた。生徒の前で、なんてことを。聞こえたらどうするのだ、と小坂は焦る。
「小坂先生が、女性と、なんてねえ」
校長は、口もとをにやにやさせながら、小坂を横目で見る。真面目な生徒、宮本が目の前にいるというのに、校長は、すっかりいつもの調子になっている。
「校長っ、生徒の前ですよ!」
小坂は小声で叱責する。足を踏んずけるか、つねってやりたいが、それも宮本に見えてしまいそうだ。
校長は、こらえきれないというように、フッフと笑いながら、
「小坂先生が、男に身体を売っているといううわさなら立ちそうだが」
などと爆弾発言をした。
「いっ、いくらなんでも言葉が過ぎます……!」
小坂の顔が、カッと熱くなった。
「過ぎる? そうか? 私は小坂君が美男子だと言っているだけだよ。そうだよねえ、宮本くん」
校長は、宮本にまで話をふった。
宮本は、ドン引いているのだろう。魂がぶっ飛んだような顔で、人形のように、かたまっている。校長はKYで傍若無人だ。
「だって、君は、いかにも男にモテそうじゃないか。実際そうなんだろう? 我が校の生徒にもモテているという噂だが」
校長は、ソファにのけぞって大口を開けて笑いだした。
小坂は恥ずかしくて、とても、宮本の顔を見れたものではない。
「大丈夫だ。私だって、若い頃は男子生徒にモテたものさ」
「聞き及んでおります」
小坂は、麓戸から聞いた話を思い出して、皮肉まじりに答えた。
「ほう。そうか。耳ざといね。誰から聞いたんだ? まあ、君ほどではないけれどね」
校長に皮肉は通じない。
「だっておかしいじゃないか」
校長は、ドン引いている二人をよそに、笑いをやめようともしない。心底嬉しそうだ。
「君みたいな美男子が」
校長は、口もとをニヨニヨさせて、上目遣いの横目で小坂を見た。
「わざわざ、買う必要は、なさそうだからねえ」
校長は、そう言って、小坂の手を握って、小坂の腿をさすった。
「ちょっ……」
手を握られ、腿を触られて、小坂の敏感な身体は熱くなった。
「それとも、君は、そんなにがまんできないのか?」
校長の口もとはニヤニヤがとまらない。
「手っ……」
小坂は、顔をしかめて、手をどかしてもらおうとする。校長の手は、股ぐら近くにあって、宮本の前なのに、今にも反応しそうで気が気ではない。
「手がどうした」とでも言うように、校長は、小坂の内腿を手でモミモミした。
「うわっ……やめてください……」
小坂は、少しでも抵抗しようと、小声で言った。
校長は、宮本に見られていることなど、まったく気にもとめないようすで、平気で、いつものペースで小坂をいたぶってくる。
小坂は、気持ちよくなりたがる気持ちを押しとどめるのに、精いっぱいだ。
「恋愛関係にあるというならまだしも、買うだなんて」
校長は、くっくと笑う。
「恋愛関係ならいいんですか?」
黙って、ひざの上でこぶしを握りしめていた宮本が、たまりかねたように怒りの口調で校長に言い返した。
校長は、さすがに笑いをやめて、宮本の方に向き直ると、身を乗り出すようにして、宮本の顔を見て言った。
「いや、ほめたものではないが、小坂君も相手も独身なのだから、法律的にいけないわけではない。非行とまでは言えないかもしれないな。小坂君をかばうわけではないが、それはいいか悪いかは別として、例えば、交際相手が経済的に困っているのでお金を貸しているという事情でもあるのではないかな?」
校長が、小坂に目配せした。そういうことにしておけ、ということか。
「そういう大人の事情は、僕にはわかりませんけど……」
宮本は顔を赤くして、答えた。
「宮本君。報告ご苦労だった。今日はここまでにしよう。また明日、校長室に来てくれたまえ」
校長が、宮本に言った。宮本は、一礼して校長室を去った。
校長が、小坂の耳に口をつけてささやいた。
「校長っ」
小坂の頬は熱くなった。
「そんなに気持ちよかったのか」
また耳もとにささやかれた。生徒の前で、なんてことを。聞こえたらどうするのだ、と小坂は焦る。
「小坂先生が、女性と、なんてねえ」
校長は、口もとをにやにやさせながら、小坂を横目で見る。真面目な生徒、宮本が目の前にいるというのに、校長は、すっかりいつもの調子になっている。
「校長っ、生徒の前ですよ!」
小坂は小声で叱責する。足を踏んずけるか、つねってやりたいが、それも宮本に見えてしまいそうだ。
校長は、こらえきれないというように、フッフと笑いながら、
「小坂先生が、男に身体を売っているといううわさなら立ちそうだが」
などと爆弾発言をした。
「いっ、いくらなんでも言葉が過ぎます……!」
小坂の顔が、カッと熱くなった。
「過ぎる? そうか? 私は小坂君が美男子だと言っているだけだよ。そうだよねえ、宮本くん」
校長は、宮本にまで話をふった。
宮本は、ドン引いているのだろう。魂がぶっ飛んだような顔で、人形のように、かたまっている。校長はKYで傍若無人だ。
「だって、君は、いかにも男にモテそうじゃないか。実際そうなんだろう? 我が校の生徒にもモテているという噂だが」
校長は、ソファにのけぞって大口を開けて笑いだした。
小坂は恥ずかしくて、とても、宮本の顔を見れたものではない。
「大丈夫だ。私だって、若い頃は男子生徒にモテたものさ」
「聞き及んでおります」
小坂は、麓戸から聞いた話を思い出して、皮肉まじりに答えた。
「ほう。そうか。耳ざといね。誰から聞いたんだ? まあ、君ほどではないけれどね」
校長に皮肉は通じない。
「だっておかしいじゃないか」
校長は、ドン引いている二人をよそに、笑いをやめようともしない。心底嬉しそうだ。
「君みたいな美男子が」
校長は、口もとをニヨニヨさせて、上目遣いの横目で小坂を見た。
「わざわざ、買う必要は、なさそうだからねえ」
校長は、そう言って、小坂の手を握って、小坂の腿をさすった。
「ちょっ……」
手を握られ、腿を触られて、小坂の敏感な身体は熱くなった。
「それとも、君は、そんなにがまんできないのか?」
校長の口もとはニヤニヤがとまらない。
「手っ……」
小坂は、顔をしかめて、手をどかしてもらおうとする。校長の手は、股ぐら近くにあって、宮本の前なのに、今にも反応しそうで気が気ではない。
「手がどうした」とでも言うように、校長は、小坂の内腿を手でモミモミした。
「うわっ……やめてください……」
小坂は、少しでも抵抗しようと、小声で言った。
校長は、宮本に見られていることなど、まったく気にもとめないようすで、平気で、いつものペースで小坂をいたぶってくる。
小坂は、気持ちよくなりたがる気持ちを押しとどめるのに、精いっぱいだ。
「恋愛関係にあるというならまだしも、買うだなんて」
校長は、くっくと笑う。
「恋愛関係ならいいんですか?」
黙って、ひざの上でこぶしを握りしめていた宮本が、たまりかねたように怒りの口調で校長に言い返した。
校長は、さすがに笑いをやめて、宮本の方に向き直ると、身を乗り出すようにして、宮本の顔を見て言った。
「いや、ほめたものではないが、小坂君も相手も独身なのだから、法律的にいけないわけではない。非行とまでは言えないかもしれないな。小坂君をかばうわけではないが、それはいいか悪いかは別として、例えば、交際相手が経済的に困っているのでお金を貸しているという事情でもあるのではないかな?」
校長が、小坂に目配せした。そういうことにしておけ、ということか。
「そういう大人の事情は、僕にはわかりませんけど……」
宮本は顔を赤くして、答えた。
「宮本君。報告ご苦労だった。今日はここまでにしよう。また明日、校長室に来てくれたまえ」
校長が、宮本に言った。宮本は、一礼して校長室を去った。
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