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第二十七章 小坂の過去
小坂、初めての行為
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小坂少年がうながされて部屋に入ると、小坂少年のうしろで障子がパタリと閉められた。仄暗い室内に、障子を透過した淡い光が、池の水面のように広がった。
桐の箪笥の引き出しが開いていて、中から赤い帯と、絹の着物が、だらりと垂れさがっていた。
「ちょうどいい、これを着なさい」
男が、女物の紅い着物を小坂少年に着せ、しごき帯で締めた。
「君が大人になるのを待っていたのは、私だけではないよ。君のお義母さんも待っていたよ」
義母さんが……。
「君が大人になったのを、お祝いするのだ」
小坂は信じた。
女は、鏡台の前に膝を崩して座り、水白粉を塗り、紅をつけていた。
「愛出人、いらっしゃい」
呼ばれて小坂少年は、女の前に座った。
「あなたも大人になったのだから化粧をして、私たちといっしょに睦言をするのですよ。それが小坂家に生まれた者の代々の務めです」
女は、小坂少年にも化粧を施した。水白粉の刷毛のひんやりした感触。女の胸もとから香る体臭。麝香の匂い。貝殻に詰められた紅の黒光りする妖しい色。唇に触れる女の指先。
男が、女の後ろにまわって女の襟もとに手を入れた。女はフフフと笑った。はだけた襟もとから乳首が見えた。
「飲むか?」
真剣に見ていた小坂少年の目の前に乳房がひろげられた。小坂少年は、言われるままに、幼子のように吸いついた。乳は出なかったが、乳首は乳の臭いがした。
「本当に吸い付くとは。あきれたな」
男が笑った。
大人たちは小坂少年の前で、痴態を繰り広げた。女の白い股が、はだけた寝巻きの裾から見えた。女の鬢(びん)のほつれ。白い敷布の皺。女の呻き声。
全てが終わると、男は、眠る女を後にして、小坂少年の手を引いて別の部屋へ連れて行った。そこは、箪笥の多くある納戸で、狭くて暗く、人がこなかった。
男は戸をたてて、つっかい棒をした。男は、小坂少年の茎をこすったり舐めたりしながら、肛門に指を挿し入れた。小坂少年は声を出さなかった。男は小坂少年の乳首を舐めたり、つねったりした。肛門の指が入れたり出したりされた。しだいに息があがってきて、うっと言った男は、手の中に出された液体を小坂少年に舐めさせた。液体を男は、小坂少年の肛門や陰茎や陰嚢、乳首に塗りたくった。指がさっきより深く入っていた。
「これを挿れられるんだよ」
と男は、男の陰茎を見せた。
愛出人がびっくりしていると、
「挿れられるようになるまで、ゆっくり、じっくり、愛出人のここを広げるんだよ」
と小父は小坂の肛門を撫でた。
「大便が出てくるんだから入るはずだ」
と男が言った。
「それに、さっき見ただろう、入ってるのを」
それは……女だからではなかろうか。そのことは、学校で習って知っていた。だが、肛門のことは、習わなかった。
「挿れると気持ちいいんだぞ? さっき見ただろう?」
女は、ひどい悲鳴をあげていて、気持ちいいようには見えなかった。
「だんだん慣らそうな」
男は、小坂少年に言った。
「今度は、いつ来るの?」
小坂少年は聞いて、また会うことを約束した。
それから、小坂少年は、人目を盗んで、離れに通った。男は、小坂少年を女装させては口を吸ったり、全身を舐めたりした。最初は、慌ただしく、立ったままだった。そのうち布団の上で思う存分舐められたいと思うようになっ た。小坂少年は乳首を舐められることや、肛門をいじられることが、たまらない快感だと知った。
「いきたいか?」
小父に聞かれると、
「ううん、まだ。もっと。もっとしていたい」
「愛出人も、ずいぶん、いやらしくなったな。焦らしてほしいのか」
絶頂の快感を遅らせるために、わざと焦らしてもらうようになった。
桐の箪笥の引き出しが開いていて、中から赤い帯と、絹の着物が、だらりと垂れさがっていた。
「ちょうどいい、これを着なさい」
男が、女物の紅い着物を小坂少年に着せ、しごき帯で締めた。
「君が大人になるのを待っていたのは、私だけではないよ。君のお義母さんも待っていたよ」
義母さんが……。
「君が大人になったのを、お祝いするのだ」
小坂は信じた。
女は、鏡台の前に膝を崩して座り、水白粉を塗り、紅をつけていた。
「愛出人、いらっしゃい」
呼ばれて小坂少年は、女の前に座った。
「あなたも大人になったのだから化粧をして、私たちといっしょに睦言をするのですよ。それが小坂家に生まれた者の代々の務めです」
女は、小坂少年にも化粧を施した。水白粉の刷毛のひんやりした感触。女の胸もとから香る体臭。麝香の匂い。貝殻に詰められた紅の黒光りする妖しい色。唇に触れる女の指先。
男が、女の後ろにまわって女の襟もとに手を入れた。女はフフフと笑った。はだけた襟もとから乳首が見えた。
「飲むか?」
真剣に見ていた小坂少年の目の前に乳房がひろげられた。小坂少年は、言われるままに、幼子のように吸いついた。乳は出なかったが、乳首は乳の臭いがした。
「本当に吸い付くとは。あきれたな」
男が笑った。
大人たちは小坂少年の前で、痴態を繰り広げた。女の白い股が、はだけた寝巻きの裾から見えた。女の鬢(びん)のほつれ。白い敷布の皺。女の呻き声。
全てが終わると、男は、眠る女を後にして、小坂少年の手を引いて別の部屋へ連れて行った。そこは、箪笥の多くある納戸で、狭くて暗く、人がこなかった。
男は戸をたてて、つっかい棒をした。男は、小坂少年の茎をこすったり舐めたりしながら、肛門に指を挿し入れた。小坂少年は声を出さなかった。男は小坂少年の乳首を舐めたり、つねったりした。肛門の指が入れたり出したりされた。しだいに息があがってきて、うっと言った男は、手の中に出された液体を小坂少年に舐めさせた。液体を男は、小坂少年の肛門や陰茎や陰嚢、乳首に塗りたくった。指がさっきより深く入っていた。
「これを挿れられるんだよ」
と男は、男の陰茎を見せた。
愛出人がびっくりしていると、
「挿れられるようになるまで、ゆっくり、じっくり、愛出人のここを広げるんだよ」
と小父は小坂の肛門を撫でた。
「大便が出てくるんだから入るはずだ」
と男が言った。
「それに、さっき見ただろう、入ってるのを」
それは……女だからではなかろうか。そのことは、学校で習って知っていた。だが、肛門のことは、習わなかった。
「挿れると気持ちいいんだぞ? さっき見ただろう?」
女は、ひどい悲鳴をあげていて、気持ちいいようには見えなかった。
「だんだん慣らそうな」
男は、小坂少年に言った。
「今度は、いつ来るの?」
小坂少年は聞いて、また会うことを約束した。
それから、小坂少年は、人目を盗んで、離れに通った。男は、小坂少年を女装させては口を吸ったり、全身を舐めたりした。最初は、慌ただしく、立ったままだった。そのうち布団の上で思う存分舐められたいと思うようになっ た。小坂少年は乳首を舐められることや、肛門をいじられることが、たまらない快感だと知った。
「いきたいか?」
小父に聞かれると、
「ううん、まだ。もっと。もっとしていたい」
「愛出人も、ずいぶん、いやらしくなったな。焦らしてほしいのか」
絶頂の快感を遅らせるために、わざと焦らしてもらうようになった。
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