瞳の奥に潜む野獣 

果汁さん

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 死場所へ行きたい一心で悠長にしている。城の上層部はきっと感知しているだろう。人に化けれてもこうなるのだ。野獣は難しい。黒髪の人がフシデン像の前に突っ立ていた。
「フシデン」
「男、何処かで」
「、、、なんだ」
「野獣に見覚えはないか、こう身長が高い」
「知らないね、城の上層部が何の用だ」
 城の上層部、此処ではフシデンを信じるものが多い。津波を退け街を豊かな物にする。そんなフシデンを皆、崇拝している。フシデンのマークが首筋に魔力が込められ崇拝した物には一時的に力が入ると言われている。
「フシデンの崇拝者ではないな」
「なら仕留めるか」
「いやそれはない、情報を提供してもらおうか」
「何の話だ」
「話せばわかるさ」
「偽物の崇拝者」
「御名答、さあ金を出しな」
「野獣よりは手応えが無さそうだ」
 野獣、、、あの時の。
「話せばわかると言ったな、しかしフシデン様は御前みたいな」
「顔で証明すればいい」
「、、、来ていたのか」
「なんだ、なんだ」
「偽物の崇拝者じゃね」
「本当だ」
 フシデン像の周りに伐虎種が現れる。フシデン像の騒ぎに駆けつける城の物。雪でよく見えないが20人はいる。不思議な事に、、。
「人から金を奪うのは」
 雪景色から聞き覚えのある声が耳を刺激する。
「心臓部で疲れてるのにやってられないわ、有給休暇で心臓部から戻ってきてるのに」
「心臓部で戻ってきただと、受付嬢マリア、やはりお前はかの者だったのだな」
「いやいやいや、騒いでるから来ただけだし! あれ~、野獣に黒い人じゃありませんか、どうしたの?」
「受付嬢マリア、この偽物の崇拝者が俺の金を奪おうとしてきた」
「あら、崇拝者を誑かす悪党」
「ち、ちがう! 俺はやっていない。奴が」
「心臓部で疲れてるのに余計な手間を増やさないで、それは偽物よ」
「本当だって、ほら崇拝者の証の」
「偽物だろ、金を払えとか」
「、、、、」
 下手な嘘を目の前に此奴は処刑した方がいいのではと思った受付嬢マリアだったがそれはやめた。擽りの刑だ。それはただの擽りの刑じゃない。全自動型の最先端の技術を使ったマシンだ。
「じゃあいいわ、本性を表せないなら」
「だから、やって、、これは」
 男の前にやってきたのは全自動擽りマシン、受付嬢マリアの専用のマシンだ。今は温泉に興味を示している。不死鳥風呂に入りたい。あの干からびる太陽の不死鳥の如し。必要なのは湯船に浸かりながら太陽から頂いたスープを飲み干すこと。あぁ、涎が止まらない。あ、仕事をしなくちゃ。
「さあて、受付嬢マリアのこちょこちょマシンの登場だよ、覚悟は」
「いやいやいや、ふ、ふははは」
「もっとわらえー!」
「ちょ、タンマ、、、、あ、」
「げ、死んだ」
「恐るべし」
 全自動擽りマシンで死んでしまった。金を奪おうとした罰が当たった。受付嬢マリア、何をやってるのだ。
「しかとしかと、それはさておき」
「しつこいな、フシデンは俺の味方をしただけだ。それだけ」


 フシデン像の周りに集まっている伐虎種はその場から離れていった。受付嬢マリアにとってそれは一時であった。フシデンは伐虎種が率いる部隊の精鋭だ。心臓部で出会った黒髪の男、野獣バモスと野獣、、。端ない受付嬢はキラキラ輝かせバモスを探す。
「バモスはどこ、クロは」
「面倒だ、逃げる」
 野獣の俺は逃げた。人間に化けているから見失うだろう。それはマリアから離れると同時に薔薇の死場所へ迎えるという。心臓部は不死鳥、呼べよだったかまあ名前はいい。心臓部は自然にある。
「『忘却の狼』の物か、さては」
「野獣は無視してはならない」
「端ない城の物」
「忘却の狼にも種類がいるからな」
「静かに」
 心臓部を中心に狼は不死鳥の調べや不死鳥の塔等を軸に活動している。
「秘密はない」
「しつこいな、フシデン像の周りに居るのは旅人かな」
 『忘却の狼』のフレグラへ対する物が多いが故、忘却の狼は悲鳴を探すのに専念をしていた。そのキーとなるのは野獣。勇者パーティーと呼ばれる必然必勝の力を誇るメンバーが居る。ギルドで有名なパーティーメンバーだがREマスターとは全く。その強さは強いわけではない。一人の術者が不思議なパワーを持ちその行方で備わってきた。それだけの事だ。
「勇者パーティー、今日も来なかったね」
「あぁ、こんなこったろうと思ったけどな、『疾走のマキナ』は何処に行ったんだろうな」
「『疾走のマキナ』?」
「今、有名な勇者パーティーの」
「フシデンの加護と恐れられるあの」
「そうだ、フシデンの加護を持つ」
「まだだ、」
 【冒険者ギルド 紅】は北陸大陸規模最大の冒険者が集まる場所だ。『白虎の都』は臨時ニュースで掲示板にフシデンの加護を持つ勇者パーティーのメンバーが失踪。と述べている。臨時ニュース、それは掲示板になくてはならない新聞記者の大イベント。
【速報、フシデンの加護を持つ物行方不明に】
「また、こんな掲示板。伐虎種じゃないんだろ」
「受付嬢の仕業かもな」
「うわ、ちょっと、だれ」
「黒い人ですよ、その髪の毛がね」
「野獣、、、締めるよ」
「し、」
 野獣とバモスは互いに相互に理解していた。
「抜殻は」
「ない、フシデンを探している」
「フシデンは調べている」
「なんで」
「死場所の手掛かりになると思ってな」
「死場所は行けるでしょ、死場所は」
「2回も言うな」
「秘密ね、マリアは此処の国の長なんだよ」
「知ってる、そんなの当たり前だ」
「受付嬢マリアの事は知り合いだったけ」
「、、、まあ歓迎はされなかったけどな」
「ふーん、どんな出会いだったのか検討もつかない」
 フシデンの加護と述べてはいるが後からそういうあだ名が付いただけだ。バモスは不死鳥を嫌がっている。
「不死鳥はフシデンが嫌いだって、」
「ちょっと、」
「今回のお尋ね者、厄介だな」
「懸賞金、100万金貨」
「ねぇってば、聞こえる?」
「やばいな、野獣にそんなのは」
「ベシッ!」
 痛ッ!! 足の脛を蹴られた。
「だれだ」
「私よ」
 冒険者ギルド貴乃里から離れて故郷へ帰国していたマリア クリエンテ ダリルは秘密があった。その秘密は不死鳥風呂に入って不死鳥饅頭を頬一杯に頬張る事。頬一杯は不死鳥饅頭に侵され温泉に浸かりたい。
「不死鳥風呂は沢山の人で溢れているわ、貴方達も行くわよ」
「えぇー、面倒」
「バモスが何処にいるかわからないけどそこのそっくりな人、カモン!」
 バモスの正体がわからないらしい。その眼は節穴か、心臓部に入る前に『痣』を付けた、はずが消えている。『痣』が無ければ不自然だ。
「不自然にも呪いを解くなんてな、付与術師だったりして」
「それはない、バモスは知ってたんだな。『痣』のこと」
 不死鳥風呂は屋城へ、冒険者ギルドから此処からだと鼻の先。
「バモスが居ないのは残念だけど、、、あれ、、、バモスの気配がする」
「バモスの気配? 冗談でしょ。しかもだれ」
「知らないの、まあ、知らないか、バモスは私の物よ」
「それはない」
「えぇ、なんで他でもない人が決めるのよ」
「バモスが可哀想だから」
「クロは連れてるのね」
 道端に歩いていたからと流すバモス。クロはバモスのお気に入り。
「バモス、じゃないのに」
 マリアは嫉妬した。
「知らない人についていっちゃうなんて」
 御前が言えるか、と静かに声を出す野獣の俺はきっと聞こえてるのに聞こえない振りをしてるなと悟っているように見えた。
「マリア」
「なに、」
「心臓部のあと、カグラたちは」
 あぁ、と思い出したかのように振り返る受付嬢マリアは覚醒をした狼の話をした。その狼はボスの天狗を倒したという。
「そうなのよね、不自然に大胆に」
 不死鳥は心臓部、抜道、花畑、それ以外には顔出しできない。抜道であったのはそういうことだ。
「自然は不死鳥の味方、その内、祟られるんじゃないかしら、あの」
「カグラのことか」
 フシデンの失踪について聞いてみた。
「フシデンの失踪は」
「フシデンの失踪?」
「わからないならいい、これは秘密次項」
「ほいほい、了解です」
「わかればよろしい、で、さっきから後ろで笑っている黒髪の人」
 その道、雪溜まりが多くて歩きづらい。
「屋城は遠い、鼻の先なのにこんな遠いの」
「険しいから筋肉が鍛えられるよ、」
 バモスは見ず知らずの青年に化けてマリアを嵌める。筋肉を鍛えられるはマリアにとっては大変だ。
「マリア、そろそろ着くぞ、用意はいい」
「、、、、不死鳥饅頭!!」
 不死鳥饅頭を買わなければ、、。
「不死鳥饅頭はこのまま左に行ったら買えるよ」
「不死鳥饅頭、、、、人気だね」
 バモスは屋台を見つけると直ぐ寒さを凌ぐため、駆けた。
 『不死鳥の真心の湯店』
 不死鳥饅頭が大々的に人気のお店。人気を誇る流行りの饅頭。不死鳥カラーに吸い付くようなもっちりとした薄皮に素朴ながらも、身体の隅々まで染み渡るような滋味深い甘さの餡子。
「早く食べたいなぁ」
 その左に並ぶ行列が出来ている。
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